スッキリすべすべ顔を目指す男性へ、「洗顔」「髭剃り」「生活習慣」の3つについて気を付けたいポイントをご紹介します。 目次 HOW TO 洗顔 HOW TO 髭剃り HOW TO 生活習慣 HOW TO 洗顔 スキンケアの基本は洗顔から。ところであなたはちゃんと洗顔料を使って顔を洗っているだろうか。朝は水で簡単に、夜はお風呂に入ったついでにボディソープで洗っておしまい、なんて人も多いのでは?ここではスッキリすべすべ顔を目指す洗顔方法について考えてみよう。 Step1●洗顔料を用意する 水やお湯だけの洗顔では、顔の表面の皮脂をきちんと落すことができないため、男性も洗顔料を使って洗顔することをおすすめしたい。 一方、「どうしてボディソープじゃだめなの?」という声が聞こえてきそうだが、確かに体と顔の皮膚は構造についてはほとんど大差がないことは事実。しかし厚みの点では大きく違っている。顔の角質は体部分に比べて薄く、瞼の厚みは0.4mmしかない。手のひらや足の裏の厚みに比べるとおよそ半分程度だ。こうしてみてもやっぱり顔の皮膚はデリケート。それでなくても毎日紫外線を浴びたり、かみそりの刃で傷めつけられているのだ。ボディソープで体と一緒に洗うより、専用の洗顔料で丁寧に洗ってみては? Step2●泡で洗う 洗顔料を用意したところで、その使い方にもポイントがある。 洗顔料を水でよく泡立て、泡で顔を洗うことだ。洗顔料の成分には水になじみやすいものと油になじみやすいものが含まれており、ベタつく皮脂を落とすのは油になじみやすい成分の方。しっかり泡立てないとこの成分の効果が十分に発揮されず、肌をきちんと清潔にすることができない。脂っぽさが気になる人は、2度洗いするといいだろう。 Step3●保湿する 上記の方法で洗顔し、すみずみまですすげばそれで終了? いやいや、まだ最後の仕上げが残っている。洗顔では汚れや不要な角質、皮脂などのほかに、肌に必要なNMF(天然保湿成分)の一部まで洗い流してしまうことがある。そんなときは水分と保湿成分を化粧水で補ってやろう。「化粧水~!?」なんて拒否反応を示すなかれ。今は男性用の化粧水にもいろいろなタイプがあり、にきびや吹き出物を出にくくするもの、カサつきを防ぐもの、低刺激性のものなどが揃っている。自分の肌に合わせて選んで使えば、肌の状態も整ってくるだろう。 HOW TO 髭剃り(ひげそり) 毎朝の日課、髭剃り。髭の直径は約0.1mmで、1日平均0.4mmずつ伸びていく。また、気温が高くなるほど伸びやすい傾向があり、冬よりは夏、夜よりも日中の方がよく伸びると言われる。髭が硬くちくちくしているのは、髭の成分・ケラチンのイオウ原子が強く結合しているため。同じ太さの銅線と同じ程度の硬度があるという。 さて、実際どう髭を剃るかについては「ウェット(かみそり)派」と「ドライ(シェーバー)派」に分かれるところ。それぞれのメリットや巧く剃るコツなどをジレット ジャパン インク、広報マネージャーの吉原雅子氏にうかがってみた。 「学生のドライ派とウェット派の割合はおよそ4:6。就職して社会人になると逆転して6:4になります。シェーバーは手軽に使える反面、剃り残しが出るとも言われてきました。でも最近では技術が進んでかみそりとの使用感の差がなくなりつつあります。ライフスタイルに合わせて使い分けてみてはいかがでしょうか。」 かみそり、シェーバーのメリット ウェット(かみそり) ドライ(シェーバー) 特徴 深剃りできる爽快感が魅力。 手軽に剃れることが魅力。 髭を剃る準備 顔を洗う(起床後、顔のむくみが引いた後)。 シェービングフォームかジェルを 髭全体につける。 ※特に髭が濃い人は蒸しタオルなどで髭を温めると剃りやすくなる。 ※肌を傷めるので「空剃り」は厳禁。石鹸水も肌を乾燥させてしまうのであまりおすすめできない。 顔を洗う前に剃る。 髭を剃る順番 もみあげ→頬から始めて 顎と唇の周りは最後に。上から下へ、髭の流れにそって剃るのが基本。 シェーバーあいている手で皮膚を伸ばすようにして、毛流れと逆に毛を立ち上げながらシェーバーを動かす。シェーバーの面全体が常に肌にあたっていることがポイント。 仕上げ 洗顔し、化粧水などで保湿する。 洗顔し、化粧水などで保湿する。 注意 きれいに剃るために、刃は適宜交換すること。かみそりは水洗いした後自然乾燥させること。拭いたりすると刃先を傷める恐れアリ。 肌に強く押し当て過ぎないこと。シェーバー自体の重さで剃るようにすれば、使用後の肌のひりつき も改善されるはず。 HOW TO 生活習慣 「肌は内臓の鏡」という言葉をご存知だろうか?健康な肌のためには、まず体の中から健康になることが必要なのだ。せっかくスキンケアを心がけても暴飲暴食、喫煙、睡眠不足や運動不足などを繰り返していれば、肌は相変わらず脂ギトギトのまま。「洗顔料も化粧水も効き目がないぞ!」と放り出すより、まず自分の生活習慣を見直してみよう。肌の状態は意外なほど印象を左右するもの。体調が整って肌の調子がよくなってくれば、もっと若々しく見えるようになる。 また、ずっと抱えているトラブルがあるなら、一度皮膚科を訪れることをおすすめ。にきびか吹き出物だと思い込んでいたものが、アレルギー性の肌疾患だったりすることもある。適切な薬を処方してもらえば治る場合も多い。「たかが肌荒れ」と面倒がらずに医者に診せては? 公開日:2002年9月9日
一見丈夫そうな男性の肌、実は脂っぽいくせに乾きやすいという性質があり、きちんとしたお手入れが必要です。男性のスキンケアについてご紹介します。 目次 「オヤジは脂っぽい」はホント? それでいて乾いている男の肌 まだあるぞ!男の肌の敵 「オヤジは脂っぽい」はホント? 「スキンケアなんて男がするもんじゃない」。こんな風に考えている男性が圧倒的に多いのではないだろうか?でも「オヤジは脂っぽい!」などと言われると密かに傷ついたりして…。男性の心同様、実はお肌も案外デリケートなもの。 男性の肌の最大の特徴は「皮脂」。皮脂を分泌している皮脂腺は、毛穴のない手のひらと足の裏を除いて体全体に分布している。顔と頭に特に多く、1cm2当たり平均800個前後。それに対して体の方は平均50個くらいだ。実はこの皮脂腺の密度には男女差はあまりないと言われている。 しかし、「オヤジは脂っぽい!」というのは濡れ衣かというとそうでもない。皮脂腺の活動は男性ホルモンによって促進され、女性ホルモンによって抑制されるという性質を持つ。男性の場合、思春期から60歳くらいまで男性ホルモンの分泌量に大きな変化はなく、生涯通じて女性より多く分泌される。よって、男性が脂っぽいのはほとんど宿命ともいえる。 ただし、女性も安心してはいられない。女性ホルモンと男性ホルモンの分泌のバランスが崩れてしまえば、あっという間に脂っぽい肌に傾いてしまうのだ。ご用心! それでいて乾いている男の肌 さて、肌の質を決めるもうひとつの重要な要素、「水分」についてはどうだろう?肌の水分を保っているのは角質層と言われる部分。残念ながら男性でも、加齢とともに角質層の水分量が徐々に低下していくことがわかっている。 ところでこの肌の水分の蒸発を守っているのが皮脂。皮脂は肌の角質を覆い、水分蒸発を防ぐ機能がある。健康な角質は20%前後の水分を含んでいるが、これよりも少なくなると肌の弾力が失われてしまう。さらに角質から水分が逃げると体を外の環境変化から守っているバリア機能も落ちてしまうのだ。また、皮脂に含まれる脂肪酸で角質のphを弱酸性に保ち、悪い細菌が増殖しにくくなっている。出過ぎてもべたつくし、なくても困る皮脂。水分量とのバランスが肝心なのだ。 脂っぽいのに、乾く…、これが多くの男性の肌のタイプ。一見丈夫そうに見えても決してトラブル知らずの肌というわけではないのだ。健康な肌を維持するためにはやっぱりスキンケアは欠かせない。 まだあるぞ!男の肌の敵 過剰な皮脂の分泌と失われがちな水分量のほかに、こんなことも男性の肌のトラブルを招く要因になっている。 生活習慣によるダメージ ストレス 精神的なストレスでホルモンのバランスが崩れ、皮脂の分泌が増えてしまうことでにきびや吹き出物ができやすくなってしまう。 睡眠不足 皮膚や髪、爪などの細胞を再生・修復させる成長ホルモンが多く分泌されるのは睡眠中といわれている。睡眠不足が続けば当然肌にダメージを及ぼしてしまう。 飲酒 肝臓の解毒作用にはアルコール脱水素酵素が使われており、それをシステインというアミノ酸が活性化している。このアミノ酸は肝臓に次いで皮膚に多く含まれ、肌を健康な状態に保っている。 喫煙 たばこに含まれるタール成分には血管収縮作用がある。喫煙による血行不良状態が続くと肌荒れやしわの原因に。 肌が直接受けるダメージ 毎日のヒゲ剃り かみそりの刃がヒゲと一緒に皮膚の表面を削り取ってしまうので、ひりついたりかさついたりしてしまう。 紫外線 紫外線は肌のメラノサイトを刺激し、シミやソバカスの原因となる。さらに真皮にもダメージを与えるのでしわの原因にもなっているのだ。 紫外線が肌に与えるダメージについては 今はできていなくても。潜在シミのできるメカニズム 公開日:2002年9月9日
