「Tシャツやジーンズの似合うカラダになりたい…」 突き出たお腹や、ぷるぷる二の腕…では、ちょっとサマになりにくいけれど、鍛えたカラダなら何歳になってもカッコイイのがTシャツやジーンズ。いちばん運動量に正直なウエアともいえるだろう。 そんなウエアを着こなすためには、やはり必要になるのが筋肉トレーニング。筋肉を鍛えると基礎代謝量の高いカラダになり、太りにくくなるというメリットもある。 簡単なのは、やはりダンベル体操。ダンベルがなければ手近なペットボトルに水を入れれば、自家製ダンベルのできあがりだ。 脱ぷるぷる二の腕 ■ダンベル体操 ダンベルを両手に持ち、1、2で上げ、1、2、3で下げる。このリズムが効果的。 ダンベルは重すぎず軽すぎないものを(はじめは1~2kg程度が目安)。 ● 最初はあまり重くないもので回数を増やす ●「もうできない」「限界だ」と感じる回数まで続ける ● 同じ動作の運動を毎日やらない ※特に、「ツライ」と感じる回数までしっかり続けることが大切。 こうすることで筋肉の力を確実にあげ、鍛えていくことができる! オルニチン 体内のいたるところに存在し、さまざまなはたらきをする成分。なかでも体脂肪を直接分解する成長ホルモンの分泌を促すはたらきが注目の的。この成長ホルモンのはたらきによって、筋肉もより効果的に鍛えられるとされる。 アミノ酸(リジン・アラニン・アルギニン・プロリン) アミノ酸の中でもリジン・アラニン・アルギニン・プロリンは“脂肪燃焼系”といわれる成分。運動による脂肪の分解を促すとされているので、運動前の補給がオススメだ。 アミノ酸(クレアチン) 筋肉に含まれ、瞬発力の源となるクレアチンリン酸は蓄積量が少ないため、鍛えた筋肉でも約 10秒ほどしか持続できないといわれている。これを補い、サポートするとされるのがクレアチン。食事で摂れる量はわずかなので、適宜サプリで補うのがオススメだ。 カルニチン アミノ酸の一種で、この成分が不足すると体脂肪がうまく燃焼できない。また、 20代を境に年齢とともに減少してしまうので、加齢によって太りやすくなったと感じる人は、このカルニチンの合成が少なくなっていることが考えられる。運動前に十分に摂りたい。 ビタミン B群 疲労の回復を促し、アミノ酸のはたらきをサポートするはたらきがあるので、アミノ酸と一緒に摂るといい。 秋一番!一石二鳥のトレッキングへ ウォーキングとはひと味違って、山の景色を楽しみながら、運動できると近年、人気の高いトレッキング。実際、森林浴効果も考えあわせれば気持ちのリフレッシュにもオススメで、アップダウンの多い山を歩くために運動量も相当なもの。ふだんの運動に代えて、休日はトレッキングに挑戦してみてはいかがだろう。 ただし、はじめから高い山に登ろうとしたりするのは禁物。山には思わぬ危険があるもの。最初は、水場や休憩スポットが整備されていて、多くの人が訪れるトレッキング名所からスタートしよう。 また、行く先の下調べや荷物もしっかり整備しよう。そうした準備さえすれば、運動する満足感以上のものが、きっと得られるはず。
「運動する時間が取りにくい…」 忙しくてジムへ通ったり、運動の時間を割いたりしにくい。そんな忙しい人もきっと多いはず。だが、運動を諦めるのはちょっと待って。歩くスピードを、速くするだけで消費エネルギー量が変わってくることはご存知だろうか? 普通のペースを1とするなら、それを速歩きにするだけで運動量はほぼ2倍!急歩にすれば3倍にもなるのだ。朝晩の通勤や、仕事で出かけるときなどに「ついで運動」として、定着させてみてはいかがだろう。 また、もちろん休日のウォーキングやサイクリングもオススメ。ゴルフ好きなら、週に1~2回、打ちっ放しに行って汗を流すという手もある。 最近では、イスに座ったまま行うジャイロキネシスや、呼吸法を取り入れたピラティスなど、家での余暇タイムを利用してできるワークアウトも。通勤での速歩きが習慣になったら、こうしたゆっくリズムでできるメニューにステップアップしていってみよう。 ピラティスとは、ドイツ人のジョセフ・ピラティスが、リハビリの一環として考案したトレーニングのこと。呼吸法を大切にした、ゆっくりペースのエクササイズで、柔軟性のあるカラダづくりができることで人気を集めている。 ■疲れをやわらげる クエン酸 不足すると疲労の原因物質である乳酸がたまり、体脂肪が増える原因にも。運動直後に摂ると疲労の回復がすみやかになるといわれている。 アミノ酸 (アルギニン・グルタミン) どちらもアミノ酸の一種で、筋肉の疲労回復を促すとされる成分。運動後に摂るのが効果的とされている。 パントテン酸 ビタミン B群の一種で、糖質の代謝に大きく関わる成分。運動によって発生した乳酸を処理し、疲労の回復を促すほか、ストレスに対抗するはたらきもあるとされている。 ■関節痛を防ぐ コンドロイチン 関節や角膜、肌組織にうるおいを与えるといわれる成分。また、タンパク質と結びつき、軟骨の成分がつくられることもわかっている。グルコサミンと一緒に摂るのがよいといわれている。 グルコサミン 体内では、アミノ酸の一種・グルタミンとブドウ糖によって生成されるアミノ糖のひとつ。このグルコサミンのはたらきでコンドロイチンの生成が促され、関節や角膜、肌細胞などにうるおいを与えるとされている。 MSM(メチル・スルフォニル・メタン) 有機イオウ成分のひとつで、関節や皮膚、爪、髪などに存在する。アミノ酸やタンパク質、コラーゲンの合成を促し、軟骨の成分を補うほか、炎症の原因となる関節内の乳酸を取り除くなどのはたらきで、関節痛をやわらげるとされる。激しいスポーツや加齢によって失われやすく、食事では摂りにくいため、サプリがオススメだ。 「もう少し体力をつけたい…」 もともと体力があるほうではない、近ごろ体力が落ちたようで運動する自信がない…。そんなときは、階段の昇り降りなどからはじめてみるのがオススメだ。家ではもちろん、駅や会社、出先などで 2~3階くらいのところはエレベーターを使わずに階段を使うだけ。 一見とても簡単そうで、あまり「運動」というイメージがないだろうが、これだけで身体活動量はしっかりアップでき、体力をつけていくことができる。 また、家でカラダを柔軟にするストレッチを行うのもいい。最近、人気のヨガなども、ストレッチ感覚でできるので、無理せずに続けられそうだ。 人気のヨガの中でも今、話題を集めているのが「ホットヨガ」。これは、部屋の温度を38℃前後、湿度を65%前後に設定して行うヨガのこと。こうすることで筋肉が収縮しやすい環境になり、体の硬い人でもスムーズにエクササイズができるのと同時に、大量に発汗するため新陳代謝が高まるといわれている。 アミノ酸 (BCAA) カラダに欠かせない9種類の必須アミノ酸のうち、特に筋肉に多く存在する「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の3つを“BCAA”と総称する。運動の前や運動中に補給することで、筋肉の疲労を抑え、運動の持続性が高まるとされている。 a-リポ酸 別名チオクト酸とも呼ばれる補酵素で、エネルギー生成に欠かせない成分。糖質の代謝を促すはたらきや、ビタミンCやEの約400倍ともいわれる抗酸化力でも人気を集めている。食事では摂りにくいため、サプリがオススメだ。 オクタコサノール 渡り鳥の数千キロにも及ぶ飛行距離を支えているエネルギー源として話題の成分。体内では主に、カラダのエネルギー源であるグリコーゲンの貯蔵を促し、運動中のスタミナ切れを抑えるとされている。
