おしえて先生

職場の特定の人の出す音に耐えられない

みみ(23593c8117)・20~29歳女性 2024/04/16 投稿

職場の人で、頻繁に大きな咳をするのに毎回驚いてしまい、びくびくしながら仕事をしています。
仕事が手につかなくなりその場にいられなくなりトイレにこもって気持ちを落ち着かせたりするときもあります。
その人が近くにいるだけで、恐怖心があり、ずっと緊張しているかのような胸の締め付けがあり、自分の席になかなか戻れないこともあります。
特定の人だけで、ほかの人の咳などはまったく気になりません。
これはミソフォニアなのでしょうか。

ご相談者の状態はミソフォニアであると思います

ご相談者の状態はミソフォニアであると思います。
特定の方の咳のみ気になるとのことですが、これ以前には咳の音が気になることはなかったのでしょうか?もし全くなくこの特定の人のみであれば、この方との人間関係等で嫌な思いをしたなどありませんか?大きなトラブルでなくても「なんとなくいやだな」ということはありませんか?もし思いあたるようであれば、お二人の人間関係の調整が必要であると思います。
もしこの方が同僚であれば、思い切って上司に相談して調整(同じフロアで仕事しないなど)していただきながら、この方と勇気をもってお話をしてみるなどできたらよいと思います。
患者さんの中には、上司同席で「あなたの咳が気になっていました。よく考えてみると〇〇の件でちょっと意見が合わなくなってからのように思う。そのため席替えをしてもらった。」と発言し、相手にも苦しさを理解していただくことで音が気にならなくなってきたという方もいます。

特定の人以外の一般的な咳や鼻をすする音が気になる場合は、何らかの精神疾患の前兆である可能性もあり精神科受診が望ましいと思います。

ご回答いただいた

牧野真理子 先生

ドクター
ご活躍の場所 牧野クリニック(東京都中野区東中野) 診療部長
東邦大学医学部客員講師
JICA(国際協力機構)顧問医
優秀臨床専門医
アサヒビール産業医
オレンジページ産業医
日本心身医学会代議員
日本女性心身医学会理事
国際摂食障害学会会員
ご専門 心身医学(心療内科)
女性の心身症(摂食障害など)
職場のメンタルヘルス
異文化間メンタルヘルス
ご経歴 国公立大学卒業後、北里大学医学部卒業
メルボルン大学医学部大学院卒業
著書 『誰も私をわかってくれない:摂食障害・心の迷路』(悠飛社:1999)
『異文化ストレスと心身医療』(新興医学出版社:2002)
『もういいや!!と叫んで心の毒出しができるメンタルデトックス』(祥伝社:2005)
『うつにもいろいろあるんです。』<漫画 細川貂々> (オレンジページ:2011)

【共著】
『医療看護学』(中山書店)
『職場のメンタルヘルス』(南山堂)など多数

【連載】
『からだの本』(オレンジページ)「女性とうつ」連載中
所属団体 日本心身医学会代議員
日本女性心身医学会理事
国際摂食障害学会会員
先生からの一言 メンタルヘルスの疾患も早期発見が早期回復につながります。
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