シミの原因になるうえ、できたシミを悪化させるはたらきもある美肌の天敵・紫外線。その紫外線対策と、シミをつくらない&濃くしないための対処法を、食事と生活のふたつの側面からご紹介します。 目次 シミ対策の第一は紫外線ブロック シミの段階に合わせたケア方法 シミレベル:シミはないが、潜在シミが気になる シミレベル:日焼けしてしまった!または、うっすらとくすんだように見える部分がある シミレベル:シミとはっきりわかる部分がある 注目されるβカロテンなどの抗酸化食品 シミ対策の第一は紫外線ブロック 潜在シミを表面化させないためにも、できたシミをそれ以上目立たせないようにするためにも、欠かせないのは紫外線対策。特に、紫外線量がピークとなる正午頃は要注意。戸外へ出るときは帽子や日傘、サングラスなどで対策を。近頃よく見かけるようになったUVケア加工の衣服を身に着けるのもおすすめだ。 また、顔などに使われる化粧品類では、「SPF30」などと書かれたUVケア用品があるが、これには次の通り2種類のタイプがある。覚えておくと便利だろう。 UVケア(サンスクリーン)用品の種類とはたらき 紫外線散乱剤 肌の表面で紫外線を散乱させ、紫外線をブロックする。一般的には、紫外線吸収剤より肌にやさしいとされている。 紫外線吸収剤 紫外線を薬剤に吸収させることで、肌への侵入を防ぐ。 さらに、今や毎日のスキンケアなどに欠かせない存在となっている美白化粧品。これにも作用によって、次の3種類がある。 いずれも、使い心地とともに、自分の肌に合ったものを選んで使いたい。 美白化粧品におけるメラニン対策の種類 タイプ よく知られる成分 メラニンの生成を抑える アルブチン、エラグ酸、コウジ酸、ビタミンC メラニン色素を還元する ビタミンC 新陳代謝を高め、メラニン色素の排泄を促す プラセンタ シミの段階に合わせたケア方法 「今はできていなくても、潜在シミはきっとあると思う」。そんな、日焼け経験のある人がほとんどではないだろうか。そこで、シミの段階に合わせたケアの方法を、食事と生活のふたつの面からご紹介しよう。 シミレベル:シミはないが、潜在シミが気になる 新陳代謝を高め、肌を健やかに保つことがケアの基本。 食事面での対処法 ●女性ホルモンのバランスを整え、血行を促進。真皮の新陳代謝を促すビタミンE、体の老化=酸化を防ぐはたらきをするビタミンB2やβカロテンを過不足なく摂る。 ●メラニンの生成を抑え、肌の弾力や潤いのモトとなるコラーゲンの体内での合成を促進するビタミンCを摂る。 ●肌を整えるリジン、肌の弾力や潤いを保つコラーゲンを含む食物を積極的に摂る。 ●体内で酸化して過酸化脂質になりやすいリノール酸などの不飽和脂肪酸の多い食品を控える。 ●ケーキやジュース類などの糖分を控える。 生活面での対処法 ●十分な睡眠を取る。特に、肌の新陳代謝が活発になることから「美容睡眠」といわれる夜10時~午前2時は、睡眠に当てたい。 ●強くこするなどの強い刺激を肌に与えない。 ●ニキビや吹き出物などの肌トラブルは、できるだけ早く治す。 ●シャワーだけで入浴をすませない。シャワーだけでは血行が悪くなりやすく、肌がくすみやすくなる。 ●ストレスをためない。ストレスは体内の活性酸素を増やすとともに、メラノサイト刺激ホルモンの分泌が促され、メラニンの生成を増やしてしまう。 シミレベル:日焼けしてしまった!または、うっすらとくすんだように見える部分がある 上記の食事と生活が基本。そのうえで、次のことを実行しよう。 食事面での対処法 ●ビタミンCの摂取量を多めにする。ビタミンCは多量に摂っても副作用がほとんどなく、効果的。 生活面での対処法 ●日焼け直後は、クールパック。ご存知の通り、日焼けは一種のヤケド。冷たいタオルなどでとにかく炎症が治まるまで十分に冷やすことが第一。炎症が治まったら、たっぷりの保湿と美白化粧品などによるシミケアを。 ●うっすらとくすんで見える原因は、肌に汚れが残っていたり、乾燥している場合も。ダブル洗顔などで汚れをしっかり落とし、保湿性の高い化粧水などを。また、血行が悪くなっていることもあるので、暖かいタオルと冷たいタオルを交互に顔に当てる冷温タオルパックで血行をよくするのもオススメ。 ●ビタミンCは、素肌にも効果的。ただし、天然のビタミンCは肌から吸収されにくいため、吸収されやすいカタチで配合された化粧水などでパックを。 ●美白化粧品やエステを根気よく試す。 ●皮膚科の病院を受診する。 シミレベル:シミとはっきりわかる部分がある 上記の食事と生活をベースとして続ける。ときには数年がかりと時間はかかるが、少しずつ薄くなる場合が多い。 どうしても気になるようなら、皮膚科または美容整形外科の病院を受診。レーザー治療といった外的治療の道もある。 注目されるβカロテンなどの抗酸化食品 美肌のためのビタミンといえば、真っ先に思い浮かぶのがビタミンCだろう。これは正解。ビタミンCは、メラニンの生成を抑え、メラニン色素を還元してと、シミにとても有効な存在。シミ対策の大きな柱といえるものだ。だが、ビタミンCのはたらきは、これだけにとどまらない。さらに優れている点は、体の老化=体内の酸化を抑える抗酸化作用があること。 体は、不安や悩みなどのストレス、睡眠不足、喫煙などによって体内に活性酸素が増えると老化が促進されてしまう。もちろん素肌も例外ではない。体そのものの老化をできるだけ抑えることが、シミのない美しい肌のためにも大切なのだ。 こうした点から注目されるのが、βカロテンをはじめとする抗酸化物質(スカベンジャーとも呼ばれる)。多く含まれる食品の例を挙げてみると…。 ●βカロテン ニンジンやカボチャ、青菜などの緑黄色野菜に多い。 ●アントシアニン類 赤ワインやブルーベリー、ココアなど。 ●リコペン トマト、スイカなど。 また、特に女性に不足しがちな「鉄」(レバーやひじき、しじみなどに多い)、肌の新陳代謝に欠かせない「亜鉛」(ごま、大豆、くるみなどに多い)も、適量をきちんと摂取していこう。 公開日:2002年9月2日
美肌応援成分を摂って、もっとキレイに 下記の成分は、どれも肌の健康にとって欠かせないもの。日々の食事から補いきれない場合はサプリメントを利用するのもいいだろう。サプリメントは基本的にいつ摂取してもかまわないが、美肌のゴールデンタイムに合わせて就眠前に摂れば、成長ホルモンのはたらきも受けてスキンケア効果が期待できる。 また、これらの成分はひとつひとつ単独ではたらくのではなく、それぞれの機能が相互に組み合わさって作用するもの。必要なものを必要なだけ、一緒に摂るのがおすすめ。 ビタミンAは新陳代謝を促し、皮膚の健康を保つ。ビタミンCは抗酸化作用を持ち、メラニン色素を無色化したり、真皮内のコラーゲンの再生を促す。ビタミンEは血液の循環を良くし、Cとともに活性酸素と闘う。 「ムコ多糖体」と呼ばれるたんぱく質の一種で、細胞と細胞をつなぐネバネバした物質。スポンジのように保湿性が高いのも特徴。細胞同士をくっつけてハリを作り、肌のうるおいを保つために役立つ。 細胞間脂質と呼ばれ、水分と油分の両方に溶けることから、皮膚表面にある角質の細胞と細胞の間をつなぐはたらきをする。外部から受ける刺激から皮膚を守ったり、皮膚の内部から水分が蒸発するのを防いでくれる。 アミノ酸の一種。肌の基底層という部分ではたらき、メラニンの過剰生成に歯止めをかけたり、解毒作用によって有害金属や活性酸素から細胞を守るといわれている。また、紫外線による皮膚がんの発生を抑えるとの説も。 皮膚や毛髪の発育にかかわるビタミンB2、皮脂量をコントロールするB6。ビタミンB群の仲間・ビオチンは「皮膚のビタミン」とも呼ばれるとおり、たんぱく質の合成にかかわり、髪や皮膚の健康を保つためにはたらく。 たんぱく質の一種で、細胞や組織どうしをくっつける、接着剤のようなはたらきをする。皮膚の真皮層の70%を占めるといわれ、網の目のように張り巡らされて細胞を支えているが、不足するとたるみなどが発生するといわれている。 美白成分「L‐システイン」とは!? 