年々スポーツする人が増えている 健康のためにも、スタイルをキープするためにも、ふだんの生活の習慣にしたい「運動」。実際、健康への意識の高まりなどを背景に、定期的に運動している人が増えてきている。 とはいえ、忙しくてジムに通う時間がない、体力に自信がなくてはじめにくい、「運動」って何をすればいいのかわからない…と、毎日の生活に運動を取り入れようとしても、最初はとっつきにくい面も。 季節はちょうど運動に気持ちのいいシーズン。「手軽で、続けやすい」をキーワードに、家まわりでできる運動からはじめてみてはいかがだろう!? 運動のポイント ●自分の都合のいい時間に運動する ●無理せず、マイペースで行う また、気になるお腹まわりをすっきりさせる、Tシャツの似合うカラダになる…などなど、理想のカラダをめざしてはじめるのもオススメ。 続ければきっと効果が出るのが運動のいいところ。今年は、そんな運動の魅力を味わって楽しもう。 サプリとの二人三脚がオススメ! 疲れが出て続けられなくなった、ヒザなどの関節が痛む…。そんなトラブルには先手必勝。サプリを利用して、できるだけトラブルを避けるのがオススメだ。 スポーツの世界では今や常識となっているサプリの活用、私たちも上手に使えば、無理せず、カラダへの負担を抑えて効率よく運動できそうだ。
「1日30分運動しよう」と目標を立てても、仕事が忙しくなると、その決意は三日坊主になりがち。それならば、仕事の合間にできる、気軽な運動から始めてみよう。 目次 エスカレーターやエレベーターを使わない! これがイチ押し!通勤ウォーキング 余裕のある人はスイミングに挑戦してみよう ウォーキング前にストレッチの習慣を 筋力トレーニングを取り入れる場合は… エスカレーターやエレベーターを使わない! 階段の上り下り1回分だけでは、消費カロリーはそれほど多いとはいえないだろう。しかし、数回の上り下りを1日に何度も、そしてそれを毎日のように続ければ、腹筋や下半身の筋肉を鍛えることができる。 やり方はいたって簡単で、普通に上り下りをするだけ。無理をして駆け上がるよりは、速足程度のテンポの方が長続きするだろう。背筋を伸ばして良い姿勢を心がけ、規則正しい呼吸を意識できれば、なお良い。 これがイチ押し!通勤ウォーキング 「足は第2の心臓」「老化は足から」などと言われるように、体を支える下半身は、健康を維持するために重要な部位で、筋肉の量も多い。歩いて下半身を十分動かせば、筋力を保つことができる。 ウォーキングは、脂質異常症(高脂血症)や糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果的で、厚生労働省は1日1万歩のウォーキングを推奨している。しかし、1日1万歩を実際に続けるのは、意外と大変なもの。まずは、通勤時に1駅分歩く、昼食時に少し遠い店まで行くなど、できそうなことを毎日続けてみよう。スーツと組み合わせても違和感のないウォーキングシューズもあるので、探してみると良いだろう。 余裕のある人はスイミングに挑戦してみよう 仕事の合間以外でも運動する余裕があるなら、スイミングやサイクリングなども良いだろう。スイミングは自分のペースでできる全身運動で、腰痛や変形性ひざ関節症などで歩くのが大変な人でも楽しめる。サイクリングは、ゆっくりでも良いのである程度の距離を走るようにしよう。 テニスなどのスポーツを始めるのも良いが、血糖のコントロールや肥満解消が目的なら、試合を真剣にやるよりも、ウォームアップの打ち合いなどを長時間行うほうが、有酸素運動を長く続けることになるので効果的。 エアロビクスなどに挑戦するときも、最初は初心者向けのゆっくりとしたリズムがおすすめ。何度かやってみて、息が切れなくなったら、少し激しいものに挑戦しよう。 ウォーキング前にストレッチの習慣を 「体が硬くなった」「体力がなくなった」と感じる運動不足の人は、腰痛や肩こり、疲れやすさなどに悩まされ、外出をしぶるようになる。歩く機会が減り、体の柔軟性や筋力の衰えが進むと気をつけなくてはならないのが、転倒による骨折。特に高齢者の骨折は、要支援・要介護になる危険性が高い状態である「ロコモティブシンドローム」(運動器症候群:通称ロコモ)になる恐れがある。転倒防止のためにも、ウォーキング前の準備運動も兼ねてストレッチをして、体の柔軟性を保つよう心がけると良いだろう。 筋力トレーニングを取り入れる場合は… ダンベル運動などを1日15分程度行うだけでも、筋力を保つのに効果はある。しかし、これまで運動をほとんどしていなかった人が、ウォーキングにダンベル運動と一度に始めてしまうと、結局無理をすることになり、長続きしないことが多い。最初はウォーキングとストレッチだけから始めて、筋力トレーニングは少しずつ取り入れていくなど、まずは長続きさせることを目標として計画を立てよう。 公開日:2014年9月22日
筋肉をつけるために気をつけたい食べ物の摂り方、生活リズムなどをご紹介します。食べ物は、タンパク質とビタミンBをしっかり摂りましょう。 目次 肉は「悪者」じゃない! タンパク質の上手な摂り方 仕事が終わったあとの筋肉作り 肉は「悪者」じゃない! 筋肉はタンパク質で作られているものです。運動して使った筋肉をより太く・たくましくするには、きちんと食事でタンパク質を摂取するようにします。その際、タンパク質を筋肉に変えるはたらきをするビタミンBも一緒に摂るようにしましょう! 運動していれば、基礎代謝が向上し、食べても太りにくい体になっているのだから大丈夫です。肉にはタンパク質のほか、ミネラル・ビタミンなど体に必要な要素も含まれています。 問題は脂質です。 脂肪が多すぎる肉を選んだり、揚げる・炒めるなどの油を多く使った調理法に気をつけましょう。 タンパク質の上手な摂り方 朝のタンパク質 まずは朝、きちんと食事をすることが大前提です。眠っていた体が朝食で目覚め、エンジンがかかり基礎代謝量が上がり、脂肪が燃えやすくなります。特にタンパク質は体温を上げる能力が高いので、食べるようにします。脂肪も、朝、摂る分にはタンパク質のウォームアップ効果を非常に大きくするので良いでしょう。 素材 卵・チーズ・肉・魚など、脂肪もある良質のタンパク質 調理法 忙しい朝ですから、ただ焼くだけでもOKですが、季節の野菜と炒めるなどすると、さらに良いでしょう。