生理痛・月経障害に関する記事をご紹介します。生理痛・月経障害の正しい知識を身につけることで、予防や改善にお役立てください。
女性の体は一生かけて変化し続けるため、「女性のライフサイクルと月経」について正しい知識を身につけましょう。気軽に何でも相談できるかかりつけの婦人科医を持つことで、不安を解消できます。 目次 女性の体は一生かけて変化し続ける 月経と基礎体温の関係 周期は?日数は?月経のチェックポイント 女性の体は一生かけて変化し続ける 女性の体は年齢とともに変化し、その一生は6つのライフサイクルにわけられます。 月経とホルモンバランスの変化 胎児期(誕生まで) ― 幼年期(0~8歳ごろまで) 性的な発育を刺激するホルモンの分泌がなく、体つきも男女差がありません。 思春期(8~19歳ごろまで) 卵胞刺激ホルモンの分泌量が増え、卵巣が活動をはじめるため、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌がはじまります。その後、原始卵胞が周期的に成熟するようになります。15歳以降になると、月経が定期的になり、排卵も起こるようになります。 成熟期(20~40代半ば) 性機能が成熟し、ホルモンの分泌も順調になります。卵巣機能が最も高まります。 更年期(40代半ば~50代半ば) 月経周期が乱れはじめ、1年間まったくなくなると閉経します。卵胞ホルモン分泌量が減少するため、のぼせや冷え、発汗などが起こりやすくなります。 高年期(50代半ば以降) 閉経後、ホルモンバランスが崩れることで、生活習慣病のリスクが高まるため、より一層健康に注意が必要となります。 思春期を迎えると、女性の体は妊娠、出産の準備のため、ホルモンの分泌が周期的に行われるようになります。 そのうち卵胞刺激ホルモンは卵巣にはたらきかけて原始卵胞を成熟させ、卵胞ホルモンを分泌。子宮の内側にある子宮内膜を増殖させます。妊娠するとこれが胎盤の一部となって、胎児を育てるベッドのような役割を果たします。 その後、黄体形成ホルモンが卵子を排出した後の卵胞を黄体に変えるよう促し、黄体ホルモンを分泌。これが子宮内膜に受精卵が着床しやすくなるようはたらきかけて妊娠をサポートします。 子宮内膜に受精卵が着床して妊娠が成立すると、胎盤ができるまで黄体ホルモンの分泌が続きますが、妊娠しなければ、黄体ホルモンの分泌が止まります。 不要になった子宮内膜ははがれ落ち、出血といっしょに腟を通って体の外に出てきます。これが月経です。 月経と基礎体温の関係 一般的に月経周期は28日程度といわれています。月経初日から卵胞期に入り、排卵を経て、黄体期、月経を繰り返します。妊娠可能年齢が終わりに近づくにつれ、卵胞期は短くなる傾向があります。 こうしたホルモンのはたらきと深い関係にあるのが基礎体温です。月経開始直後から排卵日までじょじょにエストロゲンが分泌されている時期は、基礎体温は低くなり、排卵後プロゲステロンが分泌されると基礎体温は高くなります。妊娠しなければ、プロゲステロン、エストロゲンの分泌が減少し、体温が低下。月経がはじまります。 マメ知識:婦人科へのかかり方(1)月経はもっとも大切な情報源 婦人科系の病気を診断する際、その人のホルモンバランスが診断の手がかりとなります。そこで、(1)月経がはじまった年齢/(2)通常の月経は何日周期か/(3)最後に月経があったのはいつかなど、月経に関する情報を事前にメモをし、基礎体温をつけている人はその記録も持参しましょう。 基礎体温を自分でつけるのが面倒という人は、計測記録を自動で保存してくれる体温計を利用するのがおすすめです。 周期は?日数は?月経のチェックポイント 月経周期が39日以上 稀発月経 月経周期が24日以内 頻発月経 周期にばらつきがある 不整周期月経 月経が8日以上続く 過長月経 月経が2日以内で終わる 過短月経 出血が多く、ナプキンが1時間ほどしかもたない 過多月経 出血が少なく、ナプキンがいらないほど 過少月経 16歳を超えても初潮が来ない 原発性無月経 月経が止まって3ヵ月以上経つ 続発性無月経 ただし、これはひとつの目安です。個人差が非常に大きいので、早合点せずに、気になることがあれば婦人科を受診しましょう。そのほか、生理痛がひどく、薬を飲む量が増えている、月経前にイライラしたり、不快な症状があるなどさまざまな症状が起こることもあります。そんなとき、気軽に何でも相談できるかかりつけの婦人科医を持つことで、不安も解消できます。 マメ知識:婦人科へのかかり方(2)月経中に受診してもいい? 患者さんにとって月経中の病院受診は気が引けるもの。また月経中ではできない検査もあるので、激しい痛みがあるなどの緊急時以外は月経中の受診は避けた方がいいといわれています。ただし、不正出血となれば話は別、できるだけ早く受診しましょう。また、おりものやがん細胞が流れてしまい、正しい検査ができないことがあるので、受診の際、腟をきれいに洗浄するのは避けましょう。 ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 女性特有の体の悩み-PMS(月経前症候群) PMS(月経前症候群)を和らげるためには?PMSセルフケア 公開日:2008/03/03