美白成分としてよく見聞きする「L‐システイン」。美肌系医薬品のほとんどに含まれているといっても過言ではないが、実際にどのようなはたらきをするのかよく知らない人も多いのでは!? L‐システインは、上記で述べたとおりアミノ酸の一種で、牛肉、牛乳、サケ、オートミール、小麦粉などに含まれている。抗酸化作用があり、肌の基底層でメラニンの生成を抑えて美白にみちびくほか、皮膚の新陳代謝に関わって傷の回復を促し、肌を健康にしてくれるはたらきがある。 もうひとつ見逃せないのが、肝臓の機能をサポートしてくれること。肝臓のはたらきが弱まると、体内の不要物質が解毒されず、血液中にたまってメラニンを作りやすくしたり、皮膚組織の新陳代謝も滞るので、肌にメラニンが停滞しやすくなる。肝臓の悪い人の顔色が黒ずんでくるのはこのため。L‐システインは、肝臓の解毒作用を助ける抗酸化物質・グルタチオンという物質の生成に欠かせない成分で、肝機能が高まると血液がきれいになって、肌再生に必要な栄養素がきちんと届けられるようになる。アルコール分解酵素のはたらきを助ける作用もあるので、お酒好きの人には一石二鳥かも!? 気をつけて!就寝前のダメダメポイント 1日の終わりは、一刻も早く眠りにつきたいもの。でも、メイクをきちんと落とさずにベッドにもぐりこむのは絶対にNG。皮脂や汚れを長時間肌につけたままにしておくと、吹き出物や毛穴のひらきなどトラブルの元凶に。また、寝る前にお酒をたくさん飲むと、徐波睡眠に入りにくくなり、翌朝顔がむくむ原因ともなるので、避けたいもの。寝具をいつも清潔にしておくことも大切。吹き出物に悩んでいる人は、枕カバーやパジャマなどをマメに取り替えてみて。
肌を美しく保つ成長ホルモンとは!? 赤ちゃんのプリップリのほっぺたを見て、「いいなあ~」とため息をついたことはないだろうか。私たちは誰しも、年齢とともに肌のキメやハリを保つコラーゲン繊維やエラスチン繊維などが減り、逆に紫外線による光老化が進むために、肌がくすんだりたるんだりしてゆく。ほかにもCoQ10、セラミドなどの成分や、成長ホルモン、女性ホルモン、DHEAなど各種ホルモンが私たちの肌の若さを左右するカギを握っている。 なかでも影響力が大きいのは、成長ホルモンだ。幼児期に大量に分泌され、成長期には骨の成長を助けて背を伸ばすなどの作用がある。成長が止まった後も分泌が続き、細胞のアミノ酸取り込みを助けることによって代謝を促進するなど、生涯にわたって重要な役割を果たし、ハリとうるおいのある健康な皮膚をつくったり、骨を丈夫にする、免疫システムの強化やコレステロール代謝の改善など、若さと健康をキープするために全身で大活躍している。 12時までに寝たほうがいい理由 キレイを目指すなら、成長ホルモンの助けが不可欠。「寝る子は育つ」ということわざどおり、成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されるといわれている。ただし、寝ている間いつでも分泌されるわけではない。 睡眠は1.5時間サイクルで深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠を繰り返しているが、ノンレム睡眠の中には最も深い徐波(じょは)睡眠があり、この時間帯に最も多く成長ホルモンが分泌される。徐波睡眠は入眠後ノンレム睡眠に入ってから30分前後で始まり、さらに1.5時間サイクルの第一回目が最も深いといわれている。私たちは体温が下がっていくときに深い眠りを得やすいのだが、その時間帯は人間の生体リズムから、夜の10時から12時の間。さらに夜中の2時までは成長ホルモンの分泌がさかんなことから、夜10時から2時の時間帯は「美肌のゴールデンタイム」と呼ばれている。 美容記事などで「遅くとも12時までに就寝しましょう」と書かれているのは、ここできちんと眠って成長ホルモンを分泌させておかないと、スムーズに肌の再生ができなくなるため。 成長ホルモンの分泌は30歳を過ぎるころから低下し、10年で13%も減少してしまうともいわれている。三十路を過ぎたら、夜ふかしはほどほどにしたいもの。ゴールデンタイムの間に、成長ホルモンをしっかり分泌させることが、高価な美容液に匹敵する最強のスキンケアといえるだろう。 12:00前に寝られない人のための美肌対策 …とはいえ、現実的には夜の12時前に眠ることがなかなか難しいもの。どうしても寝るのが遅くなってしまうなら、少しでも深い眠りを得るために、あるいは翌朝のくまやむくみを解消するために役立つ、ちょっとしたアイディアをご紹介しよう。 ●就眠前にぬるめのお風呂に入る 生体リズム上、深夜2時、3時にはすでに体温が下がってしまっているので徐波睡眠を得にくい。そこで、寝る前にぬるめのお風呂に入り一度体温を上げておくと、その後体温が下がりやすくなり、徐波睡眠を得やすくなる。ただし、熱いお湯に浸かってしまうと交感神経が活発になり、寝つきが悪くなるのでご用心。また、ストレッチも同様に体温を程よく上昇させる効果がある。 ●くま&むくみのケアは、血流改善が第一 くまやむくみの主な原因は、睡眠不足による血行不良が原因。寝不足で目の下にくまができていたら、ホットタオルで目元を中心に顔を温めてみよう。血流がアップし、くまの改善に効果があるといわれている。また、顔がむくんでいるときには、ホットタオルと冷たいタオルを交互に顔にあてるとスッキリする。 ●スペシャルケアは朝に 就眠前に十分お手入れできなかった分、朝起きてから出かける前の時間を利用して、パックをしたりマッサージをしたりというスペシャルケアを実行するのも、ひとつの方法。例えば歯を磨いている間にパックを済ませ、その後さっと洗い流せば簡単だ。その後の化粧水や乳液などの浸透力もアップし、メイクののりもよくなるはず。
ちゃんと寝ていますか…? 忙しい毎日、なかなかゆっくりと寝ているヒマがない…。平成12年、厚生労働省が全国約3万2000人を対象に行った調査(「国民の心身の健康に関する保健福祉動向調査」)によると、睡眠に関する休養の充足度が「やや不足している」「全く不足している」と回答した人が全体の3割を占めていた。また、理想的とされる睡眠時間は7時間だが、7時間に満たない人は全体の4割だった。睡眠時間について、healthクリックの中心的な読者層に該当する25歳~54歳の数値だけを見てみると、ほぼ半数の人の睡眠時間が7時間未満となっている。睡眠時間7時間を切ると休養充足度が「不足」に傾いていくことも、調査から明らかになった。 睡眠時間が不足している理由については、25歳~54歳男性の半数近くが「仕事・通勤などで睡眠時間がとれないから」と答え、次いで「悩みやストレスなどから」「自分の趣味などで夜ふかししたから」などとなっている。女性の場合は、25歳~34歳で「育児のため」「悩みやストレスなどから」と答えた人がそれぞれ約3割を占め、「自分の趣味などで夜ふかししたから」と続いている。35歳~54歳の女性になると答えがやや分散するものの、「悩みやストレスなどから」という理由が最も多かった。 快眠枕などのグッズが好調に売れ行きを伸ばしているのに反し、実際は残念ながら快眠とはいえない状況。心身の疲労が蓄積されてしまうし、女性にとっては美容へのダメージも心配だ。 寝不足で、こんなに美人度ダウン! 「睡眠不足で肌が荒れてしまった」「徹夜明けで頭がはたらかない」など、私たちはしばしば睡眠不足がもたらす悪影響を体験している。睡眠不足によって心身の美と健康が損なわれてしまう様子をもう一度確認しておこう。 肌くすみ、乾燥、皮脂の過剰分泌、目の下のくま など 成長ホルモンが分泌される睡眠中は、肌の再生にとって重要な時間。皮膚の表皮細胞は、通常28日サイクルで新しく生まれ変わっている。これを「ターンオーバー」というが、睡眠時間が足りなくなるとターンオーバーのリズムが乱れ、古い肌細胞が新しい肌細胞とうまく交換できなくなってしまう。その結果、くすみや乾燥、皮脂の過剰分泌などのトラブルが発生しやすくなる。また、睡眠時間が足りないと交感神経が過度にはたらいて血管を収縮させ、血流が停滞してしまう。寝不足でおなじみの目の下のくまは、停滞した血液が目の下の薄い皮膚を通して見えているもの。 脳集中力低下、記憶力低下、ストレスがたまる など 日中の眠気によって集中力や作業能力が低下してしまうことは、すでにご存知の通りだが、睡眠は脳機能を守るために発達したともいわれるほど、両者は深く結びついている。特に記憶のメカニズムとは密接にかかわっていて、レム睡眠時では日中に起こったさまざまな出来事を整理して必要なものを脳の深部に定着させ、ノンレム睡眠時には不要な記憶を脳から消去している。睡眠時間が足りないと、覚えたい事項をきちんと脳に記憶させることができないばかりか、イヤな出来事もスッキリ消去させることができず、ストレスがたまってしまう。 体疲れやすくなる、免疫力が低下して病気にかかりやすくなる、太りやすくなる など 眠っている間、私たちの体の中では老廃物の排出や、個々の細胞への栄養補給、損傷した部分の補修、各種ホルモンの分泌など、あらゆる器官でメンテナンスが行われている。睡眠時間が足りないと、十分にメンテナンスできず疲れが残るし、睡眠中に作られる免疫細胞の数も減り、体全体の免疫機能が低下してしまう。また、「睡眠不足が肥満をまねく」という説もある。睡眠不足になると体内で食欲を抑える物質の分泌が減り、逆に高める物質の分泌が増すことや、起きている時間が長いと食べ物を口にする機会も多いことから、結果的に太りやすくなると考えられている。
