「いつまでも引き締まった体を保ちたい」。適正体重の維持は美容だけではなく、健康のためにも積極的におこないたいもの。でも、無理なダイエットは、かえってストレスに苦しめられることも多いようです。なぜ「太る」のでしょうか?適切に痩せるには?
体重が増えた、着ていた服がきつくなってきた、医師から太りすぎを指摘されたなど、特に、中年以降になると肥満が気になる方が多くなると思います。食事を制限して運動をすれば状況は改善するとわかっていても、実行するのはなかなか大変です。そこで、有効性についての認識を高めれば事態は好転すると思い、ここでは、肥満解消に運動と食事がどのように関わるか、その効果について、女性にフォーカスした研究を紹介します。 目次 トレッドミルやインドアサイクリングを使った運動の効果 やはり運動+ダイエット(食事制限)は肥満解消の王道 板倉先生のワンポイントアドバイス トレッドミルやインドアサイクリングを使った運動の効果 屋外での運動は意欲だけではなかなか実行できません。雨が降ったり、気温が低かったりすると、「今日は止めておこう」ということになりがちです。しかし、室内で運動できるとなると、このような言い訳は通用しません。 南アフリカの諸国では、急激な都市化に伴うライフスタイルの変化によって肥満や体重増に関係する病気が増え、社会問題化しているそうです。特に、女性への影響が大きいことから、肥満解消の方法が検討されています。 Witwatersrand大学(南アフリカ)の研究グループは、職員を対象に学内のジムでトレッドミルを使ってウォーキングするグループと普通の生活を続けるグループを比較し、運動の効果を調べました。トレッドミルを使ったウォーキングは週3回、1回あたり30分で、これを12週間続けてもらいました。その結果、運動を行ったグループでは体重と腹囲が減り、血圧が下がったのに対して、普通に生活をしていたグループは体重も腹囲も増え、血圧も上がってしまったと報告されています*1。 ポーランドでは、40~60歳の肥満女性を対象にインドアサイクリングの効果が研究されました。週に3回、55分間のインドアサイクリングを3ヵ月間続けたところ、体重が減っただけでなく、善玉コレステロールと筋肉量が増え、心臓病のリスクが低下することがわかったと報告されています*2。 やはり運動+ダイエット(食事制限)は肥満解消の王道 世の中にはおいしいものがたくさんあってダイエット(食事制限)は大変ですが、やはり運動と組み合わせることでその効果がぐっと上がることが報告されています。 オランダでは閉経後の肥満女性をダイエット(1,200~2,000kcal/日)のみのグループ、ダイエット+運動(45分間の有酸素運動を週5回)のグループ、何もしないグループに分けて、皮下脂肪と内臓脂肪の変化を比べています。その結果、ダイエットのみのグループとダイエット+運動のグループは、何もしないグループに比べて体重が6~7%減り、皮下脂肪も内臓脂肪も減っていました。また、ダイエット+運動のグループは、ダイエットのみのグループに比べて内臓脂肪の減り方に差はありませんでしたが、皮下脂肪が大きく減ることがわかったとのことです*3。 イスラエルでは、中年の肥満女性を運動+ダイエット、ダイエットのみ、運動のみ、何もしないの4つのグループに分けて、8週間にわたるそれぞれの減量プログラムに参加してもらい、その効果を比較する研究が行われました。その結果、運動+ダイエット(1,000~1,500kcal/日)を行ったグループが、体重だけでなく生理機能や心理的な改善度について最良の結果を示したと報告されています*4。 米国で行われた研究では、閉経後肥満女性を対象に、体重10%減目標のダイエット、週225分間の中~高強度の有酸素運動、これらの組み合わせ、ライフスタイル変更なしの4つのプログラムが比較されました。減量効果はダイエット+運動のグループが最も高かったのですが、運動だけでは過食やストレス解消のための食事が減らせないこともわかりました*5。この研究グループは、閉経後肥満女性の摂食行動の改善にはダイエットが効果的と結論づけています。 肥満は糖尿病や高血圧、癌などの合併症をひきおこすリスクが高くなるので、さまざまな減量法が研究されています。食事制限をして摂取エネルギー量を減らせば体重は下がりますが、栄養素の不足で健康障害を招くおそれがあります。体力を高め筋肉を減らさないためには運動が大切です。栄養に配慮しながら、日常的に運動を続けることが勧められます。 ■参考文献 *1:Gradidge PJL, et al. Afri Health Sci 2018; 18(4): 917-921 *2:Ratajczak M, et al. Int J Environ Res Public Health 2020; 17(23): 8718 *3:Van Gemert WA, et al. BMC Public Health 2019; 19: 174 *4:Joseph G, et al. Women's health (London, England). 2020; 16; 1745506520932372 *5:Mason C, et al. Int J Behav Nutr Phys Act 2019; 16(1): 113 公開日:2021/03/31 監修:芝浦スリーワンクリニック名誉院長 板倉弘重先生
「お米は太る」というので炭水化物ダイエットをする人がいるなど、「ローカーボ」が流行していますが、まちがった方法で炭水化物ダイエットをすると長生きできない可能性があるとの研究論文が報告されました。NPO法人オール・アバウト・サイエンス・ジャパン(AASJ)で、代表理事の西川伸一先生が「論文ウォッチ~生命科学の今」のコラム欄で解説しています。 炭水化物はほどほどにして栄養バランスが重要です 研究は、45~64歳の1万5,000人を対象に、25年かけて生活状況や日常の食事の内容を聞きだしてエネルギーに占める炭水化物の割合を計算し、死亡率との関係を25年間追跡したものです(The Lancetオンライン版に掲載された研究です)。 研究の結果を見ると、炭水化物の摂取が多くても低くても死亡率が上昇しますが、死亡率が最も高くなるのは炭水化物の割合が30%以下のグループでした。この結果について、西川先生は栄養バランスの重要性を指摘しています。 詳細はこちら:9月6日 炭水化物摂取量と死亡率(The Lancetオンライン版掲載論文) 公開日:2018/09/28
私たちは見た目に痩せていると美しいと感じてしまいがちで、過度なダイエットをしてしまう傾向があります。しかし、無理なダイエットの結果、痩せすぎの体にはさまざまな病気の危険性をはらみます。自分のBMIを把握して、外見だけでなく内面的にも美しい体作りを心掛けましょう。 目次 無理なダイエットを繰り返していると、かえって太りやすくなることも… 70歳以上の痩せすぎの人は、骨粗しょう症に注意!さらに、がんも死亡も高リスク BMIを基準にした標準体形(BMI:23.0~24.9)とやせ体形(BMI:14.0~18.9)を比較!そのリスクは? 健康的に体重を増やすには、バランスのとれた三度の食事と適度な運動を 無理なダイエットを繰り返していると、かえって太りやすくなることも… いつの頃からか一般的に、痩せていると健康的で、太っていると健康管理ができていないというイメージが定着してきました。さらに、痩せた俳優やモデルを美しいと感じる人が多いため、それに憧れてダイエットに励む人は、年齢や性別を問わず多くいます。しかし、生活習慣病を引き起こしやすい肥満ほど注目が集まりませんが、痩せすぎも健康上よくない状態だと言えます。 若い世代で多くみられるのが、減量の必要がないにもかかわらずダイエットを続けた結果の痩せすぎです。成長期であれば、発育が妨げられることは言うまでもありませんが、そのほかに摂食障害(拒食症、過食症)が引き起こされる恐れもあります。場合によっては、入院が勧められることもあります。無理なダイエットを繰り返していると、筋肉の減少に伴い基礎代謝量が落ちて、かえって太りやすくなることも心配されます。 痩せているのか、標準的なのか、肥満なのか、自分の体形を知るには、まずは自分のBMIを把握しましょう。BMIが分かれば、日本肥満学会の定めた下記の基準から、体形を知ることができます。 BMIチェックはこちら 肥満度の判定基準 BMI 肥満度判定 18.5未満低体重(やせ) 18.5~25未満普通体重 25~30未満肥満(1度) 30~35未満肥満(2度) 35~40未満肥満(3度) 40以上肥満(4度) 70歳以上の痩せすぎの人は、骨粗しょう症に注意!さらに、がんも死亡も高リスク 中高年の方が生活習慣病にならないように、肥満の予防あるいは改善に取り組むのは、とても大切なことです。しかし、その意識のまま70代を迎えると痩せすぎて、特に女性は骨がもろくなる骨粗しょう症になる恐れがあります。骨がつくられるのに関わる、エストロゲンという女性ホルモンに似た働きをもつ物質は、脂肪細胞によって分泌が促されます。痩せて脂肪が減ると脂肪細胞も減るため、骨がつくられにくくなってしまうのです。また、丈夫な骨がつくられるには骨に対してある程度の負荷が必要となりますが、痩せすぎると体重が減って骨に十分な負荷がかからず、骨量の減少へとつながってしまいます。 がんや死亡のリスクの観点からも、やはり痩せすぎはよくないと言えます。以下の研究結果によると、標準的な体形と比べてやせ体形のリスクは高くなることが分かっています。男性の死亡リスクに至っては、肥満体形が標準的な体形の2.0倍なのに対して、やせ体形はそれよりも高い2.3倍という結果になっています。 BMIを基準にした標準体形(BMI:23.0~24.9)とやせ体形(BMI:14.0~18.9)を比較!そのリスクは? 男性女性 総死亡……2.3倍がん全体… 1.2倍腎がん……1.9倍がん死亡…2.0倍 総死亡……1.9倍がん死亡…1.4倍 出典:国立がん研究センター『多目的コホート研究の成果2014年12月』 健康的に体重を増やすには、バランスのとれた三度の食事と適度な運動を 痩せすぎのリスクは理解できても、何を食べても太らない体質の人や、ダイエットをしていなくても自然と痩せてしまう人もいることでしょう。そのような人も含めて、健康的に体重を増やすためにまず心掛けたいのが、三食をしっかりととることです。一食でも抜くと摂取カロリーが不足しがちで、栄養バランスも崩れやすくなります。肥満を恐れて肉や卵などの食品を控えたり、健康によいとされる粗食を毎日続けたりするようなことはせず、バランスのとれた食事を心掛けましょう。 適度な運動も、特に骨粗しょう症の恐れがある高齢の女性は必要です。筋肉は年齢とともに落ちていくものですが、脂肪よりも重い筋肉の減少は、そのまま体重の減少に直結します。筋肉量を維持するための運動は、定期的なウォーキングなどで十分です。激しい運動は、食事から摂取した以上のカロリーを消費する恐れがあるほか、ケガにつながる危険性もあるので、控えるようにしましょう。 無理をして痩せようとしている人は、スリムであれば美しいという考えにとらわれず、病気のリスクの低い健康美を目指してみてはいかがでしょうか。食事や運動に気をつけても体重が減る場合は、胃腸の不具合の可能性などが考えられます。心配なときは、一度内科で診てもらうとよいでしょう。 公開日:2016/03/28
人気の糖質制限ダイエットは、何もストイックに糖質を制限する必要はありません。外食をしてもおやつを食べても大丈夫。最初は少しずつ減らしていき、足りない分を他の食材で補うのがベスト。焦らず無理せず頑張りすぎずを心がけ、長続きするコツを伝授します。 目次 糖質制限は、焦らず・無理せず・頑張りすぎず 外食は糖質を抑えるのが難しくて当然!できる範囲内の工夫でOK 糖質への欲求が、あわや爆発寸前!そんなときは低糖質食品を 糖質制限は、焦らず・無理せず・頑張りすぎず 長年の実績を誇り、厳密な計算で管理できるカロリー制限と並び、近年人気の糖質制限ダイエット。「炭水化物など糖質の多い食品を控え、足りないエネルギーや栄養は、代わりに肉・魚・野菜・大豆製品などで補う」というのが、その基本的な考え方です。厳密なカロリー計算を必要とせず、肉やバターなど高カロリー・高脂質な食品を我慢しなくて良いという点などが、人気の理由だと考えられます。 糖質制限ダイエットを始めると、三食すべてにおいて、ストイックに糖質を制限しようとする方がいますが、頑張りすぎると息切れして長続きしません。「今までよりもちょっと糖質を減らす」という程度の意識で、焦らずに長く続けることを目指しましょう。 外食は糖質を抑えるのが難しくて当然!できる範囲内の工夫でOK 外食の際に、糖質制限がうまくいかずに悩む方は多いでしょう。しかし、外食が糖質を抑えにくいのは、ごく当たり前のこと。糖質に配慮した専用のメニューを用意している飲食店もありますが、その数はまだ少なく、多くの方は頻繁には利用できません。以下にご紹介する注文方法のほかに、昼が外食なら朝晩でカバーするなど、できる範囲内の工夫で糖質を抑えましょう。 ●洋食 パンやパスタ、ピザなどの炭水化物さえ避ければ、洋食は糖質制限しやすいと言えます。ビュッフェ(バイキング)やファミリーレストランはメニューが豊富で、糖質の少ないものだけを選べるので、積極的に利用すると良いでしょう。付け合せのサラダに、糖質の多いニンジンやジャガイモ、トウモロコシなどが含まれていた場合は残します。 ●中華 炒め物は、野菜はもちろん牛肉・豚肉・鶏肉のどれを食べても問題ありません。マヨネーズは一般的に太るイメージがあるかもしれませんが、糖質は少ないので、エビのマヨネーズ炒めのようなメニューも食べられます。ご飯や麺類のほか、点心(ギョーザやシューマイなど)や甘酢あんかけなども、食べすぎないよう気をつけます。 ●ファストフード ハンバーガーなどパンがメインの店では、サイドメニューのサラダと、フライドチキンやチキンナゲットなどを組み合わせます。牛丼などご飯がメインの店では、サラダとともに、サイドメニューになっているご飯の上に載せる具(牛丼の牛肉、天丼の天ぷらなど)を注文します。卵や納豆、冷奴などを食べても問題ありません。 なお、ファストフード店の中には「パン抜き」「ご飯抜き」などの注文に応じてもらえるところもあります。サイドメニューだけで糖質を制限するのが難しいと感じた場合は、よく利用する店で可能かどうか、確認しましょう。ただし、パンやご飯を抜いても価格が変わらないこともあるので、あわせて確認が必要です。 必然的にご飯や麺類がメニューに含まれる定食屋やラーメン屋で、ほかに注文の選択肢がない場合は、ご飯や麺類に手をつけないか、食べる量を減らします。ただし、ご飯や麺類を食べないことで不足するエネルギーや栄養は、ほかの時間帯の食事で肉・魚・野菜・大豆製品などによって補う必要があります。糖質制限ダイエットは、炭水化物を抜くだけのダイエットではないことを忘れないようにしましょう。 糖質への欲求が、あわや爆発寸前!そんなときは低糖質食品を 食べたいものや飲みたいものがあるときは、低糖質食品の力を借りましょう。我慢も工夫もいらず、とても手軽なので、食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。 ●パン 小麦粉を材料として使わないことで、糖質を抑えたものが販売されています。小麦粉の代わりに使われているのは、小麦の皮部や胚芽(小麦粉にならない部分)を用いたブラン(ふすま)や、大豆粉などです。これらは糖質が少ないのに加えて、普通のものより食物繊維が豊富だというメリットもあります。 ●麺類 ラーメン、そば、うどん、パスタなどの麺類を食べたいときは、小麦粉の代わりに食物繊維や大豆粉で作られた、低糖質食品としての生麺や冷凍麺を利用して、自宅で調理しましょう。ラーメンなら醤油味やとんこつ味、パスタならカルボナーラやトマトソースなど、味の種類が選べるのもうれしいポイントです。これらの麺ほどではありませんが、全粒粉パスタも、通常の小麦粉のものと比べれば、糖質を抑えられます。 ●お酒 焼酎やウイスキーなどの蒸留酒では我慢できず、どうしてもビールなどの醸造酒や甘いお酒が飲みたい方は、「糖質ゼロ」「糖質オフ」「糖質カット」という表示がされたものを選びましょう。酒屋やコンビニ、スーパーマーケットには、発泡酒・ビール風アルコール飲料をはじめ、日本酒、果実酒、サワーなど、多くの種類が並んでいるので、お好みのものを選べます。なお、「糖質ゼロ」というのは表示上の表現であり、実際には微量の糖質が含まれていることがあります。 ●スイーツ・お菓子 糖質をカットしたアイスクリームやクッキー、ケーキなどを試してみましょう。砂糖の代わりに甘味料を使って味が調整されているので、おいしさと十分な甘みを感じられます。特に、糖質制限ダイエットでは制限されない脂質が豊富なアイスクリームなどは、普通のものと変わらない味わいだと感じやすいようです。チョコレートは、砂糖が少なくカカオの含有量が高いものを選ぶという手もありますが、甘みが満足できなければ、甘味料を使った低糖質チョコレートを選びましょう。 我慢しすぎる必要がないとはいえ、分量には注意が必要です。たとえば、糖質50%オフの発泡酒を2缶飲めば、それは普通のものを1缶飲んだときと糖質量は同じ。糖質制限に限らず、食べすぎ・飲みすぎが体に良いはずはないので、適量を心がけましょう。 糖質を抑えたお酒は店舗でよく見かけますが、そのほかの低糖質食品は手に入りにくいことがあります。その場合はインターネット販売を利用して、上手に糖質を制限した食生活を送りましょう。 公開日:2015/11/30
