肩こりは誰でも一生の間に一度は経験するものだと言われています。肩こりの原因はさまざま。多くは肩の使い過ぎや、年齢、体型などによるものなので、心配することはありませんが、何かの病気ということもあるようです。「いつもと違う痛み」に気を付けましょう。 目次 肩こりの原因 Q. 肩こりが起こった時には、温める?それとも冷やす? Q. 慢性的に肩こりに悩まされているけど、病院に行かなくてもいいの? 肩こりの原因 現代病ともいわれる肩こり。肩こりの主な原因は、筋肉への酸素不足と老廃物の蓄積である。筋肉が酸素不足になる原因はさまざまだが、8~9割は使い過ぎや年齢、体型などによるものなので、心配することはないようだ。 ただし、病気の場合も無きにしもあらずなので、肩こり以外の症状がある場合には、それぞれ専門医に相談してみよう。 肩こりの原因 ●無理な姿勢を続ける 長時間同じ姿勢を続けていると肩こりになりやすい。デスクワークが多い人などはその典型だ。同じ姿勢を続けていると筋肉の緊張状態が続き、血液の循環が悪くなるために、肩こりになる。寝ころがってテレビを見たり、新聞を床に置いたままで読むなども、肩こりの原因に。 ●骨・筋肉の異常 年齢とともに、骨(首などの)に何らかの異常が起きて神経を圧迫し、痛みやしびれを起こすことがある。腕を上げると肩が痛んだり、しびれてくるような場合には、整形外科などに相談してみるといい。 ●内臓系の異常 狭心症、心筋梗塞、肺がん、糖尿病、高血圧、低血圧、貧血、胃炎、胃潰瘍など内臓系の病気を患っていると肩こりを起こすことがある。その場合には、肩こり以外の症状(頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、背中の痛みなど)が起こるので、内科に相談してみよう。 ●目の疲れ メガネやコンタクトレンズが合っていなかったり、パソコンなどを長時間見つづけると、目が疲れて肩こりの原因に。 ●歯の病気 顎関節症、噛み合わせが悪い、歯周病などが原因になることもある。 ●心の病気 ストレスやうつ病など、精神的に緊張したり悩んだりすると、筋肉内の血管も意識しないうちに収縮している。そのため、筋肉を使っていないのに、血行が悪くなり、筋肉に老廃物がたまってしまう。 ●体型 肥満や、痩せ過ぎなどが原因で筋力が衰えていると、肩こりになりやすい。また、なで肩など体型によって肩の筋肉に負担がかかりやすい人がいる。猫背、いつも下を向いている人も同様。 Q. 肩こりが起こった時には、温める?それとも冷やす? 冷やすとすーっとして気持ちがいいため、冷やすものと思われがちだが、基本的には温めること。外傷性の打ち身や捻挫などで、熱を持っている場合には、早期なら冷やすこともあるが、じんとくるような肩こりの場合には、とにかく温めて血液の循環をよくしたほうがいい。 肩の温め方 ゆったりお湯につかる。お湯の温度は38~40度程度。また、ちょっと熱め(40~42度)のシャワーを肩にかけてもいい 蒸しタオルを当てる 使い捨てカイロを肩に貼る ドライヤーを当てる Q. 慢性的に肩こりに悩まされているけど、病院に行かなくてもいいの? 肩こり以外にめまい、立ちくらみ、頭痛、背中の痛み、耳鳴り、胸が締めつけられるような痛み、などを感じる場合には、肩こり以外の何か病気が隠れていることがあるので、病院に行ったほうがいい。「いつもと違う痛み」が「いつもより続く」場合には注意しよう。 公開日:2001年12月10日