卵・チーズはそのままでも良質のタンパク質と脂肪をとれるすぐれものです。 夜のタンパク質 体は主に夜・睡眠中に作られます。そこではタンパク質と、骨を作るカルシウムが必要です。夜、摂取したタンパク質が筋肉作りに使われます。ただし「脂肪作り」も夜に進むので、脂肪分に注意しましょう。 素材 脂肪分の少ない肉・魚、豆製品(豆腐・納豆)など 調理法 蒸す・ゆでるなど油の少ない方法で食べます。鉄分が摂取できて体作りに良いので、鉄のフライパンで焼くのもおすすめです。貧血予防のための鉄分も、タンパク質と一緒に摂らなければ効果がありません。 ビタミンB食品 タンパク質を筋肉に変えてくれるビタミンB。豚肉・豆腐などにはタンパク質とともに含まれています。そのほか、ビタミンBが多く含まれる食品は以下の通りです。ビタミンBは筋肉を鍛え始めると、それまでの3~4倍も必要になる場合があります。また体に蓄積せず尿中に排出されてしまうので、ぜひ意識的に摂取しましょう。 素材 ほうれん草・ブロッコリーなどの緑黄色野菜。ピーナッツ、胚芽米。 調理法 水溶性なので、小さく切ってゆでる・煮るなどしないよう注意!ビタミンの喪失が少ない冷凍ものを、うまく使うのもおすすめです。 仕事が終わったあとの筋肉作り トレーニングは時間帯で効果が変わるわけではなく、好きなときにおこなえばいいものですが、日常の中に組み込むとすればやはり仕事が終わってからの時間になるでしょう。体作りをするなら、どんなタイムスケジュールが良いのでしょうか? 夕食の直前、運動で体に刺激をあたえると、夕食のタンパク質が筋肉作りに効果的に生かされます。 夕食後は1時間半くらい休み、ぬるま湯でゆったり入浴します。水圧が疲れた筋肉をマッサージし、リラックスします。 睡眠は充分にとります。 こんな時はどうする? ■お腹が空いて夕食まで待てない! おにぎり・トーストなど、消化のよい軽食をトレーニングの1時間前までに摂ります。甘いものは血糖値を上げてしまい、インシュリンが多く分泌されてしまいます。インシュリンは運動中の脂肪燃焼を妨げるはたらきもするので、体の脂肪を燃やすためには、多量の糖分は控えましょう。 ■運動後にお風呂に入りたい! 10~15分のダンベル体操などの場合は、その後お風呂に入るのも体作りに効果的でOK!しかし、ちゃんとしたトレーニングの場合は、疲労回復のためにも、筋肉を休ませてからの入浴にします。どうしてもという場合は、ぬるめで刺激の少ないシャワーにしましょう。 ■夜はお酒を飲みたい! 飲む前に運動をしましょう。それがダメなら、次の日の朝に。その際は、運動前に水分補給と軽食をとります。ウォーム・アップも忘れずに行いましょう。
引き締まったスリムなボディを目指す人のためのトレーニング法です。負荷の軽い、誰にでも簡単にできる運動で引き締まった体を目指せます。長く続けるために、体に無理のない正しいフォームを身につけましょう。 目次 有酸素運動で引き締め! どのくらいトレーニングをすればいいの? カタチから入ろう! 有酸素運動で引き締め! 長距離走者などが主に鍛える赤筋(遅筋)。赤筋は収縮速度が遅くパワーは小さいようです。しかし、そのエネルギー源の有酸素性ATP(アデノシン三リン酸)は、一気に使い切ってしまう無酸素性ATPと違い、呼吸による酸素と脂肪・炭水化物から運動中も生成され続けるので、持久力に優れています。つまり、体に蓄えられた脂肪を時間をかけて燃やします。負荷の軽い、誰にでも簡単にできる運動で引き締まったスリム・ボディを目指せるのです。 どのくらいトレーニングをすればいいの? 回数 週2、3日。できれば4日行います。 時間 1日40~50分。ただし、1日のうちで10分を3~4回に分けておこなったとしても、ある程度、効果があります。 強さ 最大心拍数(その人にとって最もキツイ運動限界時の心拍数)の60~75%を目安にします。 ■自分の最大心拍数・心拍数の測り方 最大心拍数 最大心拍数=220-年齢 心拍数 首筋に人さし指・中指をそろえて当て、10秒間の脈拍を数え、それを6倍にします。 とにかく大切なのは、長い時間続けられるということです。ややキツイなと思ったら、それは無酸素運動になってしまっています。ウォーキングもジョギングも、声かけられたら笑って応えられるくらいのニコニコペースで行きましょう。 カタチから入ろう! 時間をかけて運動し、脂肪を燃やすのが目標の有酸素運動です。長く続けるためには体に無理のない正しいフォームが大切です。無理なフォームでは、膝や足・腰を痛め、結局は続かなくなってましまいます。有酸素運動の基本、ウォーキングとジョギングをスピードを出して走りだす前に正しい姿勢から見直してみましょう。 ウォーキングのフォーム 頭から垂直につられている意識で、上半身をまっすぐにします。胸を開いて、酸素をたくさん吸い込みましょう。肩・肘の力を抜き、腕を大きく振ってリズムをとります。腰は地面と平行に移動するイメージで上下動は最小限にします。股関節を大きく動かし大股でスイスイ歩きましょう。踵から着地し、足の裏全体で体重を受け止め、爪先でキックして前に進みます。これにより、膝への負担が軽くなり疲れにくく、長く歩くことができます。 ジョギングのフォーム 基本はウォーキングと同じです。ペースが上がったとき、上体はやや前に倒すが基本は背筋をまっすぐにします。踵で着地し、足の裏全体で体重を受け止め、爪先でキックして前に進みます。特に足の親指の付け根を支点にして蹴り出すようにします。これにより、膝・腰への衝撃を和らげます。 疲れてくると、どうしてもフォームが乱れやすくなるので、そのときはウォーキングに戻って姿勢を正しましょう。
ボディビルダーのようなムキムキボディを目指す人のためのトレーニング法です。無酸素運動で大きな力を出す分、危険も多くなります。筋肉をつけていくために、正しいフォームでトレーニングを行いましょう。 目次 やっぱりムキムキはカッコイイ! どのくらいトレーニングをすればいいの? カタチから入ろう! やっぱりムキムキはカッコイイ! 短距離走者やボディビルダーが主に鍛える白筋(速筋)。白筋は神経繊維が太いため、収縮速度が速くパワーも大きいです。ただし、そのエネルギー源の無酸素性ATP(アデノシン三リン酸)は全力を出し切ってしまった場合、約10秒で蓄えがなくなってしまいます。なかなかに鍛えるのが難しい筋肉なのです。しかし訓練しだいで、自らの最大パワーをアップさせ、目に見えて筋肥大をもたらします。たくましいムキムキ・ボディは誰でも目指せるのです。 どのくらいトレーニングをすればいいの? 具体的にどのくらいトレーニングすれば、ムキムキ・ボティになれるのでしょうか?個人のレベルや、目指すムキムキ度にもよりますが、おおよそは次の通りとなります。 回数 同じ筋肉について週2、3日。毎日鍛える場合は、鍛える部位を変えておこないます。 時間 まずは最低10分から。できれば20分以上行うのが望ましいです。