冬は寒くて運動も避けがちでダイエットが難しい季節ですが、暖かくなったと思ったら薄着のシーズンになるのもあっという間。後悔しなたくない、早いうちから対策をしたいというあなたのために、冬のダイエットのコツ、教えます。 目次 冷え対策はダイエットにもなって一石二鳥 冬は鍋やスープでダイエット 冬におすすめの運動は?冬ならではの注意点は? 冷え対策はダイエットにもなって一石二鳥 クリスマスや忘年会、新年会などが重なり、ついつい食べ過ぎてしまう冬の時期。寒くて運動も避けがちなので、ダイエットが難しい季節だと言えます。とはいえ、暖かくなる春先を迎えれば、あっという間に薄着のシーズンです。後悔しないためにも、早いうちから手を打っておきましょう。 冬のダイエットとして目を向けたいものの一つに、冷えの問題があります。体が冷えると血流が悪くなり、手足がむくんで、体型の変化や体重の増加が起きてしまいます。重ね着による体温調節とともに、冷えに良いとされる温かい食べ物や運動、入浴などは、それ自体がダイエットにも効果的なので、ぜひ実践しましょう。 冬は鍋やスープでダイエット 温かい食べ物と言えば、冬は特においしく感じるのが鍋やスープです。水分で満腹感が得られるので、食事の初めのほうで口にすれば、食べ過ぎ予防にもなります。野菜を多く食べることができ、調理の過程で流れてしまいやすい、水溶性ビタミンを摂れるのもうれしいところです。味付けのバリエーションも豊富で飽きにくく、唐辛子や生姜を使えば、体の新陳代謝を高める効果も期待できます。特に旬の食材は、栄養が豊富で味が良いと言われています。ただし、食べすぎには気をつけ、鍋の場合はシメの雑炊や麺は控えるようにすると良いでしょう。 冬が旬の食材 ●野菜 かぶ、カリフラワー、ごぼう、小松菜、大根、長ネギ、にんじん、白菜、ブロッコリー、ほうれん草、山芋、百合根、れんこん ●魚介類 エビ(養殖)、カニ、タラ、ヒラメ、ブリ、マグロ …など 冬におすすめの運動は?冬ならではの注意点は? 寒さのせいで運動をする気が起きないという場合は、運動不足を解消するために、せめて室内でストレッチをするよう心掛けましょう。基礎代謝を高めるには、筋力トレーニングで筋肉をつけるのが有効です。外出は必要となるが、屋内での運動として、スポーツジムや温水プールに通うのも良いでしょう。 外で運動ができるようであれば、ジョギングやウォーキングなどをしても良いでしょう。ただし、冬に屋外で運動をする時は、注意すべき点がいくつかあります。 冬に屋外で運動する時の注意点 ●ウォームアップをしてから始めよう 体が十分に温まっていない状態で急に運動を始めると、肉離れなどのケガを招くことがあります。必ず準備運動をしてから始めましょう。終えた後も、翌日に疲れを残さないために、ストレッチなどの整理運動をしましょう。 ●体温が調節しやすい服装をしよう 運動を始める前は寒いのですが、始めると途端に暑くなります。薄い服の重ね着や手袋、ニット帽など、しっかりと防寒対策ができ、かつ体温の調節がしやすい服装で出掛けましょう。 ●地面が滑りやすい日は休もう 雪が降っている時や、霜が降りている時、地面が凍結している時は滑って転倒しやすく、非常に危険です。運動は続けることが大切とはいえ、ケガをしてしまっては元も子もありません。無理をせず、休むようにしましょう。 冬季オリンピックのテレビ中継などで目にすることが多く、冬のレジャーの定番とも言えるスキーやアイススケートも、十分な運動となります。意外かもしれませんが、スキーやアイススケートの消費カロリーは、ジョギングや、遊びとして楽しむテニスやサッカーと同じ程度とされています。ケガには十分に気をつけて、冬ならではの運動として始めてみても良いでしょう。 公開日:2014/02/17
食欲の秋。つい食べ過ぎてしまうのが悩みという人も多いのでは?そもそも食欲はどうしてわいてくるのだろう?食欲をコントロールしているのは、脳にある3つの中枢だ。それらのはたらきや過食を防ぐコツ、簡単にできる耳ツボダイエットをご紹介! 目次 食欲の秋は「たくわえの秋」 食欲をつかさどっているのは3つの中枢! 賢い食欲コントロール法 食欲中枢のはたらきを正常にするには 食欲の秋は「たくわえの秋」 食欲の秋。目の前のものがみなおいしそうに思え、ついつい箸が進んでしまう、という人も多いのでは? 太古の昔、人間は長い冬をひもじい思いに耐えながら生き延びなくてはならなかった。したがって、獲物や木の実などが豊富な秋になるべくたくさん食べ、体内にエネルギーを貯めておこうとしたのだ。これは、人間以外の動物や魚、鳥も同じ。しかし、そもそも食欲はどうしてわいてくるのだろう?「食」をめぐる人間の本能に迫ってみよう! 食欲をつかさどっているのは3つの中枢! 食欲は大きく分けて、脳内にある3つの中枢によってコントロールされている。これらの中枢について、具体的に見ていくことにしよう。 …摂食中枢(空腹中枢) 摂食中枢(空腹中枢)は、脳の視床下部にある。血液中のさまざまな物質の濃度を感じ取り、私たちに「もっと食べろ!」と指令を出すのが役目だ。食べたものがエネルギーとなり、血液中のブドウ糖が足りなくなったり、脂肪が燃焼したりすると、その変化をすばやくキャッチ! 脳に「エネルギーが枯渇したから、補給せよ」とサインを送る。 …満腹中枢 同じく脳の視床下部に位置している。食事によって増えた血液中のブドウ糖量を感知する。このほか、セロトニン、レプチンなどの満腹物質や脂肪、たんぱく質の増加、十二指腸の変化も刺激となる。これら血液中の情報から、「エネルギー量は十分だ」とわかると、脳に「もう食べるな」と命令する。 …感覚中枢 それでは、お腹がいっぱいなのにもかかわらず、食べ物を見たり、匂いをかいだりすると、つい手が出てしまうのはなぜなのだろう。これは、大脳の感覚中枢がはたらくため。視覚、嗅覚、聴覚などの五感が記憶を呼び覚まし、食欲が喚起されるのだ。大脳が発達した人間ならではの食欲メカニズムといえるだろう。 食欲をコントロールするうえで、摂食中枢(空腹中枢)と満腹中枢のバランスは非常に重要だ。2匹のネコを使い、それぞれどちらかの中枢を破壊する実験を行ったところ、摂食中枢(空腹中枢)を破壊されたネコはやせ衰えて餓死し、満腹中枢を破壊されたほうは食べ続けた挙句、肥満してしまった。つまり、どちらの中枢が欠けても、適切な量の食事をとることができない。 このように食欲は、意外と複雑な脳内ネットワークのうえに成り立っているのだ。 賢い食欲コントロール法 お腹いっぱいのはずなのに、ついつい食べ過ぎてしまう…というあなた。ひょっとして、食欲中枢のはたらきが乱れていないだろうか。乱れたはたらきを正常に戻すためには、食生活の見直しが必要だ。 不規則な食事や「ながら食い」はタブー。決まった時間にきちんと食卓につくのが鉄則だ。また、ゆっくりとよく噛んで食べることも大切。満腹中枢が最もよくはたらくのは、食事をし始めてから15分以上が経過した頃。急いで食べ物をつめこむと、満腹中枢がはたらく前に、必要以上の量を食べてしまうことになる。 このほかストレスがたまって、食欲の暴走へとつながる場合もある。なかなか暴食がおさまらないようなら、適度なスポーツをするなどして、ストレス発散を心がけよう。 食欲中枢のはたらきを正常にするには ●規則正しい食事を心がける ●よく噛んでゆっくりと食べる ●テレビや新聞を見るなど、ながら食いをやめる ●食事をするときは、まず汁物などでお腹を落ち着かせる こんな工夫も!耳のツボ押し 耳には、空腹時のイライラを鎮め、食欲を抑えるツボがある。食べることへの欲求を完全にコントロールすることはできないが、心穏やかにダイエットに取り組みたい、という人にはおすすめだ。 ●肺点 耳の穴の少し上にあるツボ。ここを刺激すると、視床下部にはたらきかけ、食欲を抑える効果が期待できる。ペンのおしりなどで押してみて、響くような感覚があれば、そこがツボだ。 公開日:2004年10月12日
アミノ酸には、疲労を回復したり、体力をつける健康パワーもあります。その力は、運動選手が体脂肪を効率よくエネルギーに替えてスタミナを維持するために摂取しているほど。これらのアミノ酸をうまく利用すれば、体力アップや疲労回復などに効果的です。 目次 アミノ酸でダイエットできるってホント? どうやってアミノ酸が脂肪を燃焼させるの? どのように摂り入れる? お肌ツルツル!アミノ酸効果 アミノ酸でダイエットできるってホント? 約20種類あるアミノ酸には、それぞれはたらきがある。 主に、体力アップや疲労回復、免疫力アップなどの効果があるが、なかでもダイエットに嬉しいのが「脂肪を燃焼させてくれるアミノ酸」。それが、リジン、プロリン、アラニン、アルギニンなどだ。 どうやってアミノ酸が脂肪を燃焼させるの? 体内には、リパーゼという脂肪燃焼酵素がある。これは、脂肪を分解し血中に放出することで、溜まっている内臓脂肪や皮下脂肪を減少させるはたらきを持っている。そのリパーゼのはたらきを活発にするのが、アミノ酸なのだ! 「ウォーキングなどの有酸素運動を20分続けると、やっと脂肪が燃焼し始める」と言われるように、体内の脂肪が燃焼するには少し時間がかかる。が、リジン、プロリン、アラニン、アルギニンなどのアミノ酸を摂り入れることで、体内の脂肪分解を促進し、エネルギーに変化させることができる。 その結果、体内から脂肪がなくなっていくのだ! どのように摂り入れる? 「じゃあ、このアミノ酸を摂取していれば、それだけでやせるの?」というとちょっと間違い。そもそも、脂肪燃焼酵素のリパーゼが分解して血中に放出しているものは、遊離脂肪酸。これは、筋肉のエネルギー源でもある。 でも、せっかくアミノ酸によってリパーゼが活性化し、遊離脂肪酸を放出したとしても、そのままにしていては筋肉が活動を停止してしまうのだ。 つまり、アミノ酸を摂取するのと同時に有酸素運動をすることで、より早く筋肉からエネルギーを発散し、脂肪を燃焼させることができる、というワケだ。 脂肪を燃焼させたいなら、アミノ酸摂取+有酸素運動だ! お肌ツルツル!アミノ酸効果 ダイエットだけでなく、お肌ツルツル効果がアミノ酸にはある。 肌の再生によい、と言われているアミノ酸は、「アルギニン」と「プロリン」。 キレイな肌の話になると、「コラーゲン」という言葉がよく聞かれるが、健康な肌でいるためには、網の目のようなコラーゲンの層によって、油分や水分、弾力が適切に保たれていなければならない。 そのコラーゲンの主原料が、アミノ酸である「アルギニン」や「プロリン」なのだ。 体内に摂り入れられたアミノ酸は、コラーゲンに変化する。しかし、歳をとるごとにコラーゲンの生成力が衰え、肌が老化していってしまう。そこで、コラーゲンの原料でもあるアルギニンやプロリンなどのアミノ酸を摂り入れることで、みずみずしい肌を保つことができるのだ! また、紫外線を浴びると肌が傷つき、メラニンが過剰に形成され、シミの原因になる。そこで、効果的なのが、「システイン」というアミノ酸。システインは、紫外線の害を防ぎ、メラニンが沈着するのを防ぐ作用があると言われている。さらに、システインには抜け毛を抑制したり、肌、爪、髪などを健康に保つ効果あり! 公開日:2002年6月10日
まずは目標設定-何kg落とす? 「あれもこれもダメ」「面倒くさい」「ストレスが溜まる」-これは日立健康管理センターが実施したアンケートに記入された、ダイエットのイメージだ。「はらすまダイエット」では、チャレンジする人のやる気を維持させるため、目標数字を細かく設定することにした。 90日という期間で、減量する目標は体重の5%※。現在の体重が80kgの人なら、90日間で落とすのは4kgだ。今の生活を維持しながら、無理なく痩せられる目標値といえるだろう。さらに、体脂肪1kgを減らすには7,000kcalが必要となるので、4kg減量する場合は90日間で2万8,000kcalを減らさないといけない。 これらの目標を90日で割ってみよう。1日あたり44.4g。カロリーは311kcal。体重80kgの人が90日で4kg落とす場合の、1日の目標がこうやって決まる。 1日の目標 体重 90日間の減量目標(5%)※ 1日の減量目標 1日のカロリー減 60kg3.0kg33.3g233kcal 70kg3.5kg38.9g272kcal 80kg4.0kg44.4g311kcal 90kg6.3kg70.0g490kcal 100kg7.0kg77.8g544kcal ※90kg以上の人は、7%とする モデルケースと比較してみる 目標が決まったら、次は方法だ。「はらすまダイエット」では、食事と運動のそれぞれにモデルケースを作成している。それらと自分の生活パターンとの違いを認識し、何をどう改善するかを決めていく。 食事編のモデルケースは1日1,840kcalのメニュー、運動編のモデルケースは「通勤時間で30分以上歩いているか」「週1回以上、運動をしているか」の2つだ。 これらのモデルケースと比較して、自分の生活は「間食が多い」「食事のときにお酒も飲んでいる」「ほとんど歩いていない」など、違いが浮かび上がってくるはずだ。 食事編のモデルケース(1日 1,840kcal) ●朝食 520kcal ごはん2膳 納豆のおくら和え きんぴらごぼう 味噌汁 ●昼食 648kcal ごはん1膳半 やまいもの二杯酢 いんげんのごま和え炊き合わせ 三色ソテーりんご ●夕食 552kcal ごはん1膳半 かぼちゃの含め煮 なすときのこの炒め物 まぐろとかれいの刺身 鶏の照り焼き ●間食120kcal 牛乳180ml 運動編のモデルケース 通勤時間で30分以上歩いているか 週1回以上、運動をしているか 3枚のカードがすべて! 上記のモデルケースと自分の食事・運動との違いを認識したら、次は何を改善するかを決めよう。食事編では「アルコールは唯一の楽しみなのでやめたくない」「間食の菓子パンはやめられそう」、運動編では「スポーツを定期的にやるのは無理」「通勤で歩く距離を伸ばすのはできそう」というように、できることとできないことを整理してみる。 そして、目標カードを選ぶ。このカードには、さまざまな食品や運動の100kcal相当分が絵(写真)で表示されている。体重80kgの人なら1日の減量目標が311kcalなので、自分が取り組みたい項目のカードを3枚選べばよい。これで「はらすまダイエット」はスタートできる! 100kcalカードの例 はらすまダイエットの目標設定(例) 1. 1日にごはんを2/3杯減らす(食事) 2. 1日に缶コーヒーを2本減らす(間食) 3. 毎日30分多く歩く(運動) →この3つを毎日実践すれば、現在の80kgから、90日後には76kgを達成できるはず! ダイエットを始めたら、必ず記録をつけよう。毎日の体重の変化や、100kcalカードの項目を守れたかどうか、守れなかった場合はその理由なども書きこむと良い。 「はらすまダイエット」では、日立健康管理センターの保健師から10日ごとに激励メールが送られる仕組みになっており、これが「個別に応援されている」という安心とやる気につながったようだ。ダイエットにチャレンジする人は、仲間をつくるか、家族や友人に宣言し、定期的に現状を報告すると決めれば効果が上がるかもしれない。 「はらすまダイエット」のプログラムは90日間。明日からスタートしてみよう! 日立製作所(日立健康管理センター)の従業員食堂。 食後血糖値の上昇を抑え、内臓脂肪低減効果の報告されている特定保健用食品がすべてのテーブルに配備されるなど、従業員の健康意識を高める工夫がなされている。