女性特有の悩みは、「あれっ?」と思うことがあっても、婦人科の病院へ行ったり、誰かに相談するのはちょっと気が引けることがあります。今回は、そんな女性ならではの病気や症状について取り上げました。 目次 きちんと生理がきていますか?生理に関する異常 子宮の病気にはこんなものが 乳がんチェックも忘れずに きちんと生理がきていますか?生理に関する異常 毎月訪れる月経。日頃健康な女性でも、生理の時の痛みや不快感がひどく、仕事などの日常生活に支障をきたすことがある。仕事をしている時などは、毎月生理になると煩わしく思うこともあるが、これが女性の健康を知る大切なバロメータなのだ。生理の異常は自分で分かりやすいので、ちょっと気にかけてみよう。 ●周期の異常 正常な生理の周期(生理が始まった日から次の生理が始まるまで)は、25~35日程度。1ヵ月に2度、3度と生理が訪れたり(頻発月経)、2ヵ月に1回程度しかない(稀少月経)などは、排卵や卵巣の異常がある場合があり、不妊症の原因にもなる。また、閉経前で妊娠もしていないのに、極端なダイエットや心理的要因などが関係して、生理が止まってしまう(無月経)若い女性が増えている。 ●量の異常 個人差はあるが、生理中の出血量の合計はだいたい50~160ml程度。極端に多かったり、レバーのような血のかたまりが出る場合には、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が考えられる。また、極端に量が少ない場合には、子宮の発育不全や卵巣ホルモンの分泌異常などが原因と考えられる。 ●生理痛 生理の1日目、2日目に下腹部が痛むことがある。これは、お産をしたことがない若い女性は、子宮と膣をつなぐ子宮頸管が細く、管自体も硬く、子宮口も小さいので、この穴を血液が通る時に、スムーズに流れなくて、痛みが起きるとも言われている。また、心理的なことが原因になっている場合や、子宮の病気がある場合もある。あまりに痛みがひどい場合には、一度婦人科を訪れてみて。 ●生理前の不快感 生理前になると、イライラ、むくみ、胸が張る、下腹部が張る、太る、頭痛など不快な症状が現れる。最近ではこれらの症状を「月経前症候群」「月経前緊張症」と呼ぶことがある。はっきりした原因は分からないが、プロゲステロンと呼ばれる女性ホルモンの変動が関係しているという説も。 正しい知識を身につけたい「女性のライフサイクルと月経」 子宮の病気にはこんなものが 女性だけが持つ子宮。子宮は骨盤のほぼ中央にあり、長さ約8cm、重さ約50gの洋ナシのような形をしている。受精してから出産するまで胎児を育てるための大切な器官だ。この子宮に異常があると、胎児が育たないだけでなく、不妊症などの原因にもなる。生理の異常や、生理以外での不正出血がある場合に気づくことがある。 ●子宮筋腫 子宮にできたこぶが大きくなっていくもの。中年の女性や、出産経験のある女性に多いといわれていたが、最近は20代の女性患者が増えている。不正出血や貧血、月経量が多い、などで気づくことが多い。筋腫が小さければ、手術をしないこともあるが、症状が進んでいれば子宮や卵巣を摘出する場合もある。 ●子宮内膜症 若い女性に増えている、婦人病のひとつ。子宮内膜は、妊娠しないと経血となって排出されるが、卵巣、直腸の外側、腹側など子宮以外のところで子宮内膜が増殖してしまうのがこの病気。子宮以外のところでできた内膜は、はく離しても外へ出ることができないため、血のかたまりとなって残ってしまう。生理の時強い痛みを感じたり、セックス、排便などでも痛んだりする。早期に発見すれば、妊娠することも十分可能。 ●子宮頸管ポリープ 子宮が膣につながる管のように細くなった部分を子宮頸管というが、ここの粘膜に茎のある柔らかい良性の腫瘍ができる病気。セックスや運動などの後出血したり、不正出血があることがある。手術は茎の部分をねじったりして切り取る、数分ですむ簡単なものが多い。 ●子宮がん 子宮がんには、子宮の入り口に発生する子宮頸がんと、子宮の内膜に発生する子宮体がんがある。いずれも更年期の女性に多い病気だが、若い世代でもまったくないわけではない。 