長時間のドライブは、睡魔に襲われたり腰が痛くなったり、いろいろと大変です。眠くならないための対策や軽いストレッチ方法、頭痛や乗り物酔いなどの突然の体調不良の対処方法など、快適ドライブのコツを紹介します。 目次 運転中の眠気は、カフェインの摂取や仮眠で撃退! 腰痛予防には、運転姿勢の見直しと、休憩中のストレッチがおすすめ 運転中に体調が悪くなったら、無理せず早めに休憩をとろう 運転中の眠気は、カフェインの摂取や仮眠で撃退! 長時間の自動車の運転中は、安全運転を心がけていても、眠気に襲われることがあります。眠気の原因は、SAS(睡眠時無呼吸症候群)や寝不足のような、運転を避けるべき状況以外に、高速道路を走行中の単調な景色や、長時間の運転への慣れなどです。なかでも、一日のうちで強くなったり弱くなったりを繰り返す、体内時計による生体リズムからくる眠気は、なかなかコントロールできません。実際に、眠気のピークを迎える14~16時および2~4時は、居眠り運転による事故が、もっとも起きやすい時間帯でもあります。 運転中の眠気対策には、さまざまなものがあります。自分に合うものを選んで、試してみましょう。同乗者がいる場合は、会話をするのも眠気覚ましになります。 ●カフェインを摂取する カフェイン配合の眠気覚ましガムを噛んだり、眠気覚ましドリンクやブラックコーヒーなどを飲んだりしましょう。効果が現れるのは、摂取してから約20分後です。ただし、カフェインには利尿作用があるため、渋滞のときにトイレに行きたくならないよう、摂取量には気を付けましょう。 ●仮眠をとる サービスエリアなどで、15分程度とるのが効果的です。眠る前に眠気覚ましドリンクやブラックコーヒーを飲むと、上記のカフェイン摂取との相乗効果が期待できます。 ●冷感刺激を与える アイスクリームなどの冷たいものを食べたり、額に貼るタイプの冷却シートを使用したりしましょう。 …など なお、上述のSAS(睡眠時無呼吸症候群)を含む睡眠障害と同様に、統合失調症、てんかん、再発性の失神、無自覚性の低血糖症など、また地域によっては脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの人は、病状によっては免許の取得・免許証の更新が認められない場合があります。詳しくは、お住まいの都道府県の運転適性相談窓口にお問い合わせください。 腰痛予防には、運転姿勢の見直しと、休憩中のストレッチがおすすめ 上半身のストレッチ 長時間の自動車の運転は、腰と全身の振動に長時間さらされ、腰痛が引き起こされることがあります。これを防ぐには、腰に負担がかからない運転姿勢を保つことが大切です。腕や足を伸ばしすぎていないか、座席を倒しすぎていないか、背もたれに背中がフィットしているか、ということをチェックしましょう。振動の対策として、腰にクッションを当てても良いでしょう。サービスエリアなどで休憩する際に、20~30秒の上半身のストレッチ(図を参照)や、立った状態で片足をまっすぐ前に伸ばし、腰の高さになるように階段などにかかとを置いて、太ももの後ろ側を20~30秒伸ばすストレッチなどをするのも、腰痛の予防効果が期待できます。 腰痛は、ストレスによって起きやすくなると言われていますが、渋滞に巻き込まれると、ついイライラしてしまうものです。休憩をとり、ストレッチをすることは、ストレスの軽減にも役立ちます。 運転中に体調が悪くなったら、無理せず早めに休憩をとろう ほかにも、運転手や同乗者は、突然の体調不良に襲われることがあります。ドライブで起きることが多い体調不良には、以下のようなものがあります。 頭痛 緊張型頭痛と呼ばれる、頭が締め付けられるような痛みが特徴の頭痛が、長時間の運転で引き起こされることがあります。この頭痛を防ぐには、一定の運転時間を超えたら休憩をとり、こまめに姿勢の解除をすることが大切です。 頭痛薬の中には、眠くなるタイプがあります。運転手が服用する際は、眠くならないタイプであることを確認しましょう。緊張型頭痛について詳しくは、以下の記事をご覧ください。 緊張型頭痛とは? エコノミークラス症候群 狭い空間でのエアコンの使用による車内の乾燥、窓から差し込む日光による体温の上昇という条件がそろう渋滞中の車内は、脱水状態に陥りやすい、水分補給が欠かせない環境です。さらに、シートベルトの装着で同じ姿勢が長時間続くため、血栓ができやすく、エコノミー症候群になりやすい状態となります。 透明な遮熱フィルムを窓に貼るのは、日光を遮る一つの手です。そのほかの対策や対処法など、詳しくは以下の記事をご覧ください。 夏の長距離ドライブ 意外な危険 乗り物酔い ドライブ中に起きる健康上の問題として、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが、乗り物酔いではないでしょうか。特に同乗者は、揺れや速度など日常とは異なる環境に身をおくことで、視覚や嗅覚、バランス感覚などが影響を受けて、吐き気を催します。 ドライブに出かける前の対策や、乗り物酔いが起きたときの対処法など、詳しくは以下の記事をご覧ください。 遠出の前にチェック!乗り物酔いを防ぐ10ヵ条 疲労 運転中は、まわりの様子に常に気を配って神経が張りつめ、緊張状態が続きます。長時間ずっと同じ姿勢が続くのに加え、渋滞に巻き込まれたときなどはイライラもつのり、疲労は知らずしらず蓄積されていくばかりです。 運転中の疲労をやわらげる対処法など、詳しくは以下の記事をご覧ください。 タクシードライバーに聞く「疲れ知らずのドライビング術」 …など 運転中に体調が悪くなった場合は、サービスエリアで早めに休憩をとりましょう。無理をして運転し続けると、体調が悪化する恐れがあるばかりか、集中力や判断力の低下から、思わぬ事故につながりかねません。 サービスエリアによっては、救護室が用意されているところもあり、病院の紹介や、救急車の手配をしてもらうこともできます。ただし、医師が常駐しているわけではないので、酔い止め薬や頭痛薬の貯蔵・提供など、薬事法で禁止されていることはできません。これらの薬が必要になる可能性があるときは、出発前に準備をしておきましょう。 公開日:2015/08/03