鍛えすぎはかえって体を壊すので注意しましょう。サラリーマンの生活サイクルで見ると最長で1時間程度です。 強さ セットの組み立てにもよりますが、最大筋力(その人にとって最もキツイ、力を1回で出し切った運動限界時のパワー)の40~50%以上でなければ効果はないようです。 パワーアップのためのセット例 筋肥大のための標準的なセットの組み方は以下の通りとなります。 ストレッチなどによるウォーム・アップ、クール・ダウンを忘れずに行いましょう。事故の予防や、疲労回復、トレーニング効果の向上などに欠かせません。 初心者は反復回数を減らす、2セット目以降のセット数を減らすなどして、あくまでも無理のないところから始めましょう。 強さ 反復回数 1セット目 最大筋力の70%(軽めの負荷) 11~15回 2~5セット目 最大筋力の80%(中程度の負荷) 7~10回 注意:インターバルを1分間とるようにしましょう。 白筋の場合、太い神経繊維によって伝わる脳からの命令に、素早く反応することが特徴です。つまり神経系を鍛える=筋肉に意識を集中させることによってもパワーがアップしていきます。 カタチから入ろう! 筋肉をつけていくためには、何より正しいフォームが大切です。かつて運動していて、膝や腰を痛めてしまった人も多いことでしょう。それが嫌でやめてしまった人もいるかもしれません。無酸素運動で大きな力を出す分、危険も多くなります。誤ったフォームでは、せっかく頑張っても「効かない」うえ、ケガ・故障の原因となります。スピードを上げて訓練する前に、まずは次の具体例を参考に、じっくり時間をかけて正しい姿勢を身につけましょう。 ヒンズー・スクワット 両足を肩幅くらいにセットします。 両手は後頭部に当てます。頭を起こしすぎ、背中がそりかえらないようにします。 背筋をしっかりのばします。下を向きすぎ背中が丸まると腰に危険です。 立ち上がったとき、膝を完全にのばしきらないようにします。骨で体を支えることになってしまい筋肉に効きません。ケガの原因にもなります。 大腿部が床と平行になるまでしゃがんでから、はずみをつけずに戻ります。しゃがみこむ深さは膝の様子を見て、始めはもっと浅くてもかまいません。 呼吸:しゃがみながら吸い、立ち上がる時に吐きます。 意識:脚・お尻・背中に集中します。 バック・エクステンション 足首を固定しましょう。 手はこめかみあたりに当てます。腰に当てるより運動強度が高まります。しかし、背中の弱い人は腰の後ろで手を組んでおこなう方が良いでしょう。 背筋・腹筋を緊張させます。はずみをつけると腰に危険です。 体は床とほぼ平行にします。弓なりにそらすと腰に危険です。 呼吸:上体を引き上げながら吸い、戻した時に吐きます。 意識:背中に集中します。
筋肉は、大きく「白筋(速筋)」と「赤筋(遅筋)」とに分けられます。その特徴と、筋肉を保ち、鍛えるポイントをまとめました。 目次 筋肉の「お肉」の種類 筋肉は減らない! 鍛えたければ休め! アナタの目標は白身?赤身? 筋肉の「お肉」の種類 人間には400種類以上もの筋肉があります。その筋肉は短いもので数ミリ、長いものでは10数センチにもなる「筋繊維」の束でできています。1本の筋繊維で1つの細胞ですが、その色・質によって、大きく「白筋(速筋)」と「赤筋(遅筋)」とに分けられます。 白筋(速筋) 瞬発力に優れた筋肉。砂に潜み、目にもとまらぬ速さで獲物を捕えるヒラメやカレイは白筋が発達しているので白身です。短距離走者やウエイトリフティングの選手はこの筋肉を鍛えています。 赤筋(遅筋) 持久力に優れた筋肉。世界中の海を回遊するカツオやマグロは赤筋が発達しているので赤身です。長距離走者はこの筋肉を鍛えています。 筋肉は減らない! 「運動をしないと、筋肉が脂肪に変わる」とよく言いますが、そんなことはありません。ヒトの筋細胞の数は一生変わらず、細くなったり太くなったりするだけなのです。つまり筋細胞が減ることはないので、鍛えれば、いつでも太くすることができます。 筋繊維が太くなっていくメカニズムは次の通りです。 筋肉を動かす↓ 微量だが筋繊維が切れる↓ タンパク質とビタミンBにより筋繊維を修復・補強↓ 次に切れないようにより強い筋繊維の形成 鍛えてある筋肉を保つには すでに筋肉を鍛えている人の場合、ケガや病気などでトレーニングを中断しても、1ヵ月くらいなら筋肉はあまり落ちません。 忙しくて満足にトレーニングできない場合、時間・頻度を減らしてもかまいませんが、強度は一定に維持すると良いでしょう。 しかし、寝だめ・食いだめ・鍛えだめは基本的にできないものと考えましょう。 鍛えたければ休め! 「鍛える」というと、毎日休まず鍛練しなければならないイメージがありますが、時にそれは逆効果となります。鍛えるには休んだ方がいいのです。 トレーニングをすると疲労します。その後、休養をとることで体力が次第に回復し、一時的にではあるがトレーニング前より体力がアップする時があります。その機を逃さず、アップしたその時点からまたトレーニングすれば、さらに上の水準からトレーニングを積み重ねられます。疲労回復の時間は、およそ48時間から72時間。週2、3回の運動というのには、こんな科学的な根拠もあったのです。 アナタの目標は白身?赤身? ムキムキの体を作るには、筋肥大の主な原因となる白筋(速筋)をパワーアップさせること。スリムに引き締まった体作りには、長時間の脂肪燃焼ができる赤筋(遅筋)を鍛えることです。もちろん、健康でガッチリした体作りには両方が必要ですし、運動そのものを単純に、この2つにきっぱり分けることもできませんが、より重点を置いたトレーニング方法はあります。 あなたが目指したい体はどちらでしょうか? ムキムキ・ボディを目指せ!白筋コース 引き締まったボディがイイ!赤筋コース
部位別トレーニング法をご紹介します。理想の体をイメージして、トレーニングに励んでみてはいかがでしょうか? 目次 理想の自分=成功イメージを持とう 理想の体・部位別トレーニング法 理想の自分=成功イメージを持とう 人間は飽きやすい生き物です。健康にいいとわかっていても、1、2週間でイヤになってしまうことだってあると思います。 そんなときに奮い立たせてくれるのが、「こんな自分になりたい!」という成功イメージです。理想の自分のイメージと、そうなりたいという強い気持ちさえあれば、必ずその目標に近づいていけるもの。 それでもダメな人は逆に、今のまま運動しなかったら10年後にどんな風になっているかという「最悪な自分」をイメージしてみてはどうでしょうか? 理想の体・部位別トレーニング法 ウエストきゅっ! 上向きに寝てひざを曲げ、背中を丸くして、頭を胸に近づけるように少し起き上がっては、戻します(腰を痛める危険があるので、無理に最後まで起き上がろうとしないこと)。これを繰り返します。目標20回。 力こぶとほっそり二の腕 ダンベル体操が効果的です。ダンベルを上げるときは2つ、下げるときは3つ数えます。このリズムが効果を上げるはず。 腕立て伏せやぶら下がりも効きます。 脱・ぷるぷる「二の腕」 かっこいい下半身 お尻を後ろに下げながらスクワットをします。ももだけでなく、お尻やふくらはぎの筋肉も鍛えられます。 段差のあるところ(階段など)で、かかと半分を段からはみ出させて立ちます。ひざを伸ばしたまま、かかとを上げたり下ろしたりを繰り返すと、ふくらはぎが引き締まります。 全身すっきり! 気になる部分の引き締めの運動に加えて、有酸素運動で脂肪を燃やします。この2本立てが理想的です。 運動は、たくさんやればやるほど効果が上がるというわけではありません。 やりすぎは体を壊すもとにもなります。それに、どうしても気が乗らないときや体調の悪いときに無理にやっても、それは苦痛でしかなく、長く続けていくためにはかえってマイナスとなります。 要は、楽しみながらマイペースで続けるのが一番ということです。