子宮の病気も早期発見が肝心! 乳がんチェックも忘れずに 最近、若い世代にも急増しているがんのひとつが乳がん。未婚の人や授乳経験のない人、高齢出産の人などがなりやすいと言われている。乳がんは自分でもチェックしやすいので、月に1回、生理の後などに(生理前は乳房が張るため、間違えることがある)行おう。 乳がんのチェック方法 上半身裸になり、鏡の前に立ち、ゆっくりと手をあげながら、左右の乳房の形を見る。左右の形が違っていたり、くぼみがないかをチェック。 乳房を脇のほうからゆっくり押し、しこりがないかを見る。 次に、仰向けに寝て同様にチェックする。 最後に、乳首をしぼって血やウミなどの分泌物が出ないかチェック。 20歳過ぎたら意識して!乳がんの「早期発見」自分でチェックする習慣を! ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 PMS(月経前症候群)を和らげるためには?PMSセルフケア 正しい知識を身につけたい「女性のライフサイクルと月経」 公開日:2001年10月22日
更年期とは、卵巣のはたらきが衰え、停止するまでの期間をいいます。閉経を境にして、生殖機能を担う卵巣ホルモンの分泌量が大きく変化しますが、それに伴い、体調にも大きな変化が訪れるのです。 目次 更年期はなぜ起きる? 更年期の症状 避けて通れないなら、前向きに向き合おう 更年期以降に注意する病気 更年期はなぜ起きる? 更年期とは、卵巣のはたらきが衰え、停止するまでの期間をいう。だいたい、50歳前後に閉経を迎えるので、その前後約10年間がそれに当たる。 閉経を境にして、生殖機能を担う卵巣ホルモンの分泌量が大きく変化する。それに伴い、体調にも大きな変化が訪れるのだ。更年期の症状は個人差があり、まったくなにも感じないまま過ぎてしまう人もいれば、体調を崩してしまうほどの症状が出ることもあり、その場合「更年期障害」と呼ばれている。 見過ごせない男性の更年期障害 脳の視床下部からすぐ下にある下垂体を刺激するゴナドトロピン放出ホルモンが放出される。視床下部は卵巣ホルモンを調節するはたらきがある。 ▼ 下垂体からゴナドトロピンが分泌され、卵巣に対し、卵巣ホルモン(エストロゲンやプロゲステロン)の分泌を促す。 ▼ 更年期に入ると、卵巣が老化し、卵巣ホルモンの分泌が減少する。すると、視床下部や下垂体から卵巣ホルモンの分泌を促す指令が出るが、だんだん応えられなくなり、視床下部が「なんとかしなくちゃ!」と興奮する。 ▼ 視床下部の近くには自律神経を調整している中枢もあり、視床下部が興奮すると自律神経にも影響が出る。すると、自律神経失調症に似た症状(のぼせやほてり、発汗、頭痛、イライラなど)が更年期の症状として現れる。 更年期の症状 月経不順が始まるのと前後して、ほてり、のぼせ、めまい、発汗、しびれ、頭痛、イライラなどが起こる。ただ、前述の通り、個人差があるので、これらの症状が必ず出るとは限らない。 避けて通れないなら、前向きに向き合おう 更年期の症状に個人差があるのは、更年期に対する気持ちも左右すると言われている。 「更年期になっちゃった…」と家のなかに閉じこもっているより、趣味などで気晴らしをしたり、体を動かすなど、自分が気持ちよくなれることを探そう。「病は気から」ではないが、少しは違うはず。 更年期障害をできるだけラクにスムーズに乗り切るために~女性の場合 更年期障害をできるだけラクにスムーズに乗り切るために~男性の場合 更年期以降に注意する病気 閉経を迎えた女性が気をつけなければならない病気は、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や脂質異常症。 閉経により、卵巣ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌が低下する。このエストロゲンは骨量を維持するのに重要な役割を果たすホルモンなのだ。閉経後になってからあわててカルシウムをたくさん摂取するのではなく、若いうちから「貯骨」するようにしよう。 また、エストロゲンには、血液中のHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やしたり、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増加しないように防ぐはたらきがある。これが、閉経後エストロゲンがはたらかなくなると、血液中の中性脂肪やコレステロールなどが増え、生活習慣病である脂質異常症になってしまうのだ。 公開日:2001年10月22日