肥満には2つのタイプが 世の中にはダイエットに関する商品や情報が氾濫している。ダイエットに熱中する人の多くは「痩せてキレイになりたい」「オシャレがしたい」という、外見的な変化を望むケースが多い。ならば「太っていても全然平気」「服装にもまったく無頓着」という人は、本人さえ気にしなければダイエットの必要はないのだろうか? じつは肥満には2つのタイプがある。1つは、外見上あきらかに太っているタイプ。もう1つは、見た目はさほど太っていない場合もあるが、医学的にみると危険なタイプ。前者を皮下脂肪型肥満、後者を内臓脂肪型肥満という。いったい、この両者にはどんな違いがあるのだろう? 内臓脂肪型肥満の恐怖 メタボリック・シンドロームという言葉をご存知だろうか?内臓脂肪型肥満(男性:ウエスト85cm以上、女性:90cm以上)で、高血圧・高脂血症・高血糖のうち2つ以上が該当するとメタボリック・シンドロームと診断される。 もともと高血圧や高脂血症、糖尿病(高血糖)という病気は、別々の原因から発症すると考えられていた。ところが多くの患者を観察する医師たちは、「これらが同時に発症するケースが多い」ことに気づく。さまざまな検証がなされた結果、影で操る犯人として突き止められたのが内臓脂肪というわけだ。 内臓脂肪を構成している脂肪細胞には、危険な悪役がひそんでいる。例えばTNF‐αというたんぱく質は、体内でインスリンのはたらきを低下させて血糖値を上げ、悪玉コレステロールを増やす。放置すれば、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を招く。内臓脂肪型の肥満が危険とされるのは、このためだ。 お相撲さんはみな病人? 肥満といえばその代表格であるお相撲さん。堂々たる体型だが、彼らの脂肪の正体は、ほとんどが皮下脂肪。おまけに運動量も多いので筋肉量も多く、太っていても健康を害するようなことは少ない。ところが彼らも引退後、稽古を辞めたのに食生活を変えないでいると、内臓脂肪が増加してメタボリック・シンドロームになりやすくなるという。 「はらすまダイエット」で腹をスマートに 「内臓脂肪を減らすには、まずダイエット」を―――。日立健康管理センターでは従業員のメタボリック・シンドロームからの脱出をめざし、独自の「はらすまダイエット」を考案。90日間のプログラム※で多くの人がダイエットに成功したという。 (※「はらすまダイエット」は、全体の期間は180日。前半の90日で目標体重を達成し、残り90日は維持期とし、達成した体重を維持する期間としている。) 対象は、2006年4月の1ヵ月間に日立健康管理センターで総合健康診断を受けた男性1,264名のうち、多忙でダイエットどころではないという30~40歳代を抽出。メタボリック・シンドロームと診断された104名のうち「はらすまダイエット」へのチャレンジを決めた51名でプログラムをスタートした。 90日後の気になる結果は、「あと一歩」も含めメタボリック・シンドロームからほぼ脱出できた人が43名(約83%)。体重が減っただけでなく内臓脂肪、ウエスト周り、そのほか血圧や血糖値などの検査異常値も激減したという。 気になる「はらすまダイエット」の意味をご紹介しよう。ひとつは、「HITACHI ASSOCIATES LIFESTILE MODIFICATION & ACTION:HALSMA」-日立の仲間達が、生活習慣を変える、動く、そしてダイエットするという意味の頭文字。もうひとつは「腹をスマートに」の略語だ。ただし、スマートといっても「細い」という意味ではない。メタボリック・シンドロームと診断された人達が、目標に向かって具体的な数字を立て、忙しい毎日の中でも「これならできる」と確信できる「賢い」ダイエット法というわけだ。 「はらすまダイエット」の気になる実践法は、実践!はらすまダイエットで! 内臓脂肪はどれ? これは腹部のCT画像。青が皮下脂肪、白が骨、グレーは筋肉や腸、黒い箇所はガスだ。気になる内臓脂肪は、真中の赤い部分。 日立健康管理センターでは独自に開発したソフトにより、内臓脂肪を強烈な赤色で映し出す。 受診者からは「赤腹」と恐れられている。
サプリメントのチカラは、こう活かそう! 現在、いろいろな種類のダイエットをサポートするサプリメントが販売されているが、それぞれのサプリメントの特性をおさえて、自分にあったものを選び、食生活の改善や運動などとうまく組み合わせて取り入れよう。また、定められた用法用量もきちんと守ること。 ご飯や甘いものが大好きなら(糖質に対してはたらくもの) 成分名 体内でのはたらき ギムネマ ブドウ糖が腸で吸収されるのを緩やかにするはたらきがある ファビノール 炭水化物を糖に分解するのを妨げるはたらきがある バナバ ブドウ糖を積極的に細胞中に取り込むことで、血液中の糖の上昇を抑えるはたらきがある(低インスリンダイエットに) 肉類や油っぽいものを食べる機会が多いなら(脂肪に対してはたらくもの) 成分名 体内でのはたらき キトサン 食事中に含まれる脂肪を包み込んで排泄を促すはたらきがある レシチン 血液中の脂肪やコレステロールを乳化し、排出しやすくする 体脂肪が気になってきたら(体脂肪の燃焼を助けるもの) 成分名 体内でのはたらき L-カルニチン 体内の脂肪を燃焼させるのに、必要不可欠な成分(年齢と共に減りやすい) コレウスフォルスコリ 脂肪分解を促し、脂肪燃焼を助けるとともにLBM(*)を維持することでリバウンドをしにくくするはたらきがある アミノ酸 有酸素運動と組み合わせることで脂肪の燃焼を促進するはたらきがある ガルシニアエキス ガルシニアに含まれるヒドロキシクエン酸が、余分な脂肪がたまるのを予防するはたらきがある a-リポ酸 糖の代謝に必須の抗酸化成分。糖がエネルギーに変わるサイクルを活性化させ、脂肪をつきにくくする(年齢と共に減りやすい) シトラスアランチウム 脂肪の分解を促し、体脂肪の燃焼を助けるはたらきがある * LBM…徐脂肪体重(Lean body mass)。体重のうち、体脂肪を除いた筋肉や、骨、内臓などの総量のこと。 Point 8 サプリメントは自分にあったものを選び、食生活の改善や運動と組み合わせて使おう ダイエット中、体重が減らなくなったら… ダイエット開始から1~2週間は順調に体重が減っていくのに、3週間目を過ぎたあたりから体重が減らなくなることがある。いわゆる「停滞期」で、ダイエットに失敗したのかと諦めてしまう人も多いが、実は停滞期は体にとって自然な現象だという。 ダイエット開始後すぐに体重が減っていくのは、体脂肪が落ちているのではなく、主に体内の水分が抜けたためと考えられている。体には貴重なエネルギー源である体脂肪を一定に保とうとする機能があり、摂取エネルギーが減ってもなるべく体脂肪が消費されるのを節約しようとする。この状態が停滞期だ。ここで諦めず、適切なダイエットを続けていれば、いよいよ体脂肪が減り始める。 ダイエット中に停滞期は何度かやってくるが、「ここが正念場」と考え、食生活の改善と運動を継続しよう。停滞期に体脂肪率をチェックし、減っていればダイエットが順調に進んでいる証拠。逆に、1ヵ月以上、体重も体脂肪率も変化がないなら、食事や運動の内容を再チェックし、間食を控えたり、トレーニングの負荷や回数を上げるなどをしてみて。 Point 9 「停滞期」は、ダイエットの正念場。ここで諦めずに、じっくり取り組もう。 たまには、ご褒美の日も ダイエットでは、これまでの食生活を改めたり、運動を始めたりと、多少なりともつらさを感じるもの。「運動が○ヵ月続いた」「体重が○kg、体脂肪が○%減った」など、節目節目に、普段は控えている甘いものやお酒などを、ダイエットに頑張る自分へのご褒美として解禁するのもいいだろう。もちろんご褒美の乱発は禁物だが、ハメを外し過ぎない程度に、ときどき息抜きすることも長続きのコツ。 Point 10 上手に息抜きしながら、ダイエットを続けよう!
「食べないダイエット」の落とし穴 何かだけを食べてやせようとする「単品ダイエット」や、極端な食事制限をする「食べないダイエット」を続けていると、必要な栄養素が不足して肌や髪がカサついたり、健康に悪影響を及ぼしたりするばかりか、 実は"やせにくい体"を作ってしまうことを再確認しておこう。 一汁三菜食べないダイエットを続けていると、体脂肪とともに大切な筋肉や骨まで減ってしまう。この状態でリバウンドし、体重が戻ると、体脂肪だけが増加して筋肉はほとんど増えないことになる。つまり、同じ体重でも、体の中身が以前と変わってしまったのだ。こうしたことを繰り返すたびに、筋肉が落ちて体脂肪が増え、さほど体重が重くなくても体脂肪率が高い「隠れ肥満」になってゆく。 見た目は問題なさそうな「隠れ肥満」だが、実際は筋肉量が少なく、基礎代謝(※)も低下している。結果、消費エネルギーが低いため太りやすく、やせにくい体になってしまう。 また、無理に我慢を続けた反動で食べ過ぎてしまい、ダイエットに挫折しやすいこともある。やはり、食事を規則正しくきちんと食べることが長続きするダイエットの条件といえるだろう。 何を食べればいいのかといえば、やはり低エネルギーで栄養バランスが整う、和食がおすすめだ。魚や大豆製品など良質のたんぱく質をはじめ、野菜類、海藻類などビタミンやミネラル、食物繊維を補うことができる。一汁三菜のメニューなら、お皿の数が多いので見た目にも満腹感が得やすい。 ※基礎代謝…全身の各器官がはたらき、生命を維持するために必要な最小限のエネルギー消費量で、1日の総消費エネルギー量の6~7割を占める。 Point 1 「食べないダイエット」は太りやすい体をつくる。食事は規則正しくきちんと食べよう。 脳のシステムを知って、食欲をコントロールしよう 「食事をきちんと食べる」ことが長続きするダイエットの重要なポイントだが、もちろん、好きなときに好きなだけ食べてよいというわけではない。「あと、ひと口!」という食欲を上手くコントロールする方法を考えてみよう。 私たちが食事を始めてから、約20~30分後に血中にブドウ糖(血糖)が増加し、すい臓からインスリンが分泌される。ブドウ糖とインスリンが血液中に増えてくると、脳の視床下部にある満腹中枢の活動が活発になり、そばにある摂食中枢の活動が抑えられる。これが「お腹いっぱい」という状態だ。逆に、血中のブドウ糖が減少し、遊離脂肪酸が増加すると、摂食中枢が刺激されて満腹中枢が抑えられるので、空腹を感じる。 以上が簡単な食欲のメカニズムだが、大脳皮質の前頭葉にも食欲を制御する機能があり、さまざまなホルモンが複雑に作用しあって、私たちの食欲がコントロールされている。 満腹中枢が活発にはたらくまで、食事開始から最低でも20分前後かかることを考えると、よく噛んでゆっくり食べることが適量で満腹感を得るコツだとわかる。さらに、噛むことでヒスタミンというホルモンが分泌され、満腹感が得られるという報告もある。よく噛むためには、食物繊維や玄米、大豆など噛みごたえのある食材を多く取り入れるのもひとつの手。 逆に、早食いをすると満腹中枢が刺激されるまでの間に食べ過ぎてしまう。もし一気に食べてしまったら、すぐにおかわりをするのではなく、少し待ってからにしよう。その間に食欲がおさまることもあるからだ。また、仕事をしながら、テレビを見ながらという「ながら食い」もやめよう。せっかく視床下部で満腹のサインを出していても、前頭葉が見逃し、満腹感が得られないまま食べ過ぎてしまうこともある。 Point 2 満腹感を得るまで20分はかかる。よく噛んでゆっくり食べ、適量を守ろう。 Point 3 視床下部の満腹サインを見逃さないように、食事中は食べることに意識を集中して。
有酸素運動+筋肉トレーニングがダイエットに欠かせない理由 あなたは、ダイエットのためにどんな運動を続けているだろうか。運動には、ウォーキングや水泳、サイクリングなどに代表される有酸素運動と、ダンベル運動やマシンエクササイズといった、筋肉を鍛える運動がある。どちらかだけに挑戦中の人は、ぜひもう片方の運動も取り入れてみよう。 ダイエットに欠かせない運動としておなじみの有酸素運動。体の中の脂肪をエネルギー源として使うもので、かつては20分以上続けて行わないと体脂肪燃焼効果がないといわれていたが、最近では、細切れでも合計20分以上運動すれば効果があるとされている。また、ダイエット面だけでなく、生活習慣病を予防・改善する効果も期待されている。 一方、筋肉トレーニングはボディラインを整えるのに役立つもの。例えばお腹がポッコリ出ている、二の腕がタルタルしているといった場合、その部分の筋肉を鍛えることで見た目が引き締まってくる。また、安静時の基礎代謝では、4割前後が筋肉で消費されるといわれている。基礎代謝は年齢とともにダウンしていくが、低下を緩やかにするという点でも、筋肉を鍛えることが有効といえるだろう。筋肉量は年齢に関係なく、鍛えれば増えることがわかっている。 Point 4 有酸素運動と筋トレ、両方実行することがダイエット成功への近道 まずはこまめに体を動かすことから始めよう 忙しい日々の中で、運動の時間を確保するのはなかなか難しいもの。とくに、これまで運動習慣がなかった人がいきなり本格的な運動を始めるのは、ちょっとハードルが高いかもしれない。 まず体を動かすことを日常化するため、取り組んでみたいのが「ひと駅歩く」「階段を使う」「テレビコマーシャルの間に腹筋や腕立て伏せをする」「寝る前に必ずストレッチをする」など、毎日のちょっとした時間に体を動かすことだ。 これは運動ともいえないような運動なので、1回の消費エネルギーもさほどの量にはならない。だが、日々積み重ねて習慣にすれば、何もしないでいるときに比べて全体的な活動量が高まり、結果的に多くのエネルギーを消費することができる。 Point 5 "こまめに運動" を侮るべからず。活動量を増やして、太りにくい体に。 体が慣れてきた頃に見直すポイント すでにスポーツクラブに入って汗を流したり、自分なりにウォーキングなどを行っていたりする人もいるだろう。始めたばかりの頃は筋肉痛に悩まされていても、続けているうちに体が慣れてくるはず。この慣れた状態から、さらにトレーニング効果を上げるためにチェックしたいポイントがある。 例えばウォーキングの場合。有酸素運動としての効果を得るなら「少し汗ばむ程度」の運動量が望ましい。背筋を伸ばして歩幅を広めに、会話が続くくらいのペースで歩くのが理想。体が慣れてくるにつれ、開始当初のペースよりも速足になることもあるだろう。エアロビクスなどのクラスに参加している場合も「ラクになってきたな」と感じたら、体力に応じてクラスのレベルを上げてみよう。 逆に、どの有酸素運動にも共通することだが、運動量を上げようとするあまり、息が続かないくらいにペースを上げると、今度は逆に無酸素運動となり、体脂肪燃焼効果が得にくくなってしまう。 筋肉トレーニングについても、体が負荷(おもりの重さや反復回数)に慣れてしまうと、運動効果が得られにくくなることがある。こちらも「ラクになってきたぞ」と感じたら、もう少しウエイトを上げたり、回数を多くしたりして、自分自身の今の運動能力に合った内容に変えていこう。 Point 6 有酸素運動は「汗ばむ程度」のペースで。逆に、息が続かなければ、体脂肪燃焼効果も半減。 Point 7 運動を続ければ体も変わる。常に今の体力に見合った内容のトレーニングを。