肉体的な疲労が溜まってくると肩がこる、腰が重い・痛いと感じる人は多いでしょう。しかし、単に腰が痛いだけでなく、歩いていると足に痺れを感じる、歩きにくくなるといった症状を伴う腰痛は「腰椎椎間板ヘルニア」の可能性があります。 目次 腰痛と思っていたら… 症状が出てしまったら、どう治療するの? 日常生活でケアを こんな時はヘルニアを疑おう 腰痛と思っていたら… 肉体的な疲労が溜まってくると肩がこる、腰が重い・痛いと感じる人は多いようです。特に2足歩行をする人間にとって身体を支える腰には負担がかかる比率は高く、多くの人が日常生活に支障をきたさない程度には「腰痛」をもっていることでしょう。 しかし、単に腰が痛いだけでなく、歩いていると足に痺れを感じる、歩きにくくなる、荷物を持ち上げた時にお尻から足にかけて痛みが走る、腰から脚にかけて痛みが響く、前かがみになったり座っているのがツライ、といった症状を感じたら要注意。このような症状を伴う腰痛は「腰椎椎間板ヘルニア」の可能性が高いのです。 現在、腰痛に加えて前述のような症状を訴えて整形外科を受診する人は全受診者の20~30%と多いといいます。また、老化に伴う疾患というイメージのある腰痛ですが、実は比較的若年層の腰痛の原因として腰椎椎間板ヘルニアが挙げられるため、年齢が若くても腰痛の症状によっては「疲れて腰が痛いだけ」と軽く見ることは禁物です。 症状が出てしまったら、どう治療するの? 椎間板の一部(髄核)が飛び出して神経を圧迫することで痛みを引き起こす腰椎椎間板ヘルニアですが、この痛みは白血球が反応して起こる炎症反応の一つです。 この白血球のはたらきにより、基本的には炎症が続いた後、自然治癒をすることが多いようです。そのため重度の麻痺を伴わない限りは、最低3ヵ月は手術をせずに楽な姿勢で安静に過ごし、痛みの強い時だけ鎮痛剤などを服用して炎症を押さえて様子を見るというのが主流になっています。ただし薬で炎症を抑えすぎると経過が長引くこともあるので薬に頼るのは必要最小限にします。 腰椎椎間板ヘルニアとは、発症してしまうと回復するまで痛みに耐えるという苦しい治療法が選択される疾患なのです。 日常生活でケアを 体の中心部に激しい痛みを抱えたままの生活は苦痛を伴うため、できればこのような症状が発症するのを避けたいもの。 では、日常生活で腰椎椎間板ヘルニアを予防する方法を考えてみましょう。 椎間板ヘルニアを引き起こす人には、激しい運動をしている、前かがみの姿勢で長時間作業をしている、座り続けている、腹筋や背筋が弱い、肥満といった条件が当てはまるといいます。 そこで、日常生活の中では、姿勢に気をつける、腹筋や背筋を鍛える、腹式呼吸をする、荷物を持ち上げたり、中腰の姿勢に気をつける、水泳、ウォーキングなど適度な運動を習慣づけて肥満を予防し健康体重を維持するなどに気を配ることが大切です。 さまざまな要因の中で少なくとも「肥満」だけは日々の健康管理で回避できるもの。痛い思いをする前に体重計のチェックからはじめてみることが大切かもしれません。 こんな時はヘルニアを疑おう ●お尻から足にかけ猛烈な激痛がある ●腰から足先にかけてしびれや痛みがある ●筋力が低下してきた ●排尿障害がある ●立っているとすぐツラくなる ●少しの時間(15分くらい)で、椅子に腰掛けているのがツラくなる ●30分以上歩くと腰が痛くなる ●下半身に放散痛(ビリビリとした痛み)がある ●前かがみの姿勢で痛みが強くなる ●下半身の一部に触っても感覚が鈍い ●座った状態から立ち上がるのがツライ ●膝を伸ばした位置での足の持ち上げが困難だ 公開日:2009/04/13
重いものを持ち上げたり、激しい運動をするなど、姿勢の変化のはずみに起こる「ぎっくり腰」。あの痛みから、「魔女の一撃」とも呼ばれます。早く治すコツとして、もっとも大切なのは安静にすることです。ぎっくり腰の予防と、回復を早める応急対処法を紹介します。 目次 運動不足が原因で起こる、腰の激痛!ぎっくり腰 その一撃、まずはこう対処しよう ぎっくり腰を早く治すコツ・最も大切なのは安静 悪化させないために!ぎっくり腰にこれは禁物! 運動不足が原因で起こる、腰の激痛!ぎっくり腰 重いものを持ち上げたり、激しい運動をするなど、姿勢の変化のはずみに起こるぎっくり腰。西洋では「魔女の一撃」とも呼ばれるほど、急激に起こる強い痛みが特徴です。しかもイスから立ち上がるなどの日常的な動作でもその可能性はあるというから油断なりません。その痛みの原因は、急激な運動に耐えられずに起こる腰の筋肉の肉離れや腰椎ねんざで、運動不足によるところが大きいといわれています。 つまり、ぎっくり腰の予防は日常生活の姿勢と、腰の筋力強化にあるということです。日ごろから、腰痛体操などを取り入れましょう。 その一撃、まずはこう対処しよう いざ痛みが起こってしまったときのために、その対処法はしっかりと頭に入れておきたいものです。まず痛みが起こったのが自宅なら、背骨にかかる負担を軽減させるためにすぐに横になりましょう。仰向けに寝て、ひざを曲げたり、ひざ下にクッションを置いて足を高くするのが最も楽な姿勢といわれています。または横向きに寝て、エビのようにおなかをまるめてひざを曲げてもよいでしょう。自分がいちばん楽な姿勢を保ちます。 仕事場や外出先で起こったときには、壁や柱などにもたれて呼吸を整え、落ち着いたら腰を下に垂直に落とすようにして動かないように固定し、ひざを軽く曲げてクッションのように衝撃を吸収させながら歩いて移動しましょう。このとき壁をつたいながら、カニのように横に歩くと少し痛みが楽になります。とにかく腰を動かさないことが鉄則です。 ぎっくり腰を早く治すコツ・最も大切なのは安静 ぎっくり腰は通常2~3日あれば痛みが軽くなってきますが、その間痛みと格闘し続けるのはあまりにつらいものです。そこでねんざや打撲のときに行う応急処置の英語の頭文字を取った「RICE」の原則を使い、少しでも楽に、また回復を早めましょう。なかでもぎっくり腰に対しては「R(安静)」「I(冷却)」「C(圧迫・固定)」を自宅で行うことができます。 RICE(ライス)の原則 ●REST(安静) 1に安静、2に安静がぎっくり腰の治療の鉄則。足を高くしてゆっくり休みます。 ●ICE(冷やす) 発生後間もなく、まだ痛みがあるときには冷湿布をします。脳に伝わる神経に冷たさの刺激が加わることで、痛みの刺激をブロックする作用がはたらくので、痛みがやわらぎます。ただし、一度に長時間行うと、血行が悪くなり、筋肉が硬くなり過ぎてしまいます。筋肉が硬くなると回復の遅れにもつながるので、注意しましょう。 ●COMPRESSION(圧迫・固定) コルセットやさらしを強く巻いて、腰を圧迫、固定することで、痛みがやわらぎます。さらしの場合は、胸の下からお尻にかけて広く巻くと、より痛みが楽に感じられます。 ●ELEVATION(挙上) 痛みが起こっている部分を心臓よりも高く持ち上げることです。ただしぎっくり腰の場合これは難しいので、手や足などのねんざのときに行うよう、頭に入れておきます。ぎっくり腰の場合はRICまでを自宅で行うのがよいでしょう。 ぎっくり腰は、時間とともに痛みが落ち着き、お尻や足のしびれや感覚のまひなどがない場合には、そのまま安静にしていてもよいでしょう。ただし、発熱や吐き気などほかの症状がある場合には、ほかの病気が隠れている可能性もあるので、整形外科を受診して、レントゲン検査などを行い、原因を確定しましょう。カイロプラクティックや整骨院に行く場合も、まずは整形外科で原因を確定してからのほうが、適切な治療を受けることができます。 ただし、激しい痛みが残っている場合に無理に外出すると、かえって悪化することもあるので、注意が必要です。いずれにしても、魔女の一撃に対抗するには、日々の予防と起こったときの応急処置を忘れずに。 悪化させないために!ぎっくり腰にこれは禁物! ●痛みがあるのに無理して歩いたり、重いものを持ったりしない 回復が遅れたり、さらに悪化させる恐れがあります。 ●温めたり、マッサージをしない 炎症を起こしている状態なので、強い痛みがあるときに温めるのは禁物です。お風呂も無理して長い時間入らないように。ただし、痛みがやわらいできたら、冷却から温熱に切り替えて、血行を良くして、筋肉をほぐしましょう。この時期になればお風呂でもしっかり体を温めたいもの。 ●痛みがあるのに無理をして仕事をしたり、ストレスをためない 無理をすれば回復は遅れますし、ストレスも腰痛を悪化させるといわれています。 公開日:2007/11/12