冷え性・生理不順に効くツボ、漢方薬を紹介します。 目次 冷え性・生理不順に効く!ツボ指圧 冷え性・生理不順に効く!漢方薬 冷え性・生理不順に効く!ツボ指圧 ■三陰交(さんいんこう) 足の内くるぶしの上から指3本分ほど上の骨の後ろのへりにあります。冷え性、月経不順、更年期障害など婦人科系全般に効くほか、男性のインポテンツなどに効果があるツボとしても知られています。 ■梁丘(りょうきゅう) ひざのお皿の外側から上へ指3本分上がったところです。両手の親指で指圧します。足の血行がよくなって冷え性が改善されます。 冷え性・生理不順に効く!漢方薬 タイプ 漢方薬 貧血気味で冷え性があり、むくみや膀胱炎を起こしやすい 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 貧血気味で冷え性があるが、むくみはなく、肌がカサカサした感じ 人参四物湯(にんじんしもつとう) 疲れやすく精神的にイライラする、動悸・のぼせ・不眠を伴う 加味逍遥散(かみしょうようさん) 冷えのぼせ(手足が冷たく顔はのぼせる)で、アザやシミができやすい 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 便秘があり、のぼせが強く、イライラや生理痛が強い 桃核承気湯(とうかくじょうきとう) ワンポイントアドバイス カニ、ウニ、イクラ、タコ、イカ、貝、あくの強い山菜などは、血液を汚すので避けましょう。冷えのある人は、生野菜や果物など体を冷やすものは避けます。のぼせが伴う人は、チョコレートや香辛料など刺激の強いものをとりすぎないように気を付けましょう。
PMSによるむくみを軽減 PMS(月経前症候群)とは、毎月生理が始まる1~2週間前になるとあらわれる、心身の不調のこと。乳房が張る、腰が痛む、眠くなる、体がむくむ、便秘・下痢、イライラする、落ち込む、集中力が低下する、などさまざまな不快症状があり、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという、ふたつの女性ホルモンの分泌のバランスが変化するために起こるのではないかと考えられている。 「私は生理前に靴がきつくなったり、実際に体重が増えたりするんです!」 「体内にナトリウムが多いと、水分をためこんでしまいます。γ(ガンマ)-トコフェロールには利尿作用があり、過剰にたまったナトリウムを排出させて体内の水分バランスを整えます。 その結果、むくみの軽減につながるということですね」 「デトックスにも通じるところがありますね」 「このナトリウム排泄作用は、γ-トコフェロールだけの特徴 。α(アルファ)-トコフェロールにはないんですよ」 「どんなタイミングで、どれくらい摂取すると効果的なのでしょうか」 「1日200mgのγ-トコフェロールを、前の生理が終わった日から始まる前までの約3週間続けて摂取したところ、PMSによるむくみが改善したとのデータが得られています。むくんだときだけでなく、継続して摂るのがポイントです」 冷えによるむくみにも! 立ちっぱなしや、座りっぱなし、冷えなどから脚の血流が悪くなると、細胞組織の間にある水分がうまく血管に移動できず、むくみの原因となることがある。また、体を締め付けるガードルや足元を圧迫する靴なども、同様にむくみを招くことも。 「座りっぱなしと、エアコンで足元が冷える毎日。おかげで夕方には立派な象足になっていますが、なにか?」 「Aさん、ヤケにならないでください」 「γ-トコフェロールは、そもそもビタミンEの一種。ビタミンEのもつ血行改善作用によって、下肢に滞りがちな血液の循環もサポートします」 「エアコンの効いた、夏のオフィスの冷え対策によさそうですね」 「もうひとつ血液と血管に関連していえば、γ-トコフェロールには血栓や悪玉コレステロール(LDL)の酸化を抑える作用もあります」 「生活習慣病対策にも役立ちそう!」 乙女の悩みに効くコラム(1) 神経の刺激伝達に関わったり、カリウムとともに細胞の浸透圧や水分を調整したり、胃酸の分泌を促して消化を助けたり…。私たちの体にとって、ナトリウムは必要不可欠な存在。だが、ナトリウムを摂り過ぎると浸透圧が高くなり、これを薄めようとして体が水分を抱え込みやすく、むくみの原因に。むくみが気になる人は、日頃から塩分の摂り過ぎに注意しよう。また、γ-トコフェロールのほか、メリロートやヘポカボチャなどのサプリメントにも利尿作用があるといわれている。