食事によるダイエットのポイントとは?1日の摂取エネルギーの目安、調理法と食べ方などをご紹介。また、脂肪を燃焼させる効果で話題となっているカルニチン、アミノ酸、カプサイシンなどの成分についてもチェック。 目次 1日の摂取エネルギー量の目安を知っていますか? 調理法&食べ方の工夫でエネルギーダウンを! 「脂肪を燃やす」話題の成分をカシコク利用しよう 1日の摂取エネルギー量の目安を知っていますか? 「食べ過ぎに注意しよう」「高エネルギー食品は控えめに」などという言葉ばかりにおびえていると、毎日の食事がつまらなく思えるもの。要は自分が1日にどのくらいのエネルギーをとればよいのか、摂取エネルギーの目安量をきちんと数値で把握したうえで、その量を超え過ぎないようにメニューを考えることが大切なのである。1日の摂取エネルギー量の算出法を覚えておこう。 1日の摂取エネルギー量の算出法 1. まずは、標準体重を算出しよう 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22 例)身長165cmの人の場合 1.65×1.65×22=59.8kg(この値が標準体重) 2. 次に、1日の摂取エネルギー量を算出しよう 1日の適正摂取エネルギー量(kcal)=標準体重×A※ ●ダイエットの必要のない人 → 30~35 ●コレステロール値やトリグリセリド値が高い人 → 25~30 ●ダイエットが必要な人 → 25 例)身長165cmでコレステロール値が高い人の場合、1日の摂取エネルギーはこの範囲内を目安量とする 59.8×25=1,495kcal ↓ 59.8×30=1,794kcal BMI計算ツール 調理法&食べ方の工夫でエネルギーダウンを! 1日3食しっかり食べるのが基本 欠食や不規則な食事を続けていると、逆に太りやすくなってしまう。なぜなら、食事の回数を減らすと体は飢餓状態になるのを避けるために、入ったエネルギーを体内に蓄積しようとしてしまうからだ。とくに、日中は体が活動モードになっているため代謝も活発で、入ってきたエネルギーをどんどん消費してくれるため、朝と昼の食事をしっかりとることは非常に大切である。 揚げる、炒めるより、「ゆでる」「蒸す」「煮る」「網焼きにする」 揚げ物は油脂をたっぷり含んでいるため、どうしても高エネルギー。同じ肉を調理するのでも、ゆでる、蒸す、煮る、網焼きにするなど、素材の脂肪分を取り除く調理方法を選択したい。また、油が少なくても調理できるフッ素樹脂加工のフライパンを使い、余分な油は油切りに捨てること。油が少なくて火の回りが悪いと感じたときには少量の水を回し入れ、ふたをして素材全体に加熱するのもカシコイ方法である。 糖質を砂糖や果物でとり過ぎない 糖質(炭水化物)は体内に入るとすぐにエネルギーに変換されるため、体力を維持するためにも毎食必ずとりたいものである。とくに、朝の糖質摂取は重要。なぜなら、前日の夕食以降長時間体内にエネルギーを取り入れていないため、体はすぐにエネルギーに変換できる栄養を必要としているからである。ただし、ショ糖(砂糖)や果物に含まれる果糖は分解・吸収が速く、たくさん摂ると脂肪になりやすいため注意が必要。日常の食事のエネルギー源としては腹持ちのよい穀類を主体にしよう。 「脂肪を燃やす」話題の成分をカシコク利用しよう 食事によるダイエットでは摂取カロリーを抑えるとともに、脂肪を燃やすといわれている成分を取り入れることもひとつの方法かもしれない。話題の成分を紹介しよう。ただし、体脂肪を燃焼させるためにはあくまでも体を動かすことが大事であることをお忘れなく。 ●カルニチン(L-カルニチン) アミノ酸の一種であり、羊肉の赤身部分や赤貝などに豊富に含まれる物質。カルニチンはもともとは体内で合成できるものであるが、20代を境に年齢とともに減少してしまう。加齢によって太りやすくなったと感じる人は、このカルニチンの合成が少なくなっていることが考えられる。 ●アミノ酸 たんぱく質を構成する最小単位で、20種類がある。体内で合成されないために食事などで取り入れなければならないアミノ酸を「必須アミノ酸」というが、このうちアルギニン、リジン、フェニルアラニンという物質は、とくにダイエットに効果があるとされている。 ●カプサイシン 唐辛子の辛味成分のこと。カプサイシンは腸から吸収されて血液に入り、副腎の髄質にはたらきかけてアドレナリンというホルモンの分泌を促す。アドレナリンには体脂肪を分解させる作用があるため、ダイエットにもよいといわれている。 ●シトラスアランチウム 柑橘類の「ダイダイ」の果実に含まれる成分。シトラスアランチウムには空腹感を抑えるはたらきや、蓄えられた体脂肪をエネルギー源として消費しやすくするようにはたらきかける作用があるといわれている。
「ダイエットをしたいけど、時間がなくてできない」という人は多い。時間に追われていると、日常生活の中でもついつい太りやすい要因を増やしてしまうこともあるだろう。そこで、忙しい人が太るのにはどんな要因があるのか、またその対策についても見てみよう。 目次 忙しくて…ついつい早食いしてしまいます 忙しくて…夜遅い時間に食事してしまいます 忙しくて…運動をする時間がありません 忙しくて…運動不足のためになかなか筋力がつきません 忙しくて…ストレスがたまってしまいます 忙しくて…ついつい早食いしてしまいます 時間がないと、食事も早食いになってしまいがち。しかし、実は"食べる"という行為そのものによってもエネルギーは消費されている。例えば、食べ物を見ると唾液が出て心臓がドキドキしたり、食べることによって体が急に温かくなる経験は誰もがもっているだろう。このように唾液やアドレナリンが分泌されたり、また消化や分解、吸収が行われる反応を「DIT」(食事誘導性熱代謝)といい、この反応が高くなるほど、食事によるエネルギー消費が高まるのだ。 改善ポイント よく噛んで食べることが大切 上で触れた「DIT」反応を強くするためにも「よく噛んで食べる」こと。同じエネルギー量でも流動食のようなやわらかい食べ物より、固い食べ物をよく噛んで食べよう。また、よく噛みながら食事時間をゆっくり楽しむことで、味覚を楽しめ、満腹感をしっかりと実感できるので、食べ過ぎ防止になるのがポイント。時間がないからといって、流し込むように食べていると、太りやすくなってしまうので要注意なのだ。 忙しくて…夜遅い時間に食事してしまいます 残業続きで深夜に帰宅してからやっと食事をとる。そんな生活をしてはいないだろうか?しかし、夜遅くなってから食事をとる習慣を続けていると、しだいに太りやすくなってしまう。なぜなら、日中は消化活動が活発に行われるが、夜になると活動がにぶくなってしまい、日中とは逆に栄養を体に蓄積しようとするはたらきが起こるためである。 改善ポイント 就寝前3時間以内には高エネルギーの摂取を控える 就寝前3時間以内の食事は控えよう。特に、油っこいものや甘いものなどの高エネルギー食品を控えるようにしよう。さらに見落としがちなのが、果物や100%果汁のジュース類。これらを夜遅くにデザートとしてとっている人も多いが、果物には糖分がたくさん含まれているため控えよう。なにより、残業が決まっているときには、できれば早めに夕食をとるよう心がけることも大切だ。 忙しくて…運動をする時間がありません 時間がないことを理由に体を動かす機会をもたないでいると、蓄積した体脂肪が燃焼できず、肥満になりやすくなってしまう。「いずれ時間ができたときに運動すればいい」と何も対策をとらずにいると、脂質の代謝に異常が起こりやすくなり、ますます肥満を促進してしまうことになりかねない。太り気味を意識し始めたら、なるべく早めに体を動かす機会をもつことが大切だ。 改善ポイント 歯をみがきながらでも運動はできる 通勤時を利用して歩く時間を増やしたり、運動効率の高い家事を行うよう心がけるだけでも効果はグンとアップする。また、こうした時間もとれないような超多忙な人は、例えば歯をみがきながらスクワット運動をしたり、朝起きたときに手足を伸ばして運動をするなど、体を大きく動かすような動きを心がけてみよう。エネルギーが消費されやすい動作を組み合わせることで、エネルギー代謝のよい体づくりを促進することにつながるからだ。 忙しくて…運動不足のためになかなか筋力がつきません 「運動不足のせいか、筋力がつかず疲れやすくて…」と感じている人はいないだろうか?継続して運動を行っていないと、筋力はどんどん衰えてしまう。また、時間がないからといって食事制限のみでダイエットをしようとすると、脂肪よりも先に筋力が低下してしまい、疲れやすい体を作りかねない。 改善ポイント 少しでも筋力がつくような動きを心がけよう 忙しくて時間がない、という人にこそ筋力をアップする動作を心がけることはおすすめ。なぜなら、筋肉量の多い人のほうが脂肪が燃焼しやすいからである。例えば、電車の中で立っているときにもお腹を引っ込めたり戻したりして腹筋をつける動作を意識したり、駅ではエスカレータを使わず階段を利用するようにしてみよう。こうした動きを常に意識することで、筋力の衰えを防ぎ、太りにくい体を維持することができるのだ。 忙しくて…ストレスがたまってしまいます ストレスをためたままでいると、解消するために、食べ過ぎたり、アルコールの量が増えたりして、結果として摂取エネルギーが多くなり、体脂肪が蓄えられやすくなってしまうこともある。 改善ポイント やけ食い、やけ酒でストレスを解消しない 日頃から疲労がたまっていたり、睡眠不足が続いていると、ストレスを感じやすくなる傾向がある。また、生活リズムの乱れもストレスの大きな要因のひとつ。ストレスがたまったときに、やけ食いややけ酒で解消しようとすると体に負担がかかり、太りやすい体をつくるばかり。ストレスはためないで、少しずつ解消していくようにしよう。
ダイエットは短期間で結果を出すものではなく、太りやすい生活習慣を全体的に見直し、無理のない範囲で長期間にわたって続けていくもの。体に負担をかけ過ぎることなく、長~く続けられるダイエットとはどんなものなのだろうか? 目次 体脂肪を減らすための5ヵ条 継続した運動が脂肪を燃焼させる 日常生活のなかで気軽にできる運動を 体脂肪を減らすための5ヵ条 ダイエットの基本は、食生活の見直しによって摂取エネルギーをコントロールし、また運動によって代謝のよい体をつくり、蓄積された体脂肪を燃焼させることである。以下にわかりやすく5つのポイントにまとめてみたので、参考にしてみよう。 1. 甘いもの&油っこいものの大量摂取は控えて 甘いものに含まれる糖質はすぐにエネルギーに変換されるが、余剰分は中性脂肪として蓄積されてしまう。また、油っこい食事は、カロリーの高いものが多いため、肥満になりやすい。 2. 食べ過ぎないように 体脂肪の蓄積を防ぐために最も気をつけたいのは、食事によって摂取するエネルギーの量が、体内で消費されるエネルギーの量を上回らないこと。それには、自分に必要な1日の摂取エネルギーの目安量を知っておこう。また、間食や夜食を食べないと胃が持たないという人は、カロリーバランスが悪くなっている可能性もあるため、朝昼晩の3度の食事がきちんと摂れているか、摂取エネルギーのバランスはどうか、見直してみよう。 3. 多量のアルコールはダイエットの敵 アルコールは少量たしなむ程度であれば、血行をよくしたり疲労を回復する効果もあり、よいといわれている。しかし、アルコールには糖質が含まれているため、高カロリーであることも事実である。また、アルコールを飲む時間が深夜になるとエネルギーとして消費されにくくなり、さらに、一緒におつまみを食べることでますます必要な摂取エネルギー量をオーバーしてしまうことになる。 4. 適度な運動を継続しよう 運動の意義は、蓄えられた体脂肪を燃焼させ、また、丈夫で太りにくい体をつくることにある。わざわざ運動するためにジムなどに通わなければならないのではないか、何とか時間を作らなければならないのではないか、と億劫に感じてしまう人もいるかもしれないが、そんな必要はない。自分のできる範囲で継続できる運動方法を選んでみよう。 5. 運動の効果を得るまでは時間がかかると知っておこう 運動の効果は、日々継続していくことにより数ヵ月後から徐々に現れていくもの。特にふだん運動をしていない人は代謝機能が劣っているため、運動をしてもダイエット効果を実感できるまでには、多少時間がかかるものである。焦らずに、自分のペースにあった運動を楽しみながら行おう。 継続した運動が脂肪を燃焼させる 上の5ヵ条でも触れたように、ダイエットのために継続的な運動は欠かせない。それでは、どんな運動が効果的なのだろうか?ふだん運動をしていない人はいきなり激しい運動にトライせず、全身に軽く汗をかく程度の有酸素運動を最低週3日は続けたい。具体的には脈拍数が110~125/分程度となるくらいの強度を目安にするとよいといわれている。 日常生活のなかで気軽にできる運動を 移動時間をカシコク利用 通勤や買い物などの移動の時間を運動に利用するのがカシコイ方法である。例えば通勤時には1駅前で降りたり、また休日に買い物に出かけるときには、サイクリングを兼ねて隣の町に自転車で出かけたりするだけでも運動になる。ただし、運動をするときには漫然と体を動かすのではなく、この運動によってエネルギーを消費しているということを意識して行うことが、ダイエットのためのポイントとなることを覚えておこう。 家事もやり方しだい 家事には、体の動かし方によって消費エネルギーをアップさせる方法もある。例えば、床掃除にはモップを使わず雑巾がけを行ったり、布団の上げ下ろしを率先してやってみよう。これらの動作におけるエネルギー代謝率は高く、徒歩の約2倍とされている。1週間に1~2回でも部屋の隅々まで雑巾がけをしたり、布団の天日干しなどの動作をすれば、意外に運動量が稼げるものである。また、洗濯物を干したり、食器を洗う際にもしゃがんだり腕を伸ばしたりと、なるべく体を大きく動かすように心がけ、「日常動作も運動のうち」という意識を持ってこまめに体を動かす機会を増やせば、時間がなくても運動量をアップできるのだ。
「糖質・脂質カット」「便秘解消ダイエット」「水太り・むくみ解消ダイエット」という目的別に効果的な成分をご紹介。ただし、あくまでも補助的に利用するものであることをお忘れなく。 目次 あなたのダイエット、目的でしっかり分けていますか? 糖質・脂質カット 便秘解消ダイエット 水太り・むくみ解消ダイエット ダイエット中の食事療法のオキテ あなたのダイエット、目的でしっかり分けていますか? ダイエットをする前に、「自分はどうして太るのか」についてじっくり考えてみることも大切。周りの人が「○○が効いた」とすすめても、あなたの太る原因がその人と異なれば不要かもしれないからだ。食品を利用したダイエットは無数にあるが、よく見るとそれぞれ目的が異なることがわかる。ただし、「これに頼っていればやせられる」という考え方はダイエットの大敵。あくまでも補助的に利用するものであることをお忘れなく。 糖質・脂質カット 高カロリー食品の代表ともいえる「甘いもの」と「脂っこいもの」。カロリーコントロールをしているときは、これらの食べ物はなるべく控えめにすること。しかし、食べたい気持ちをがまんすると、ストレスがたまり食への欲求がますます抑えられなくなることもある。そんなときには、糖分・脂肪分が体に吸収されて体脂肪として蓄積する前に、カットしてしまうことも有効な方法。 ■糖質をカットする食品と成分 ガルシニア・カンボジア ハイドロキシクエン酸によりブドウ糖が脂肪に変換されるはたらきを抑える ギムネマ・シルベスタ ギムネマ酸が小腸内でのブドウ糖の吸収を抑制する、甘味を感じにくくする バナバ コロリン酸が血糖値の上昇を抑え、マグネシウムなどの豊富なミネラルが糖分の代謝を助ける グァバ グァバ葉ポリフェノールが血糖値の上昇を抑える。ビタミンCも豊富 ■脂質をカットする食品と成分 キチンキトサン 食物繊維のなかでは唯一プラスイオン。胆汁酸やリン脂質と食品の脂肪が混ざり合ったマイナスイオンの油滴を腸内で吸着し、排泄する パパイヤ パパイン酵素が脂肪を分解して溶かす。たんぱく質も分解するため、アミノ酸の吸収をよくする 便秘解消ダイエット 便秘はダイエットの大敵。便秘体質の人は同時に肥満に悩むことも多く、便秘と肥満は密接な関係にある。便秘の原因として代表的なのは、運動不足、脂質の多い食品の摂り過ぎ、ストレスなど。規則正しい生活、ウォーキングやストレッチなどの適度な運動、起床時にコップ1杯水を飲むなどの工夫で効果的に便秘を解消しよう。また、便秘解消によい食品を摂ることも大切。 ■便秘を解消する食品と成分 食物繊維 ペクチンやコンニャクマンナンなどの水溶性の食物繊維と、セルロースやリグニンなどの難溶性の食物繊維を両方摂ると効果的 乳酸菌 乳酸菌が腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を悪くする悪玉菌を少なくする オリゴ糖 ビフィズス菌の栄養分となり、腸内環境の改善を助ける。糖質ではあるが、カロリーとして吸収されないため、甘味料としては最適 自分でできる便秘解消法(食事編) 最近、すいかやぶどうやキウィーなどのフルーツを食べるようにしたら便秘が治りました♪ 食物繊維が豊富だからでしょうか、ぜんざいにしてお椀一杯食べるだけでも、すぐお通じがあります。 私は便秘にはあまり詳しくないんですが、毎日食べてるオリゴ糖のシロップは、便秘にかなり効果てきめんみたいですよ! あとにがりも便秘にいいとか。