子供の頃は、いつでもどこでもすぐに眠れたのに…。いつの頃からか「なかなか寝つけない」「眠りが浅い」「たっぷり寝ても疲れが抜けない」など、睡眠にまつわる悩みを感じていないだろうか。ストレスフルな現代社会、せめて満足のえられる睡眠をとって、1日の疲れをリセットしたいものだ。
まずはあなた自身の、睡眠レベルをチェックしてみよう。
あなたの睡眠レベルをセルフチェック。
過去1ヵ月間に、少なくとも週に3回以上経験したものにあてはまる項目をチェック。
Q1寝つきは?(布団に入ってから眠るまで要する時間)
Q2夜中に途中で目が覚めることは?
Q3起きたい時間より早く目覚め、それ以上眠れなかったか?
Q4総睡眠時間は?
Q5全体的な睡眠の質は?
Q6日中の気分は?
Q7日中の活動について
Q8日中の眠気について
厚生労働省・令和元年国民健康・栄養調査によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満の割合は男性37.5%、女性40.6%で、男性の30~50歳代、女性の40~50歳代では4割を超えていた。
睡眠の質に関しては、男女ともに20~50歳代では「日中、眠気を感じた」、「睡眠時間が足りなかった」、「睡眠全体の質に満足できなかった」という回答が多く、睡眠の確保の妨げに関しては、男女ともに20歳代では「就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中する」、30~40歳代の男性では「仕事」、30歳代の女性では「育児」の回答が多かった(参考:平成29年「国民健康・栄養調査」の結果)。
たっぷり寝ても疲れが残る一方で、短い睡眠時間でも爽快な朝を迎えることもある。つまり睡眠は「長さ」ではなく、「質」も大きな要素なのだといえる。
ヒトの体は睡眠中、さまざまな物質を分泌する。
皮膚の形成や新陳代謝にかかわる成長ホルモン、活性酸素を無毒化するグルタチオン、免疫物質をつくるコルチゾール、肌をきれいにするプロラクチンなど、健康的な体をつくるために必要な物質ばかり。
また睡眠は体だけでなく、脳の疲労も回復してくれる。人間は起きている間に膨大なエネルギーを消費するため、体だけでなく脳も疲れきってしまう。睡眠はその活動をセーブすることで、脳をリフレッシュさせてくれるのである。
さらに睡眠には、脳を休ませるだけでなくもっと積極的に、脳がとりこんださまざまな情報を整理して、記憶を鮮明にさせるはたらきまである。
疲れた体をリセットするのに高価な美容液や栄養ドリンクもいいが、まずは満足のいく睡眠をとって、健康な体の基盤づくりをしよう。質のよい睡眠は、いきいきとした毎日を送るために欠かせない、元気の源だ。
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