ライフステージの変わりやすい20~30代女性にだるい、疲れやすいなどの不定愁訴を訴える人が増えているようです。その実態や背景について、また葉酸摂取の大切さについて説明します。 目次 ライフステージの変わりやすい20~30代女性は疲れ気味? スーパーウーマンは疲れをためやすい あなたの健康が子供の未来につながっている ライフステージの変わりやすい20~30代女性は疲れ気味? ■25~34歳女性のストレスの程度 出典:平成12年保健福祉動向調査 一生のなかで最も充実し、エネルギーに満ち溢れた時期ともいわれる20~30代。しかし、この年代の女性にストレスを感じる人が急増しているといいます。平成12年保健福祉動向調査(厚生労働省)によると、25~34歳の女性のうち、3人に2人がストレスを感じているという結果が明らかになりました。 そもそも、この年代の女性は、就職、転職、結婚、出産などライフステージがめまぐるしく変化します。こうした変化に伴ってストレスがたまると、ホルモンや自律神経のバランスが乱れやすくなり、疲れやだるさ、イライラ、憂うつなどの不定愁訴(心身の不調)につながってしまうのです。 スーパーウーマンは疲れをためやすい 「結婚して子供もしっかり育てたいけど、仕事もいままで通りに続けていきたい」「家事も手を抜きたくない」という「がんばり屋」さんは特に注意が必要です。何にでも100%の達成感をめざして気を張り詰めているとストレスが解消されず、不定愁訴を超えて過敏性大腸症候群や慢性頭痛、慢性疲労症候群など心身の病に達することもあります。 こうした女性のストレス病は「スーパーウーマン症候群」と呼ばれています。小さい頃から責任感が強く「優等生」と呼ばれてきた女性に多く、何事も妥協できないタチの人に起こりがち。体力も気力も限界に近いと思ったら、早めに生活パターンを見直すとよいでしょう。もちろん、こうした病気には食生活も大きく関わっているので、食事内容や時間帯のコントロールも大切です。 あなたの健康が子供の未来につながっている 女性にとっては「出産」も大切なライフイベントのひとつです。妊娠中の母親の栄養状態が、生まれてくる子供の健康に大きく関わっていることはすでにご存知でしょう。しかし、妊娠に気づく前から栄養バランスを整えておいたほうがよいことは、意外に知られていないようです。 脊髄や脳などの中枢神経、心臓、手足などは妊娠7週までに形成され、先天異常の多くは各器官が完成する10週までに発生するといわれています。しかし、妊娠に気づく頃にはたいてい5~6週をすぎているため、この段階であわてて栄養管理を始めるのはちょっと遅いというわけです。 特に無脳症、二分脊椎、脳瘤(のうりゅう)などを引き起こし、脊髄や脳が発生するときに奇形が生じる「神経管欠損症」という先天異常が問題となっていますが、この病気は葉酸というビタミンが不足することで起こりやすくなるといわれている。葉酸はビタミンB群の仲間で、レバーや緑黄色野菜や豆類などに比較的多く含まれています。 いつも笑顔でいたい!ママと赤ちゃんを支える「葉酸」 ■妊娠初期の胎児の成長
20~30代女性は、欠食習慣、ストレス、喫煙、飲酒などの要因により体調に変化を起こしがち。毎日のビタミン・ミネラルのバランスを見直すことが大切です。月経前症候群・月経トラブル、血行不良、自律神経失調症・抑うつなど女性に起こりやすいトラブル別のおすすめ栄養素を紹介します。 目次 こんな生活習慣がビタミン&ミネラルを奪っていく!? こんなトラブルにはこのビタミン&ミネラルを 女性の不調によいビタミン「葉酸」とは こんな生活習慣がビタミン&ミネラルを奪っていく!? 忙しい女性はついつい欠食しがち? 元気に毎日を過ごすには、毎日3度の食事をしっかり摂って食生活を管理することが大切です。しかし、ついつい忙しくて夕食を抜いてしまったり、寝坊して朝食を食べられなかったりということも多いのではないでしょうか。平成13年国民栄養調査(厚生労働省)によると、欠食習慣のある女性は、なんと20代で3人に1人、30代でも4人に1人にも上るようです。 欠食を続けているとどうなるのでしょうか?必要な栄養が脳に供給されず、頭がぼーっとする、憂うつ感が高まる、外出や新しいことを始めるのがおっくうになる、だるくて疲れやすくなるなどの不定愁訴につながっていきます。さらに、さまざまな心身の病につながることもあります。「最近、体調が悪い」という人は、まず自分の食習慣を見直すことから始めましょう。 ■20代、30代女性の欠食状況 出典:平成13年国民栄養調査「ふだんの欠食の頻度」 ストレスがビタミン&ミネラルを消費していく! 毎食きちんと摂っていても、栄養不足に陥ることがあることもご存知でしょうか。その最も大きい原因がストレスです。ストレスを感じると体内のビタミンが盛んに消費されます。例えば、ちょっとドキッとしただけでも、なんと1日の栄養所要量 (100mg)の5倍にも当たる量のビタミンCが消費されるといわれています。 