よろしかったら、お試しくださいませ(^^) 水太り・むくみ解消ダイエット アルコールを飲んだ日や夜中に飲食した日の翌朝、顔がパンパンにむくみ、「太ったかも?」と心配したことはないだろうか。また、1日中同じ姿勢で仕事をしていると、夕方には下半身がパンパンにむくんで、ズボンや靴がきつく感じられた経験のある人も多いはず。 むくみは、体の水分が順調に排出されず、皮下組織にたまってしまった状態。過剰な体脂肪はついていなかったとしても、見た目に太って見えてしまう。下半身太りを気にしてダイエットをはじめたという人も多いだろう。むくみには、筋力不足や基礎代謝力の低下、血行不良などが関係している。 さらに、むくみを放っておくと、基礎代謝が上がらない分、脂肪もたまりやすく肥満の原因にもなってくるので要注意だ。 また、お尻から足にできるでこぼこした脂肪のかたまりであるセルライトも、皮下組織の血行不良などが原因で脂肪細胞同士がくっついてしまったもの。血行不良は冷えだけではなく、下半身太りの原因でもあるのだ。 日ごろから筋力トレーニングや血行をよくするストレッチ、入浴などを心がけたい。また、むくみを解消する食品もあるので、利用してみるのも手。 ■むくみを解消する食品と成分 メリロート スイートクローバーともいわれるマメ科のハーブ。バニラに似た甘い香りのする芳香性物質クマリンが血液とリンパ液の循環をよくして、体内にたまった水分や老廃物の排泄を促し、代謝アップに カリウム 体内の余分な水分と塩分を排出するミネラル。きゅうりやリンゴ、バナナ、昆布などに多く含まれる ダイエット中の食事療法のオキテ ダイエット中の食事は、朝昼晩の3食を規則正しく、バランスよく食べながら、1日の総カロリーをコントロールすることが大切。また、たまには好きなものも食べ、気長な気持ちで続けていくことがポイントだ。さらに、食事制限だけでダイエットを行おうとせず、運動や生活習慣の改善、ストレスの回避など、生活全体を見直すことも忘れてはいけない。 「○○でやせた」という口コミ効果に惑わされ、安易に単一食ダイエットに手を出すのは厳禁。栄養バランスを無視すると体に必要な栄養が供給されず、疲労や不眠を招くもととなってしまうからだ。 また、カロリーコントロールをしていると、体に必要なビタミン・ミネラルの供給量も少なくなるため、体に変調が起こりがち。さらに、ダイエット中のストレスで、ビタミンCなどの栄養素がどんどん消費されてしまったり、脂質カットのダイエットで脂溶性のビタミンEの吸収も阻害されてしまうなど、本人が意識しないところで栄養不足になりかねない。ダイエット中には、総合ビタミン剤、総合ミネラル剤で栄養をしっかり補い、体調管理を欠かさないことが、正しいダイエットの基本と心得よう。
代謝をアップさせる栄養素をご紹介。代謝アップに欠かせないたんぱく質、クエン酸、ビタミンB群、カプサイシンを摂って、脂肪を効率的に燃焼させよう。 目次 「たんぱく質」をしっかり摂って代謝アップ! たんぱく質よりも吸収がいいアミノ酸 代謝アップ栄養素はこんなにある! 代謝アップダイエットは、運動と組み合わせることが大切! 「たんぱく質」をしっかり摂って代謝アップ! なぜダイエットにたんぱく質の補給が必要なのか たんぱく質の比率をあげるとダイエットに効果的だ。それはたんぱく質を構成するアルギニン、リジン、プロリン、フェニルアラニンの4つのアミノ酸が脂肪分解酵素リパーゼを活性化し、体脂肪を燃焼しやすくしてくれるから。しかも、体に必要な筋肉を減らす心配がないので、基礎代謝量を維持しやすくリバウンドをしにくいという利点もある。 脂身の多い肉などの高たんぱく食品は控えめに 毎日の食事内容をたんぱく質中心にするのは大切だが、高たんぱく食品には脂肪が多く含まれているものが多いので注意したい。とくに肉は脂肪が多くカロリーも高いので、食べ過ぎるとダイエットには逆効果。肉を選ぶときには、脂肪の多いカルビやスペアリブなどは避け、赤身の多いものを選ぼう。調理方法も油をあまり使わない網焼きや煮物などに。 ダイエット向きの高たんぱく食品を食べよう ダイエットにおすすめの高たんぱく食品はどんな食材だろう。答えは、大豆や魚介類、ナッツ類、鶏肉など。納豆のダイエット効果が一時期話題になったが、これはたんぱく質を多く含んだ大豆パワーのおかげなのだ。しかし、納豆を食べるとどうしてもご飯が進んでしまうのが難点。炭水化物は控えめに、ご飯のおかわりはしないよう頑張ろう。 ■ダイエットに効果的な高たんぱく食品 納豆サケの白子牛乳 豆味噌ナッツ類チーズ 湯葉鰹節鶏卵 高野豆腐鶏肉 など たんぱく質よりも吸収がいいアミノ酸 最近、「アミノ酸ダイエット」という言葉をよく耳にする。これはアミノ酸をたくさん摂ることで、エネルギーの燃焼を高めるというダイエット方法。アミノ酸はたんぱく質を構成する最小の成分なので、たんぱく質を含んだ食品をたくさん摂ることが、アミノ酸ダイエットの基本。しかし、食品から十分な量を摂ろうとすると、食品の量も多くなり、その結果カロリーが増えてしまう可能性がある。 そこで、アミノ酸ダイエットに欠かせないのがサプリメントの役割。食品では吸収されにくいアミノ酸も、サプリメントで摂ると効率的にすばやく吸収される。日常の食事でも高たんぱく食品を多めに摂ることを心がけ、アミノ酸のサプリメントを補助的に利用するのが賢い方法。 代謝アップ栄養素はこんなにある! ■糖質をどんどん燃やす「クエン酸」 クエン酸には、糖質や体脂肪を効率よく燃焼する効果があるため、ぜひ積極的に利用したい。 梅干、レモン、もろみ酢など ■代謝促進に欠かせないビタミン「ビタミンB群」 ビタミンB群には代謝を助けるはたらきがあり、3大栄養素であるたんぱく質、炭水化物、脂質の燃焼効率をアップする。 豚肉、鶏肉など ■脂肪燃焼を活発にする「カプサイシン」 唐辛子の辛味成分であるカプサイシンを摂るとエネルギー代謝が高まり、筋肉や肝臓にたまったグリコーゲンが分解され、体脂肪の燃焼も促進される。少量でもすぐに体が熱くなるため、体脂肪が燃焼している感じがする。 代謝アップダイエットは、運動と組み合わせることが大切! 食品によって代謝を促進し、体脂肪や糖質を効率的に燃焼させるダイエットは、現実的で負担なく続けられるのが魅力。しかし、ダイエット効果を高めるためには、やはり運動との組み合わせを忘れてはならない。筋肉運動を行うことで基礎代謝量をアップさせ、ウォーキングやエアロビクスなどの有酸素運動で体脂肪を効率的に燃焼させること。ダイエットはあくまでも、食事と運動の両輪によってはじめてうまくいくということを忘れないでおこう! 太りにくいカラダをつくるには、たんぱく質をきちんと食べてしっかりとした筋肉をつくること。でも、運動をどれだけがんばっても、体脂肪を燃やすときの火つけ役となる炭水化物が不足していれば、なかなか効率はあがりません。炭水化物の量が不足していると、たんぱく質がカラダをうごかすエネルギーとして燃やされてしまうからです。 だから朝食にお米などの炭水化物をとることは、とても大事なこと。一日のスタートとして、体に火をつけるにあたいします。そしてその炎の中では、体脂肪が一日中、燃やされ続けるのです。炭水化物をあまりに制限することは、代謝の低下を招くので要注意。
無理なダイエットは「食べたい」という欲求を余計に駆り立て、これがリバウンドと新たなストレスを生む。ダイエットによるストレスについて、ユーザーから寄せられた声を交えながら紹介。 目次 聞いて!私の食べたいストレス ストレスが生むリバウンド。どうしてダイエット中にはイライラ、憂うつになるのか 急激なダイエットで拒食から過食になることも ダイエットと生理の関係。ダイエットで生理に異変が! 聞いて!私の食べたいストレス 「いつまでも引き締まった体を保ちたい」。これは女性だけではなく、多くの人が一度は感じたことのある願いだろう。適正体重の維持は美容だけではなく、生活習慣病予防のためにも積極的におこないたいもの。しかし、無理な食事制限によるダイエットは、かえって食への欲求を駆り立て、ストレスに苦しめられることが多い。ユーザーから寄せられた声でも、「食べたい」欲求に悩む声や、食欲に負けてしまった自分を責める声がたくさん。皆、息詰りを感じているのだ。 昨日、友達と外食でいっぱい食べました。今日の朝、体重をはかったらなんと0.8キロも増えていました。とってもショックでなげやりになってしまってまたいっぱい食べてしまいました。なんか自分でコントロ-ルできなくて…あーこんな自分がいやだよー。私はよくマイナスの方向に考えてしまうのでホントにだめです。今から水泳でがんばってきます。 ドカ食いしてしまいました…。実は8月に入ってから極端に食事を減らし、1週間ほどで2キロ減りました。(運動もあわせてやっていたのですが)食べたくてもなんとか我慢して、このままいけばうまくいくんじゃないかと思いかけていたのですが、昨日バイト先でドーナツやらお菓子をもらって食べたのを機に夜1時くらいに家でつまみ食いをし、今朝も起きてからダラダラと食べ続けてしまいました。このままでは過食症かなんかになってしまいそうですごく怖いです。私は我慢するときはしても、食べ始めると止まらなくなってしまう傾向があります。 ストレスが生むリバウンド。どうしてダイエット中にはイライラ、憂うつになるのか 食事は五感で楽しむもの 「大好きだったものが食べられない苦しみ」。これは食事制限のダイエットを経験した人にしかわからないつらさだろう。食べることによる満足感はお腹が満たされることだけで得られるものではなく、五感を刺激して得られる「快感」を存分に味わっていることも大きい。 しかし、ダイエットによって、急にこの快楽が制限されてしまったらどうなるだろう。脳は記憶された快感を求めて、余計に食べることに執着しはじめてしまうのだ。普段は我慢できても、人間関係や仕事などのストレスを感じたときや、女性ホルモンのバランスが乱れる生理前など、心身に変調をきたすと、精神の安定を求めて、津波のような食欲が押し寄せてくるのだ。 急激なダイエットで拒食から過食になることも 食べることをやめると、確かにみるみる体重は落ちていく。「体脂肪が落ちた」といって喜ぶ人も多いかもしれないが、食事制限によるダイエットで真っ先に落ちるのは、実は筋肉。基礎代謝量(生命維持に必要な最小限のエネルギー消費量)は筋肉量に比例するため、当然、食事制限後は基礎代謝量も低下する。 もちろん、食事制限を一生続けていけば太ることはないが、一度ダイエット前の食事量に戻すと、基礎代謝量が低下した分エネルギーが消費されず、体脂肪として蓄えられる量が増えてしまうのである。これが「リバウンド」のしくみであり、無理な計画で食事制限をすると、かえって太りやすくなってしまう理由である。 それだけではない。無理なダイエットをしていると、一度食べ物の誘惑に負けて食べ始めたら、脳の抑制が効かなくなり、とめどなく過食を続けてしまうことが多い。翌日になると罪悪感から自分を責め、また無理なダイエットを再開するのだ。そして、ストレスがたまるとまた過食に陥って快感を味わい、リバウンドしてしまう。このように無理なダイエットは「摂食障害」の悪循環に陥る危険性もあるのだ。ダイエットをしている人は十分に注意すること。 ダイエットと生理の関係。ダイエットで生理に異変が! 無理なダイエットを続けていると、月経周期が乱れることがあるので注意したい。生理不順はダイエットによるストレスで体が生命の危機を感じ、危険信号を発している状態。反対に、ストレスの少ないおだやかなダイエットをしていれば、月経にはほとんど影響はない。 また、月経前にはより食欲を強く感じたり、イライラや憂うつ感が深まることがある。これは黄体ホルモンの分泌が盛んになる月経前特有の症状(月経前症候群)で、月経が始まるとともに症状は少なくなる。しかし、ふだんストレスにさらされている人は、月経前の症状をより強く感じる傾向があるのだ。 さらに、ダイエットがきっかけで無月経になると、これはもう警戒警報。無月経が数年続くと、更年期に似た症状が起こったり、卵子をつくるもととなる原子卵胞がなくなって妊娠も体外受精もできなくなる可能性があるからだ。回復までには、無月経が続いた期間と同じ程度の期間を要するので、3ヵ月以上来ないようならすぐに婦人科を受診しよう。 今回生理が遅れていてなんとなくダルく、顔や足がむくむ日が続いてます。早く生理が来いよ!っていうイライラと(生理前だから?)、精神的にも落ち着かずなんとなくイライラした日が続いちゃってます。 しかもそのイライラを理由に最近結構食べてて、2キロも体重増えちゃったし…。あ~はやくこの悪循環から開放されたいよぉ~。
ダイエットと言えば女性のテーマですが、現代においてはダイエットが必要なのはむしろ男性です。調査結果を見ると、なんと中高年男性の3割が「肥満」とのこと。その原因は、日々の生活に肥満の原因が潜んでいるようです。生活習慣の見直しで肥満を予防を。 目次 もう他人事ではない!中高年男性の3割が「肥満」!? ビジネスマンの生活に潜む「肥満の素」。生活習慣の見直しで肥満を予防 男性と女性で異なる脂肪の付き方。リンゴ型の男性と洋なし型の女性 もう他人事ではない!中高年男性の3割が「肥満」!? 世間にあふれているダイエット情報の多くは女性向けのもの。しかし、現代日本においてダイエットが本当に必要なのはむしろ男性であるという興味深いデータがあります。 年齢階級別肥満者の割合 肥満:BMI〔体重kg/(身長m)2〕25以上 厚生労働省「国民栄養調査」平成12年 男性の肥満者の割合は30~60代でおよそ3割。いずれの年代も10年前、20年前より割合が増加している。一方、女性では60代の31.0%が最高値で、30代でおよそ13%、40代で20%と、割合が減少傾向にあります。ここ20年間のBMIの推移からみても、男性はすべての年齢においてBMIが高くなっており、身長の伸びに対して体重の伸びが大きくなっていることもわかります。その逆に、女性の場合は日頃からダイエットを気にかけているためか、身長の伸びに対して体重の伸びが小さく、年々細身になっているようです。 ビジネスマンの生活に潜む「肥満の素」。生活習慣の見直しで肥満を予防 一般的なサラリーマンの生活習慣に、意外にも「肥満の素」が潜んでいます。ダイエットを考えるあなたは、まず自分の生活を見直してみてはどうでしょうか。 ■6:30…慌しく準備して朝ご飯抜き 朝ご飯は毎日の食生活のリズムを作る大切な要因。ダイエットには朝食を含めて1日3食をバランスよくとることが望ましいです。 ■10:00…気がつくと長時間OA機器の前に座っている 通常のサラリーマン生活ではどうしても運動不足になりがち。ウィークデーにスポーツをする時間がとれないなら、一駅歩いたり、エスカレーターではなく階段を使うなどの工夫をしましょう。 ■12:00…安くて早いから、今日もランチは牛丼! ファーストフードや牛丼などの単品ものは、高脂肪のものが多く、栄養も偏ってしまいます。外食するなら洋食よりは和食を選び、品数を多く取ることを心がけましょう。 ■14:00…取引先とトラブル発生。電話で怒鳴られる 食欲全体をコントロールしている大脳皮質の前頭葉は、同時に精神活動も支配しているところ。ストレスがたまると前頭葉のコントロールが乱れ、やけ食いなどに走ってしまうのです。ストレスが原因で太ってしまう男性が、実はとても多いのが現状です。 ■20:00…終電まで飲んでウサ晴らし アルコール自体「見えないカロリー」と言われるうえ、胃液の分泌が活発になり食欲が旺盛になってしまうので、つまみなどを食べ過ぎてしまい、たちまちオーバーカロリーになってしまいます。夜食べた分の栄養素はそのまま吸収・蓄積されてしまうこともお忘れなく。 男性と女性で異なる脂肪の付き方。リンゴ型の男性と洋なし型の女性 脂肪の付き方はよく言われるように「りんご型」と「洋なし型」とに大きく分かれます。 ウエストとヒップの周囲径の比率(ウエスト/ヒップ)が男性で1.0、女性で0.8を超えていたらあなたも立派な「りんご型」。中年以降の男性や更年期をすぎた女性に多く見られる、お腹が出っ張ったタイプです。糖尿病、動脈硬化、高血圧などの生活習慣病を招きやすい。 一方、比率の数値が超えていなかったあなたは「洋なし型」。主に下半身に肉が付くタイプで若い女性に多く見られます。 ダイエットで効果が現れやすいのは実はりんご型のほう。「もう遅い~」なんて諦めるのはまだ早いですよ! ■関連記事 体重2~3kg減で生活習慣病のリスクが改善!知っておきたい「肥満症」とは? 糖尿病を放置しないで!セルフチェックのコツ あなたの動脈硬化のリスクをチェックしよう!