以前は「健康のために日光浴を」と盛んにいわれてたが、紫外線によるダメージの問題からこの考え方は語られなくなりました。母子健康手帳から「日光浴」の言葉も消え、幼いころからの紫外線対策の重要性も指摘されています。日光浴はどうして不必要なのでしょうか。また、紫外線と薄毛との関係も紹介します。 目次 母子健康手帳から「日光浴」のすすめが消えた 日光浴はしなくてもビタミンDはつくられる 子どものころから日焼け対策をすることが必要 オーストラリアやアメリカで進む日焼け防止対策 直射日光に当たると薄毛に拍車がかかる!? 母子健康手帳から「日光浴」のすすめが消えた 妊産婦の健康や乳幼児の発育に必要な情報が掲載された「母子健康手帳」。1998年に、母子健康手帳から「日光浴」の必要性に関する記述が消えたのをご存知ですか。以前は、赤ちゃんの健康のために日光浴が必要であると考えられていましたが、紫外線の問題のほうが深刻であるため、直射日光に当てるのではなく、外気浴のみで十分であるという考え方に変わってきたのです。 しかし、どうして健康のために日光浴がよいという定説が支持されてきたのでしょうか。18~19世紀に日照の少ない北欧や南アフリカなどの地方でクル病の発生が見られたことから、日光浴などで紫外線を積極的に浴びることがクル病の予防になると考えられてきました。しかし、最近ではこれらの地域のクル病発生率の多さの理由は、日照よりも食糧事情にあったのだとされています。 日光浴はしなくてもビタミンDはつくられる そもそも日光浴をすると骨が丈夫になると考えられてきたのは、紫外線にビタミンDを合成するはたらきがあるためです。クル病も、ビタミンDの欠乏によって骨の発育に必要となるカルシウムが十分に吸収されず、手足や背骨の発育が不十分になって、曲がってしまう病気です。 確かに紫外線には体内でビタミンD3の合成を促す作用がありますが、夏の正午近くの太陽光を手に2~3分浴びるくらいでも1日に必要な量を生成することができるといわれています。また、紫外線に当たらなくても、イワシやカツオなどの青背の魚、干ししいたけ、卵黄などの栄養を積極的にとっていれば十分なのです。 骨の老化を防ぐためにも日光浴が大事であるといわれてきましたが、何十分も直射日光の下で皮膚をさらす必要はなく、十分な栄養をとって適度の運動を行うことのほうがよっぽど重要なのです。 子どものころから日焼け対策をすることが必要 さて、紫外線による障害は年齢を重ねるとともに現れるものです。したがって、紫外線対策はできるだけ幼いうちから始めておいたほうがよいでしょう。特に子どものほうが紫外線に対する感受性が強いため、大人より積極的に行ったほうがよいのです。 赤ちゃんのころは紫外線の影響を受けていないためメラニン色素が少なく、強い日光を浴びるとすぐに火ぶくれや熱をひき起こしてしまいます。また、新陳代謝が活発なため、傷つけられたDNAを含む細胞分裂も盛んに行われ、中高年になってから皮膚がんを発症する確率も高くなるといわれています。 オーストラリアやアメリカで進む日焼け防止対策 日本人よりも皮膚がんの発生率が高いオーストラリアやアメリカでは、積極的に日焼けを予防しようという意識が国民に広まっています。多くのオーストラリアの学校では、後頭部のつばが長く伸びた帽子を使うように指導をし、親は外に出るときには日焼け止めを塗らせるように教育しているといいます。また、「ノーハット・ノープレイ(No Hat No Play)」を徹底し、帽子をかぶっていない子どもが校庭で遊ぶことを禁じているところも多いようです。 一方、アメリカでは1998年から環境保護局を中心に「サン・ワイズ・スクール・プログラム」という計画を全米の小学校で実施する動きが始まり、太陽紫外線の強さを0~10までの段階に分けてその強さに応じた対策をとるよう、メディアなどを通じて推進しています。 直射日光に当たると薄毛に拍車がかかる!? 薄毛は遺伝的要因が強いものですが、直射日光に当たるとよりリスクが高くなるといわれています。薄毛の人にはもともと毛根に含まれる抗酸化物質が不足しがちであり、紫外線の影響で活性酸素が発生すると紫外線防御機能がはたらかなくなり、薄毛を促進してしまうのです。 日光の下で長時間過ごすときには必ず帽子を携帯することを忘れないように心がけるようにしましょう。帽子は頭が蒸れやすいといって嫌う人も多いのですが、通気性がよい帽子をかぶったり、こまめに帽子をかぶりなおすなどの対策をとりましょう。 公開日:2003年5月26日
アミノ酸はうるおい補給のほかにも、くすみを減少させたり、肌の酸化や炎症を抑えたり、ニキビの原因・アクネ菌の制菌効果があるなど、大活躍!美容成分「コラーゲン」も、もとをただせばアミノ酸。有効成分を肌にきちんと届けたいなら、アミノ酸を使うと早道かもしれません。 目次 肌に嬉しい「アミノ酸効果」 あなたのお肌で、こんなアミノ酸たちが活躍中! コラーゲンもアミノ酸からできている 髪のダメージの原因も「アミノ酸流出」 肌に嬉しい「アミノ酸効果」 もともと肌に備わっている「天然うるおい成分『NMF』」の主成分・アミノ酸。しかし、アミノ酸が私たちの肌にもたらしてくれるのは「うるおい」だけではない。ほかにもいろいろ嬉しい効き目があるのだ。 ●肌をうるおす ●血行促進により、くすみを減少させる ●肌の酸化や炎症を抑える ●ニキビの原因・アクネ菌の制菌効果がある ●コラーゲン生成に必要 ●代謝を促し、肌を再生する あなたのお肌で、こんなアミノ酸たちが活躍中! 私たちはアミノ酸でできているで説明したとおり、アミノ酸には20種類ある。あなたの肌の内側と外側からこんなアミノ酸たちがはたらいて、肌の状態を整えているのだ。 代表的なアミノ酸の種類とはたらく部分 コラーゲンもアミノ酸からできている アミノ酸とコラーゲンの大きさ比較 ご存知、美容成分「コラーゲン」。「若々しい肌になる!」として有名だが、実はコラーゲンも様々なアミノ酸からできている。コラーゲン分子の大きさはアミノ酸分子の3,000倍もあり、化粧品などに配合されているコラーゲンを肌の上からつけても吸収されることはない。コラーゲンの効果を期待するなら、アミノ酸を肌に補給する方が有効成分を確実に角質層の奥にまで浸透させることができる。 化粧品に限らず、サプリメントに関しても同じことが言える。サプリメントに配合されているコラーゲンは一度体内でアミノ酸に分解されてから吸収されるが、最初からアミノ酸を摂っておけば、それ以上分解の必要がないので、効果的な成分がすばやく吸収されるというわけ。 髪のダメージの原因も「アミノ酸流出」 毛髪のアミノ酸組成 私たちの体全体を作っているアミノ酸のはたらきは、もちろん美肌を作ることにとどまらない。健康でつややかな髪にもやっぱりアミノ酸が欠かせないのだ。 アミノ酸は毛髪の約80%を占めるたんぱく質の主成分。シャンプーのし過ぎやカラーリングなどで傷んだ髪は、アミノ酸が流出しやすくなっている。 また、地肌にとってもアミノ酸は大切だ。地肌自体がうるおうことも、髪の状態を健やかに保つ秘訣。 私たちの体を作っているアミノ酸。バランスのとれた食事でたんぱく質を十分に摂取しつつ、スキンケアやヘアケアにも積極的に利用してみよう。 公開日:2002年11月25日