皆様から寄せられたお悩みにお応えするリクエスト特集。今回は、腰痛、足がつる原因と改善法をご紹介します。 目次 腰痛が良くなる方法はありませんか? 夜中に足がつる 腰痛が良くなる方法はありませんか? 腰痛の三大原因は骨格の歪み、筋力の低下、血行不良。例えば前屈みの姿勢を長時間続けたり、重い荷物をいつも片側の肩にかけてばかりいることで骨格が歪み、腰痛になってしまう。また、日頃の運動不足から筋力が低下しても腰痛になる。特に腹筋が弱くなると背筋に 引っ張られるようにして背中が反り、腰痛になりやすい。さらに血行不良とは、運動不足やきつい下着、そして太り過ぎといったことが原因で血のめぐりが悪くなるために起こる。 一度腰痛になると慢性化しやすく、徐々に悪くなる場合もある。早めにケアをし、悪化させないことが肝心だ。ちなみに我慢ができないほど強い痛みだったり、その後に足がしびれたりする場合はすぐ病院へ。ごく稀に、内臓の病気から腰痛になるケースもある。 腰痛の改善法 姿勢を見直そう 前屈みの姿勢が多い、荷物はいつも片側の肩だけにかけるクセがある、横座りやあぐらをかくことが多い。こんな人は、姿勢の見直しが第一。デスクワークの時間が長い場合は、1時間おきくらいに立ち上がって腰を伸ばすだけでも違ってくるはず。また、意外と見落としがちなのが寝ているときの姿勢。理想の寝姿勢は直立しているときとほぼ同じ姿勢。体が沈み込んでしまうような柔らかい敷きふとんを使っている人は、適度な硬さのものに変えることをおすすめ。 肥満と運動不足の解消を 肥満になると脂肪が血管を圧迫するため、血行が悪くなる。また、筋力の低下も腰痛の大敵!ならば一石二鳥の運動がおすすめだ。家でストレッチをしても良し、アクアビクスも腰にやさしいスポーツとしておすすめだ。腰痛を軽くする体操などもあるので、気軽に試したい。 気軽に試そう:腰痛軽快体操 痛くなったら、こんなケアを 軽い痛みなら、温・冷どちらのタイプでも、気持ちがいいと感じられる湿布をしよう。やや強めでも我慢できる程度の痛みなら、ぬるめのお湯にゆっくり浸かろう。血行が良くなるので、痛みが軽くなる。腰痛に効くツボ指圧なども試す価値あり。 ツボ指圧も試してみよう:【ツボ】腰痛に効くのはコレ! 夜中に足がつる 足がつる=こむら返りは、筋肉が縮んで伸びなくなった状態のこと。太ももやふくらはぎに多いが、全身の筋肉に起こり得る。原因の第一にあげられるのは、筋肉疲労。筋肉が疲れ過ぎて、うまく神経系統との連携がとれないのだ。また、運動不足の人が急に運動をしたり、寒い戸外に急に出たときにも起こりやすい。 逆にスポーツをよくする人の場合は、十分に準備運動をしなかったり、水分不足でも起こる。 これらは病気ではないので、つったときは飛び上がるほどの痛みでも、それさえ乗り越えれば大丈夫。だが、頻ぱんに足をつる場合はご用心。カルシウムやマグネシウム不足、椎間板ヘルニアや糖尿病、動脈硬化が原因となる場合もあるのだ。足がつるのも体からの何らかのシグナル。気をつけよう。 足がつる改善法 つったときは我慢&暖め 足がつったときは、まずゆっくり痛い部分を伸ばすこと。ふくらはぎなら、足のつま先を持って手前に引っ張ると良いが、あくまでもゆっくりやるのがポイント。そうして少し我慢してから、患部を暖めたりマッサージするのがベストだ。 普段からストレッチと、ミネラル補給を 一度足がつるとクセになりやすいので、普段からマッサージやストレッチをするのがおすすめ。また、カルシウムやマグネシウムが不足しても足がつりやすくなるので、食生活も見直したい。マグネシウムの多いアーモンドや大豆、ひじきなどを積極的に食べよう。スポーツをする際は、水分補給もお忘れなく。 公開日:2002年12月9日
OA機器とどうしても関わらざるを得ないのが多くの日本人です。どうせなら不調にならないような予防策を講じていきましょう。オフィスでできる対策と自宅でできる対策をご紹介します。 目次 オフィスでできる対策 自宅でできる対策 オフィスでできる対策 肩こり ●冷やし過ぎに注意 肩こりや腰痛の主な原因は血行不良にある。エアコンで体を冷やし過ぎると血液の循環が悪くなってしまうので、カーディガンやひざ掛けなどでしっかり対策を。 ●机の高さを合わせよう 低い机で作業すると、頭の位置が下がって肩や首の筋肉が疲労してしまう。椅子に座って机の上に手をのせたとき、ひじが垂直になるように設定するとよい。 ●机と体の隙間はこぶしひとつ 机と体の位置が遠すぎると背中が丸まって首が前に出てしまうし、近すぎると頭が下がってしまう。ともに首の筋肉に負担をかけてしまい、肩こりの原因に。机と体の距離はこぶしひとつ分くらいが適切。 ●筆圧を弱く 書き物をするときに、必要以上に肩に力を入れてはいないだろうか?強い筆圧が肩こりの原因になることもあるので、なるべくやわらかい芯の筆記用具(ボールペンよりは万年筆やサインペンなど)を用いるようにしよう。 腰痛 ●股関節とひざの角度を直角に 腰掛けたときに足の裏全体が床に着き、股関節とひざの角度がそれぞれ直角になる椅子の高さが腰に負担をかけにくい。自分の椅子を調節してみよう。 ●なるべく足は組まない 足を組むと背骨が丸まって腰が歪んでしまうので腰痛持ちの人は極力足を組まない方がよい。どうしても足を組んでしまうという人は、せめてこまめに組み替えて、左右均等に組むように心がけるべき。 ●背あてを使ってみよう 椅子に座っている姿勢は、骨盤が傾くことで背骨が前屈みに曲がり、実は立っているときよりも背骨や背筋に大きな負荷をかけている。腰と椅子の隙間に背あてを入れて、背骨をS字に近い状態になるようにしてみよう。 腱鞘炎 入力などの作業で手を使い過ぎたときはマッサージしたり、冷やしたりして手を休ませることを心がけよう。キーボードの前に手を乗せるクッション(リストレスト)があると、肩や手がずいぶんラクになる。一度試してみてはいかが? 眼精疲労 ●画面は目の位置よりやや下に 画面は目から40cm以上離し、画面の上端が目の位置より約10度くらい下になるように設置しよう。 ●意識的に目を休めよう 「1時間に1回は休憩する」こと。よく言われることだが、モニターを見つめる作業は想像以上に目を疲れさせている。意識的に目を休めるように心がけよう。また、休憩中はじっと目を閉じているよりも、体を動かしながら遠くを見たりするとよい。 