肩こりがひどい場合、病院や治療院では、どんな治療をしてもらえるのでしょうか?また、自分でできる肩こり解消法として、ストレッチやツボ押しをご紹介します。 目次 肩こり解消法:病院、治療院編 肩こり解消法:ストレッチ編 肩こり解消法:ツボ押し編 肩こり解消法:病院、治療院編 肩こりがひどく、自分ではどうしようもない場合、病院や治療院でお世話になるだろう。実際、どんな治療をしてもらえるのだろうか。主なものを挙げてみた。 肩こりの治療には、西洋医学・東洋医学どちらもあるが、ほかの病気に比べ東洋医学での治療法も多いよう。また、どの治療法が効くのかは、その人その人まちまちである。 ●薬、注射 痛みがひどい場合には、鎮痛剤や消炎剤などを用いて、痛みを和らげたり、感じなくさせたりする。また、肩に注射をして痛みを和らげる場合もある。 ●電気療法や温熱療法 低周波の電流や電磁波を用いて筋肉を収縮させてほぐし、血行をよくする方法が電気療法。一方、遠赤外線などを当てて温めることで血行をよくするのが温熱療法。 ●マッサージ、指圧 体の筋肉をほぐし、血行をよくして疲労物質を流し出すもの。家庭でも手軽にできるが、プロにやってもらうとまた違う。鍼灸によるツボ刺激もある。 肩こり解消法:ストレッチ編 肩こりは自分でも解消できる。そのひとつがストレッチだ。仕事中も同じ姿勢を続けないで、合間にでもたまにストレッチを行うと、肩こり解消&予防になる。首をぐるぐる回したり、肩を上げ下げするのも効果的。 また、長い目で見るなら、ダンベル体操などで筋力を鍛えたり、腕をよく動かす水泳などをすると、肩こりになりにくい体になる。 ストレッチならこんなものを 頭の後ろで手と手をつないで上へひっぱって伸ばす。 両手を組んでおでこにあて、おでこを後ろに押す。同時に首を前に曲げるように力を入れ、ゆっくり5つ数える。次に組んだ両手を頭の後ろに当てて、逆向きに力を入れ合う。 右手を頭の右側に当て、手に力を入れると同時に頭を右に倒そうとしながら、ゆっくり5つ数える。左側も同様に行う。 番外編:目が疲れてくると肩こりの原因に。そこで、目の疲れを取るために、目をぎゅっと閉じたり、目の玉をぐるぐる動かしてみるとよい。目頭や目尻を押さえても。 肩こり解消法:ツボ押し編 肩こりに効くツボは、肩から背中にかけてある。ひとりでは届かないところも多いので、誰かツボを押してくれる人を探そう。 ●天柱(てんちゅう) 首の後ろ、髪の生えぎわにある、2本の太い筋肉の外側のくぼみ。両手で、頭を後ろから抱え込むようにし、親指でツボを刺激する。首のこりがほぐれる。 ●肩井(けんせい) 後ろ首の根もとと肩先の中間のところ。自分で押すのはちょっと難しいかも。ツボ仲間にやってもらうときは、後ろに立って肩をつかむようにして、親指で強めにもみ押してもらうといい。 近くにある曲垣(きょくえん)、 肩中ゆ(けんちゅうゆ)も指圧し、周囲を手のひらで押してなでるようにすると、さらに効果的。 公開日:2001年12月10日
頭痛・肩こりに効くツボ、漢方薬を紹介します。 目次 頭痛・肩こりに効く!ツボ指圧 頭痛・肩こりに効く!漢方薬 頭痛・肩こりに効く!ツボ指圧 ■印堂(いんどう) 両眉の付け根と付け根の中間にあります。親指の腹でゆっくりていねいに10回ほど押しましょう。頭全体の痛みに効きます。 ■太陽(たいよう) 眉じりの外側と目じりの外側の中間あたりにあります。人差し指または親指の腹で、始めは少し弱めに、力を少しずつ加えて、最終的にはしっかりと押しましょう。目の疲れからくる頭痛によく効きます。 ■陽陵泉(ようりょうせん) ひざ関節の外側から下へさぐっていくと、小さな丸い骨の突起があります。この突起の外側の前面を親指幅分下がったくぼみがツボです。親指で10回ほど押します。突然ズキンズキンと脈打つような痛みが頭の片側におこる「片頭痛」によく効きます。 ■天柱(てんちゅう) 首の後ろ、髪の生えぎわにある、2本の太い筋肉の外側のくぼみです。両手で、頭を後ろから抱え込むようにし、親指でツボを刺激します。肩こりからくる頭痛や目の疲れにもよく効きます。 ■肩井(けんせい) 後ろ首の根もとと肩先の中間のところです。自分で押すのはちょっと難しいかもしれません。ツボ仲間にやってもらうときは、後ろに立って肩をつかむようにして、親指で強めにもみ押してもらうといいでしょう。肩こりの特効ツボです。 近くにある曲垣(きょくえん)、肩中ゆ(けんちゅうゆ)も指圧し、周囲を手のひらで押してなでるようにすると、さらに効果的です。 頭痛・肩こりに効く!