私の生活習慣は肥満になりやすい?と心配なあなた。基本的な対策は食生活の改善と適切な運動です。肥満・肥満症の専門病院で治療してもらう方法もありますが、まだ課題が多いのが現状。まずは自分の必要摂取エネルギー量を知り、食生活を整えましょう。 目次 まず初めに心がけるのは肥満の「予防」 肥満症の基本となる治療は食事療法 食事療法と運動療法を併用することで肥満予防に効果的 肥満・肥満症の薬物療法はまだまだ課題が多い まず初めに心がけるのは肥満の「予防」 まずは生活習慣を改善し、肥満を解消しましょう。多額の医療費が必要と予測される今後の高齢化社会において、いまの肥満解消は今後の医療費の削減にもつながります。もちろん、医療費削減のためだけでなく、病気にならないことがひとりひとりにとって大切なのは言うまでもありません。健康で長生きするためにも肥満の解消は重要なことになります。 肥満症の基本となる治療は食事療法 肥満症の基本となる治療は食事療法です。肥満学会のマニュアルによると、食事療法の内容は(1)摂取エネルギーの設定 (2)栄養素の配分 (3)食習慣の改善からなります。 肥満を予防するために自分に必要な1日の摂取エネルギー量を計算してみよう まず、1日に必要なエネルギー量は、身長から考えた標準体重と、生活活動強度(体重1kg当たりに必要なエネルギー)から計算します。それにしたがって、1日のエネルギー量を超えないように、バランスの取れた規則正しい食事をすることが大事です。 標準体重の求め方 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22 生活活動強度 ●軽い(事務的・管理的な仕事、幼児のいない専業主婦)…25~30kcal ●中程度(製造・加工業、販売業、サービス業などの仕事、幼児のいる主婦)…30~35kcal ●やや重い(農業、漁業、建設作業)…35~40kcal ●重い(農繁期の農作業、林業、プロスポーツ選手)…40kcal~ 1日に必要なエネルギー=標準体重(kg)×生活活動強度(kcal) 例えば、身長170cm、生活活動強度が軽い人の場合、 標準体重=1.7×1.7×22=63.58 よって1日に必要なエネルギー=63.58×25~30≒1590kcal~1907kcal 出典:肥満・肥満症の指導マニュアル 日本肥満学会編集委員会 肥満・肥満症の専門医ではどんな指導をしてもらえるの? 専門医や専門機関に相談してみましょう。ちなみに、大阪大学医学部付属病院では、次のような指導を行っているそうです。 肥満症の治療:(大阪大学医学部付属病院の一例) まず、来院した「太った人」が「肥満症」であるか否かをチェックします。そうしてその人の隠れた病気をみつけます。何もなければ、単なる「肥満」なので治療はしません。そして、「肥満症」であると診断された患者さんは、その重症度により場合によっては入院治療することがあります。それは、緊急で減量の必要があるような場合であり、例えば「睡眠時無呼吸症候群」がある人などです。そうした場合、超低エネルギー食治療などを行って、速やかに体重減少してもらうこともあります。その際、不足しがちなビタミンやミネラルなどを補います。治療の目標は、標準体重まで減量させることではなく、「肥満症」から単なる「肥満」にすることです。 食事療法と運動療法を併用することで肥満予防に効果的 食事療法に運動をあわせて行えば、筋肉を落とさず、さらに脂肪を燃焼することができます。とくに、内臓脂肪は運動で減りやすく、これもまた欠かせません。 肥満を予防するのにおすすめの運動は? 短距離走や重量あげのような無酸素運動は、筋力を増やし、また、ウォーキングなどの有酸素運動は、脂肪を燃やすことがわかっています。肥満学会編集委員がおすすめしている運動としては、歩行、ジョギング、ラジオ体操、水泳などの全身を使う有酸素運動です。また、1日1万歩以上の歩行も目標とされています。 脂肪を燃焼させるためにはどのくらいの運動量が必要なの? トレーニングは週に3回以上行う必要があります。軽いものなら毎日から1日おきとし、また休日などを利用して十分な時間をとるのがよいとされています。 運動の強度については、いきなり強い運動をしないことです。軽い運動から始めて徐々にならしていきましょう。 運動交換表 注:1単位は80kcal相当 運動の強さ 1単位当たりの時間 運動(エネルギー消費量 kcal/kg/分) Ⅰ.非常に軽い 30分間くらい続けて1単位 散歩(0.0464) 乗物(電車、バス立位)(0.0375) 炊事(0.0481) 家事(洗濯、掃除)(0.0471~0.0499) 一般事務(0.0304) 買物(0.0481) 体操(軽い)(0.0552) Ⅱ.軽い 20分間くらい続けて1単位 歩行(70m/分)(0.0623) 入浴(0.0606) 階段(降る)(0.0658) ぞうきんがけ(0.0676) ラジオ体操(0.0552~0.1083) 自転車(平地)(0.0658) ゴルフ(平均)(0.0835) Ⅲ.中等度 10分間くらい続けて1単位 ジョギング(軽い)(0.1384) 階段(昇る)(0.1349) 自転車(坂道)(0.1472) 歩くスキー(0.0782~0.1348) スケート(0.1437) バレーボール(0.1437) 登山(0.1048~0.1508) テニス(練習)(0.1437) Ⅳ.強い 5分間くらい続けて1単位 マラソン(0.2959) なわ飛び(0.2667) バスケットボール(0.2588) ラグビー(フォワード)(0.2234) 出典:肥満・肥満症の指導マニュアル 日本肥満学会編集委員会 肥満・肥満症の薬物療法はまだまだ課題が多い 食事療法や運動療法以外に薬物療法もありますが、日本では「肥満症」に適応をもつ薬はまだありません。そのため、これは今後取り組む課題となっています。
水を飲むと「太る」「むくむ」と思い込んでいませんか?これは、いずれも間違いです。 目次 「水を飲みすぎると太る」ってホント? 足の「むくみ」はどうして起こるの? 「水を飲みすぎると太る」ってホント? 成人の体の約60%、高齢者であれば約50%は、水分から成り立っています。これは、体重70kgであれば、約42リットルの水を体内に持っているということ。これも関係してか、「体の水分量を減らせば、やせるかも…」という誤解をしている人がいるようです。 「太っている=肥満」とは、基本的には体に脂肪がたまった状態のこと。水分ではなく脂肪の量を減らしてこそ、本当にやせたと言えるのです。 つまり、 「水を飲みすぎると太る」 「水(汗など)を1度にたくさん出すとやせる」は間違いです。 ただし、同じ水分でも、ジュースやアルコールなどのカロリーのある飲み物は、糖分が多く含まれているため肥満のもとです。 飲み物・お菓子に含まれる砂糖は何個分? 足の「むくみ」はどうして起こるの? 外見的に太って見える場合、体内の水分が関係することがあります。典型的なのが、足が太く見える「足のむくみ」。 長い間立ち仕事をしていると、靴がきつくなるケースがコレです。足のむくみは、どのように起こるのでしょうか? 「むくみ」メカニズム 脚の「むくみ」メカニズム (1)人間の体内の水である「細胞外液」と「細胞内液」は、血管や細胞の壁を通して行き来しています。体内で古くなった水分は、静脈によって吸い上げられ、汗や尿の形で排出されます。 (2)接客業やデスクワークなど、一定の姿勢であまり動かない人の場合、重力で足の細胞に余分な水分がたまります。 (3)さらに、普段あまり歩かない(動かない)人は、体の基礎代謝(安静にした状態でも消費されるエネルギー)が少ないため、脂肪が燃えにくく、汗をかきにくい体になります。汗をかきにくいということは、(1)で述べた余分な水分が、排出されにくいということ。この水分が、さらに下半身にたまってしまいます。 「むくみ」を治すには? こまめに体を動かす(歩く) 足をあげる お風呂上がりのマッサージ 足が温まっているときに下から上になであげるだけでも、毎日やれば効果あり。 注意!病気が原因で起こるむくみも 病気が原因で、体の全体または一部に水分がたまるケースもあります。例えば、腎臓病。腎臓には、余分な水分を、尿として体外に排出する役目があります。この機能に異常が生じると、尿が出にくくなり、 全身にむくみが出てしまいます。特にむくみやすいのが、まぶたやひざから下の部分です。 そのほかに、心臓病や、ある種の薬の副作用としてむくみが生じることもあります。 公開日:2014年8月18日
肥満が難しい病気である原因のひとつが、体脂肪を減らすのに失敗・リバウンドしやすいことだ。しかし体脂肪を減らすというのは、これまで自分が培ってきた食習慣・食文化を変えたり、生きる基本=基礎代謝を変えて「違う体になる」のだから、何度も失敗するのは、むしろ当たり前。その失敗をしたとき、一体どこに原因があったのか、きちんと考えて次に活かそう! 目次 なんとなく止めてしまった… 苦しくて続けられない 効果が出ない 協力者が見つからない なんとなく止めてしまった… 忙しい日常では、おそらくこの理由が一番多いかもしれない。しかも、その奥にある本当の原因をつきとめるのが一番難しい。自分でもなぜだか、よくわからないからだ。しかしひとつには、そもそも始めたキッカケが、テレビや雑誌などのダイエット・健康特集を見て「なんとなく気分や勢いが高まった」からではないだろうか? 「その気になった」までは良かったが、 きちんとした計画や目標なしに始めれば、失敗する可能性は高い。もう一度、本当に自分がしたかったことは何なのか、きちんと確認してみよう! 苦しくて続けられない 確かに体脂肪を減らすのは苦しいこともある。食べられないのも、運動するのも苦しい。そして「食べられない」と思うこと自体が苦しい。ならば、いま一度、次の方法を試してみよう! ●食事のメニューを見直す 例えば「おやつは食べない」と決めたとする。もともと食べない人から見れば、なんてことないかもしれないが、それまで習慣だった本人からすると、これはかなり高いハードルだ。失敗しても仕方がない。ならば次は、めいっぱいハードルを低くして「1週間に1回は食べない」から始めてみる。それができたら、次は2回と増やしていく。あるいは「夕飯を低カロリーにする」など、別の方法に切り替える。しかもいろいろやろうとせず、とりあえずひとつのことから始めていこう。 ●まずは「趣味」を増やす ストレスで食べる。暇だと口寂しくて食べる。この場合は「食」に代わるストレス解消方法や、「つい」食べ物に手がのびる時間を減らしていくために、夢中になれることを作ろう!いや、むしろ先に、趣味を見つけてから、食事を変えることをおすすめする。趣味は、苦しいとき、あなたを支えてくれるはず。 運動の場合も、先に「外に出てやりたいこと」を決めよう。ウォーキングは手軽で素晴らしい健康方法だが、ただそれだけを目標にしていては続かない。運動そのものが好きじゃないタイプなら、外出してできる趣味を見つけ、目的地まで歩くなどする。昔から運動そのものは好きならば、始めたい種目を選んでみよう。 効果が出ない 原因のひとつに「やり方が間違っている」というのが考えられる。本人は「ちゃんとカロリーを控えている」と思っていても、夜食を止めていなかったりすることもある。また結果をあせり過ぎていないだろうか?目に見える成果が出るまでには、1ヵ月~数ヵ月かかるのが当たり前と思って取り組むことが大切。もしかすると、そうやってすぐに効果を求める考え方が、逆に「もう止めた!」とすぐに諦めてしまう結果につながっているかも。そうならないためにも、記録を必ずつけたい。記録してみると、自分で思いこんでいることが、客観視できる。そして、その記録を見て「ここまで続けてこられた」という自信を持って、もう少し続けてみよう!今まで築いてきた記録、ここで途切れさせてしまってはもったいない! 協力者が見つからない これはなかなか厳しいこと。「どーせ無理でしょ?」という感じだろうか?あるいは、失敗したときのあなたの挫折感を心配し、始めから「チャレンジしなくても良いんじゃない?」という、あまり良くない意味の「親切」なのかも…?ならば、具体的な協力は置いておいて、チャレンジ中にちょっとストレスがたまってしまったときの「ストレス解消役」をやってもらおう!直接、食事や運動改善の話をするのではなく、イライラしてるなと思ったときに、他愛もない話を聞いてもらう。これだけでも結構、気分転換になる。そうして頑張っていれば、いつか必ず協力してくれるようになる。 また、ひとり暮らしの人は、こんなときこそインターネット!ダイエットに失敗している人は、世の中にいっぱいいる。きっと、良き「先輩」や「同士」が見つかるはず?
余分な体脂肪を減らすのに、一番大切なことは何か?食事?運動?確かに大きな決め手は、その2つだが、ただそれをやれば良いなんて単純なものではない。もっと根深いものなので、みんななかなか成功しないのだ。 目次 「肥満」は最も治療が難しい病気と心得よう! 食事の心得 体脂肪を減らすことは食の「意識改革」! 運動の心得 基礎代謝を作り変えよう! 体脂肪減らし大作戦! 「肥満」は最も治療が難しい病気と心得よう! 食事の心得 体脂肪を減らすことは食の「意識改革」! 食事は、一番基本で、だからこそ無意識の生活習慣である。さらに言ってしまえば「文化」である。なぜ「太る」?で述べた通り、これを変えるのは至難の技。しかし逆に成功した人というのは、今までその人が背負ってきた 食習慣・食文化 を、意識して変えてみせた偉大な改革者なのだ。 体脂肪を減らすために食習慣を変えるのは、とても難しい。だから、多少の失敗は当たり前。そのつもりで、あきらめずに何度でもチャレンジしよう! 運動の心得 基礎代謝を作り変えよう! 体脂肪を減らすための運動というとすぐに「何分走ると、何カロリー消費する」という話になってしまう。しかし残念ながら、かなり激しい・長時間の運動でもない限り、運動しても大したエネルギー消費にはならない。毎日の生活で、私たちが一番エネルギーを使っているのは、むしろ「何もしていない」ときの状態。運動していないときにも体は、呼吸したり、体温を保ったり、心臓を動かしたりなどの 基礎代謝 をしている。これに使われるエネルギー量が増えないと、体脂肪はなかなか減らない。運動で、深く呼吸することや、血の流れが良い状態を体に何度も体験させ、覚えさせる。そうすることで、体の中の基礎代謝が活発になるのだ。 また筋肉がつくようになると、基礎代謝量はさらに増えていく。体脂肪減らしにおすすめの有酸素運動は、ただ脂肪を減らすことを考えるのではなく、自分の体を改造するつもりで、気長に取り組もう! 体脂肪減らし大作戦! まずは動機を確認しよう! 上にも書いたように、食事、運動を変えるのはなかなか難しい。しかも、それを続けていかないといけないのだからなおさらだ。特にストレスからくる肥満の場合、食事を解消していたストレスを、別の方法で処理しなくてはならないので、かなりキツイはず。そこで継続させるコツとして、「頑張ってみよう」と思ったとき、 自分なりの目的を「頭の中」でハッキリ明確にしておくことをおすすめする。メモなどにしておいても良い。すると、頑張りが続きやすい。また仮に失敗しても、早く次のチャレンジへと立ち直りやすい。 その先にどんな良いことがあるのか、不明確と感じるなら以下を参考にしてみよう。 身体活動を活発にして健康づくり やることを選んで決めよう! 食事・運動ともに変えていくのが理想だが、体脂肪を減らすのは一大事業!始めから無理をすると、挫折が近くなる。まず小さなことから始め、それが1週間、2週間と続いたら、自分を最大限にほめよう!なんなら人にも自慢しちゃおう!1~2週間程度では、基礎代謝と食習慣の変化を望むのはまだ難しい。おそらく、体脂肪計には、数値としてはまだあらわれないだろう。しかし、サナギはいつか必ず蝶になる!以下に挙げたページを参考に、まず自分にできそうな方法を選んで、実行してみよう! 食事コースはこちら! コレステロールが高い人はたんぱく質をとらない方がいい? 高脂血症を防ぐ簡単メニュー作り ちょっと待て、その食べ方が「デブ」の素! 中性脂肪を増やす食べ物・減らす食べ物 中性脂肪を減らす食生活 【基礎知識編】 中性脂肪を減らす食生活 【実践献立編】 1日2000kcalのメニュー 運動編コースはこちら! 食生活だけで脂肪は減らない 脂肪を落とすための速歩の仕方 中性脂肪をきれいに落とす運動のコツ 記録をつけよう! 体脂肪を減らすのは長期戦。そのために以下の記録のどれかを、最低ひとつはつけてみよう!自分が毎日無意識にしていることも、実際に「記録」にしてみると、客観視しやすい。一見面倒だが、これをつけているのといないのとでは、成果が確実に違う。 ●その1:1日に食べた物すべての記録 いつ、何を、どのくらい、どこで、何をしながら、どんな気分で食べたのか、記録をつける。 ●その2:1日に運動した記録 手軽なのが歩数計。歩く以外に運動した日は、そのこともメモ書きしておく。 ●その3:体重・体脂肪率の記録 必ず、毎日同じ時間に体脂肪率を記録。日によって計測値が違うこともあるので一喜一憂しないように。ただし「おっ!?今日はちょっと減ってるぞ」と思えた日は、何か思いあたること(食事・運動など)があればメモしておき、それも長い目で見てみる。 同士・協力者をつのろう! 肥満は理解されにくい病気だ。痛くも苦しくもないため、同情もされないし、動脈硬化や糖尿病でも併発してない限り、逆に「健康的で良いじゃない」などと無神経なことを言われたりもする。しかし特にストレスなどで体脂肪が増えている場合、そうした周りの理解がない状態で孤独に戦おうと思っても、さらにストレスがたまり、食べ過ぎる・飲み過ぎる可能性が高い。できるだけ身近な人に、体脂肪を減らすことの大変さ、大切さを理解してもらう努力をする。まずはそこから始めてみよう!協力者がいてこそ、食習慣も基礎代謝も変えられるというものだ。