精神的なストレス ●職場の人々とコミュニケーションを 例えば仕事の後に同僚と飲みに行くなど、職場の人々と仕事以外のコミュニケーションをとるようにしよう。 ●時間に区切りをつけて仕事をしよう 例えば「1時間に1回は休憩する」など、時間的な区切りをつけながら仕事を進めるように心がけよう。適度な気分転換が大切だ。 自宅でできる対策 くつろぎタイムなどに、全身を使ってのストレッチやマッサージで1日のOA疲れを解消しよう。 ストレッチ 肩こり、腰痛に。 こりや痛みの原因の多くは、筋肉の硬直と悪い姿勢にある。ストレッチで筋肉を十分に伸ばし、血流をよくすることで肩こりや痛みを軽減できる。 マッサージ 肩こり、腰痛、腱鞘炎、眼精疲労に。 肩こり、腰痛、腱鞘炎、眼精疲労に共通する原因は「筋肉疲労」。マッサージで疲れた筋肉をほぐし、緊張を緩めてやろう。 眼精疲労の場合は、ひどい充血がある場合を除いて、まず温めてから目のツボなどを刺激し、冷やすという順番がいいようだ。 入浴 肩こり、腰痛、精神的ストレスに。 入浴で体が暖まると血流がよくなり、疲労物質が取り除かれて肩こりや腰痛が緩和される。また、心身ともにゆったりとお湯に浸かることで精神的なストレスからも解放されるので、バスタイムがリラックスタイムとなるよう、ゆっくりと過ごしたい。 サプリメント 肩こり、腰痛、腱鞘炎、眼精疲労、精神的なストレスに。 体を作る毎日の食事。OAによる体の不調も、食事による体質改善が効果をあげる場合もある。どうしても普段の食生活でカバーできない栄養素もあるので、市販されているサプリメントをうまく利用するのもひとつの方法だ。 公開日:2002年10月21日
OA化に伴い、肩こり・腰痛・腱鞘炎・眼精疲労・精神的なストレスなど体の不調を訴える人が増えています。不調を放っておくと深刻な病気が隠れていることもありますので、注意しましょう。 あなたは大丈夫?こんな不調 OA(オフィス・オートメーション)化によって、現在仕事に従事する多くの人がパソコンに接するようになってきた。それに伴い、さまざまな身体的、精神的不調を訴える人が増えているという。 肩こり 主な原因は筋肉の疲労と緊張による血行不良にある。肩や首の筋肉はもともとこりやすいものだが、重たい頭を支えたり肩甲骨や腕を吊り下げているため、同じ姿勢をとり続ける長時間のパソコン作業では、特に血行不良を起こし、こりになってしまう。 ●こんなときは病院へ! 安静にしていても痛い、腕や手がうまく動かない、小指などの手先が部分的にしびれるなどの症状があるときは整形外科で検査してもらおう。頚椎(けいつい)のヘルニアの可能性がある。 腰痛 長時間のパソコン仕事で起こる腰痛の場合は筋・筋膜性腰痛という。 ●こんなときは病院へ! 安静にしていても痛い、痛みが長引く、運動や姿勢に関わらずいつも痛い、突然痛むようになったなどの症状があるときは整形外科へ。胃潰瘍、十二指腸潰瘍や腎盂炎、尿管結石、卵巣などの婦人科系疾患など、内臓の病気を伴っている場合もある。 腱鞘(けんしょう)炎 キーボードを叩き続けることで手指に負担をかけてしまい、腱(筋肉の一端)と、腱鞘(腱を包み込むもの)との間の滑らかな動きが障害され、痛みを伴った状態を腱鞘炎という。人差し指・中指・薬指によくみられ、指を屈伸させるとばね仕掛けのように動き痛みを伴うタイプと、手の付け根の内側=橈骨(とうこつ)茎状突起が腫れて痛むタイプがある。 ●こんなときは病院へ! 休養をとっても痛みがひかない場合はすぐに整形外科へ。ひどい場合は手術の必要もあるので、とにかく早めに治療を始めることが肝心。 眼精疲労 パソコンの画面を見続けているとまばたきが減り、涙の量が足りなくなってしまうことでドライアイになってしまう。 ●こんなときは病院へ! たかが疲れ目と放置してはいけない。目を休ませても目の疲れがとれないようなら専門医に相談を。アレルギー性の結膜炎、白内障や緑内障といった病気が隠れているケースもあるのだ。 精神的なストレス OAによる体の不調がきっかけで抑うつや不安などをおぼえたり、OA機器に過度にのめりこんでしまうことで職場でのコミュニケーションが不十分になり、対人関係がうまくいかなくなってストレスがたまるということもある。 ●こんなときは病院へ! 精神的なストレスは体に現れる不調を伴うことが多い。長引く疲労やだるさがあったり、気力の低下、理由もなく憂鬱になったり悲しくなる、人に会いたくないなどの症状が続くようなら、ぜひ、一度専門医を訪ねてみよう。 公開日:2002年10月21日
地球上には重力があります。その重力に対して、どのように立ったり座ったりしているかによって、人の体に歪みなどが生じます。体に歪みが生じると、さまざまな部位で支障が生じてきます。原因不明の肩こりや腰痛、さらに頭痛などを感じているなら、それは体の歪みが原因かもしれません。 目次 こんな症状、ありませんか? どうして体が歪む? 背骨ってこんな構造 こんな症状、ありませんか? 幼い頃、親に「そんな姿勢で字を書いていると、目が悪くなるよ!」なんて言われた経験、ない? または、「あの人は背筋がピンと伸びていて、姿勢がいい」と思ったことはない? 姿勢が悪いと、人の体は正直なもので、さまざまなところに異常が生じてくる。もし、あなたも次のような症状を感じているのなら、その原因は「姿勢」にあるのかもしれない!? こんな症状感じていない? 視力が低下する 肩こり、腰痛などがなかなか治らない 原因不明の頭痛が続く 歯の噛み合わせが悪い 疲れやすい 胃腸の調子が悪い なかなか寝つけない どうして体が歪む? 地球上には、重力がある。人がこの重力の方向に対してどのような位置関係にいるのかによって「よい姿勢」「悪い姿勢」が決まる。このうち、「悪い姿勢」でいると、重力が無理な方向にかかり、体が歪んできてしまうのだ。 その原因は以下のようなこと。右利きか左利きかによって、体の左右どちらかをよく使うことになるため、どうしても左右均等ではなく、どちらかに歪みが生じてしまうのだ。 特に、スポーツをする人はたいてい左右どちらか利き手・利き足があり、同じ方向ばかり練習することで、体が歪みやすくなる。それは、どのスポーツにも言えることだ。 体が歪む原因 体の左右のアンバランスによる歪み ●足を組むとき、上にする足がたいてい決まっている ●床に横座りをするとき、左右のどちらに足を出すのか決まっている ●かばんや買物袋を持つ手が決まっている ●傘をさすとき、持つ手が決まっている ●ショルダーバッグをかける肩が決まっている ●横を向いて寝るとき、右向きか左向きかが決まっている スポーツによる体の歪み 例えば ●野球:バッティングやピッチングなど、左右どちらか決まっていると、常に一定方向に力がかかる ●サッカー:蹴り足が決まっている ●水泳:クロールの息継ぎをするときの顔の方向が決まっている ●ゴルフ:バッティングと同様に、スイング時の腰の回転が一定方向になる 背骨ってこんな構造 体を支える大切な骨格。