漢方薬 タイプ 漢方薬 風邪によるもの 葛根湯(かっこんとう) 片頭痛や生理痛など、血液循環の悪さからくるもの 加味逍遥散(かみしょうようさん)桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 水分代謝の悪さからくるもの 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)五苓散(ごれいさん) 胃腸障害を伴うもの 三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)黄連解毒湯(おうれんげどくとう)半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう) 精神的ストレスからくるもの 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)葛根湯(かっこんとう) ワンポイントアドバイス 風邪による頭痛は、熱いものを食べて汗をかくようにしましょう。水分代謝異常によるものは、水分をとりすぎないようにして、モチ米など小便の出を悪くする食べ物はひかえます。胃腸が熱をもっているときは香辛料や刺激物をひかえ、逆に冷えている場合は刺身や生野菜をひかえます。
肩こり・イビキ・口臭・抜け毛など…体の気になるところを改善するために、できることはないのでしょうか?そんな人に、これらの悩みに効くと言われる食べ物をご紹介します。 目次 「肩こり」におすすめの食べ物 「イビキ」におすすめの食べ物 「口臭」におすすめの食べ物 「抜け毛」におすすめの食べ物 「肩こり」におすすめの食べ物 しょうが しょうがは体の新陳代謝を活発にし、保温効果もよいことから、筋肉疲労を治し、血流をよくする。疲労からくる肩こりや、低血圧や冷え性の人の肩こりに効果があるといわれている。食用だけでなく、お風呂に入れたり、少量をすりおろして、こっているところに直接すり込む方法もある。 しょうが葛湯(くずゆ)の作り方 葛粉(かたくり粉)大さじ1杯を大きめのカップに入れ、水少々で溶かし、熱湯を注ぐ。 そこにしょうが1かけの絞り汁(すりおろしてしぼったもの)とはちみつ大さじ1を入れ、熱いうちに飲む(洋酒などを少し混ぜてもよい)。 わかめ、ねぎ わかめに含まれるヨードという栄養素は、体内でチロキシンという代謝を盛んにするホルモンになり、血行をよくするはたらきがある。また、ねぎはビタミンB1を多く含む。これは エネルギー代謝を活発にして筋肉の疲労物質を分解しやすいはたらきがある。 多少見映えが悪くても、具の方が多いような味噌汁にするなどして、わかめもねぎも、たっぷり食べられるように工夫しよう。特にねぎに含まれるビタミンB1は、水洗いや加熱で半減してしまうので、小さく切っては効果がない。鍋物に入れるときくらいの大きさにし、火を通しすぎないように注意しよう。 「イビキ」におすすめの食べ物 イビキの場合、食生活全般を少しずつ見直していくことが必要。特に、肥満がイビキの原因になっているケースが多いので、太っていてイビキが気になるような人は、自分の食生活を見直し、ダイエットを目指す必要がある。 また、お酒やたばこはのどの炎症の元になるとともに、普通の人に比べて血液中の酸素が不足しがちなので、イビキを増長することも。少しずつ減らすか、思い切ってやめることをおすすめ。 イビキ防止のための食生活 ●1日3食規則正しくとる 1日の食事時間や回数が不規則だと、胃や腸に負担をかけ、慢性的な体の疲れを招くことが多い。こういった疲れもイビキのひとつの原因になる。 ●食事は腹八分に 夕食などを食べ過ぎてしまうと、のどの奥や粘膜の充血やはれのもとになる。 ●お酒、たばこはひかえる 「口臭」におすすめの食べ物 ●牛乳 胃の中に入ると、悪臭の元になるたんぱく質を脂肪の膜で包み込む。にんにくやアルコールの臭い消しにも効果があるそう。 ●レモン、梅干し レモンや梅干しに含まれる有機酸は、唾液の分泌を促進するのはもちろん、臭いの元になるたんぱく質を分解させるはたらきや、食べ物の残りカスが腐敗、発酵するのを防ぐ効果がある。 ●緑茶 緑茶に含まれるフラボノイドという物質には、消臭効果、殺菌効果があり、食後に飲むと効果的。コーヒー、紅茶にも消臭効果があるのだが、緑茶ほどではない。 ●繊維質のある野菜や果物 繊維を多く含む、レタス、キャベツ、にんじん、セロリ、リンゴなどは口をさっぱりさせるだけでなく、よく噛むことで繊維質が口の中の食べ物のカスをとり、唾液の分泌も促進される。サラダなどを一番最後に食べるようにしてみては? 「抜け毛」におすすめの食べ物 ●牛乳・たまご・大豆 髪の毛の材料は良質なたんぱく質。ダイエットなどに取り組んでいる人も、1日に最低限必要なたんぱく質はとるようにしよう。なお、たまごは1日1個で十分。とり過ぎるとコレステロール過多になるので注意。 ●ビタミンを多く含む食品 髪の成長にはビタミンA、B2、B6、Eが関係しているといわれている。これらを多く含む、レバーや緑黄色野菜、海藻類などが不足しないよう気をつけよう。 ●しょうが 体内の血行をよくする効果があるしょうがは、肩こりと同様、頭髪への栄養補給にも効果あり。 公開日:2001年3月26日
肩こりの原因はいろいろ。あなたの場合は何が原因?肩こりをもとから断つために、まずはチェックしましょう。 目次 肩こりは筋肉からのSOS信号だ 肩こりになりやすい体型 肩に無理な姿勢をとることが多い 冷え性である 精神的なストレスに弱い 眼が疲れている 肩や首の骨や関節の異常 病気が原因の肩こり 肩こりは筋肉からのSOS信号だ 肩こりの直接の原因は、筋肉への酸素不足と老廃物の蓄積であるが、筋肉への酸素不足などを招く原因は多種多様。それによって、肩こりを治す方法も違ってくる。以下、主な原因を紹介しよう。心当たりのある人は、肩こりだけでなく、おおもとの原因を治すことが大切だ。 肩こりになりやすい体型 肩こりを起こしやすいのは、次のようなタイプ。例えば、肥満体の人は、腕や頭など肩の筋肉が支えるべき荷物が重くなる。このように、体型的に肩の筋肉に負担がかかりやすい人のほか、猫背などのように普段の姿勢が負担をかけていることもある。 具体例 肥満体 極端なやせ型(肩の筋肉が貧弱) なで肩(首や肩の筋肉が貧弱なことが多い) いつも背中が丸まっているような姿勢をとる 首を下げ、下を向いたような姿勢をとることが多い 肩に無理な姿勢をとることが多い 筋肉は、緊張させたりゆるめたりすることで、血液の循環を助けている。ところが、次のような姿勢を長時間とっていると、筋肉の緊張ばかりが続いて、筋肉の血行が悪くなる。 具体例 腹ばいになって本を読む 寝転がってテレビを見る 新聞を床に置いて座ったままで読む 足を組み、前かがみでデスクワークをする 枕が高すぎたりやわらかすぎたりする 冷え性である 寒いところにいると、私たちは自然に前かがみの姿勢で肩をすくめ、体を固くしてしまう。また、このような姿勢をとらないまでも、体が冷えると血管が収縮して血行が悪くなってしまう。 具体例 冷え性である 夏場、クーラーの効きすぎる場所で仕事をしている 冬場でも、長時間外にいることが多い(営業の外回りなど) 精神的なストレスに弱い 精神的に緊張したり悩んだり、怒りなどを感じるとき、筋肉内の血管も知らず知らずのうちに収縮している。このため、特に筋肉を使わなくても血行が悪くなり、筋肉に老廃物がたまってしまうのだ。 具体例 データを取り扱う仕事など、間違えないよう神経を使うことが多い ノルマや納期などに追われ、気が重くなることが多い 仕事や日常生活で、不安や悩み事、怒りを感じることが多い 責任感が強く、まじめで几帳面 ちょっとしたことでも真剣に悩んだりしてしまう 眼が疲れている メガネなどが合わず、しっかり見るために無理な姿勢をとることで肩こりにつながるケース。また、眼の疲れや頭痛と肩こりが連動して起こることも多い。 具体例 メガネやコンタクトが合わずにみえにくい 長時間パソコンに向かって仕事をすることが多い 肩や首の骨や関節の異常 歳をとると、首の骨に何らかの異常が起きて神経を圧迫し、痛みやしびれを起こすことがある。