体調管理に禁煙を!飲酒もほどほどに たばこやお酒もビタミン・ミネラルの不足に大きく関わっています。たばこ1本で破壊されるビタミンCは25mgといわれ、1本で1日の栄養所要量の1/4もの量があっという間になくなってしまうのです。しかも、日本たばこ産業の調査では、2002年に男性の喫煙率がようやく5割を切り、5年間で6%ほど減ったというのに、女性は14%前後でほぼ横ばいです。これでは自ら体調不良を招いているようなものです。 また、ビタミン不足にはお酒も無縁ではありません。アルコールを摂り過ぎると葉酸を含むビタミンB群が欠乏してウェルニッケ脳症を引き起こしたり、ナイアシンが欠乏してぺラグラなどの病気を引き起こすこともあります。 毎日を健やかに過ごすために禁煙・節酒を心がけることは、忘れてはならないポイントと心得ましょう。 アルコール依存とも関係があるビタミン・ナイアシンの欠乏症 こんなトラブルにはこのビタミン&ミネラルを 疲れやすい20~30代の女性はどんなビタミンを補給するとよいのでしょうか。女性によく起こるトラブル別に、不足しがちなビタミン・ミネラルの特徴や栄養素が多く含まれる食品を紹介します。 月経前症候群・月経トラブルには 月経の前にイライラや眠気、だるさや食欲の変化などが起こる月経前症候群、また生理不順などの月経トラブルによいとされるビタミン・ミネラル。 栄養素 どんなはたらきをするの? 多く含まれる食品 ビタミンB6 女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が増えるとともに不足しがちに。月経前の不定愁訴を防ぐ効果があります。 かつお、まぐろ、白さけ、さんま、牛レバーなど ビタミンE 血液の循環をよくし、生理痛をやわらげる効果もあります。 アーモンド、にじます、へーゼルナッツなど 葉酸 細胞の新生を促し、月経前に起こりやすい口内炎などの症状を防ぎます。 レバー(鶏・牛・豚)、菜の花、枝豆など カルシウム 精神を安定させる作用があり、月経前のイライラなどを防ぎます。 田作り(ゴマメ)、干しえび、どじょう、わかさぎなど マグネシウム 月経前のむくみ感や不安感を防ぎます。カルシウム2に対し、1の割合で摂取します。 ごま、ピーナッツ、玄米、納豆、カキなど 血行不良には 血行不良を改善するといわれるビタミン・ミネラル。不足すると肩こりや頭痛、貧血、冷え性などが引き起こされることもあります。 栄養素 どんなはたらきをするの? 多く含まれる食品 ビタミンE 抗酸化作用により血液をサラサラにし、冷えなど血行不良の諸症状を改善します。 アーモンド、にじます、へーゼルナッツなど 葉酸 赤血球の新生を促し、悪性貧血を防ぎます。 レバー(鶏・牛・豚)、菜の花、枝豆など ビタミンB12 葉酸とともに赤血球の新生を促し、悪性貧血を防ぎます。 レバー(牛・鶏)、カキ、さんま、あさりなど 鉄 ヘモグロビンに含まれるミネラルです。不足すると血液が合成されず、貧血に。 天然あゆ、かわのり、干しひじき、あさり水煮など 銅 ヘモグロビンと鉄の合成に必要です。 ほたるいかの燻製、牛レバー、しゃこなど 自律神経失調症・抑うつには 自律神経のバランスを崩し、心身に影響を与える自律神経失調症や、抑うつによいといわれるビタミン・ミネラル。 栄養素 どんなはたらきをするの? 多く含まれる食品 ビタミンC ストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの生成に関わります。 アセロラ、グアバ、赤ピーマン、菜の花など ビタミンB1 脳や神経のエネルギー源となる糖質の分解を促進し、精神を安定させます。 豚肉(ヒレ・モモ)、うなぎの蒲焼、たらこなど ビタミンB12 中枢神経のはたらきに関与し、脳のはたらきをよくします。不眠の解消にも。 レバー(牛・鶏)、カキ、さんま、あさりなど 葉酸 神経細胞、脳の神経伝達物質の産生に関わります。不足すると不眠などの症状が現れます。 レバー(鶏・牛・豚)、菜の花、枝豆など パントテン酸 ストレスに対抗する副腎皮質ホルモンの合成を促します。 レバー(鶏・牛・豚)、子持ちガレイ、にじますなど カルシウム 脳や神経の興奮を鎮め、精神を安定させます。不眠にも有効です。 田作り(ゴマメ)、干しえび、どじょう、わかさぎなど 女性の不調によいビタミン「葉酸」とは 女性に特有の症状の軽減に「葉酸」の摂取はとても大切です。月経に関連する不調や貧血、神経症状などに広く関わっています。葉酸は水溶性のビタミンB群の一種です。最初に抽出されたのがほうれん草からだったため、ラテン語で葉を意味する「フォリウム」からその名がつけられています。 葉酸って何?