なかでも、とくに体の芯のような役割を持っているのが背中を通っている脊柱である。 さて、人の脊柱はどんな構造をしているのだろうか。 人体は、33~35個の椎骨が積み木のように連結されている。これらは、横から見ると直線的ではなくゆるいS字状にカーブしている。 その椎骨と椎骨の間に椎間板と呼ばれるクッションの役割をもった板があり、このおかげで何らかの衝撃があっても吸収できるようになっている。 また、この脊柱に沿って全身をめぐって神経が通っている。脊髄には、刺激を脳に伝える知覚神経や脳からの司令を筋肉に伝える運動神経が通っており、もしなんらかの原因で椎骨が変形した場合、これらの神経が圧迫され、知覚・運動に障害が出てしまうのだ。 原因不明の体の不調は、こんなところからきているのかもしれない。 脊髄神経と関連する症状の代表例 神経 支配する領域 関連する症状 C1 頭部への血液供給、下垂体、頭痛、脳、耳、自律神経系 頭痛、高血圧、めまい、不眠症、健忘症、てんかん、慢性疲労など C7 甲状腺、肩、肘 肩こり、風邪、甲状腺異常症など T1 前腕・手首・指、食道、気管 前腕、手、指の痛み、喘息、咳、息切れ、呼吸困難など T6 胃 消化不良、胃炎、胸焼けなど T10 腎臓 腎臓病、動脈硬化、慢性疲労など 出典:「姿勢を直せば健康になる」野沢秀雄著 福昌堂より抜粋 公開日:2002年4月22日
近頃は、ずっと机に向かって仕事をしている方も多いようです。そんな生活を続けると起こってしまうのが「腰痛」。腰痛は避けられないのでしょうか?諦めてしまう前に、腰痛体操で少しでも悩みの種を解消しましょう! 目次 まずは正しい姿勢から 腰痛体操で腰痛予防 まずは正しい姿勢から 腰痛を予防するには、正しい姿勢で生活することがまず必要。腰に負担がかかるような姿勢は禁物だ。 立つ時 あごを引き、背筋を伸ばして下腹に力を入れる。猫背やそらし過ぎ、また中高年にありがちなお腹を突き出した姿勢は腰に負担をかける。 歩く時 正しい姿勢から足を踏み出せばOK。ひざは伸ばし、かかとから地面につけること。腹筋が弱い人がヒールの高い靴をはくと腰への負担を大きくしてしまう。 座る時 腰、ひざがほぼ直角に曲がり、足の裏全体が床につく高さのイスに座る。高すぎても低すぎてもダメ。ときどき膝を組んだり、足の位置を変えて腰痛予防しよう。 物を持つ時 床に膝をつけるなど、できるだけ低い姿勢で腹筋に力を入れて持ち、物が体に密着するように腕を曲げて持ち上げる。膝を伸ばしたまま持ち上げるとぎっくり腰の原因になるので注意。 腰痛体操で腰痛予防 どうしても運動不足になりがちなアナタ。運動不足も立派な腰痛の原因だ。腰痛予防の体操をするだけでもずいぶん腰が軽くなるので、おすすめ。ただし、三日坊主では効果がないので、長く続けられるよう、無理をしないで行うのがポイント。 腰痛予防体操その1 あお向けに寝て、両膝を抱え込む 股を開いて膝小僧をわきの下に抱え込むようにして膝を引き寄せる これを20回繰り返す ※腹式呼吸(お腹でゆっくり息を吸って吐く呼吸法)で行うとより効果が高い 腰痛予防体操その2 あお向けに寝たまま、両膝を立てる ゆっくりと息を吐きながら、頭を持ち上げ5秒停止 ゆっくりもとに戻る ※最初は2~3回から、慣れたら10回まで増やす 腰痛予防体操その3 あお向けに寝て片膝を反対側の足に交差させるように下ろす おろした足の膝を床につけるように体をひねる 左右交互に10回ずつ ※上半身はなるべく床につけたままで、ひねった時に顔は足があったほうを見ると効果的 参考文献:「図解 腰痛を治す安心読本」伊藤晴夫著 主婦と生活社 「オモシロ健康ガイド 腰痛ギク!」石田肇著 保健同人社 公開日:2001年12月3日
ヒトはほかの動物に比べて、はるかに腰痛を起こしやすい動物です。なぜなら、二本足で歩くから。立っている時だけでなく、歩く時や、物を持つ時なども腰には大きな負担がかかっています。 目次 体を支える大切な脊柱(腰椎)の仕組み 腰痛が起こるのはなぜ? 腰痛を引き起こす主な病気 体を支える大切な脊柱(腰椎)の仕組み 腰の骨のことを腰椎(ようつい)といいます。腰椎は体を支える脊柱(いわゆる背骨)の一部です。この脊柱のおかげでヒトは二本足で歩くことができます。まさに体の要となっているのです。 脊柱は、体を横からみるとS字状に弯曲しており、これを前の腹筋と後ろの腰背筋と靭帯で支えています。 体を支持する脊椎は、上から7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、その下に骨盤と連結する仙椎、さらに尾骨でできています。それぞれの腰椎の間にクッションの役割をする軟骨状の椎間板(ついかんばん)があります。 腰痛はこの腰椎のほかに椎間板、神経、靭帯、筋肉のいずれに故障が起こっても発生し、特に5個の腰椎のうち、下の二つに大きな力がかかり、痛みを発生することが多いようです。 脊柱(腰椎)の仕組み 腰痛が起こるのはなぜ? ヒトはほかの動物に比べて、はるかに腰痛を起こしやすい動物です。なぜなら、二本足で歩くから。立つことによって脊椎は重い上体を支えなければならず、とくに腰椎に大きく力がかかります。立っている時だけでなく、歩く時や、物を持つ時なども腰には大きな負担がかかっています。 ほかにも腰痛を起こす要因があります。 腰痛を引き起こす要因 ●骨や椎間板などの病気によるもの 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)、骨折、椎間板ヘルニアなど骨や椎間板に起こる病気によって起こります。また、病気以外に腰を支える筋肉の衰えや使い過ぎ、内臓や神経のトラブル、ストレスなども重大な誘因になります。 ●姿勢、体型などによるもの 悪い姿勢を続けていると、椎間板や椎間関節、その周りの靭帯や筋肉に大きな負担をかけることになります。また、お腹を突き出した姿勢(体型)や猫背も腰痛の要因になります。 ●仕事によるもの 重い物を積み下ろす仕事、中腰での仕事などは腰痛持ちの人が多いようです。また、同じ姿勢を続ける(車の運転など)仕事や家事作業、育児も要因になります。 腰痛を引き起こす主な病気 腰痛を引き起こす病気はさまざまで、その痛み方や、痛みの部分、また年齢によってもその病気はいろいろあります。 いずれの場合も痛みを感じたらまずは安静にすることです。様子をみて、専門医にかかりましょう。 腰痛症 あらゆる検査をしてもこれといった異常が見られない、腰の痛みのことです。重い物を持って腰をひねったり、腰を打ったり、突然のくしゃみなどによって「魔女の一撃」と称されるほどの突然の激痛が起こったものはぎっくり腰ともいわれます。 安静にしていれば痛みそのものは治まりますが、再発しやすく、椎間板ヘルニアや変形性脊椎症に移行することもあるので要注意です。 魔女の一撃!?ぎっくり腰はこう対処しよう 椎間板ヘルニア 椎間板の中にある髄核が、それを取り巻く線維輪から飛び出して起こります。神経を圧迫するので、腰痛だけでなく、足にも痛みやしびれを感じます。 