次のような症状のある人は、整形外科などに相談してみることをおすすめ。 具体例 肩こりだけでなく、痛みやしびれを感じることが多い。 腕を上げると肩が痛む 病気が原因の肩こり このほか、内科などの病気の自覚症状のひとつとして肩こりがあることも多い。例えば、高血圧、狭心症、低血圧、胆石(胆のう炎)、更年期障害、貧血など。肩こりのほかに次のような症状がいくつかあるようなら、内科に相談してみよう。また、がんでできた腫瘍のせいで肩こりと同じような感覚があることもある。 具体例 頭痛、頭が重い、めまい、耳鳴り、動悸、手足の冷え、体全体がだるい、急に胸が締め付けられるような痛みに襲われる、背中や右肩などの痛み、立ちくらみ。 公開日:2001年10月29日
ひどい肩こりを治すにはどうしたらいいのでしょうか?また、肩こりを予防するためのコツも紹介します。 目次 肩がこったら冷やす?それとも温める? 気持ちよくなるマッサージのコツ すぐにできる肩こり予防体操 肩がこったら冷やす?それとも温める? 慢性的な肩こりや痛みは、温めるのが基本。冷やすのは、筋違いを起こしたときなどの急性の痛みの場合だ。なお、急性の痛みの場合も冷やすのは2、3日まで。その後は、温めたほうがいいようだ。 肩こりが楽になる温め方 ●お風呂にゆったりつかる 38~40度くらいのぬるめのお湯にゆったりつかることでリラックス。また、こっている部分にシャワーをかけてもいい。2~3分ごとに、40~42度の熱いお湯と17~20度の水を交互にかける(10分程度繰り返す)のも効果的。この場合、最後は熱いお湯で肩を温めよう。 ●使い捨てカイロを使う カイロが直接肌に触れないよう、タオルで包むか下着の上から当てる。ただし、いつも使っているとカイロを使わないと体が冷えてしまうようになるので、頼り過ぎは禁物。こりがひどいときだけ使うようにしよう。 ●ドライヤーで温める ドライヤーを30cmくらい離して、こっている部分に温風を当てる。1ヵ所だけにならないよう、動かしながら当てるのがコツ。 ●蒸しタオルを使う 熱いお湯で絞ったタオルをポリ袋などに入れ、乾いたタオルで包んで肩に当てる。 気持ちよくなるマッサージのコツ 肩こりといえばマッサージ。体の外から筋肉に刺激を与えて血行をよくする方法だ。マッサージは痛いほうが効くと思っているかたも多いようだが、痛いくらいのマッサージは、筋肉に小さい傷をつけてしまうこともあるので、力の加減に注意しよう。「気持ちいい」と感じるくらいがちょうどいいのだ。 マッサージのコツ ●マッサージは端から中へ 手足など体の端から心臓に向かってもむのがマッサージの基本。肩こりの場合は、腕、背中、肩の順でもんでいこう。 ●手のひら全部を使ってもみほぐす 手のひら全体で腕や肩の筋肉をつかむような感じでもみほぐそう。痛いくらいに強くならないように注意。 すぐにできる肩こり予防体操 肩こりを防ぐためには、長時間同じ姿勢でいるのを避け、こまめに肩などを動かすようにするのが一番。また、普段、猫背などになりがちの人は、姿勢に気をつけることも大事。なお、眼や内科系の病気が原因と思われる人は、並行してこういった病気を治すようにしよう。 肩が気持ちよくなる体操は? 肩こりに効く体操はいろいろあるが、仕事の最中にゆっくり肩や首を回したり、肩の上げ下ろし、手の上げ下ろしをするだけでも効果的だ。また、図のようなちょっとした体操でも、1日に何度も行うことで、首の筋肉を鍛えることができる。 1. 両手を組んでおでこにあて、おでこを後ろに押す。同時に首を前に曲げるように力を入れゆっくり5つ数える。次に組んだ両手を頭の後ろに当てて、逆向きに力を入れ合う。 2. 右手を頭の右側に当て、手に力を入れると同時に頭を右に倒そうとしながらゆっくり5つ数える。左側も同様に行う。 筋肉の緊張をほぐすリラクゼーション 精神的なストレスなどにさらされると、気づかないうちに筋肉も緊張してこりの原因になる。筋肉を緊張させたりゆるめたりを数回繰り返すと、筋肉だけでなく心の緊張も解きほぐすことができる。 ●両肩を後ろに引いて、肩甲骨を中心に十分緊張させてから急に力をぬく ●腕全体に少しずつ力を入れ、肘を曲げながらこぶしを固く握る。限界まで力を入れたら少しずつ力をぬいて完全に力をぬく ●背中に力を入れてそらし、筋肉に緊張を感じたら急に力をぬく ●体の緊張をほぐすには腹式呼吸も効果がある。おなかをふくらませながら息を吸い、おなかをへこませながら息を吐くをゆっくり繰り返してみよう 肩こりに効くツボ 肩こり防止のための食生活 公開日:2001年10月29日