女性にあるホルモンが女性ホルモン、男性にあるのが男性ホルモンと思い込んでいませんか?実は女性も男性も体内で両方のホルモンを作っています。そもそもホルモンって何?知っているようで知らなかったホルモンの話をご紹介します。 目次 そもそもホルモンとは? 男性ホルモン&女性ホルモンのはたらき 女性にも男性ホルモンはあるし、男性にも女性ホルモンはある ホルモンコラム:どこが違うの?「ホルモン」と「フェロモン」? そもそもホルモンとは? 「ホルモン」と聞いてあなたは何を想像するでしょうか?男性の逞しさや女性の色っぽさ、はたまた焼肉の臓物系?イメージ先行で具体的にどんなものだか今ひとつわかりにくいホルモン、そもそもはギリシア語で「呼び覚ますもの」「興奮させるもの」「刺激するもの」といった意味の言葉です。定義は以下の通りです。 ●ホルモンは体内にある細胞でしか作られない化学物質で、その数は70種類以上存在するとも言われます ●脳の視床下部、甲状腺、卵巣、睾丸などの内分泌腺で生産、貯蔵され、刺激に応じて血管を通って分泌されます ●それぞれのホルモンには各「標的細胞・器官」があり、そのはたらきをコントロールします ●ホルモンは代謝の調節を行います ホルモンは無色透明ですが、取り出して純化すればただの白い粉です。成分は大きく分けて2種類あり、ひとつがアミノ酸を原料としているもの、もうひとつがコレステロールを原料とした非たんぱく質のものとなります。 アミノ酸を原料とするホルモンには甲状腺ホルモンやアドレナリンなどがあり、非たんぱくホルモンは睾丸・卵巣・副腎皮質から分泌されているいわゆる性ホルモンです。 体内に分布する主な内分泌腺とホルモン 男性ホルモン&女性ホルモンのはたらき 男性ホルモンは男性を男性特有の体つきや思考回路に発育させるホルモンのこと。テストステロン、アンドロステネジオン、デヒドロエピアンドロステロンの3種類の総称として「アンドロゲン」と呼ばれます。健康な男子の場合、1日におよそ7mg程度の分泌があるといいます。 一方、女性ホルモンは、女性特有の体つきや体のリズムを司るものです。エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。エストロゲンは排卵の準備をするホルモンで生理の終わりごろから排卵前にかけて分泌が高まります。プロゲステロンは排卵後に分泌され、排卵を抑制するはたらきがあります。女性の体内で分泌される一生分の女性ホルモンの量はおよそスプーン1杯程度。これほど微量でこれだけの威力を発揮する化学物質はほかにはちょっと見当たらないかもしれません。 女性にも男性ホルモンはあるし、男性にも女性ホルモンはある ところで名称のイメージから、男性にあるのが男性ホルモンで女性にあるのが女性ホルモンだと思い込んではいませんか?実は男性の体内でも女性ホルモンが作られますし、女性の体内でも男性ホルモンが作られます。でも、女性には精巣がないし、男性には卵巣がありません…。一体どこで、どうやって作られているのでしょうか? 男性ホルモンは人体の生殖器官と副腎で作られます。女性の生殖器官は卵巣にあたり、男性ホルモンはここで作られています。しかも、女性の体内の男性ホルモンは、女性ホルモンの量に比べて10倍以上も多いそうです。 では男性の場合、女性ホルモンはどこで作られているのでしょうか。実は性ホルモンは変化するもの。コレステロールから弱男性ホルモンと呼ばれるものが作られ、男性ホルモンから女性ホルモンが作られます。男性ホルモンも女性ホルモンも構造はよく似ており、酵素の微妙なはたらきによって全く違うはたらきをする2つのホルモンが誕生するのです。男性の体内の女性ホルモン量は、女性に比べておよそ半分程度のようです。 ホルモンコラム:どこが違うの?「ホルモン」と「フェロモン」? 「ホルモン」と「フェロモン」。どちらもなんとなくセクシーなイメージがあり、名前も似ていることから漠然と似たようなものだと思っている人も多いかもしれません。しかし、両者のはたらきは全く違います。ホルモンは生物の体内で作られ、その体内でしか作用しません。対してフェロモンは体外に放出されて同種のほかの固体に作用するものです。人間のフェロモンについては現在解明中ですが、鼻の中にフェロモンを感知する「鋤鼻(じょび)器官」があるとされ、男女間の相性にも影響があるのでは?とも言われています。 ■関連記事 更年期チェック!汗、ほてり、痛み、息切れなどがありますか? 更年期にやさしいサプリメント 痛み+疲れ+更年期症状で退職するも社会復帰を果たした患者さんの体験記
PMSってご存知ですか?これは月経前症候群と言われるもの。生理のある女性なら誰にでも経験のあることです。ここでは、どんな症状のことなのか、まとめました。 目次 PMSって何? 20~30歳代のPMS症状別ランキング なぜ起こる?PMS 意外と気がつかないでいることも PMSって何? 女性にだけ訪れる生理。でも、生理前になると、下腹部痛、肩こり、頭痛、便秘、胸のはりなどに加えて、イライラ、憂うつ、集中力減退などの精神的変化を感じることがある。 これは、「月経前症候群(PMS、Premenstrual Syndromeの略)」と言われるもの。PMSは女性なら誰にでも起こりうるもので、女性の93%が何らかの不快感を訴えているという調査結果もある。 生理前の不快感で、自分にあてはまるものがありますか? 