あらゆる世代でかかりやすい病気です。若い人はスポーツなど外部からの圧迫によって起こり、中高年では椎間板の老化によって起こりやすいようです。 腰椎分離症・腰椎分離すべり症 腰椎の上関節突起と下関節突起の間が分離した状態をいいます。ただし、分離しているからといって必ずしも腰痛を起こすとは限りません。分離した部分は、支持性が弱く腰椎にずれを生じることがあり、これがすべり症です。 腰椎のずれの程度が大きいと神経を締めつけるため、しびれや痛み、歩行障害を招くこともあります。激しいスポーツをした人に多くみられます。 変形性脊椎症(腰椎症) 加齢とともに椎間板がすりへり、これをカバーしようとして椎骨にトゲのような骨の出っぱりができ、この突起が神経を刺激して痛みやしびれを起こすものです。 年齢とともに骨が変形したからといって、必ず痛みがあるわけではなく、周りの靭帯や関節や椎間板を疲労させた場合に腰痛を起こします。 脊椎管狭窄症 腰椎の骨の中に脊柱管とよばれる、神経を保護する通り道があり、これが狭くなって脊髄や神経根が圧迫されて痛みが起こるものです。長時間歩いていると腰から足にかけて痛みやしびれが広がり、歩くことができなくなる場合もあります。 脊柱管が狭くなる原因は先天的なものと脊椎すべり症、変形性脊椎症など、ほかから移行する場合があります。 骨粗鬆症(こつそしょうしょう) 骨からカルシウムが失われ、骨質の目が粗くなり、スカスカになった状態です。骨がもろくなるので、ちょっと転んだだけでも骨折する場合があります。 老化や更年期のホルモンバランスの崩れから起こりやすいのですが、加齢とともに運動不足やカルシウムを吸収する力が弱くなることも原因のひとつです。 骨粗鬆症(骨粗しょう症)
腰痛は急に起こることが多く、突然激痛を感じたら、まず安静にすることが大事です。たいていは1週間もすれば痛みはひいて行きますが、それでもひかない場合にはなんらかの病気になっていることがあるので、専門医にかかりましょう。 目次 一に安静、二に安静 外出先で突然痛みに襲われたら? 一に安静、二に安静 ギクッと腰に激痛が走ったら、まずは安静にすることです。ソファなどの柔らかいものは避け、固い布団の上で、えびのような体勢で横になります。あお向けに寝る場合には、ひざの下に枕をいれましょう。さらしなどで腰と腹を固定します。 2~3日は安静にし、痛みがひどい場合には、痛み止めを服用してもいいでしょう。日常生活では重い物を持ったり、中腰になることを避けるようにします。 1週間以上たっても、痛みがひかない場合には、整形外科などの専門医に相談するようにしましょう。 外出先で突然痛みに襲われたら? 階段途中やオフィスで突然ギクッとなったら、周囲の目は気にせず横になる場所を探しましょう。なるべくなら、ベンチのように固い場所でえびのような姿勢をとります。 ただし、横になれる場所がなければ、寄りかかることのできる壁などを探し、腰を少し曲げて押し付けるとかなり楽になります。 痛みが少し治まったら、カニのように横歩きし、お腹に力を入れてゆっくりと歩きます。タクシーなどで帰宅するときには、ひざをかかえてうずくまるような体勢で乗るとよいでしょう。
腰痛に効くツボ、漢方薬を紹介します。 目次 腰痛に効く!ツボ指圧 腰痛に効く!漢方薬 腰痛に効く!ツボ指圧 ■委中(いちゅう) 急な腰痛で動けなくなったときに重宝するのがこのツボです。ひざの裏のくぼみにある横紋の中央で、ピクピクと脈がふれるところにあります。急な腰痛の時は一番楽な姿勢のまましばらく安静にし、このツボを親指で30秒ぐらい押さえていると、痛みが軽くなります。 ■腰腿点(ようたいてん) ギックリ腰の痛みをやわらげるツボです。手の甲の小指と薬指の間を上になぞっていって骨が交差するところがそうです。ギクッときたら安静にし、このツボをボールペンや爪の先でゆっくりと骨に食い込ませるような感じで押します。しばらく押したあと離す、を15分ほど続けましょう。押したときにひじから肩にかけて鋭い痛みが走りますが、我慢です。 腰痛に効く!漢方薬 タイプ 漢方薬 下腹部に力がなく軟弱で、夜中に頻尿がみられる 八味地黄丸(はちみぢおうがん) 水毒によるむくみや関節のはれ・痛みを伴う ヨク苡仁湯 (よくいにんとう) 背中から腰にかけて圧迫感があり、便秘の傾向もある 大柴胡湯(だいさいことう) 貧血や手足の冷えがあり、疲れやすくむくみの傾向もある 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) ワンポイントアドバイス 腰痛が起こりやすい人は、腰を冷やさないことが大切です。太りすぎにも注意しましょう。寝具はやわらかいものは避けてかためのものを選びます。 急性のギックリ腰を起こしたときは、とにかく何もせず(風呂もダメ!)じっと横になっているのが一番です。あわてて下手な治療をするとかえって悪化することも多いので注意しましょう。
腰痛の原因は、自分でも気付かない生活習慣にあることが多いようです。毎日のちょっとした動きや姿勢が腰に負担をかけていないか、もう一度チェックしましょう。 目次 腰痛の原因になる5つの生活習慣 簡単にできる腰痛予防体操 腰痛の原因になる5つの生活習慣 腰の角度 左右のバランス 長時間の同じ姿勢 無理な姿勢 寝るときの姿勢 体の左右のバランスが崩れると背骨や骨盤の歪みにつながり、腰痛の原因になります。買い物をしたときなど、片手だけに重いものを持つのはやめましょう。いつも片側の肩だけに荷物をかけるクセも直したほうがいいようです。重いかばんは、たすきがけにしたほうが腰への負担は軽減します。 同じ姿勢を続けることも、腰に負担をかける原因です。次のようなシーンには特に注意しましょう。 台所 立ちっぱなしで作業するときには足元に低い台を置き、片足を交互に乗せるといいでしょう。蛇口が遠いと前傾姿勢になりやすいので位置の調節を。 椅子に座る 腰かけるときには足を組んだ方が腰への負担は軽減します。ただし左右の足をどきどき組みかえること。オフィスでのデスクワーク時には、1時間ごとに立ち上がって全身をのばし、体を休めましょう。電車内では浅めに腰掛け、ひざをやや開き加減にするといいでしょう。 床に座る 横座りやあぐら座りは腰に負担がかかります。正座を習慣化すると知らす知らずのうちに腰痛退治ができます。長時間座るときには、座布団を折ってひざの間に入れると楽になります。 簡単にできる腰痛予防体操 軽い柔軟体操で腰回りの筋肉をほぐし、知らず知らずのうちに酷使している腰の筋肉をゆるめることで腰痛予防になります。就寝前のくつろいだ時間などに、ゆっくりと試してみましょう。少しずつ深く曲がるようにし、左右の曲り具合にだんだん偏りがなくなるようにしていきましょう。 ●両足をそろえて上体を前に倒していきます。ももとひざの裏側、お尻のあたりに意識を集中し、伸びを感じるようにします。 ●両足を開いて上体を前に開いていきます。ひざの裏側、股関節に意識を集中し、伸びを感じるようにします。 ●両足の足の裏を合わせて両手でかかえるようにし、上体を前に倒していきます。ひざの裏側、お尻、股関節などに意識を集中させ、伸びを感じるようにします。