肥満で問題なのは、「格好」ではなく「健康」。よほどの肥満でない限り、体は痛くも苦しくもない。しかし将来、確実に生活習慣病につながる「病気」なのだ。 目次 「肥満」は難しい「病気」! 「肥満」ってそもそも何? 「体脂肪」って何? 「脂肪」の種類は主に3種類 どう違うの?中性脂肪・コレステロール 「肥満」は難しい「病気」! 少々「食べ過ぎ」気味の最近の日本人。みんなが心のどこかで、肥満を気にしている。しかしなぜ、気にしているのだろう?もちろん「健康にも悪い」とはわかっている。しかしどちらかと言うと「健康」より「スタイル」の問題と考えていないだろうか?男性も女性もスリムでないと、なかなかモテない現代。少しでもお腹が出ていると「ちょっとカッコ悪い」…。だからこそ、健康には良くない、無理なダイエットもする。しかし肥満で問題なのは、「格好」ではなく「健康」。よほどの肥満でない限り、体は痛くも苦しくもない。しかし将来、確実に生活習慣病につながる「病気」なのだ。 普通「病気」と言われれば、「きちんと予防・改善しよう!」と思うだろう。風邪なら、ひかないように気をつけたり、かかったら治そうとするはず。しかし肥満は「スタイル」として考えられやすいため、正しい知識で予防されず、現在、治すのが難しい「病気」にってしまっている。「スリムならOK!」と思いがちだが、痩せていても体の中には脂肪がたまっている「かくれ肥満」も増えている。「健康」という視点から肥満を考えなくては、ホントの「健康美男・美女」への道は遠い? 「肥満」ってそもそも何? ●「肥満」=「体脂肪率が高い」病気のこと ●体脂肪率は体重とは別のもの ●従って「見た目」の太さより体の中身が問題 ●やせて見えても健康に良くない脂肪のつき方がある ●ダイエットは、ほど良い体脂肪率を保つためにするもの 「体脂肪」って何? 脂肪といって思い出されるのは「皮下脂肪」。しかし、ほかにも中性脂肪やコレステロールなど、いろいろな脂肪の名前を聞くことがある。それって一体どう違うの? 体につく脂肪は、次のようになっている。これらすべてを合わせて「体脂肪」なのだ! 「脂肪」の種類は主に3種類 中性脂肪 ●皮下脂肪 皮膚の下について、細胞の「数」を増やして体脂肪を蓄えていく。たまりにくいタイプの脂肪だが、一度つくと分解されにくいので、なかなか減らない。 ●内臓脂肪 肝臓や心臓など、内臓の周りにつく。主に、脂肪細胞の「中身」を膨らませて体脂肪を蓄えていく。たまりやすく、分解もされやすい。つまり血液の中に溶け出し、血中脂肪になりやすい。 ●血中脂肪 血液の中に溶けている脂肪。動脈硬化などを引き起こし、糖尿病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病の原因となりやすい。 コレステロール ●HDL(善玉)コレステロール 体のすみずみの血管壁にたまった悪玉コレステロールを抜き取って肝臓に運んでくれ、動脈硬化などを予防する。 ●LDL(悪玉)コレステロール 肝臓のコレステロールを体のすみずみに運ぶため、血管壁にこびりつき、動脈硬化を促進する。 リン価 細胞膜をつくる成分。本来は水に溶けない物質(脂肪など)を、水になじませる性質を持つ。リン価に包まれると、中性脂肪などが分離せずに、血液の中に溶け出せる。目には見えない。 どう違うの?中性脂肪・コレステロール 中性脂肪 体内の価の9割が中性脂肪。体を動かすエネルギーとして使われたり、蓄えられる。肉でいうと白く見える部分。 コレステロール リン価とあわせて価の1割がコレステロール。エネルギーとして使われるのではなく細胞を作る材料になる。目には見えないが、筋肉の中など体中にあって、必要以上にあまると血液中にたまってくる。
中性脂肪を健康的に減らすためには、食事制限だけでは無理。適度な運動も必要です。毎日ジョギングしたりジムに通ったり、そうすれば効果はテキメン…。でも、そんな余裕なんてなかなかないのが現状ですよね。そこで、運動についても、まずはできるところから始めましょう。 目次 中性脂肪を燃やすには「歩く」のが効果的 歩くときには「有酸素運動」を心がけよう 余裕のある人はスイミングに挑戦してみよう 中性脂肪を燃やすには「歩く」のが効果的 中性脂肪を燃やすため、簡単にできる運動は、ずばり「歩く」こと。通勤や買い物のときに、意識的に「速歩き」するようにしましょう。1駅分遠くまで歩いてみる、少し離れた店まで買い物に行くなどそれなりの頑張りは必要です。最初から毎日行うのがきつい人は、1週間に2回くらいまとめ歩きをし、普段はなるべくまめに動くよう心がける…というところから始めるといいでしょう。 歩くときには「有酸素運動」を心がけよう 運動には、運動中に呼吸を止めて、一気にその運動を行う「無酸素運動」と、息を吸ったり吐いたりして呼吸を整えながら、ゆっくりと時間をかけて行う「有酸素運動」があります。中性脂肪が効果的に燃えるのは後者の「有酸素運動」の方になります。 その意味でも、長時間続けられる「歩くこと(ウォーキング)」がおすすめです。歩くときは、両腕をしっかりふって、歩幅も普段より大きくするよう心がけるとよいでしょう。 余裕のある人はスイミングに挑戦してみよう このほか、おすすめのスポーツはスイミングやサイクリングです。スイミングは自分のペースでできる全身スポーツです。腰痛や変形性ひざ関節症などで、歩くのが大変な人でも楽しめます。サイクリングはゆっくりでもある程度の距離を走るようにしましょう。
食事は体脂肪率を左右する重要なポイント。毎日の食事の摂り方をもう一度チェックしてみよう。食べ方次第では体脂肪率がどんどん高くなってしまう危険度も大。あなたに当てはまる項目は? 目次 「お腹いっぱい」の感覚が好き 食べるのが人より早い 1日1食のことがたびたびある 味付けは濃い目が好き 食べたり、食べなかったり。3食の時間が不規則 丼物や大皿料理が好き 「お腹いっぱい」の感覚が好き 「健康にいいのは腹八分目」と昔から言われているように、かなりの満腹感になるまで食べ続けるのは問題アリ。満腹中枢は、食べ物の量の多少に拘わらずよく噛むことで刺激されるもの。日常的に胃に負担をかけ続けることは健康にもよくないし、余分なカロリー摂取はデブのもとなのだ。 食べるのが人より早い 食べ物を一気に詰め込むと胃の吸収力が盛んになり、エネルギーを体脂肪としてため込みがち。ゆっくりとよく噛んで食べることで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎになるのを防ぐ効果もある。ひと口毎に20回以上よく噛み、ゆっくり食べる方法がおすすめ。 1日1食のことがたびたびある 1日1食しか食べない人は、どうしても一度の食事量が多くなり(俗に言うドカ食い)、その分のカロリーを消費するのに時間がかかる。すると、消費しきれない余分なエネルギーは、脂肪をため込むホルモンのはたらきによって体脂肪として蓄積されてしまうのである。 さらに、食べ物が入ってくる回数が少ないと、いざという時のために体が脂肪を蓄えようとしてしまう。1日1食を続けるのは「どんどん蓄えろ!」と、体脂肪に対して信号を送っているようなもの。相撲取りの「ちゃんこ」の食べ方と同じなのである。 味付けは濃い目が好き 副菜に味の濃いものばかりを揃えると、つい主食のごはんを食べ過ぎてしまいがち。お米は炭水化物。適度なら問題ないが、摂り過ぎると脂肪としてたまりやすい。ごはんをたくさん食べるよりも、薄目の味付けの汁物や和え物、煮物などをたくさん食べた方が美容と健康のためにはベター。 また、最初に汁物を食べて早くに満足感を得ておくと、ごはんの食べ過ぎ防止に効果的。ローカロリーのものから順に食べていくことが肥満防止につながる。 食べたり、食べなかったり。3食の時間が不規則 忙しいことを理由に朝食を食べない人もいると思うが、これはNo Good!朝は脂肪を燃焼させるはたらきのあるホルモンの分泌が活発になり、たっぷり食べても太りにくい。朝食をきちんととることで体が目覚め、代謝が活発になってエネルギーが効率よく消費される結果にもつながるのだ。朝は食欲がないという人も、せめて牛乳1杯だけでも飲むようにしたいもの。 逆に、夜は脂肪をためるはたらきのあるホルモンの分泌が盛んになる時。夜中のドカ食いは最も危険。3食のバランスは、朝と昼にしっかり食べて夜は控え目に、が理想的。 丼物や大皿料理が好き 一気にかき込んで丼物を食べるのはデブのもと。天丼やカツ丼などは、高カロリーのうえ栄養バランスもよいとは言えず、炭水化物(=ごはん)も食べ過ぎてしまう。また、大皿料理は量の調節がしにくいという点で危険。逆に懐石料理など小さい皿が何品も出てくる料理では、少しずつ食べられ、しかも視覚からの満足感も得られるのである。外食では丼物より定食系を選び、大皿料理は小皿にとりわけて「これしか食べない」と決めておくのもいいかも。 自分で料理する場合でも、「大皿で一品」でなく「少しずつ何品か」を作るのがおすすめ。ボリュームが欲しい場合は具だくさんの汁物や薄味の煮物でカバーしよう。
あなたの体脂肪率の危険度はどのくらい?危険度の高かったあなたには、体脂肪を減らすために「食事・運動・生活」におけるポイントを紹介。 目次 体脂肪 危険度チェック! 体脂肪はどうやって減らす? 体脂肪 危険度チェック! 次の20項目のうち10項目以上あてはまる人は、体脂肪率が標準より高い可能性アリ。生活を見直して、気を付けよう! 振り返ってみると、最近ほとんど運動らしい運動をしていない 食べるのが早く、あまりよく噛んでいない 脂っぽい食事や、濃い目の味付けのものが好きである そんなに食べていないつもりなのに、太りがち 軽くジャンプすると、あごや二の腕、お腹の肉がプルプル揺れる 運動した後はお腹が空いて、つい食べ過ぎてしまう 1日でトータルしても、多分1時間も歩いていないと思う 横向きに寝ると、お腹や胸の肉が床の方に垂れ下がる 食事制限だけのダイエットをして挫折したことがある 疲れやすく、階段の昇り降りでもかなり息が切れてしまう スナック菓子が好きで、口寂しい時にはつい食べてしまう 一度にたくさん食べる時と、少ししか食べない時がある 体重は変わらないが、ズボン・スカートのウエストがきつくなってきた 湯ぶねに浸からず、入浴はシャワーで済ませてしまうことが多い 一度やせたのに、リバウンドでまた太ってしまった経験がある 空腹でなくても、目の前に食べ物かあるとつい口に入れてしまう 夕食は酒を飲みながらつまみを食べて終わり、ということが多い 食事と食事の間隔が開いてしまいがち、または食事時間が不規則 お腹が空いていると眠れないので、ついつまみ食いをしてしまう 両足を伸ばして座り、ひざの上の脂肪をつまむと2cm以上ある 体脂肪はどうやって減らす? 食事 食事の量を極端に減らすと、体は入ってきた栄養をできるだけ蓄えようとするので、体脂肪は逆に増えてしまうことに。食事の間隔が開き過ぎるのも同じこと。量を減らすことよりも、質の高いものを1日3食、少量でも決まった時間に食べることが重要。なかでもビタミンやミネラル、たんぱく質は、体調を整えて体脂肪を燃やすためにも必要な栄養素。十分に摂るようにしよう。 運動 体脂肪を燃やすためには、酸素を体に取り込みながら行う有酸素運動が効果的。つまり、水泳、ウォーキング、エアロビクスなどが二重丸。有酸素運動は、ある程度まとまった時間続けて行うことが重要ポイントだ。また、筋肉は体脂肪を燃やす最大の組織。筋肉をつけることで基礎代謝量を上げ、運動をしなくても食べたものを消費しやすくなる。筋肉のある体作りを目指すことも大切なのだ。 生活 有酸素運動は、一度に20分以上、毎日続けて行うのが理想的。ただ、毎日の生活の中でも工夫次第でカロリー消費量は増やせるもの。エレベーターを使わずに階段、帰り道は一駅分歩くなどの工夫はもちろんだが、日常生活をキビキビと行うだけでも消費カロリーは増えて効果はある。身近なところから見直してみよう。 ■関連記事 体重2~3kg減で生活習慣病のリスクが改善!知っておきたい「肥満症」とは? 糖尿病を放置しないで!セルフチェックのコツ あなたの動脈硬化のリスクをチェックしよう!
実は夏太りの危険がいっぱい 「夏はカロリー消費が多いから、いくら食べても太らない」 「ダイエットするなら夏に限る」 「汗をかくからやせやすい!」 なんとなく説得力がありそうな話ではありますが、実はコレ、単なる思いこみ。 逆に、夏には太る要素がたくさんあるのです。 体験談の数々を聞いてみると…。 「夏バテするのもいやだし、汗をかくからカロリー消費も多いだろうと、毎日おいしいモノをたくさん食べたら、やせるどころか5キロ太ってしまいました。汗をかくだけではやせませんね…。」 「暑いから、冷たいモノをしょっちゅうゴクゴク。スポーツドリンクなら太らないだろうと思っていたら、けっこう糖分が多いと後で知りました。夏の終わりには、しっかり3キロ太ってしまいました。」 「暑いからサッパリしたものが欲しくて、夕食は毎日そうめん。 でも味が淡泊だから、逆にドカ食いしてカロリーオーバー!」 「夏はやはりビールがうまい。仕事が終わって、同僚とビアガーデンで一杯。家に帰って風呂上がりに一杯と毎日飲んでいたら、お腹の回りが劇的に太った!」 こんな夏太りのパターン、あなたにも思い当たる点はありませんか? 汗をかいても体脂肪は減らない 食事で摂取するカロリーが、消費するカロリーより上回っていると、体に蓄えられていくのが体脂肪。 冬は気温が低く、血液を体中に循環させて熱を発する必要があるので、代謝が高くなります。一方、夏は気温が高く、冬に比べ代謝も低いため、体脂肪が燃えにくくなります。そのため、エアコンの効いた部屋でゴロゴロして、しかもカロリー摂取量が多いとくれば、体脂肪は増える一方。 汗をかいても、失われるのは脂肪ではなく水分です。汗の量と脂肪は、関係ありません。食欲が落ちて夏やせしても、それは一時的なもの。秋になって食欲が戻れば、体重は元通りどころか、リバウンドして、夏の前よりも太りかねません。夏太りを防ぐには、一日三食きちんと食べ、適度に運動することが大切です。 寝る前の3時間以内に食べたモノは、脂肪としてため込まれやすくなります。ビールをたくさん飲んでそのまま寝てしまう、なんていうのは太るモト。秋になってから「しまった!」と思わないためにも、夏場の脂肪管理にはくれぐれもご注意を! 公開日:2014年8月4日
なぜ繰り返すのか おもちゃのヨーヨーは、一本のひもにより、上がったり下がったりの動作を繰り返します。それと同じように体重が減ったり増えたりを繰り返すことを「ヨーヨー現象」と言います。 結論から言えば、無理なダイエットの繰り返しから起こる場合が多く見られます。無理なダイエットは脂肪と共に筋肉も落としてしまいます。その結果、基礎代謝を低下させてしまうことになります。 基礎代謝が低下すると、脂肪の燃焼力が落ちるため、いわゆる太りやすい体質になってしまいます。体重が増えてきたら、また無理なダイエットをするという悪循環となり、時には拒食症になることがあります。そこまでいかなくても「ヨーヨー現象」を繰り返すと、病気のリスクが以前より増えてきます。 標準体重幻想を捨てる 「ヨーヨー現象」は、「リバウンド」(再太り)とも言います。標準体重であれば健康で美しい体を維持できるという幻想を抱いて、体重の数値だけを基準にしてしまいがちです。 しかし体重は個人差、年齢差があり、むしろ筋肉や骨など体の中身が健康であることが重要になります。そのためにも基礎代謝を上げることで脂肪を燃やし、健康な体を目指すことが大切です。 ■関連記事 体重2~3kg減で生活習慣病のリスクが改善!知っておきたい「肥満症」とは? 糖尿病を放置しないで!セルフチェックのコツ あなたの動脈硬化のリスクをチェックしよう!