日清製油(株)調べ 20~30歳代のPMS症状別ランキング 20代前半 20代後半 30代 1位下腹痛…50%イライラ…53%下腹痛…47% 2位イライラ…50%下腹痛…40%眠気…47% 3位ニキビ…36%乳房張る…40%イライラ…40% 4位眠気…36%おりもの…37%おりもの…37% 5位腰痛…32%食欲増…34%頭痛…32% 6位食欲増…29%眠気…32%肩こり…26% 出典:日清製油(株)調べ なぜ起こる?PMS なぜ、このような変化が起こるのか、ハッキリしたことは分かっていないが、ホルモンの変動が関係していることは間違いないようである。 女性の生理(=月経)は妊娠の準備のために欠かせない大切なもの。その月経を起こすのに関係しているのが、エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンなのである。 女性の卵巣で成熟した卵子が卵管に排出(排卵)され、卵管で約24時間生きている。このとき、精子と受精しなければ卵子は死んでしまい、受精に備えて増殖していた子宮内膜も必要なくなり、子宮内膜がはがれて出血するのが月経(生理)である。卵巣で成熟し排卵するまでに約2週間、排卵してから月経が訪れるまでに約2週間。合わせて約1ヵ月のサイクルで訪れているのである。 PMSが起こるのは、月経前2週間、つまり、排卵してから月経が訪れるまでの間である。この時、増加してくるのがプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれる女性ホルモン。 プロゲステロンには体温を上げたり水分貯留作用があるため、ほてりやむくみを感じることもある。 月経の周期とホルモンのはたらき 意外と気がつかないでいることも 生理前の不快症状がPMSかどうか、気がつかないことがある。そこで一度、記録をつけてみよう。記録は、基礎体温と体調、生理周期、その日の出来事などを記入する。心や体の状態を合わせて記入してみると、意外なことに気がつくかも。また基礎体温は、朝、目を覚ました時体を動かす前に測るのがベスト。もちろん、PMSであっても落ち込まず、「女性なら誰にでも訪れるもの」とポジティブに捉えよう! PMSかどうか見極めるポイント ●同じ変化が周期的に現れる ●変化の現れる時期は生理の2週間前 ●日常生活にある程度影響するくらいにその変化が重い ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 PMS(月経前症候群)を和らげるためには?PMSセルフケア 正しい知識を身につけたい「女性のライフサイクルと月経」 公開日:2001年12月10日
PMS(月経前症候群)はセルフケアで十分症状を和らげることができます。まずは、自分がPMSかどうかを知ること。そのためには、基礎体温と体調を記録してみましょう。 目次 自分がPMSであることに気づくこと バランスの取れた食事をしよう 適度な運動、ストレスを解消しよう γ(ガンマ)-リノレン酸とは 自分がPMSであることに気づくこと PMSは決してネガティブなものではない。でも、不快だと感じている女性が多いのも事実である。そこで、PMSを和らげるためのケア法を紹介しよう。 基礎体温や体調の記録をつけることで、自分の心や体のトラブルがPMSなのかどうか気づくことができる。実際、3周期分記録をつけた場合、1周期目に記録したときより3周期目のほうが変化の程度が半減する、との結果が報告されている(日清製油調べ)。まずは、記録をつけてみよう。 バランスの取れた食事をしよう 食事内容に気を配ることで、ちょっと和らげることができる。PMSの時は、基本的にはバランスの取れた食事をとるようにしよう。特に、ビタミンとミネラルは十分に摂りたいもの。 食べたほうがいいもの 豆腐や納豆などの豆類、にんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜、昆布やワカメなどの海草類、オリーブ油や大豆油などの植物油、ゴマや落花生などの種実類、玄米やそばなどの穀類。 避けたほうがいいもの コーヒーや紅茶、チョコレートなどのカフェイン、漬物やベーコン、ハムなどの塩分の高いもの、ジュースやケーキなどの甘いもの、加工食品、既成食品、アルコール類など。 適度な運動、ストレスを解消しよう 運動をする PMSのとき、ツラいからといってじっとしているよりは、体を動かしたほうがいい。かといって激しい運動をする必要はなく、ストレッチやウォーキングなど、手軽にできるものがおすすめ。 ストレス解消 自分にとって何がストレスになっているのか、ふだんの生活をみなおして、ストレスをためこまないように自分で自分をコントロールしよう。手始めにこんなことを試してみては? また、どうしてもPMSがひどく、頭痛や下痢、便秘、腹痛などがある場合には、専門医(婦人科)に相談してみよう。 ●寝具や照明を工夫して、ぐっすり眠れる環境をつくる ●趣味の時間を設ける ●部屋に音楽を流す、絵を飾る ●香りのよいアロマオイルをたく γ(ガンマ)-リノレン酸とは 欧米の報告によると、PMSの人は体内のγ-リノレン酸が少ないとか。そこで、PMS症状が起こる時期(生理の2週間前)にγ-リノレン酸を補給するといいそうだ。 (*)横軸数値の詳細 PMS症状の感じ方を0~3の4段階で評価。(高いほど重い) 飲用前後のスコアを比較。スコアの差を集計し、調査対象人数分で割った数字。 γ―リノレン酸とは? 必須脂肪酸であるリノール酸から代謝されてできる栄養学上重要な脂肪酸の一種。ヒトの母乳や昆布などの海藻類に若干含まれているが、ボラージ草の種子からとれるオイルには最も多く含まれている。 ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 女性特有の体の悩み-PMS(月経前症候群) 正しい知識を身につけたい「女性のライフサイクルと月経」 公開日:2001年12月10日