厚生労働省の調べで「体に感じる痛み」のトップにあがったのは「腰痛」でした。しかし、ひとくちに腰痛といってもその痛み方は人それぞれです。どんな痛みと、どうやって付き合っていくか、腰痛対策を考えてみましょう。 目次 こんな痛みのときはこう対処 腰痛の治療とは 腰痛に効くツボ刺激でリラックス こんな痛みのときはこう対処 連続的な激しい痛み・ギックリ腰 4~5日は絶対安静にしていることが重要です。むやみに動くと症状が悪化し、慢性化してしまう場合もあります。 魔女の一撃!?ぎっくり腰はこう対処しよう 断続的な強い痛み 立っていられないほどの激しい痛みが断続的に襲ってくる場合は、鎮痛剤などで炎症を抑えましょう。早めに手当てをしないと慢性化するおそれがあります。 我慢できる程度の病み 心地いいと感じるくらいの温度のぬるま湯に、10~15分つかってみましょう。血行がよくなるので痛みが軽減するはずです。 軽い痛み 温・冷どちらのタイプでも、気持ちいいと感じる湿布を使ってみましょう。湿布は、皮膚を通して筋肉や関節に薬剤を浸透させてくれます。 腰痛の治療とは 腰痛の治療法は非常に多様化しており、民間療法まで含めると数限りない方法があります。下にあげたものはそのなかの一部です。「これは効く」というものが万人にあてはまるとは限りませんので、自分に合ったものを見つけるには時間がかかります。試したうえで、症状を相談しながら決めていくのがいいでしょう。 ●カイロプラクティック 痛みの原因を背骨の歪みにおき、骨盤や関節の歪みまでをケアします。 ●整体 施術後の爽快さがポイント。施術中に痛みを伴って我慢できない人は避けたほうが無難です。 ●はり・灸 原因の除去にはなりませんが、気持ちよさという点では◎です。 ●指圧・マッサージ 筋肉をほぐす意味では効果的です。気持ちよければ問題ありません。 ●牽引療法 全身を上から吊し振動を与える方法です。腰痛の原因のひとつ、血液の循環をよくし、腰を左右に揺らしながら徐々に脊推の矯正をしていきます。 ●レーザー治療 椎間板ヘル二アの手術法のひとつです。通常1日の入院が必要となります。ただし、重度のタイプは治療困難で、保険適用となっていないため治療責が高いという問題点もあります。 腰痛に効くツボ刺激でリラックス 部屋でゆっくりとツボを刺激するのも効果的です。刺激後はあまり体を動かさないほうがいいので、就寝前などに試してみましょう。背中のツボは、いずれもひと押し10秒、5~6回が目安となります。 ●腎兪(じんゆ) 肩からひじを体の両わきにぴったりつけたときの、ひじの高さ。両腕を後ろに回し、親指の腹で二つのツボを一緒に刺激します。体に対して垂直にカを入れ、ゆっくりカを抜きます。 ●志室(ししつ) 腎兪から左右外側に指幅二本分。肩甲骨のもっとも肉側の点から垂直に下がった線上にあります。両手の親指で内側に向けて強めのカで押します。 ●大腸兪(だいちょうゆ) 腰に手を当てたときの手の高さで、背骨から左右外側に指幅二本分です。刺激の仕方は腎兪と同じです。 ●風市(ふうし) 両腕をわきに垂らし、まっすぐ立ったとき、中指の先が触れる筋の溝のあたりにあります。椅子に座った状態で、コリをほぐすように10分ほど押しながらもみます。腰痛の予防にもなります。
多くの人を苦しめる「腰痛」、その原因は何でしょうか?「骨格」「筋肉」「血行」の3つの点から、腰痛が起こるメカニズムを探りました。 目次 腰痛の三大原因「骨格」「筋肉」「血行」 まずは、腰と背骨、神経の関係を知る 「骨格」が悪ければ、神経に触る!? 「筋肉」の弱さが、腰痛の原因に!? 血液の流れが悪くなるのも腰痛の原因に!? 腰痛の三大原因「骨格」「筋肉」「血行」 腰痛は人類が2本足で立ったときから抱え込んでしまったものです。でもその腰痛の種を発芽させてしまうかは、個人の生活習慣や体の使い方に大きく作用されています。 特に忙しく便利になった現代社会では確実に腰痛持ちが増えています。 そこで、3つの原因「骨格」「筋肉」「血行」から腰痛のメカニズムを探ってみましょう。 まずは、腰と背骨、神経の関係を知る 背骨(=背柱)はご存知の通り1本が体の真ん中を通っているわけではなく、短い骨(=椎)が並んでいます。各椎の間には椎間板と呼ばれるクッションがあります。背骨を細かく見れば首に始まる頚椎7本、胸椎12本、腰椎5本、仙椎5本、尾椎3~5本からなっています。この背骨の回りには筋肉があり、骨を支え(もちろん他の骨の回りにもある)、その筋肉の運動によって体を曲げたり伸ばしたりできるのです。特に、腰付近の背骨からは、下半身の神経が多く集中しています。 「骨格」が悪ければ、神経に触る!? 変形性脊椎症 高齢になると長年の習慣で骨が変形してきます。例えば前屈みの姿勢の多い仕事の人や重い荷物をよく持つ人は背中が曲がったり、右手を使う仕事だと体全体が右曲がりになったりします。中高年の腰痛に多いのがこのタイプです。 腰椎分離症 骨がまだできあがっていない若い時期に、過激な運動が骨に影響を与えてしまうと、背骨の骨折である腰椎分離症が起こります。 また骨折までいかなくても、若年時代の過激な運動で痛めた腰の痛みは成長しても残ることが多いので注意が必要です。 椎間板ヘルニア 骨と骨の間にあり、クッションの役割をしている椎間板。重い荷物を持ったり、一定の姿勢を長時間とっていると、骨がゆがみ、次第に椎間板も圧迫され、ひしゃげたサンドイッチの中身のように飛び出してきます。それが神経に触れると、痛みはもちろん、足のしびれなども起こします。こうなったら、入院にまで発展するので、がまんばかりせずにこうなる前にきちんと治療を受けた方が良いでしょう。これは背骨の中でも首の頚椎と腰の腰椎で起こることが多いようです。それだけ腰や首が酷使されているということです。 髄核が飛び出す病気「ヘルニア」を予防しよう 「筋肉」の弱さが、腰痛の原因に!? 筋力が低下すると、例えば腰痛の場合もレントゲンなどでは特に異常が認められず、症状もだるい重いといったことになります。 簡単に言ってしまうと、筋肉が弱くて支えきれずにそれでも体を曲げたり伸ばしたりしないわけには行かず、筋肉が疲労してだるくなったり(筋肉を使いすぎると筋肉組織内にブラジキニンという発痛物質を作り出し、腰痛を引き起こします)、腰椎にやたらに負担をかけて、いずれ骨格(すなわち腰椎)にも負担がかかってくることになります。 血液の流れが悪くなるのも腰痛の原因に!? 血液の循環が良くなければ、体に凝りが生じ、筋力の低下を生じ、血管の回りに発痛物質のブラジキニンを発生させます。 血行が悪くなる大きな原因は、運動不足、きつい下着、そして太りすぎです。脂肪が血管を圧迫して収縮させてしまい、血のめぐりが悪くなります。 ブラジキニンという発痛物質 ブラジキニンという痛みの刺激をもった化学物質が発生するとそれが神経を刺激します。その結果、カルシウムイオン濃度が高くなり、 電位として脊髄から脳へ伝わり、痛いと感じる仕組みとなっています。ブラジキニンには、発痛作用のほか、血管拡張作用、血管透過性亢進作用があって、古典的な急性炎症症状すなわち、発赤、腫脹、発熱、疼痛を生じます。現在では、ブラジキニンが炎症による痛みの主要起因物質であると考えられています。
