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5人に1人が「不眠症」!?睡眠障害って何?

ぐっすり眠れていますか?昼間の会議中は眠たくなるのに、夜布団に入っても眠たくならなかったり、夜中に目が覚めてしまうと、なかなか寝つけなかったり…。これらは「睡眠障害」といわれるもの。最近は仕事や遊びに忙しく、睡眠時間が減少傾向にあるようです。

5人に1人が「不眠症」

夜、寝床に入るとすぐに眠りにつく。こんな寝付きがいい人は別として、普通寝床に入ってから15分以内に寝つければ問題ないといえますが、30分以上かかってもなかなか眠れない日が続くと「もしかして不眠症?」なんて思ってしまうかもしれません。現代は、5人に1人が不眠症で悩んでいるといいます。

不眠症の症状は大きくわけて3つあります。

  • ●入眠困難
    寝つくまでに時間がかかり、それが苦になります。
  • ●途中覚醒
    夜中に何度も目が覚めます。目が覚めてから寝つけないこともあります。睡眠が浅いです。
  • ●早朝覚醒
    午前4時ごろには目が覚めてしまい、もう眠れなくなります。

不眠の原因、多いのは「ストレス」

ひとことで「眠れない」といっても、原因はさまざまです。さらに、人によって「不眠症」という尺度は異なります。ただ、他人から見れば「眠っている」と思われる人も本人が「不眠症」と思っているなら、それはよい眠りとはいえません。心配になるなら、一度専門医にみてもらうことをおすすめします。

神経症型

不眠症のなかで最も多いのがこれです。本当の意味での不眠ではありません。
寝付きが悪いため、お茶を飲んだり、本を読んだり、しばしばトイレに行ったり、昼間には昼寝をしたりしています。しかし、一度眠るとたっぷり眠っていることが多く、就寝と起床の時間をきちんと決めることで改善を望めるようです。

うつ病型

寝付きは比較的良いのですが、2~3時間すると夜中に目が覚めて苦しい思いをします。憂うつ、イライラ、ぼんやりする、食欲不振、胃腸不良、急にやせる、手足の冷えや熱、自殺願望などのうつ病の症状が見られる場合、早めに専門医に診てもらいましょう。とにかく原因のうつ病を改善することが大切です。

睡眠・覚醒リズム障害によるもの

何らかの理由によって、1日24時間で身体を整える体内時計が故障した異常です。
昼間、猛烈に眠くなったりする場合は、この障害である可能性が高いようです。

睡眠時無呼吸によるもの

睡眠中に呼吸が抑制され、眠りが浅くなっています。
原因としては、肥満、あごの異常、扁桃腺肥大、睡眠薬・アルコールなどが挙げられるようです。

循環器疾患によるもの

高血圧、アレルギー、心臓疾患、泌尿器疾患、胃腸障害、肝疾患など、内臓に慢性的な生活習慣病を抱えている場合、その異常を伝える信号が絶えず脳に送られ続け、脳は緊張し睡眠は浅くなります。
生活習慣病は、ひどくなるまで本人はなかなか気付かないものです。健康診断などを受けてみましょう。

脳の病気によるもの

脳動脈硬化症や脳卒中後遺症も不眠を併発することが多いようです。問題は意識障害なので、その治療を進めます。

睡眠環境によるもの

寝ている間の騒音や光、体に良くない寝具などにより、無意識に熟睡を妨げられていることは多いようです。環境を見直しましょう。