肌荒れの原因は「うるおい不足」。肌に本来備わっている「天然うるおい成分『NMF』」の主成分がアミノ酸です。アミノ酸を肌の角質層にきちんと補ってやれば、皮膚内の情報伝達によって必然的に表皮・真皮も整い、肌の代謝は正常なサイクルに戻ります。専門家の間では、このメカニズムは「コルネオセラピー」と言われています。 目次 肌のトラブル、原因は「うるおい不足」 角質にうるおいを!「コルネオセラピー(角質ケア)」 肌のトラブル、原因は「うるおい不足」 鏡に映ったあなたの顔。目元や口元がカサカサしていたり、吹き出物ができていたり、シミやソバカスが目立ったり、たるみやしわが気になるなど、何かトラブルを起こしてはいないだろうか? こうした肌のトラブルの大きな原因に「うるおい不足」が考えられる。うるおいとは水分のこと。肌の水分は角質層の3つのバリア機能によって守られている。 バリア1●天然うるおい成分「NMF」 天然うるおい成分NMF(Natural Moisturizing Factor)は角質細胞内に点在し、水分を角質層の中に閉じ込めている。 バリア2●皮脂膜 皮脂膜は皮脂腺が分泌する脂肪分で作られていて、水分の蒸散を防ぐことで肌の乾燥を防ぐと同時に外界からの刺激から肌を守っている。 バリア3●細胞間脂質「セラミド」など セラミドは角質層を構成する脂質のうちの主な成分で、角質がはがれたりめくれたりしないようにつなぎとめる役割を果たしている。 特に注目したいのは、バリア1「天然うるおい成分『NMF』」。NMFは、およそ半分がアミノ酸(約40%)とアミノ酸から作られている成分・PCA(約12%)で構成されている。NMFが不足すると角質細胞そのもののうるおいが減ってしまい、角質層の重なりが乱れて肌荒れや乾燥などのトラブルを招いてしまう。 荒れた肌や、花粉症・アトピーなどのトラブル肌のアミノ酸量を測ると、健康な肌の約6割以下にまで低下しているという調査報告があったり(味の素データ)、アミノ酸量は年齢と共に低下傾向にあることもわかっている。つまり、肌のうるおいはアミノ酸によって左右されているのだ。 角質にうるおいを!「コルネオセラピー(角質ケア)」 皮膚は真皮、表皮、角質の3層から成っている。真皮層で誕生した表皮細胞は次第に表面に押し上げられて角質層になり、やがてはがれ落ちてゆく。このサイクルを「ターンオーバー」といい、約4週間で1サイクルが終了する。 規則正しいターンオーバーを促すためには、角質層のNMFとセラミドのバランスが大切。もし肌が乾燥していたりしてNMFが不足していると、角質層から肌荒れのシグナルが表皮→真皮へと伝えられる。また、真皮層で新しく生まれる表皮細胞にも肌荒れシグナルが伝わり、本来の健康な表皮細胞ではなく、調子の悪い表皮細胞が生まれてしまう。その結果、今度は逆に調子の悪い表皮細胞が真皮→表皮→角質層へと押し出されるという、「肌荒れスパイラル」を繰り返してしまうのだ。 もちろんその逆に、角質層の状態が良好だとその状態が表皮→真皮へと伝わり、整った肌の状態を保つことができる。 このように、角質層(コルネオサイト)を整えれば、皮膚内の情報伝達により必然的に表皮・真皮も整い、その結果、正常なサイクルで代謝が行われるというメカニズムを「コルネオセラピー」と言い、専門家の間では数年前から注目を集めている。角質細胞を良い状態、つまり「うるおい状態」にするためには、NMFの主成分であるアミノ酸を肌に直接届ける方法が有効だ。 数年前、フルーツ酸などを用いて角質を無理やりはがし、ターンオーバーを促すという方法がはやったが、これは正しい意味でのコルネオセラピーではない。アミノ酸をきちんと角質層に補い、ひとつひとつの角質細胞がNMFをキープして正常な状態にすることから、肌全体を健康にしていこうというのが、コルネオセラピーの基本的な考え方だ。 もちろん、バランスのとれた食事で良質のアミノ酸を補給し、体内から真皮へとアミノ酸を送ってやることも美肌にとって大切なこと。逆にファーストフードなどの偏った食生活や睡眠不足、喫煙習慣、ストレスなどの荒れた生活は肌荒れにも直結することを心しておこう。 公開日:2002年11月25日
たんぱく質を作っている最小単位の成分、「アミノ酸」。アミノ酸は地球上のあらゆる生物の中に存在しています。アミノ酸には20種類あり、私たちの全身を作っている10万種類以上のたんぱく質も、すべてこの20種の異なった配列によって構成されているのです。 目次 そもそもアミノ酸って何? アミノ酸はひとつじゃない! 体内でくり返される「アミノ酸の分解と合成」 そもそもアミノ酸って何? 「アミノ酸」とはたんぱく質を作っている最小単位の成分のこと。 地球上に存在するあらゆる生物は、すべてたんぱく質でできている。ということは、たんぱく質を構成しているアミノ酸は、あらゆる生物の中に存在しているということになる。 人間の体を構成する成分 成人男子の場合の標準。性別や年齢、肥満の度合いによって値は変化する もちろんヒトも例外ではない。人体の約60%は水でできている。次いで多いのはたんぱく質で、約20%を占める。残りは脂質、無機質などで構成されている。 例えば体重60kgの人の場合、たんぱく質はおよそ12kgに相当する。このたんぱく質によって筋肉や消化管、臓器、神経伝達物質やホルモン、酵素、免疫物質、もちろん肌や髪も、ほぼ全身が作られている。つまり、私たちの体…内臓も神経も、頭の先から足の先まで全身丸ごとすべてはアミノ酸でできているというわけだ。 アミノ酸はひとつじゃない! ところであなたは「『アミノ酸』という名前のひとつの酸がある」とイメージしてはいないだろうか?これは誤解で、実際にはヒトの体を作っているアミノ酸は20種類ある。 「アミノ酸って、そんなにあるの!?」と意外に思われるかもしれない。でも体を作っているたんぱく質はなんと10万種類以上もあり、そのたんぱく質のすべてがわずか20種類のアミノ酸のさまざまな配列によって構成されているのだ! 20種類あるアミノ酸のうち、11種類(非必須アミノ酸)は体内で作ることができる。しかし、残りの9種類(必須アミノ酸)は体内で合成することができず、肉、魚、野菜などから摂取しなければならない。 それぞれのアミノ酸には、どんなはたらきがあるの? 体内でくり返される「アミノ酸の分解と合成」 たんぱく質の合成と分解 1日当たり、体重60kgの成人の場合 私たちの体に欠かせないアミノ酸。体内ではアミノ酸からたんぱく質へ、たんぱく質からアミノ酸へという分解と合成がくり返されている。 年齢、体重によって異なるが、体重60kgの成人・1日当たりの場合、食事からたんぱく質を約80g摂り、ほぼ同量を体外へ排泄している。また、アミノ酸とたんぱく質の分解と合成の量は、ともに約180gといわれている。 アミノ酸のたくわえ(アミノ酸プール)のバランスが悪いと、たんぱく質への再利用率も低下してしまう。必須アミノ酸の過不足を生じさせないように、バランスのよい食事を摂ることが大切だ。 公開日:2002年11月25日
「健康と若さ」をキーワードに、首都圏からアクセスしやすい温泉中心にご紹介します。家族やパートナーとお試しください。 目次 美肌によいといわれる温泉 ストレス解消によいといわれる温泉 胃腸の調子を整えるといわれる温泉 美肌によいといわれる温泉 スベスベ肌になるといわれる温泉は、皮膚表面をやわらかくして、皮脂や老廃物を洗い流してくれるタイプが多いです。ただし、何度も温泉に入り過ぎたり、せっけんで体をこすり過ぎるのはよくありません。皮膚を保護する皮脂層まで取り除き、逆に肌荒れを起こしてしまうからです。 温泉名 泉質 備考 新湯温泉(栃木県塩原町) 硫黄泉(酸性単純硫黄高温泉) 婦人病・冷え症・糖尿病・湿疹・胃腸病など 沢渡温泉(群馬県中之条町) 硫酸塩泉(カルシウム・ナトリウム硫酸塩・塩化物泉) 婦人病・冷え症・神経痛・リウマチ・皮膚病・高血圧・胃腸病など 川中温泉(群馬県吾妻町) 硫酸塩泉 皮膚病・神経痛・動脈硬化など 大沢温泉(静岡県松崎町) 硫酸塩泉 リウマチ・痛風・神経痛・慢性皮膚病など 関東圏以外の美肌におすすめの温泉 寸又峡温泉(静岡県本川根町)・湯の峰温泉(和歌山県本宮町)・龍神温泉(和歌山県 龍神村)・玉造温泉(島根県玉湯町)・湯の川温泉(島根県斐川町)・奥津温泉(岡山県奥津町)・指宿温泉(鹿児島県指宿市)など ストレス解消によいといわれる温泉 ストレス解消によいといわれる温泉は、神経の鎮静作用がある泉質に多いです。ただ、たまにしか行くことができない私たちにとっては、泉質なんて関係ないかもしれません。普段の生活を忘れて温泉につかるだけで、しっかりストレス解消できそうですよね。 温泉に加えて、ハイキングなどそのほかの楽しみがあるところもおすすめです。 