お疲れ社会の街角に、最近目につくのが「15分1500円、30分3000円」といったクイックマッサージの看板です。いつごろはやり出したのか明確ではありません。一説によると、1994年(平成6年)ごろから目につき始め、いまや大都市圏を中心に全国8000店はあるといわれます。 イメージを変えて大成功 肩凝り、腰痛は、日本人の国民病のようなもの。忙しい生活がそれにさらに輪を掛けている次第です。 従来、マッサージは、温泉街などの遠方にあり、比較的年配の方が利用するものというイメージがありました。しかし、クイックマッサージは、オフィス街の側にあり、内装にも趣向を凝らした店が多く、気軽に利用できるのが特徴です。 このようにして手軽さや清潔感がアピールでき、若年層をもターゲットに取りこむことに成功しました。 女性は疲れている クイックマッサージの利用者で圧倒的に多いのが女性で、利用者の約7割を占めるともいわれています。 クイックマッサージは、いまやOLの必須アイテムとなってきているのです。 また、最近では、福利厚生の新メニューとして、クイックマッサージを採用する企業が出始めています。
肩から背中が凝ったときに 首は、重い頭を肩や背中で支えています。従って長時間いすに座り続けたり、重い物を持ち続けていると、肩から背中が凝ってきます。部分的に筋肉に血流が行かなくなって循環障害を起こすためです。 次の運動は、予防とリフレッシュを兼ねたものです。 首のリフレッシュ 真っすぐ立って、両肩をゆっくりすくめるように上げ、そのまま3~5秒間停止します。その後、脱力して、腕を下ろします。これを5回繰り返します。 首をゆっくり、前傾→後傾→右→左の順に曲げます。この動作を3回繰り返します。 首をゆっくり回します。同様に、反対方向へも回してください。この動作を3回繰り返します。 背中のリフレッシュ まず床に座り、両ひざを肩幅より少し広く開き、上体をゆっくり、ひざの間に入れるように曲げ、15~20秒間そのままでいます。 その後は立って、両手の先を肩につけ、ひじを胸の前で合わせるようにし15秒間停止。これを2回繰り返します。 どちらのリフレッシュ法も症状に応じて複数回繰り返すことにより、高い効果が期待できます。
原因は運動不足とストレス ビジネスマンやOLに多いのが、水虫と肩凝り。しかし、残念ながら肩凝りのメカニズムは、実はよく分かっていません。若い時から肩の凝りやすい人は、ミドルになるに従って、ますますひどくなり、背中に鉛の板を背負っているようだと表現する人もいます。 ミドルの肩凝りの原因は、運動不足とストレスがほとんどだと言われています。肩凝りになりやすい人は、運動不足の上に、ストレスが加わり、筋肉に血流が行かなくなって、一種の循環障害を起こしてしまいます。 肩凝りの原因としてはほかに、高血圧と動脈硬化による場合も考えられます。慢性的な場合は、運動不足とストレス以外の病気を疑ったほうがいいでしょう。 いすに座りっ放しは避ける 腰痛を訴える人のほとんどは、デスクワークをしている人で車好きな人だと言われています。いすや車の座席に座りっ放しになると、体全体で支えるべき体重を腰の1カ所に集めてしまいます。そうすると、血液の循環が悪い腰部の椎間板というクッションに負担がかかり、神経が圧迫され痛みを感じるようになります。 それでも若いうちは、デスクワークの合間に一休みして、屈伸運動などをしていれば腰が軽くなってきます。ところが、ミドルになり、運動不足が高じてくると、背中の筋肉がこわばり、腰の周辺の筋肉が使われないために、腰を支える力が弱くなって痛み出すのです。