運動といっても、フィットネスクラブに通わなきゃいけない、何かスポーツをしなきゃいけない、など大げさに考える必要はありません。まずは気軽に「歩く」ことから始めましょう。それだけでもずいぶん違ってきます。 目次 こんな時には運動してはいけない! 初級・日常トレーニング 目的別トレーニング:全身持久力をアップさせたい 目的別トレーニング:筋力をアップさせたい 目的別トレーニング:柔軟性をアップさせたい こんな時には運動してはいけない! ●睡眠不足のとき ●疲労感が強いとき ●強い精神的ショックを受けたとき ●二日酔いのとき ●風邪、下痢のとき 運動を始める人が最初に陥る間違いは、そのやり方と量にあります。 最初から張り切りすぎると、運動障害を引き起こす危険があります。持病のある人や腰・ひざなどが痛い人は、必ず運動を始める前に専門医の指示をあおぎましょう。 「私は健康だ」という人でも、年1回は健康診断を受けて常に体調に気を配り、上の項目に当てはまるときには運動は休むようにします。 また、運動途中に呼吸困難、吐き気、頭痛、胸の痛み、めまい、ふらつき、よろめきなどの変調に気がついたら、すぐに中止しましょう。 さて、上の項目に当てはまるものがない、体調バッチリのあなた。 早速、できることから始めてみましょう。 初級・日常トレーニング 忙しくて運動する時間がないという人でも、これならできるはず。今まで当たり前のように乗り物に頼っていた部分を、意識的に歩くようにするだけでも効果は大きいです。 さらば!エスカレーター 駅やデパートで、階段とエスカレーターが並んでいた場合、いつもどっちを使いますか? エスカレーターやエレベーターの誘惑を振り切り、階段を上り下りするように心がけましょう。ちなみに、階段を上ると3分間で22kcal消費したことになり、これは縄跳び2分ちょっとに相当します(カロリーは目安です)。 15分の距離なら車より歩く 電車で通勤する人は、1つ手前の駅で降りて会社まで歩いてみます。 家から最寄駅までバスの人なら、駅まで歩くようにします。ちょっとそこまでタクシー!と手を上げる前に、10分15分のところなら思い直して歩いてみましょう。 時間的に余裕があるときだけでも「歩く」ようにします。 自転車で足腰トレーニング 歩くのにはちょっと遠い、というときは、自転車で移動してみましょう。車やバスに乗るよりも健康的ですし、意外とひざへの負担も少なく、ひざ痛の治療と予防にもなります。 サイクリング車でなくても、普通の自転車で十分です。会社から2~3つ手前の駅の駐輪場に置いて、毎日の通勤に使う、ちょっと離れたスーパーまで自転車で往復するなど、仮に15分サイクリングすると、92kcalが消費されることになります。 ラクしてダイエット!気分爽快!サイクリングはいいことずくめ 目的別トレーニング:全身持久力をアップさせたい もう少し本格的にやってみたいという人のために、強化したい体力別のおすすめトレーニング法をご紹介します。 なお、事故を防いで疲労を残さないためにも、運動前のウォーミングアップと運動後のクーリングダウンを忘れないようにしましょう。 スタミナをつけるなら、ウォーキングやジョギング、スイミング、サイクリングなどの有酸素運動が効果的です。そのなかでも、いつでもどこでも手軽にできるという点では、ウォーキングがおすすめ。ただ「歩く」という行為も、以下のことに気をつけるだけで、本格的なトレーニングになります。 20分以上続けて歩きます。 週3回以上おこないます。 背筋を伸ばし、お腹を引き締めアゴをひき、腕は前後にテンポ良く振りましょう。かかとから着地し、つま先で地面をキックするように、大またで歩きます。 軽く息が弾む程度の速さで歩きます(1分間に80m~100m)。少し汗ばむくらいが目安です。 足にピッタリ合ったシューズをはきます。これが意外と大事です。 目標は「1日1万歩」!歩数計を使うと便利です。 目的別トレーニング:筋力をアップさせたい テレビを見ながらでも自宅で手軽にできるウエイトトレーニングとして、ダンベル体操が有名です。 押し上げ運動 足を肩幅ぐらいに開き、両手にダンベルを持って肩に乗せるようにして、片方ずつまっすぐ上に押し上げるようにゆっくりと持ち上げます。 これを左右交互に10回ずつ行います。 水平上げ運動 足を肩幅ぐらいに開き、両手に持ったダンベルを水平に上げたり下げたりします。 10回行います。 ダンベルは重すぎず軽すぎないものを選び、物足りなくなってきたら500gぐらいずつ増やすようにしましょう。 ひとつの動作に最低4秒かけ、ゆっくりと呼吸を止めずに、そして使っている筋肉をしっかり意識しながら行うのがポイントです。 また、もっと簡単に行いたいなら、「ダンベルの代わりに、適当な重さの本や水を満たしたビンを使う」「立ったりしゃがんだりを繰り返す」「腕立て伏せやぶら下がりをする」のもいいでしょう。これだって、立派な筋力トレーニングとなります。 目的別トレーニング:柔軟性をアップさせたい 関節や筋肉を柔らかくするには、ストレッチングをするとよい。 簡単ストレッチング1 足を肩幅の2倍に開いて立ちます。 両手を頭の上で組み、手のひらを外側に向け、両手をまっすぐ上に引っ張り上げて10秒静止します。真右にカラダを曲げ10秒静止します。 左も同様に行います。 簡単ストレッチング2 足を前後に大きく開いて立ちます。 足先は前に向け、後ろの足のアキレス腱をゆっくりと伸ばしていきます。 ストレッチングで大切なポイントは次の4点です。 はずみや反動をつけず、「じわりじわり」と伸ばします。 伸ばしたときに、10~30秒間、その姿勢を保持します。 息を止めないようにします。肩の力を抜いてリラックスしましょう。 「気持ちいい」と感じられるところまで伸ばしましょう。痛みを感じるのはやり過ぎです。
