疾患・特集

塩分チェックシートを活用して減塩!

「塩分の摂りすぎは、血圧に注意」といわれますが、それだけではなく動脈硬化、糖尿病、脳卒中や心筋梗塞、腎臓病など、さまざまな病気に関わっています。そこで、簡単に塩分の摂取状況を把握できる塩分チェックシート(作成:製鉄記念八幡病院)をご紹介します。自分がどれくらいの食塩を摂取しているのかチェックしましょう。

塩分チェック点数14点以上は要注意

塩分の摂りすぎは高血圧の発症や悪化に関わりますが、高血圧により動脈硬化や糖尿病も悪化しますし、動脈硬化や糖尿病は脳梗塞、心筋梗塞などの原因になります。また、塩分の摂りすぎは胃がんや骨粗鬆症、尿路結石などのリスクになるとの指摘もあります。
そこで、福岡県北九州市の製鉄記念八幡病院では、「あなたの塩分チェックシート」(表1)を作成して、患者さんに塩分チェックをしてもらい、点数をもとに栄養指導をしています。
塩分チェックの結果、35点満点のうち合計点数が14点以上だと塩分の摂取量は多めと考えられますので、減塩の工夫が必要になります。

表1:あなたの塩分チェックシート 表1:あなたの塩分チェックシート

参考文献:血圧 2013;20:1239-1243
Hypertens Res 2016;39:879-885
出典:「あなたの塩分チェックシート」(社会医療法人 製鉄記念八幡病院提供)

病気を悪化させない1日の塩分摂取の目標は6g未満

生活習慣病を持っている人は病気を悪化させないために、1日の塩分は6g未満に抑えるようにと言われます。
食事には、どのくらい塩分が含まれているのでしょうか。「あなたの塩分チェックシート」には、ふだん食べているものに含まれている塩分量が紹介されています。

ふだん食べているものに含まれている塩分量

参考文献:血圧 2013;20:1239-1243
Hypertens Res 2016;39:879-885
出典:「あなたの塩分チェックシート」(社会医療法人 製鉄記念八幡病院提供)

塩分チェックシートは、簡単に評価できるものです。医療機関では、塩分が多い食品を控えることや食習慣の改善など栄養指導の参考に用いられています。
塩分チェック点数が高く、健康診断で生活習慣病に関わる血圧や脂質、血糖値、腎機能などが要注意の人は、食生活を見直して減塩を工夫することを考えましょう。

公開日:2019/04/3
監修:社会医療法人製鉄記念八幡病院