温泉名 泉質 備考 新那須温泉(栃木県那須町) 単純温泉 神経痛・リウマチ・胃腸病など 四万温泉(群馬県中之条町) 塩化物泉 神経痛・リウマチ・胃腸病など 宮の下温泉(神奈川県箱根町) 塩化物泉 胃腸病・疲労回復、婦人病・関節炎など 修善寺温泉(静岡県修善寺町) 単純温泉(アルカリ性) リウマチ・神経痛・胃腸病など 関東圏以外のストレス解消におすすめの温泉 濁川温泉(北海道森町)・蔵王温泉(山形県山形市)・宇奈月温泉(富山県宇奈月町)・白浜温泉(和歌山県)・湯郷温泉(岡山県美作町)・三瓶温泉(島根県大田市)・嬉野温泉(佐賀県嬉野町)・由布院温泉(大分県湯布院町) 胃腸の調子を整えるといわれる温泉 快食快便は健康の基本です。胃腸の調子が整えられるという温泉は多いです。でも、実際のところは…?だって、温泉といえば郷土自慢のおいしい料理も楽しみのひとつ。うっかり食べ過ぎておなかをこわさないよう注意が必要です。 入浴だけでなく、飲むことで効く温泉もあります。 温泉名 泉質 備考 西山温泉(山梨県早川町) 硫酸塩泉(含塩化土類芒硝泉) 飲用で便秘・動脈硬化など。入浴では神経痛・リウマチ・皮膚病・婦人病など 四万温泉(群馬県中之条町) 塩化物泉(ナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉) 神経痛・リウマチ・皮膚病・筋肉痛など 関東圏以外の胃腸の調子におすすめの温泉 定山渓温泉(北海道札幌市)・夏油温泉(岩手県北上市)・峩々温泉(宮城県川崎町)・白骨温泉(長野県安曇村)・渋温泉(長野県郡山ノ内町)・瀬波温泉(新潟県村上市)・有馬温泉(兵庫県神戸市)・三朝温泉(鳥取県三朝町)・湯平温泉(大分県湯布院町)・人吉温泉(熊本県人吉市)
とうがらしにはビタミンAやCが含まれています。女性の大敵である日焼けや老化によるシミやシワの防止にも一役かっています。 目次 ビタミンCの発見はパプリカから とうがらしの仲間が含むビタミンC・ビタミンA とうがらし栽培にも挑戦! ビタミンCの発見はパプリカから とうがらしは、日焼けによるシミ、しわや皮膚の老化などを防ぐビタミンCを大量に含む植物です。 ビタミンCを発見したことにより、1932年度にノーベル賞を受賞したのがハンガリーの医学者アルベルト・セント=ジェルジ博士です。彼の発見は、とうがらしの仲間パプリカによってもたらされました。 柑橘類の果実などでは量が少なくなかなか抽出できなかったのですが、偶然調べてみたパプリカに大量に含まれていることがわかったのです。 とうがらしの仲間が含むビタミンC・ビタミンA 次の表は、とうがらしの仲間たちが含むビタミンC、ビタミンAの量をほかの食物と比べたものです。 さすがにとうがらし100gは食べられませんが、ピーマンなどなら調理も簡単。たくさん食べられるのではないでしょうか。ピーマン+とうがらしで、強い日差しにさらされるお肌を内側から防衛しましょう。 ビタミンA(IU) ビタミンC(mg) とうがらし(乾燥)11,000100 一味とうがらし1,60075 ししとうがらし16090 ピーマン15080 赤ピーマン520170 ※ビタミンA・Cは食品100g中の量 ほかの食品と比較してみると、 ビタミンA(IU) ビタミンC(mg) みかん6535 キウイ3680 トマト22020 にんじん4,1006 キャベツ1044 ※ビタミンA・Cは食品100g中の量 1日に必要なビタミンAの量は男性2,000IU、女性1,800IU。ビタミンCの量は50mgです。ビタミンAは、にんじんやほうれんそうには到底かないませんが、ビタミンCの方は1日の所要量と比較しても十分な量です。 料理などの材料として無理なく食べられる量は、ピーマンで1個、ししとうがらしは7~8本くらい(約30g)です。 どちらかを毎日このくらい食べれば、1日に必要なビタミンCの半分近く補給できます。冷蔵庫にぜひとも常備しておきたい1品です。 とうがらし栽培にも挑戦! 花屋さんの店先でとうがらしの苗をよく見かけるようになりました。植木鉢やプランターで手軽に栽培でき、赤い実と緑の葉っぱのコントラストが見た目もなかなかきれい、さらに料理にも使いやすいということで、人気を集めているようです。 4月~5月頃に苗を植え、夏~秋が収穫の季節となります。ただ、純粋に観賞用の品種(五色、旭光、ブラックプリンスなど)もあるので、購入するときは食べられる品種(鷹の爪、八房など)かどうか確かめましょう。
あなたの肌タイプを診断し、タイプ別(乾性肌と脂性肌)にスキンケア法をアドバイスします。 目次 あなたの肌は何タイプ? 乾性肌の人はここに注意 脂性肌の人はここに注意 あなたの肌は何タイプ? まずは自分の肌のタイプを正しく知ることから始めましょう。例えばオデコや鼻(いわゆるTゾーン)だけが油っぽいからといって脂性肌とはいえませんし、若いころ脂性肌だった人でも年とともに乾性肌に傾いていくものです。肌質に合わない間違ったケアを続けると、かえって老化を早めることにもなりかねません。 次の項目について、A、B、Cのうち一番近いものをチェックしましょう。どれが一番多いかで、だいたいの肌タイプがわかります(化粧やスキンケアをいっさいしないという人は、6や7の質問は無視してOKです)。 1. 洗顔後、顔がつっぱる? A:とてもつっぱる B:少しつっぱる C:ほとんど気にならない 2. ニキビや吹き出物ができやすい? A:ほとんどできない B:時々気になる C:できやすい 3. 肌はかさついている? A:全体的にかさついている B:頬や口のまわりなど部分的にかさつく C:冬でもかさつかない 4. 目尻や口のまわりに小ジワがある? A:かなり目立つ B:少し目立つ C:ほとんどない 5. 顔の毛穴が目立つ? A:ほとんど目立たない B:Tゾーン(オデコや鼻)が少し目立つ C:全体に目立つ 6. メークしたときTゾーンの脂浮きが気になる? A:ほとんど気にならない B:少し気になる C:かなり気になる 7. 春や夏、化粧水や乳液をつけた時の状態は? A:化粧水だけでは潤わない B:化粧水だけでも大丈夫だが、乳液やクリームをつけてもベタツキはしない C:乳液やクリームをつけるとすぐにべたつく あなたの肌タイプはこれ! ●Aがいちばん多い人⇒乾性肌 ●Bがいちばん多い人⇒普通肌 ●Cがいちばん多い人⇒脂性肌 このほか、皮脂量は多いが水分が少なめで乾燥している部分がある「乾燥型脂性肌」もあります。 乾性肌の人はここに注意 ●「洗顔」でとくに気をつけたいこと 石けんなら、弱酸性石けんや透明石けんがおすすめです。化粧石けんは洗浄力が強すぎます。 スクラブ洗顔やフェイスブラシの使いすぎは禁物です。角質層を傷つけ、ますます乾燥します。 すすぎは必ずぬるま湯で行いましょう。 ●「整肌」でとくに気をつけたいこと 化粧水は肌がふやけているうちにたっぷりとつけましょう。 保湿効果の高い柔軟化粧水がおすすめです(とくにヒアルロン酸やコラーゲン配合のもの)。 ●「仕上げ」でとくに気をつけたいこと 乾燥のひどい人は、乳液より油分の多いクリームのほうを、または乳液とクリームの重ね塗りをするとよいでしょう。 Tゾーンが脂っぽい人は、そこだけノンオイリーの美容液を使うとよいでしょう。 そのほか、とくに気をつけたいこと 日中乾燥が気になるときは、スプレータイプのミネラルウオーターで水分補給するとよいでしょう。 暖房中の室内では、加湿器を使う、濡れタオルをかけるなど、湿度を下げない工夫をしましょう。 週に1~2回、マッサージをしましょう。血液循環がよくなって新陳代謝が活発になります。摩擦による刺激で肌を傷めないよう、専用クリームを使います。 ビタミンAが不足しないように気をつけましょう(不足すると肌がかさつきます)。 脂性肌の人はここに注意 ●「洗顔」でとくに気をつけたいこと ベタついたらまめに洗顔しましょう。朝晩のほか、できれば昼休みなどにもう1回しておきたいものです。 とはいえ、脱脂力の強い洗顔剤でしょっちゅう洗うと、皮脂をとりすぎたり、目や口のまわりがカサカサになる恐れがあります。普通肌用ので十分です。 かなり脂性の人は、殺菌・消毒・防臭効果のある薬用石けんを使ってみるとよいでしょう。 ●「整肌」でとくに気をつけたいこと 化粧水は、収れん化粧水がおすすめです。毛穴を引き締めて余分な皮脂を抑えてくれます。 ●「仕上げ」でとくに気をつけたいこと 乳液やクリームをやたら塗らないこと。油分を与えすぎると、ニキビができたり、肌を甘やかして皮脂の分泌が悪くなることもあり、肌の老化を早めることになります。化粧水をつけた後まだかさつくところだけ、というように部分使いを行いましょう。 そのほか、とくに気をつけたいこと ニキビがあるときはファンデーションは極力控えてポイントメイクにしましょう。マッサージもしてはいけません。 引き続きメイクで下地クリームを使うときは、乳液などはいりません(下地クリームに油分が入っています)。 糖質(甘いもの)を摂りすぎないようにします。ビタミンB群が消費され、皮脂の分泌を調整できなくなります。