睡眠・食事+準備運動で事故防止 「運動は健康に良い」とはいっても無理をして怪我をしたり、病気になったりしては、もともこもなし。 特に、20代も後半になれば、自分が信じているよりも筋力や肺活量が落ちて、反射神経が鈍くなっていることを肝に銘じ、いきなり海に飛び込むような暴挙は慎みたいモノ。 準備運動以前に注意したいのが睡眠と食事。 睡眠不足は注意力が散漫になったり、立ち眩みや貧血のもと。 食事抜きも考えものだ。 ただし食べ過ぎも気分が悪くなったりするので気をつけるべき。 運動を始める2時間くらいを前に、食事をしておくのがいいだろう。 ビーチなどでは特に注意書きや天候に関するお知らせなどをチェックした後、いよいよ準備運動。 準備運動なんて子供がやるものとおろそかにしていると痛い目に…。 例えばプールなどで足がつったりした時、陸では簡単に治せるはずなのに、水の中ということでパニックになってしまい、呼吸ができなくなり、溺れそうになる…。 またテニスのボールを拾いに走って、ちょっとした雑草で足下がふらついてアキレス腱を切断してしまうなど、本当にささいなことが大事故につながる可能性もある。 こんなことにならないように、日頃、運動不足の人は特に真面目にとりくむことが大事だ。 準備運動の基本は関節技!? 準備運動は大きな関節を回すことから始めるのが簡単だ。 前後左右に首を倒し、そのあと首を回す。 片手ずつ身体の前や横でクロールの手のように大きく回す。 腰も前後左右に動かした後、前後屈(足幅を広く取り、上半身の力を抜いて前に倒し、ヒザを少し曲げてゆっくり上半身を戻し、腰に手を当て、上半身を後ろに反らす)を。 屈伸をしたら、ゆっくり回す。 アキレス腱をしっかり伸ばす。 手首や足首を回したり、その場でのジャンプやその辺の軽いジョギング、ラジオ体操の覚えている部分を加えれば、かなり準備体操のレベルもアップする。 準備体操はゆったりと呼吸しながらゆっくり行う方が効果的。 体が固いからといって、無理にギューギューやったりしては筋肉を痛めつけるだけ。 あくまで柔らかく体をほぐし、外気温や日光に体を慣らす意味もあるので、あせらないことが大切。 またこのときうっすらと汗をかくくらい身体を動かしておくと、プールの水が少々冷たくてもパニックに陥ることもないだろう。 整備体操も忘れずに せっかく準備運動をしたからには、運動後は整備体操もしっかりやっておこう。 運動の後は体内には乳酸や疲労物質がたまり、疲れや筋肉痛の原因となる。 これを早く追い出しておけば、翌日もスッキリ。 そのためには安静にしているよりも、できれば軽いジョギングなどが効果的。 ほかにも仰向けに寝ころんで手足を上に上げバタバタとふるのも、簡単で効果がある。 お風呂に入ったら、太股、二の腕、腰などを軽くマッサージしたり、足の裏を拳でトントンたたいたり、肩にシャワーを当てたりすると、血行も良くなり疲労が早くとれる。
身体活動のチャンスはいくらでもあります 最近では、身体活動を増やすことが健康につながるという考えが広まりつつあります。とりたてて運動らしい運動をするのではなく、日々の生活の中で、体を動かす機会を増やし、それを習慣化することによって余分なカロリーを消費しようという考えです。 日々の生活の中にはいくらでも身体活動のチャンスはあります。要はそれを意識的に生かすかどうかということです。 家の中でも、職場でも、通勤の途中でも、できるだけ体を動かすことを工夫してみます。社内の打ち合わせがあったら、内線電話でなく足を運ぶとか、食事も時には遠出して散歩を兼ねてみる、新しい話題の商業空間が生まれたら訪ねてみるなど、いろいろ考えられます。それらはすべて運動になります。 自分に合った運動を見つける 身体活動だけでは、なかなか余分なカロリーが消費できないと思う人は、何か運動を一つプラスしてみます。ストレッチを始めとして、ウォーキングやサイクリング、スイミングなど、毎日でなくていいですから、簡単にできることから始めてみます。 そして、運動の必要性が分かっていても「何を今さら」と思わないことです。気付いた時から始めても遅くはありません。そう気付くことは、今までのライフスタイルを少しは変えようという意識が生まれたことです。肝心なことはむしろ、その意識を変えることなのですから、それを大事にしましょう。
焦らず、頑張らず 運動は貯金できません。仮に10の運動能力しかない人が、15も20もやっても疲れるだけです。確かにそれだけエネルギーは消費されるでしょうが、翌日分に回すことはできないからです。 運動の効果は、長い間かかって徐々に現れるものです。「焦らず、頑張らず」やらなくては、とても効果が出るものではありません。 つまり、その人に合った運動と運動量を無理なく続けることが原則です。がむしゃらにやって、体をこわしては元も子もありません。 自分の運動能力を知ろう 初心者の陥りやすいのが、自分の能力を超えた運動をしてしまうことです。初心者は少しずつ能力を高めていくことが賢明です。 自分の能力を知るには、疲れたところがピークなのですから、その前にやめるようにします。達成しやすい目標を作って、長続きするようにすることです。
筋肉は体を動かしているだけではない 人間には、大小400もの筋肉があります。それらの収縮運動によって関節を動かして手足をはたらかせています。 こうした役割の他に、筋肉は収縮と弛緩によって血液循環に関与したり、エネルギー源のグリコーゲンを貯蔵したり、運動を長く続けていることで脂肪を燃やすはたらきをします。 筋肉は、スムーズな動きをする上でなくてはならないと同時に、エネルギーを消費するはたらきもしているのです。 鍛えれば強くなる 筋力は、おおよそ20代にピークに達し、特別なトレーニングをしない限り、後は衰える一方です。しかし、鍛え方によっては、青年時代の筋力を維持できるのです。 人間の筋肉には、心臓以外の臓器を形作る「平滑筋」と「心筋」、それに「骨格筋」とがあります。前二者は、人間の意志ではどうしようもない不随意筋と呼ばれるものですが、骨格筋は、意志次第でコントロールできます。 骨格筋は線維の束ですが、筋力を上げるというのは、この線維を太くすることなのです。
「時間がない」ということはない 太り気味で健康診断ごとに「運動しなさい」と言われ、自分もそうだと思いながら、なかなか実行が伴わないものです。その場合の言い訳は「時間がない、場所がない」ということがほとんどのようです。 しかし、それは「時間がない」と言って運動しない理由を探しているのではないでしょうか。確かに、水泳をしたり、テニスをしたりするにはまとまった時間が必要です。 しかし、まとまった時間がなくてもできる運動もあるのです。例えば、何かのついでに15分歩く時間を見つけてみます。外出時に本屋まで足を伸ばす、昼食時に遠い食堂へ行く、あるいはコースを変えてみる、そんなちょっとした時間を歩くことに使うだけでいいのです。そして時間を見つけると同時に大事なのが、歩く楽しさも見つけることです。そうすれば、やがて歩くことが少しも苦にならなくなります。 今までのライフスタイルをほんの少し変えてみる いろいろ言い訳をして運動しない人は、結局、それまでのライフスタイルや日常行動が習慣となっていて、それにしがみついていることが楽だからではないでしょうか。 運動が健康にいいと思ったら、それまでのライフスタイルをほんの少し変えてみます。大きく変えようとすると無理が出て長続きしません。ほんの少し変えることの積み重ねが、やがて大きく変えることになるかも知れません。