お疲れ社会の街角に、最近目につくのが「15分1500円、30分3000円」といったクイックマッサージの看板です。いつごろはやり出したのか明確ではありません。一説によると、1994年(平成6年)ごろから目につき始め、いまや大都市圏を中心に全国8000店はあるといわれます。 イメージを変えて大成功 肩凝り、腰痛は、日本人の国民病のようなもの。忙しい生活がそれにさらに輪を掛けている次第です。 従来、マッサージは、温泉街などの遠方にあり、比較的年配の方が利用するものというイメージがありました。しかし、クイックマッサージは、オフィス街の側にあり、内装にも趣向を凝らした店が多く、気軽に利用できるのが特徴です。 このようにして手軽さや清潔感がアピールでき、若年層をもターゲットに取りこむことに成功しました。 女性は疲れている クイックマッサージの利用者で圧倒的に多いのが女性で、利用者の約7割を占めるともいわれています。 クイックマッサージは、いまやOLの必須アイテムとなってきているのです。 また、最近では、福利厚生の新メニューとして、クイックマッサージを採用する企業が出始めています。
腰痛とスイミング 腰痛の改善を対象としたスイミング教室では次のような指導をしています。 ストレッチング(背部伸筋群、大たい屈筋群、下たい屈筋群など) 水中歩行(腰痛にもかかわらず、水中での運動が苦痛を伴わないことを経験する) 各種姿勢での「浮き身」の習得(平衡感覚を身に付ける) それらを習得したらクロールや背泳ぎにチャレンジします。腰痛には背泳ぎが適していますが、胸を張り過ぎて背中を反らせないように注意します。 クロールと背泳ぎを交互に行うバックロールは体の不必要なひねりも少なく、背浮きができれば比較的強度も調節しやすい泳ぎです。 変形性ひざ関節症とスイミング 体重オーバーでひざに余分な負担が掛かること、加齢によりひざの関節が老化していること、ひざを支える大たい四頭筋が弱くなっていることなどが、ひざ関節症の原因と考えられます。 治療として大たい四頭筋を鍛えるには、やはり浮力を受ける水中運動が適切です。クロールでも背泳ぎでも、ばた足を必要とする泳法が適しています。泳げない人は水中歩行だけでも効果が期待できます。 変形性ひざ関節症や腰痛は、急性期には安静が必要ですが、回復期に入ったら早くから運動療法を始めることが大切です。
重い物を持ち上げたり、体をひねったりした時に起こる ぎっくり腰と呼ばれるものは、急激に起きる腰痛の総称です。なかでも多いのが腰ついのねんざです。腰の周りの筋肉や筋膜の一部が切れ、背骨の両脇あたりに痛みが走るものです。主な原因は、重い物を持ち上げたり、体をひねったりした時に起こるもので、腰を曲げられなくなります。 もうひとつがヘルニアです。せきついの骨と骨の間にあってクッションのはたらきをするつい間板の中の髄核(イカやタコの体のような柔らかい物質)が外に飛び出し、せきついを支えている部分を刺激するため痛みが走るものです。体をねじったりして起きたり、中腰の作業や運動を続けていると起こります。 デスクワークの人に多い ぎっくり腰やつい間板ヘルニアにかかる人は、重労働の人は意外と少なく、デスクワーカーや車好きの人に多いというデータがあります。 いすに座りっぱなしですと、体を支える体重が腰にかかります。そのままにしておくと、血液の循環が悪いつい間板に負担が掛かり、ヘルニアが出てしまい、神経が圧迫されて痛むのです。 座りっ放しに注意 長時間いすに座りっ放しは、いちばん腰に良くありません。時々いすから立ち上がり、軽く体を動かしましょう。そして、歩く時も背筋を伸ばして歩くと腰の負担が軽くなります。
覚えればその技術は生涯忘れない スイミングは、年間を通じて、年齢や性別にこだわらずだれもが体力に応じて楽しめ、その上健康と体力づくりに大きな効果が期待できる運動です。スイミングはどうして生涯スポーツとして適しているのでしょうか。 運動の負荷が自由に変えられる 全身を使う 技術の上達が目に見えて分かり、しかも奥が深い マイペースでできる 障害が少ない 腰痛など老化によってもたらされる病気の予防に役立つ このように最適のスイミングも長続きさせて価値あるものにするためには、プールを何度も往復するだけでなく、のんびりと泳ぐことも大切です。 ゆっくり泳ぎでも効果は大 スピードのある泳ぎではないと効果が上がらないと考えがちですが、ゆっくり泳いでも代謝という面からは十分に運動効果が期待できます。それほど「きつい」と感じることなく、体の弱い人でも心拍数を高め、心臓をより活動させることができるからです。 ウォーキングなどは汗ばむ程度に「ややきつく」行わないと心拍数は上がらず、心肺機能の鍛錬にはなりません。 ところがスイミングでは水の抵抗や水圧、運動姿勢などにより、運動中の心拍数増加が陸上での運動中よりやや低めになります。つまり、それだけ心臓に余裕を残して運動ができるわけです。 なお、自分の安静時と泳ぎ終わった直後の心拍数(脈拍)を測定して知っておくことも、健康管理の上で大切なことです。
軽い腰の痛みを感じたら 腰痛といっても症状・程度によってまちまちです。次に紹介するのは、軽度の場合の体操です。 床に足を投げ出して座ります。一方のひざを曲げて足の裏をもう片方のひざ辺りに付けます。両手を伸ばして、伸びている足の先に両手を付け、8~10秒静止。左右の足を交互に5回ずつ繰り返します。 今度は立って、足をひざの所で交差し、ゆっくり前傾し、5秒間静止。足を左右交互にして5回繰り返します。 次も立って行います。いすの上に片足を上げ、その足の先に上体を倒しながら手を付け15秒静止。これを左右1回行います。
ストレッチングを覚えて腰痛防止 腰痛があると動くのがおっくうになります。そのうち軽快すればいいのですが、腰痛防止をやっていないと、また再発します。 デスクワークの多い人や車好きの人は、次の腰痛防止ストレッチングを覚えましょう。 畳の上に仰向けになってひざを立て、両手は首の後ろで組んで、そのまま4、5回深呼吸。 1の体勢で腹部に力を入れて腹筋を3~5秒緊張させ、その後力を抜きます。この繰り返しを10回。 同じく1の体勢で上半身を起こし、肩を床から25cmほど持ち上げて5秒間静止。この繰り返しを10回。 両手を腹部に乗せ、背中と腰は床に付けたまま、お尻だけを床から持ち上げたまま5秒静止。お尻を上げたり下げたりの繰り返しを10回。 上体を起こして両ひざを抱え込んで脇の下に5秒間。これも10回繰り返します。 仰向けになったまま、片方ずつ足を交互に持ち上げます。これも10回ほど。 以上の6種類を気長に続けると、血行が良くなり、腰回りが軽くなります。