スキンケアの基本は男性も女性も同じです。「洗顔、整肌、仕上げ」という3つのSTEPで覚えましょう。 目次 お手入れの「順番」も大事 STEP 1:洗顔 STEP 2:整肌 STEP 3:仕上げ お手入れの「順番」も大事 「顔なんて、フロに入った時にお湯で洗っとけばいいだろ」という人。 「洗顔した後は肌がつっぱるからすぐにクリーム塗ってるわ」という人。 「化粧水に乳液にクリームに、それから美容液も…。いろいろ使ってスキンケアはばっちり!」という人。 いろいろな人がいると思いますが、ここでスキンケアの正しいやり方を覚えておきましょう。基本は次の3つのSTEP。順番も大切です。 ※肌タイプベルの注意点は「脂性の男性も必見!肌タイプ別アドバイス」を参照。 ※マッサージやパックをするときは、STEP1の洗顔の後に行いましょう。週1~2回が目安です。 STEP 1:洗顔 皮脂・汗・ホコリ・メイクなど、汚れを落として清潔に 朝晩2回の洗顔が基本です。この洗顔を怠ると… 汚れがたまって吹き出物の原因になります。 角質層が厚くなって潤いがなくなります。 新陳代謝がスムーズにいかず老化が早まります。 [使うもの]洗顔剤または石けん+(メイクした時のみ)クレンジング剤 ●洗顔剤(石けん)・クレンジング剤の基礎知識 メイクを落とすときは、クレンジング剤でメイクの油汚れを落としてから洗顔剤で洗うというダブル洗顔をします。 クレンジング剤は、水で洗い流せるタイプがおすすめです(拭き取るタイプは、汚れが毛穴につまったり摩擦で角質を傷める危険性があります)。 洗顔剤(石けん)は、洗い上がりの肌が適度につっぱるものがよいでしょう。洗顔後もまったくつっぱり感がなくベタつくようなら洗浄力が弱く、逆に20分以上たってもつっぱったままなのは皮脂のとりすぎです。 ●これが正しい洗顔法! 手を30~35℃のぬるま湯で濡らし、石けん(洗顔剤)を両手でよく泡立てます(水では汚れが落ちにくく、40℃以上のお湯では皮脂がとれすぎてカサツキの原因になります)。 皮膚をやさしくなでるように泡で包み込みます。 イラストのように、軽くマッサージするつもりで洗います(ゴシゴシこすってはいけません)。 ぬるま湯で十分すすぎます。 タオルで軽くおさえるように拭きます。 STEP 2:整肌 洗顔後の肌に、水分をたっぷり補給する [使うもの]化粧水(ローション) ●化粧水の基礎知識 洗顔後、手(またはコットン)にたっぷりつけ、肌全体につけたあと、軽くたたくようにパッティングします(ただし肌の弱い人は刺激になるのであまり強くパッティングしないようにします)。 化粧水の成分は、平均して約90%が水分、残りの約10%が保湿成分です。その成分の種類や量によって、柔軟化粧水、収れん化粧水などの種類があります。 柔軟化粧水はもっとも保湿効果が高く、普通肌や乾性肌の人向きです。 収れん化粧水はアルコールの配合量が多く、過剰な皮脂や汗の分泌を抑える作用があります。脂性肌の人や夏向きです。 化粧水をとばして乳液やクリームなどを使うと、表面はしっとりしますが、根本的な肌の乾燥を防ぐことにはなりません。油分補給より水分補給が先決です。 STEP 3:仕上げ 水分が蒸散しないように保護する(保湿) [使うもの]乳液・クリーム・美容液(肌のタイプや状態に合わせて選択します) ●乳液・クリーム・美容液の基礎知識 クリームのほうが乳液より油分が多く、その分保湿効果は高いといえます くれぐれも塗りすぎ(=油分の与えすぎ)に注意しましょう。乳液やクリームに含まれる油分は、日に当たると酸化して肌を傷める原因になります。乳液とクリーム、必ずしも両方使う必要はありません。 皮脂の分泌が盛んな人は乳液もクリームも不要です。乾いたところに部分使いする程度にします。 使うときは、適量を顔の5点(オデコ・両頬・鼻・あご)に置き、内から外へ伸ばします。Tゾーンは控えめに、目のまわりなど乾燥しやすいところは多めに使いましょう。 美容液は、化粧水や乳液に比べて保湿効果がかなり高いです(ノンオイリーのものもあります)。1回2~3滴でOKです。ただ、お値段は高めのものが多いようです。
肌を外側から手入れするスキンケアも大切ですが、内側からの対策=食生活も大切です。肌におすすめの食べ物、避けたほうがいい食べ物をご紹介します。 目次 摂りすぎると肌に悪い食べ物って? 肌にいいのはやっぱりビタミン! 食事の献立は「3つのお皿」で考えよう 摂りすぎると肌に悪い食べ物って? 肌に悪い食べ物とは、一言で言えば栄養の偏った食事のことです。特に脂肪や糖分の摂りすぎには注意が必要ですが、なかでも次の2つは摂りすぎないように気をつけましょう。 ●加工食品 (インスタント食品、清涼飲料水、化学調味料、お菓子など) ビタミンが少なく、糖分や脂肪分を多く含むものが多いです。 また加工食品の合成保存料に使われるリンはとりすぎると骨がもろくなるなど体全体の老化につながります。 加工食品中心の食生活は、絶対に避けましょう。 ●リノール酸などの不飽和脂肪酸を多く含む食品 (紅花油やマーガリンなど) 不飽和脂肪酸はコレステロール値を下げるため健康によいといわれる一方で、体内で酸化して過酸化脂質(老化を促進する)になりやすいという面もあります。 摂りすぎに気をつけるとともに、酸化を防ぐ「抗酸化物質」(ビタミンEなど)を一緒に摂るとよいでしょう。 肌にいいのはやっぱりビタミン! 肌にいい栄養素といえば、ビタミンです。とくに注目したいのが次の4つです。これらはいわゆる抗酸化物質で、肌を老化させる主犯格=「活性酸素」を除去してくれます。食事から摂るのが基本ですが、足りないと思ったらビタミン剤を活用するのも手です。 種類 主なはたらき 多く含まれる食品 ビタミンE 若返りのビタミンともいわれます。体内の酸化を防ぎ、肌をみずみずしく保ってくれます。 小麦胚芽、植物油、アーモンド、ピーナッツ、うなぎ、緑黄色野菜など ビタミンC メラニン色素の生成・沈着を阻害したり、肌のハリや弾力のもととなるコラーゲンの合成を促進するというはたらきもあります。 トマト、パセリ、いちご、キウイ、ブロッコリー、ピーマンなど βカロチン 体内でビタミンAに変化します。皮膚病や肌荒れにも効きます。 緑黄色野菜(かぼちゃ、にんじん、ピーマン、ブロッコリー、パセリなど) ビタミンB2 体内でできた酵素が抗酸化物質としてはたらく手助けもします。血液の循環をよくして肌をいきいきさせる効果も。 どじょう、うなぎ、レバー、干ししいたけ、さば、強化米、納豆など このほか、リジンやコラーゲンも肌にいいといわれています。 種類 主なはたらき 多く含まれる食品 リジン 必須アミノ酸(=体内で合成されないため食物からの摂取が必要)のひとつ。肌を整えるはたらきがあります。 肉や魚に多いです。野菜なら、さやいんげん・さやえんどうなど コラーゲン 肌のハリと弾力を保つためには欠かせません。 ひらめ、かれい、牛スネ肉、豚足など 食事の献立は「3つのお皿」で考えよう いくらビタミンが肌にいいといっても、朝から晩まで野菜ばかり食べているわけにもいきません。一番大切なのは「栄養バランス」。 厚生労働省では1日30品目を提案しています。朝昼晩あわせて30種類以上の食品を摂るように意識すれば、自然にいろいろな栄養素が摂れるということです。 でも、そこまで細かく数えながら食べるのは面倒という人もいるでしょう。 そんな人は、イラストのような3つのお皿+αで献立を考えてみてはどうでしょうか。3つのお皿とは、 ●主食のお皿=米・パン・麺・豆類など(糖質の供給源) ●主菜のお皿=魚・肉・卵・豆腐など(たんぱく質の供給源) ●副菜のお皿=野菜・海藻類・キノコ類(ビタミン・ミネラル・食物繊維などの供給源) あとは好みでスープ、味噌汁、漬物、あるいは牛乳や果物などをプラスすればよいでしょう。 3つのお皿を必ずそろえる、これがポイントです。