記録記入は励みにつながる 記録するといっても大げさなものではありません。どんな運動をどのくらいしたのかを、メモにしておけばいいだけです。カレンダーのわきに書いておくぐらいの軽い気持ちでいいのです。 記録の記入は効果を確認するためではありません。運動を続けていることの励みにするためです。わずかな数字の記入ですが、これが数ヵ月もたまれば重要な意味を持ってきます。 最初は3日置きだったけれど、1ヵ月後には1日置きになったとかが分かり、それだけ続けられた自分自身に拍手したくなるでしょうし、フットワークが軽くなっている自分を発見するからです。以前より確実に体を動かしている証拠です。 記録で単調さを防止する どうしてもひとつの運動をしていると単調になってきます。しかし、記録をつけることによって、ウォーキングならば今日は違ったコースを歩いてみようとか、違った運動をしてみようなど、単調化を防ぐ方法を考えることができます。その違いも記録しておくと、バラエティーに富んだ運動を楽しむヒントになります。 違う運動をする時はできればいくつかの運動を組み合わせるといいでしょう。例えば、ウォーキングをベースにして、ダンベル・エクササイズを週のうち2、3回取り入れるというようにです。
まず楽しみを見つけることから ウエアやシューズを買って走り続けたけれども、ちっとも減量に結びつかないので嫌になってやめてしまう人がいます。しかし、成果はすぐに出ないものです。 運動による効果がどのくらいで目に見えてくるかは、運動の種類や量によりますし、個人差があるので一概には言えませんが、たいてい数ヵ月はかかります。 プロの競技者になることが目的でもない限り、運動をしていることが楽しくなくては、長続きはしないものです。運動が終わった後のシャワーや、汗を流した爽快感、仲間に会うこと、自分なりの充実感など、一つでも二つでも多くの楽しみを見つけられるとそれは長続きします。 成果を共有する 運動を続けていることの成果は自分では気付きにくい面もあります。しかし、仲間からその運動の成果を指摘されたり、逆に仲間の成果を発見したりすることがあります。 もし気付いたことがあったら、例えわずかなことでも仲間で話題にしましょう。それによって積極的・意欲的に運動するきっかけが生まれてきます。適切な助言をし合えば、さらにその効果は上がります。
一緒に運動するだけが仲間ではない 運動にしろ、何にしろ、長続きのコツの一つには、一緒に取り組める仲間をつくることがあげられます。 仲間をつくるというと、いつも一緒に運動する仲間と思いがちですが、必ずしもそうである必要はありません。普段は別々に個人でやっていても、お互いの悩みや姿勢などについて気軽に話し合え、情報を交換できる仲間でいいのです。 インターネットが普及している昨今では、メーリングリストなどを利用してネット上で仲間を募ることも可能です。 協力し合って、お互いにとって良い方向へ進むための仲間ですから、「一緒に運動する」ことは特に必要なことではないのです。 身近に仲間をつくる まず家族や、会社の同僚など身近なところから仲間を増やしていきます。 この場合の運動は競技ではなく、健康の維持・体力の向上が目的ですから、仲間同士で競い合う必要は全くありません。大切なのは励まし合うことです。そしてそれがエチケットでもあるのです。
人間は飽きやすいものと考える 「な~んだ」と思わないでください。長いこと運動を続けていくのは、本当に難しいのです。運動不足が指摘され、その気になってチャレンジしたものの、長く続かなかったという例は、それこそ無数にあります。 そんな時「ああ、だめだ」と思わないことです。そして、その運動は自分には合わなかったと考えましょう。 望みは低く、頑張らない 何やらチャランポランな勧めのようですが、そうではありません。できる運動を無理なくやろうとするのが趣旨です。毎日頑張ろうと決意する必要はありません。きまじめに考えず、肝心なのは断続的でも続けること。続けていくうちに体力がつき、運動が楽しくなってきます。それまでは多少の我慢が必要になります。 イメージを持ち続ける 最初からハードな運動をこなすことも無理ですし、体への悪影響も懸念されます。しかし、運動をしている自分をイメージすることは必要です。腕立て伏せの回数や水泳の距離など何でも良いのですが、理想の自分をイメージしていけば必ず近づいていくものなのです。
寒いと血圧が上がる 暖かい所から寒い所へ急激に移ると、脳卒中や心不全、心筋梗塞を起こすことはよく知られています。暖かい所にいる時は、血管は拡張していますが、いったん外気に触れると血管は収縮し、そこを血液が流れようとして圧力が高まり血圧が上昇します。 このように急激に血圧が上がると、脳や心臓をはじめ臓器への負担が高まり、致命的な病を引き起こすことになるのです。 徐々に体を慣らす 事故を防ぐためには、徐々に体を寒さに慣らすことです。それから十分にウォーミングアップをし、体を温めていくことです。 冬季の運動は、衣服にも細かい配慮が必要です。運動して暑くなった時、何枚か脱げるような服装が好ましく、運動後は体が冷え切る前にすぐに厚着ができるようにします。 また、下着には、発汗してもそれを吸収し、体から熱を奪わない構造のものもあります。寒い時期には服装にも気を使い、体温調節がスムーズにいくよう心掛けたいものです。
起きたら、まず水分 人間の血液は、さらさらと流れているようで固まりやすいという性質を持っています。血液は一日のうちでも、特に、起床してから3時間位がもっとも固まりやすいのです。それは、睡眠中に水分が補給されなかったため、血液が濃縮されて粘ちゅう度が高まっているからです。 日常生活の中でも、かつては朝は1杯のお茶から始まりました。これは、朝起きたら水分を補給し血液の粘ちゅう度を下げる役割を果たしていました。いつの間にか私たちの習慣になったものと思われます。 早朝から運動する場合は、まず1杯の水を飲んでから始めると、心筋梗塞や脳梗塞の予防につながります。 ウォーミングアップを忘れずに 忘れてはならないのがウォーミングアップです。まだ体がしっかり目を覚ましていない早朝の運動では、特に重要です。体を少しずつほぐして、筋肉などの血流を良くしておくと、事故やけがなど最悪の事態の防止につながります。
