食事によるダイエットのポイントとは?1日の摂取エネルギーの目安、調理法と食べ方などをご紹介。また、脂肪を燃焼させる効果で話題となっているカルニチン、アミノ酸、カプサイシンなどの成分についてもチェック。
「食べ過ぎに注意しよう」「高エネルギー食品は控えめに」などという言葉ばかりにおびえていると、毎日の食事がつまらなく思えるもの。要は自分が1日にどのくらいのエネルギーをとればよいのか、摂取エネルギーの目安量をきちんと数値で把握したうえで、その量を超え過ぎないようにメニューを考えることが大切なのである。1日の摂取エネルギー量の算出法を覚えておこう。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
例)身長165cmの人の場合
1.65×1.65×22=59.8kg(この値が標準体重)
1日の適正摂取エネルギー量(kcal)=標準体重×A※
例)身長165cmでコレステロール値が高い人の場合、1日の摂取エネルギーはこの範囲内を目安量とする
59.8×25=1,495kcal
↓
59.8×30=1,794kcal
欠食や不規則な食事を続けていると、逆に太りやすくなってしまう。なぜなら、食事の回数を減らすと体は飢餓状態になるのを避けるために、入ったエネルギーを体内に蓄積しようとしてしまうからだ。とくに、日中は体が活動モードになっているため代謝も活発で、入ってきたエネルギーをどんどん消費してくれるため、朝と昼の食事をしっかりとることは非常に大切である。
揚げ物は油脂をたっぷり含んでいるため、どうしても高エネルギー。同じ肉を調理するのでも、ゆでる、蒸す、煮る、網焼きにするなど、素材の脂肪分を取り除く調理方法を選択したい。また、油が少なくても調理できるフッ素樹脂加工のフライパンを使い、余分な油は油切りに捨てること。油が少なくて火の回りが悪いと感じたときには少量の水を回し入れ、ふたをして素材全体に加熱するのもカシコイ方法である。
糖質(炭水化物)は体内に入るとすぐにエネルギーに変換されるため、体力を維持するためにも毎食必ずとりたいものである。とくに、朝の糖質摂取は重要。なぜなら、前日の夕食以降長時間体内にエネルギーを取り入れていないため、体はすぐにエネルギーに変換できる栄養を必要としているからである。ただし、ショ糖(砂糖)や果物に含まれる果糖は分解・吸収が速く、たくさん摂ると脂肪になりやすいため注意が必要。日常の食事のエネルギー源としては腹持ちのよい穀類を主体にしよう。
食事によるダイエットでは摂取カロリーを抑えるとともに、脂肪を燃やすといわれている成分を取り入れることもひとつの方法かもしれない。話題の成分を紹介しよう。ただし、体脂肪を燃焼させるためにはあくまでも体を動かすことが大事であることをお忘れなく。
アミノ酸の一種であり、羊肉の赤身部分や赤貝などに豊富に含まれる物質。カルニチンはもともとは体内で合成できるものであるが、20代を境に年齢とともに減少してしまう。加齢によって太りやすくなったと感じる人は、このカルニチンの合成が少なくなっていることが考えられる。
たんぱく質を構成する最小単位で、20種類がある。体内で合成されないために食事などで取り入れなければならないアミノ酸を「必須アミノ酸」というが、このうちアルギニン、リジン、フェニルアラニンという物質は、とくにダイエットに効果があるとされている。
唐辛子の辛味成分のこと。カプサイシンは腸から吸収されて血液に入り、副腎の髄質にはたらきかけてアドレナリンというホルモンの分泌を促す。アドレナリンには体脂肪を分解させる作用があるため、ダイエットにもよいといわれている。
柑橘類の「ダイダイ」の果実に含まれる成分。シトラスアランチウムには空腹感を抑えるはたらきや、蓄えられた体脂肪をエネルギー源として消費しやすくするようにはたらきかける作用があるといわれている。