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1日に作られる原尿の量はドラム缶1本分

尿のもと(原尿)は腎臓で作られる

1日に排せつされる尿量は成人で約1.5L(0.8~1.9L)です。これは飲水量、気温、発汗量、精神状態などでかなり変動します。夜間は昼間より少なく1/3~1/4になります。
血液中の老廃物をろ過して尿を作るのは腎臓です。ここで尿のもと(原尿)が作られます。

血液成分を一定にするはたらき

1日に作られる原尿の量はなんと約180L(ほぼドラム缶1本分)にもなります。それなのに、なぜ尿として排せつされるのは原尿の100分の1程度になってしまうのでしょうか。
原尿は腎組織の皮質にある糸球体に続く尿細管を流れていくうちに、水分とそこに溶けている物質(溶質)の一部は再び血液に吸収されます。
一方で、吸収された物質の一部はもう一度尿細管から排せつ・分泌されるという複雑なシステムになっています。そのため、原尿の量は大幅に減るというわけです。
この複雑な処理を行うおかげで、老廃物や取りすぎた物質を体外に捨てて、体に必要なものを適量だけ取り戻し、血液成分を一定にすることができるのです。

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