夏の名残を肌に残さない! 日焼けなどで肌のカサつきが気になる人は、まず化粧水でたっぷりと水分を補給。 次に乳液で水分の蒸発をおさえ、肌に保護バリアを作っておこう。 コットンに化粧水を含ませ、カサつく部分に2~3分のせておく簡単パックも効果的だ。 ニキビが気になる人は刺激の強い化粧品は避けること。 マイルドな薬用タイプなら安心。 乳液は気になる部分にのみ使おう。 皮膚の薄い目元は、最も顕著に疲れや老化が現れやすい場所。 アイマスクや目元専用のアイジェルなどで手入れするのもGOOD! 男性用の化粧水や洗顔クリームなども、夏に引き続き秋も新製品が出る気配なので、男性も自分専用のものを買って楽しんでみては…。 化粧品でのスキンケアだけじゃ物足りない(?)という人のために、自分で簡単にできる「美顔のためのツボ」も紹介。 オフィスの昼休みや寝る前に試してみよう。 美顔のための即効ツボ刺激 2~3秒押し続け、離してひと呼吸おき、5~6回繰り返す。 指先でもいいが、ボールペンのお尻などで押してもOK。 <肌のカサつき・老化防止> 曲池(きょくち)ひじの内側にできる横ジワの、親指側の末端。腕を曲げた状態で押す。 手の三里(てのさんり)曲池から手先に向かって指幅2本分。腕を曲げて親指で強めに押す。 陽池(ようち)手の甲側の手首の関節の中央。 <ニキビ> 中府(ちゅうふ)鎖骨の外側の下縁から、下に親指幅1本分。押すと筋に触れる。 <むくみ・小ジワ> 睛明(せいめい)両方の目頭にある。中指でプッシュ。 攅竹(さんちく)両方の眉頭にある。親指の腹で押し上げるように。
「アブラギッシュな男」…。 顔がベタベタしていてそばに寄るのもイヤ、という女性の声が聞こえてきそうな言葉である。 年齢を重ねてもアブラっぽさが抜けない男の肌、有効な解消ケアはあるのだろうか? 脂とり紙は救世主になれるか!? 本来、私たちの皮膚表面は天然の皮脂で覆われている。 皮脂は外部の刺激から肌を守り、乾燥を防いで正常な状態に保つ重要な役目を持っている。 分泌される皮脂量は年齢によって差があり、最も多く分泌されるのがだいたい14歳~16歳頃。 一般的に思春期をピークに皮脂の分泌量は少なくなっていくものだが、男性は女性に比べてそのカーブがゆるやか。 肌がアブラっぽい中年男性が多いのは、当然といえば当然のことなのである。 そんな「男のアブラっぽさ」に注目して発売されたのが、男性用の脂とり紙。 ウェットティシュ状のシートタイプになっていて、サッと顔を拭くだけで洗顔+化粧水の効果が期待でき、肌と気分をリフレッシュしてくれるスグレものだ。 携帯に便利なポケットサイズなので、仕事中や外回りの間にも使えて便利。 簡単にできる皮脂コントロールとして人気を高めている。 薬局やコンビニで手に入るので、アブラっぽさが特に気になる今の季節には重宝する。 大切なのは皮脂コントロール 顔がベタベタするとき、最も手っ取り早い解消法は洗顔だが、洗顔料を使わずに水で洗うだけではNG。 アブラは水だけでは落ちないので、面倒でも専用の洗顔料を使い、1日に朝と夜の最低2回は洗いたい。 マッサージするようにクルクルと指先をすべらせて洗い、洗顔後のすすぎを十分すぎるほど十分に行うことがポイントだ。 洗顔料が肌に残っているとニキビなどの原因になりかねない。 また、顔を洗った後に化粧水を使うこともおすすめ。 素肌のままだと、皮膚が「肌がカサついている!」と勘違いして、どんどん皮脂を分泌してしまう。 洗顔&化粧水は、皮脂コントロールの基本と覚えておこう。 また、夜更かしや暴飲暴食も肌のベタつきの原因に。 正しい生活習慣を身につけ、肌そのもののリズムを守ってあげることが大切。 「アブラギッシュなヤツ」と言われないためにも、今からできる身近なことから見直してみてはいかがだろうか。
太陽の照りつける夏。 「日焼け派」と「白い肌派」に分かれる季節がやってきた。 しかし数年前から「好きなときだけ日焼け肌派」が加わったことをご存じだろうか。 その秘密はセルフタンニングコスメティックの数々だ。 太陽に当たらずに黒くなる理由 セルフタンニングコスメとは、肌の表面だけに作用して日焼け肌を作ってくれる化粧品のこと。 「日焼け」とは、太陽光線中の紫外線が肌に影響し、メラニン色素が増えることによって肌が黒くなる現象のことを言うが、セルフタンニングコスメを使えば、紫外線を浴びることなく肌が日焼け色になる。 ファンデーションのように「色のついた物を塗る」方法ではなく、皮膚の表面の角質層にだけ直接はたらきかけるのが特徴だ。 しかも肌の深い部分(真皮)には到達しないので、皮膚への悪影響もなく皮がむけたりシミになったりする心配もない。 1週間くらいは色が持ち、使用をやめれば新陳代謝によって徐々に元の肌色に戻ってしまう。 常に新しく生まれ変わっている人間の表皮に着目した日焼けグッズ、それがセルフタンニングコスメなのだ。 ムラができないように注意 セルフタンニングコスメで多いのは、チューブに入った柔らかいクリーム状のもの。 乳液状のものや、スプレー式もある。 フェイス用とボディ用に分かれている場合もあるので注意したい。 使う前には、肌の表面の古い角質をきれいに落としておくこと。 角質層の厚さがバラバラだと、作用したときに発色の濃さにムラができてしまう。 つまりヒザやヒジは黒くなりやすいということ。 これを防ぐためにピーリング商品(古い角質を落とす商品)を同じシリーズに組み込んでいることが多い。 また塗った手や指も当然黒くなってしまうので、手早さが肝心。 薄く均一にしかもモタモタせずに塗る…、これが重要だ。 一方海などに行く場合、真っ白な肌で急激に焼いてしまうと日ぶくれになってしまうこともあるので、セルフタンニング商品で下地を作ってから焼くのも賢い方法である。 休みの間だけは小麦色の肌で、仕事に復帰したら元通り…、などという使い方もできる。 女性ばかりでなく、男性の使用も増えてきているというセルフタンニング。 この夏は「好きなときだけ日焼け肌」でいってみる!?
夏と言えば、夏休み。 どれだけ黒く日焼けするかを競った日々は今は昔。 紫外線の恐怖からなのか、白い肌の美しさに日本人が目覚めたからなのか…。 「日焼けなんてとんでもない」という風潮に反してやっぱり日焼けしたいあなた、さあ、どうする? それでもやっぱり日焼けする人たち 日本では美白がもてはやされているけど…、例えばイタリア。 ミラノ在住者に聞くと、「イタリア人は夏と言えば日焼け」なのだと言う。 もちろん紫外線がどうしたこうした、皮膚ガンがどうのこうの、そういった話も巷にない訳ではない。 でもやはり日焼けは「バカンスの象徴」であり、バカンスは「お金持ちのステータスシンボル」と決まっているらしい。 日本人がこれを聞くと、お金持ちのマダムたちが日焼けしても、アフターケアにエステティックサロン三昧できるから、シミのことなんて心配しないで思いっきり焼けると考える。 でも実際ミラノではそんなマダムはほとんどいない。 だいたい彼女たちは肌にできたものはシミではなくソバカスと思っているので、「できたからどうだっていうの?」という感じ。 「彼女たちは10年後の病気より、あさっての日に焼けてかっこいい自分を選ぶに違いない」というのが在ミラノ日本人の感想。 一方日射時間の少ない北欧となると、強烈に「日差しが恋しい!」という感覚になるらしい。 だから暖かくなり、日光が顔を出せば「少しでも太陽の恩恵に預かりたい」と、屋外に飛び出して行く。 冬に出張でノルウェーに行ったF社のMさんによれば「ずっと暗くて、気分は憂鬱になるし、太陽に会いたくなった」そうだ。 確かに梅雨の間、ほんの1週間でも雨模様だと太陽が恋しくなるもの…。 やっぱり人は太陽が恋しくなるように生まれついているのかも知れない! 日焼けの諸注意事項 紫外線は皮膚を赤く炎症させ、細胞を傷つけ老化を早めるらしい。 でもやっぱり思いきり太陽を感じたい、ミラネーゼ風になりたいのなら、多少肌をいたわりつつ肌を日に当ててはどうだろう? 日焼け用でも、日焼け止めでもクリームやオイルを必ず体に塗る。 特に沖縄やバリ、プーケットなどでは日焼け止めを塗っても焼けるほど日差しが強烈だ。 何も塗らずにプールサイドで寝ころんだら、アッと言う間に肌は火傷状態。それに水分が失われ、カサカサ肌になるのでそれだけは気をつけよう! 日焼けする時間は11時から2時の最も日差しの強い時間は避ける。 特にまだあまり日に当たっていない真っ白な肌をいきなりこの時間の太陽にさらせば、イッパツで肌がヒリヒリ痛むヤケド状態に。 日焼けのことばかりでなく、特に海系のバカンスでは暑さや太陽に徐々に体を慣らすためにも、初日からとばさないこと。 はじめは朝や夕方の暑くない時間に外に出て体を慣らす余裕を持てば、日焼けも穏やかに進み見栄えも良くなるし、疲れもかなり違うだろう。