心臓病の人が多い 運動は健康にとって大変いいのですが、高血圧であったり、心臓に疾患を持っている人は、専門医の指導を受けてから取り組むのが鉄則です。本人は、自分の病気を軽く見てしまうことが多いのです。 毎年、ジョギングやマラソン中に倒れ、そのまま亡くなる人が跡を断ちません。 そのほとんどは心臓病を指摘されていたり、高血圧で治療中だったという人が少なくありません。 ではどうして、と考えるのはしごく当たり前のことですが、自分の病気を軽く見て、「少しぐらい走っても」と思った結果です。 健康管理は自分のために 「ぼくは時々健康診断を受けているから大丈夫」という例が多いのですが、なかには、健康診断では異常が出なくても、心不全などで倒れ、亡くなった例もあります。 健康診断の結果はその時点でのことであって、それ以後も異常なしといっているわけではありません。 日常のチェック項目 日常の体調の不調のチェック項目は、次の13項目です(野間口英敏=東海大学体育学部教授 考案)。 食欲がない 便秘や下痢をしがちである 発熱しやすい 寝汗がひどい 顔や手にむくみがある 軽い運動でもどうきや息切れが激しい 安静にしていても息苦しい 疲れやすく回復が遅い 寝つきが悪くよく眠れない 減量していないのにやせてきた 体の一部に原因不明の痛みがある 耳鳴りや目まいがする 異常にのどが渇く
サイクリングはひざに体重が掛からない 中高年でひざの悪い人は意外と多いのですが、原因として、ひざの老化で起こす変 形性ひざ関節症があります。その治療と予防には、ひざを伸ばす筋力をつけるサイク リングがうってつけです。 変形性ひざ関節症には、体重を減らすことも大切ですが、減量しようとしてもたい ていの運動はひざに負担が掛かります。 ひざに負担が掛からない運動として水泳もあげられますが、水泳の場合、苦手な人もいますし、いつでもどこでもできるものでもありません。 そこでお勧めなのがサイクリングです。普通の自転車でも十分な運動になりますし、 ペダルをこぐ動作では、ひざへの負担は少ないものなのです。 楽しみながら軽快に 運動としてだけではなくサイクリングには、いろいろな楽しみがあります。都心の 休日ならば車の少なくなった街を走ると、新しい発見もあります。郊外ならば、季節 ごとの風景を楽しむこともできます。 大切なことはむやみに走ることではなく、ゆっくりでもある程度の距離を走ること ですが、電車にして2駅程度離れた街を往復するぐらいのもので十分です。大げさ に構えず、軽い気持ちで走ってみることが大切です。 時速10km60分で300kcal サイクリングによるエネルギー消費はそれほど多くはありません。いろいろデータ はありますが、目安は、時速10kmで1時間走れば300kcalです。時速15kmなら ば45分程度で300kcal消費できます。
日本体育協会も勧告 かつてのスポーツのスパルタ指導者が行った象徴的な体罰が「ウサギ跳び」。 練習中に気合が入っていなかったりすると、グラウンド1周などが課せられたものです。 理由は、下半身を鍛えるため、というものでしたが、最近では、トレーニングにならないどころかひざを痛める元凶との見方が定説となっています。 日本体育協会では、かなり前から、ウサギ跳びは有害であると勧告しています。ことに発育期の中学生では、ひざの下の骨の発育を阻害する恐れがあるため、止めるよう指導しています。 ひざを大切にしよう 人間のひざは、直立して歩くようにできており、完全に曲げてしまった体勢で体重を加えるのに適していません。 骨や関節がもろくなっている中高年は、ウサギ跳びに限らず、極端にひざの負担になる運動は避けたほうが懸命です。
汗をかいたら水分を 今ではほとんど聞かなくなりましたが、かつては「運動中には水を飲むな!」と言われたものです。そう言われた人たちは、なぜいけないのか教えられないまま、それに従っていました。 先の論の根拠となっていることは、発汗により疲労度が増すと考えられたからです。 しかしこれはかなり前から、適切な指導法ではないと言われるようになってきました。 人体には、正常な活動ができる一定の体温を保つため、汗を出して上がり過ぎた体温を下げる機能があります。運動すると汗が出るのはそのためです。 しかし大量に汗をかくと、血液中の塩分濃度が増してしまうため、十分に水分を補給する必要があります。 水分を補給しないでいると、熱射病などの症状が出始めます。これは一般には脱水症状と言われるもので、水分不足から発汗が十分に行われず、体温が上昇し、倒れて しまうのです。ひどい場合には死に至ることもあります。 スポーツドリンクがいい 運動中、水を飲む際には、いっぺんに大量に飲まず、少しずつ飲んで胃の中にだぶつかせないようにするのがこつです。 また、汗は単なる水分の脱出ではなく、多くのミネラルも失います。ミネラルの入ったスポーツドリンクでの水分補給はその点で効果的です。
高血圧や心臓の悪い人は要注意 引き締まった体をつくろうと、だれもがすぐに取り掛かれるのが腕立て伏せ。いつでもどこでもできるのがメリットで、腕の筋肉や胸の筋肉を引き締めるのに効果的です。同時に腹筋や背筋も鍛えられるとてもいい運動ですが、体調によってやり方を変えるなど注意が必要な運動でもあります。 気軽にできるのでいいのですが、一度にやる回数を多くすると高血圧の人や心筋に障害のある人は、腹部への圧力が高まって急な血圧上昇につながります。 その結果、脳出血を起こしたり、心筋梗塞にいたる場合もあります。 無理せず休みながら 腕立て伏せは持久力をつけるのにとてもいい運動なので、一回にたくさんやってしまおうと考えがちですが、中高年には危険が伴います。ですから、苦しくなったら無理をせずに回数を加減し、休みながら行うことをお勧めします。体力をつけるための運動は、回数を急激に増やさずに、長続きさせることを目標にしてこそ高い効果が得られるというもの。くれぐれも強い腹圧を掛けないように注意しましょう。
急激な運動は血圧を上げる 一般的に運動すると、血圧は上昇します。運動をすると血圧が上がるのは、血液の循環が急に増えるからです。しかし、末端の毛細血管ではそれに対応できないので、血圧を上げてそれに応じるしかないのです。さらに、運動中は、酸素や栄養分の補給が消費に追いつかないので、心拍数や血圧を上げながら血流量を増やしてそれに対処しています。 運動には、動的運動(ランニング、ジョギングなど)と静的運動(重量上げ、レスリングなど)がありますが、動的運動のなかでも中程度以下の運動(速歩、サイクリングなど)は、心拍数や血圧を急上昇させることなく血液循環がうまくいきます。 中程度の運動を規則的に 中程度の運動では、血液循環が急激でないため、心拍数や血圧を上昇させる必要がありません。この運動を規則的に続けていくと血圧の降圧作用が生じることが分かっています。ただし、どのくらい続けたらよい結果が出るかは人によって様々です。 逆に血圧が低い人も同様の効果があることも分かっています。 しかし、中高年の運動は、中程度のものでもウォーミングアップを十分に行うこと、冬は防寒をしっかりすることが不可欠です。