脂肪が燃えるのは20~30分後 速歩で体の脂肪を取り除きたいと考えている方も多いと思います。そこで考えなければならないことは、運動量が少なければ脂肪の燃える量は少なく効果は上がらないということです。 運動を始めると、まず筋肉内の糖分がエネルギーとして消費され、次に血液中のブドウ糖が消費され、糖分を使い終えてから、最後に脂肪がエネルギーとして使われるのです。 このように脂肪燃焼に行きつくまでには、少なくとも20~30分以上運動を続けることが必要です。従って、短期間の計画でなく、長期計画で行わなくてはなりません。 例えば1日70分間速歩をすると消費エネルギーは300kcalとなります。これを毎日続けると1年で10万9500kcalです。9kcal分の運動で脂肪1gが燃焼されますので、12kg強の脂肪を燃焼させることに相当します(109500kcal÷9kcal)。 何年間にわたって貯め込んだ脂肪ですから消費するのも時間が掛かります。 長時間の速歩が効果的 さて、運動は激しいものほどエネルギーの燃焼は大きいので、それだけカロリー消費量が高いといえます。しかし、100m走などの短時間の運動では効果がありません。そのエネルギーには脂肪より糖分が使われるという代謝のメカニズムがあり、激しい運動が脂肪を燃焼させるのに好都合というわけにはなりません。 従って、体の脂肪を取り除くためには、できるだけ長時間、毎日か1日おきくらいに速歩を続けるのが一番の近道といえましょう。
若い女性に多い ビタミンやミネラルはエネルギー源になりませんが、体内でたんぱく質、糖質、脂質などの代謝をスムーズにし、体調を整えるために欠かせない栄養素です。 必要量はごくわずかですが、不足すると色々な障害が現れてきます。ダイエット性ビタミン・ミネラル欠乏症は過激なダイエットを行うことによって起こってくる障害で、若い女性に多く見られる疾患です。 ダイエットには厳禁の食品が重要 なかでも肉類や魚介類、穀物類、油脂類に多く含まれるビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンD、ビタミンE、鉄、マグネシウムなどは不足しがちです。 例えばダイエットには厳禁といわれる米や麦のはい芽や油脂。実は、これらにはビタミンEがたっぷり含まれています。ビタミンEが不足すると細胞が酸化されてしまい、かえって老化現象が進んでしまうのです。 また、豚肉やウナギ、カレイなどの魚類に多く含まれるビタミンB1が不足すると糖質を分解することができないので、疲れやすくなったりむくんだりする他、肌荒れがひどくなって鼻や口、目の周りに皮膚炎が起こしやすくなったりします。美容のためのダイエットなのに思わぬ落とし穴もありますから要注意です。
減食するとたんぱく質不足を招く ダイエットをする人が増えていますが、減食するとカロリーだけでなく栄養分まで減ってしまいますので注意が必要です。 例えば、これまで2杯食べていたご飯を減らしたとすると、7gのたんぱく質をらなくなったことになります。これは1日の成人男子のたんぱく質量の10%に相当し、牛乳1本強に当たります。 ご飯だけでなく、ほかの料理の量も減らすとなると、かなりのたんぱく質が体内に入らないことになります。たんぱく質は皮膚や血液、筋肉、髪の毛などの主成分です。たんぱく質が不足すると、肌や髪の毛のつやがなくなり、筋肉がやせてきて…と、ひどい結果を招いてしまいます。 たんぱく質不足は体の構成成分の原料が不足すること たんぱく質は体内に入ると、消化管でペプシンやエラスターゼといった酵素により分解され、最終的にアミノ酸という最小単位になって腸から吸収されます。 たんぱく質が不足するということは、アミノ酸が不足するということにほかなりません。体内に吸収されたアミノ酸は、そのまま体の酵素やホルモンなどの原料になったり、再びたんぱく質に合成されて利用されます。体の構成成分の原料が不足するばかりでなく、体のさまざまなはたらきも障害されます。 たとえダイエット中でも毎日のたんぱく摂取量は変わらないのですから、摂り方が落ちないように気をつけたいものです。
基礎代謝以下の超低カロリー食療法 VLCD(very low calorie diets)とは超低カロリー食療法のことで、半飢餓療法とも呼ばれています。これは1日の摂取エネルギーを基礎代謝以下の200~600kcalに制限する方法です。 成人で通常の食事療法が困難な肥満度70%以上の重症肥満者が、この療法の適応になります。 心臓病、血液の病気、腎臓病などの既往症がある人は受けることができません。 4週間で6~10kgの減量が可能 方法は、医師の管理下で入院または外来で、1日240kcalまたは420kcalのフォーミュラー食(生命を維持するうえで必要なたんぱく質、糖質、脂肪、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を含んだ食品)を水またはぬるま湯で溶かして1日3回、十分な水分とともに摂取します。4週間で6~10kgの減量が期待できるといわれています。 副作用としては、水分摂取が不十分な場合には、めまい、立ちくらみ、ケトーシス(ケトアシドーシス)の恐れがあります。一過性で不整脈が起こったり、血中尿酸値が高くなることもあります。 また、6ヵ月以上の長期間にわたって治療を続ける場合は、脱毛などに注意する必要があります。
一人で始めてもすぐにギブアップ ダイエットに運動は欠かせないと、張り切ったA子さん(27歳)は、早速ダンベルを買い込んで「ダンベル体操」を開始しました。ところが、すぐに飽きてしまい、1週間と続けられませんでした。 そこで次にジョギングをすることにしましたが、これもツラくなって半月でギブアップ。 「やっぱり一人で運動するのは、飽きたりツラくなったりして無理ですね。家族や友人などダイエットしたい人たちと一緒に頑張るほうが続けられるみたい」とA子さんは反省しています。 甘い物を禁止して逆にストレスが 一方、甘い物は絶対に食べないと誓いを立てたB子さん(19歳)。かえってこれがストレスになって、甘い物が食べたくてどうしようもなくなったそうです。 そこで、代替甘味料ならノンカロリーだから平気だろうと代用したところ、これもまったくの逆効果。その甘味に飽き足りなくなって、結局、甘い物にUターンしてしまいました。 「禁止することがストレスになってしまいました。もっと間食を工夫すれば良かったですね」とB子さんは、ダイエット失敗の原因をこう振り返っています。
間食はなるべく午前中に 甘いものが大好きなOLのA子さん(24歳)は、間食をやめることができないので食べる時間を工夫することにしました。 例えば、同じカロリーのものでも、午前中に食べた方が午後に食べるよりも太りにくい、午後も3時くらいまではOKと聞いて、なるべくその時間帯に間食するようにしているそうです。 また、夕食後の間食は太る元になることも知って、なるべく控えているといいます。 お菓子の代わりに野菜スティック 一方、主婦のB子さん(32歳)は、家事の合い間のダラダラ食いをどうしてもやめることができませんでした。 そこでB子さんは、太る元になる甘い菓子類を一切やめ、セロリやニンジン、大根などの野菜スティックを用意し、口寂しくなると食べるようにしました。 食物繊維をたくさん摂取するために、最近では肌の調子や便通も良くなったそうです。
運動と正しい食事で体型維持 10代のころからさまざまなダイエットに挑戦したA子さん(38歳)。過激な方法でリバウンドも体験しました。そんなA子さんがたどり着いた結論は「やっぱり運動と正しい食事しかない」というダイエットの王道でした。 以来、毎日10~20分間のエクササイズを行い、1日30品目をバランスよく食べて減量に成功。168cmで56kgの体型を保っています。 34歳で出産した時も68kgまで太りましたが、エクササイズを続けて3ヵ月で55kgまで戻したそうです。 ウォーキングで20kg減量 一方、結婚前まで50kg前後の体重をキープしていたB子さん(43歳)は、出産後に体重が激増。ついに70kg近くまで太ってしまいました。 それで、なるべく食べないようにしていましたが、そのうち無理に食事を抜くと逆に「やせにくい体」になることが判明。 B子さんは方針を一転し、1日の摂取カロリーを1800kcalに決めてウォーキングを開始しました。 ウォーキングは手軽に続けられて、リバウンド防止にもなるそうです。そのかいあってB子さんは20kgの減量に成功しました。
まとめ食いは太りやすい 1日の摂食回数と肥満の頻度との関係をみた調査では、回数が多いほど肥満が少なく、回数が少ないほど肥満が多いという結果が出ています。 つまり、まとめ食いをすればするほど太りやすいというわけです。 夕食にウエイトがかかると太る 朝食を抜いてしまうと、1日の食事の回数が減り、まとめ食いの状態に陥りやすくなって危険です。 さらに、食生活パターンからいっても、その比重は昼食より夕食に高くなりがちで、これも肥満を誘発してしまいます。 なぜなら夜間は消費エネルギーが少ないうえに、インシュリンの分泌量が多いので、食品から摂取した糖は、体内で脂肪に変換されて蓄積される率も高いからです。
現代の働き方では、どうしても外での食事が多い食生活になってしまい肥満・肥満症の元に。外食は炭水化物がメインなので、意識してビタミンやカルシウムなどを補うことが大切です。品数の多い定食を選ぶように改善するだけで比較的栄養バランスがとれるようになりますよ。 目次 外食は炭水化物中心になりがちなので肥満・肥満症を招く原因に ほんの少し意識して品数の多い定食を選ぶことで肥満・肥満症を予防できる 外食は炭水化物中心になりがちなので肥満・肥満症を招く原因に 4群分類法でみると、外食というのは4群(炭水化物=穀類、油脂、砂糖)がメインとなる場合が多いようです。 従って、1群(カルシウムやたんぱく質=乳製品と卵)、2群(たんぱく質とビタミン=魚介類、肉類、豆製品)、3群(ビタミンやミネラル=野菜、芋類、果物)を補うことが大切です。 ほんの少し意識して品数の多い定食を選ぶことで肥満・肥満症を予防できる ラーメン、スパゲティ、ピラフ、カレーライスなど炭水化物中心の単品もので済ませずに、サラダや青菜のお浸しなどを一緒に注文して、なるべく食品の数を増やしてバランス良く食べるようにします。 定食を選ぶようにすると栄養のバランスが取れ、価格面からいってもお得です。 どんぶり物はビタミン、ミネラルが不足しがちです。なるべく具の多い中華どん、親子どん、五目そば、鍋焼きうどんなどを選ぶことが大切です。 また、外食は1日1回に。2回の外食になるとかなり野菜が不足してしまうので、ビタミンをはじめ必要な栄養素が摂りにくくなります。
肥満・肥満症を予防するためには日々の食生活がとても大切です。でも自炊派の人だって、献立を考えるのは一苦労です。そこで、押さえておくべきポイントを知れば、簡単にバランスのとれた食生活に早変わり!4群点数法であなたの肥満対策もばっちりです。 目次 肥満・肥満症を予防するには、バランスの良い献立を心がける。1日1600kcalが目安 肥満が心配!でもエネルギーとして使われる食品は多めに摂ろう 4群点数法による1日20点(1600kcal)の食品の摂り方例 肥満・肥満症を予防するには、バランスの良い献立を心がける。1日1600kcalが目安 むやみに食事を制限して摂取カロリーを減らしても、実際に脂肪が落ちていないということがあります。肥満解消で大切なのは総摂取カロリーよりも食事の栄養バランスです。 バランス良く食品を取るには、4群分類法が便利です。食品を栄養的に似たもの同士4つのグループに分けて、それぞれの食品を1点=80kcal分の量で表示しています。 減量するならば1日20点(1600kcal)を目安に献立を考えましょう。 〔4群分類法〕 第1群=カルシウムやたんぱく質が豊富な乳製品と卵 第2群=たんぱく質とビタミンの多い魚介類、肉類、豆製品 第3群=ビタミンやミネラルたっぷりの野菜、芋類、果物 第4群=穀物、油脂、砂糖 肥満が心配!でもエネルギーとして使われる食品は多めに摂ろう このなかで第1~3群は体を作ったり、機能を潤滑にするための栄養素です。 1日20点とするならば、それぞれの群で3点ずつ1日9点をできるだけ食べるようにします。 第4群は主にエネルギーとして使われる食品です。これは1日11点取ります。ほかのものに比べて点数が多いですが、これを食べないと身体活動ができなくなるので、減量中といえども、これくらいは食べたいものです。 4群点数法による1日20点(1600kcal)の食品の摂り方例 第1群 卵・乳・乳製品 良質たんぱく質、カルシウム、鉄、ビタミンA・B2などを含む 卵1個(50g) 1点 計3点 牛乳2/3カップ(140g) 1点 ヨーグルト(135g) 1点 第2群 魚介・肉・豆・豆製品 良質タンパク質の供給源。ビタミンA・B1・B2、鉄、カルシウムなど豊富に含む アジ1尾 (正味60g) 1点 計3点 豚ヒレ肉(60g) 1点 豆腐1/3丁(105g) 1点 第3群 野菜・芋・果物 ビタミン、ミネラル、食物繊維源となる食品群。特にビタミンCはこの食品群以外からは確保できない レタス3枚(100g) 1点 計4点 キュウリ1本(100g) 1点 ニンジン2/3本(100g) 1点 ジャガイモ1個(100g) 1点 リンゴ1/2個(160g) 1点 第4群 穀物・油脂・砂糖・嗜好品 糖質や脂肪の多い食品群で、主にエネルギー源となる 食パン6枚切り1枚(60g) 2点 計4点 ごはん茶わん3杯(330g) 6点 砂糖大さじ2と1/3 (21g) 1点 油小さじ2強(9g) 1点 バター大さじ1弱(11g) 1点 出典:「ミセスのためのダイエットパターン早わかり」女子栄養大学出版部
過剰なエネルギー摂取量を抑え、適度な運動を行うことが、肥満を防ぐ最大のポイントです。 目次 過剰なエネルギー摂取は肥満細胞の増殖させる 肥満・肥満症を予防するには過剰なカロリー摂取を避ける 適度な運動を行うことで肥満を予防しよう 過剰なエネルギー摂取は肥満細胞の増殖させる 脂肪や炭水化物を主とした栄養素を取り過ぎると、脂肪細胞の数が増えることが分かっています。 特に妊娠末期の妊婦、生後1歳までの乳児、思春期の青少年は、肥満細胞が増殖する時期に該当するので、過剰なエネルギーの取り過ぎには注意が必要です。 また、乳幼児期の食事量や、その内容について心がけることは予防の点からも注目されています。母親の母乳で育った子供のグループはほ乳瓶で育った子供のグループよりも肥満が少なかったという米国の調査報告もあります。 肥満・肥満症を予防するには過剰なカロリー摂取を避ける 糖質は摂取エネルギーの約6割を占めるために、摂取量が増大すると結果的に過剰となり、余分なエネルギーが体脂肪の方に回り、肥満の原因になります。 特に果実類やサトウキビ(砂糖)に含まれるしょ糖は、インシュリン抵抗性の糖質なので、過剰に取り続けると肥満を誘発しやすいので気をつけましょう。 適度な運動を行うことで肥満を予防しよう 消費エネルギーの低下から肥満傾向になりやすいため、運動は肥満の予防には欠かせないものです。 さらに、運動を併用しない食事制限は、逆に体脂肪を増大させることも知られており、この点からいっても適度な運動が望まれます。 運動の種類によって体脂肪に与える影響は異なります。体脂肪の減少には、少なくとも1回20分、週3回のプログラムが必要だといわれています。 運動エネルギーの消費量 運動の強さ 一単位あたりの時間 運動(エネルギー消費量、kcal/kg/分) Ⅰ.非常に軽い 30分間くらい続けて1単位 散歩(0.0464)、乗物(電車、バス立位)(0.0375)、炊事(0.0481)、家事(洗濯・掃除)(0.0471~0.0499)、一般事務(0.0304)、買物(0.0481) Ⅱ.軽い 20分間くらい続けて1単位 歩行(70m/分)(0.0623)、入浴(0.0606)、階段(下りる)(0.0658)、ラジオ体操(0.0552~0.1083)、自転車(平地)(0.0658)、ゴルフ(平均)(0.0835) Ⅲ.中程度 10分間くらい続けて1単位 ジョギング(軽い)(0.1384)、階段(上る)(0.1349)、自転車(坂道)(0.1472)、歩くスキー(0.0782~0.1348)、スケート(0.1437)、バレーボール(0.1437)、登山(0.1048~0.1508)、テニス(練習)(0.1437) Ⅳ.強い 5分間くらい続けて1単位 マラソン(0.2959)、なわ飛び(0.2667)、バスケットボール(0.2588)、水泳(平泳)(0.1968)、ラグビー(前衛)(0.2234)、剣道(0.2125) 注)1単位は80kcal相当 出典:日本臨床「肥満症」1995年特別号(日本臨床社刊)
血糖値の役割 「お腹が空いた」「お腹がいっぱい」という感覚は、脳の視床下部にある摂食中枢と満腹中枢が刺激されて起こります。その刺激の元になるのが、血糖値です。 血糖値が下がると、摂食中枢がはたらき、「お腹が空いた」という感情が起き、「食べなさい」という指令が出ます。 逆に食事を取って血糖値が上がると、今度は満腹中枢が刺激されて「お腹がいっぱい」となって、「食べるのはおしまい」という合図が出されるのです。 早食いはなぜいけないか 血糖値がピークに達するのは、食べ始めてから15~20分後です。ところが、早食いの人は、食べ始めてから5分もしないうちに、食べ終わってしまいます。 これでは血糖値がピークに達して、満腹中枢が刺激される前に食べてしまうことになり、本当は満腹になっているのに満腹感が持てません。そのため、つい過食になり、肥満の原因になります。 また、かむということは、色々な消化器官に「これから食べ物を送り込むから用意してくれ」と合図をするようなはたらきもあります。その合図なしにいきなり食べ物が送り込まれると、胃はびっくりしてしまいます。 胃腸の弱い人に共通しているのが早食いという調査結果もあるほどです。よくかんで、ゆっくり味わいながら食事を取ることが肝心です。