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真夏の安眠は枕から!寝苦しい夏の夜を快適に眠ろう

夏の夜、あなたはぐっすり眠れているだろうか?睡眠不足は、集中力の低下だけでなく心身の健康状態にも悪影響を与える。眠りの質には、実は枕の質も関係している。枕を見直して快眠の工夫をしてみよう。

睡眠不足は万病を招く

暑くて寝苦しい夜が続いているという人も多いのでは?睡眠不足は、起きている間も集中力が落ちたり、イライラする、いつまでも疲れがとれないなど、心身の健康状態にも悪影響を及ぼしてしまう。

例えば、さまざまな病気の温床となる免疫力低下。ストレス解消も、実は睡眠をしっかりとることが一番大切だったりする。寝つきが悪くまんじりとしない夜を過ごすと、新陳代謝がうまくいかず、疲れが十分とれなかったり、肌のコンディションも悪くなってしまう。この寝苦しい時期に美容・健康に欠かせない睡眠をしっかりとる方法のひとつが、上手な枕選びと使い方である。

寝ているときも"立っている"のが理想的な枕

枕は、寝ている間の、敷布団と頭や首の間にできるすき間を埋めるもの。立っているときの自然な姿勢を寝ている間も保ってくれるのが理想的な枕である。人によって体型が違うので一概には言えないが、女性だと高さ2~3cmくらい、男性だと高さ3~4cmくらいの枕が合うという人が多い。低すぎる枕だと、あごが上がりすぎて真上に天井が見えるようになる。逆に、高すぎる枕はあごが下がりすぎてしまい、寝た状態で目に入ってくるのが、天井というよりも壁になってしまう。

枕の構造としては、できれば中身の素材は中央部が低め、両サイドは高めになっているのが理想的だ。素材については、どれが良い、悪いということはなく、自分が長年使い慣れたものなど、好みに合ったものを選ぼう。

また、マイ枕を長年愛用している方も多いかもしれないが、長い間使っていると、中の素材が傷んだり適切な高さを保てなくなる。枕の耐用年数は、素材によっても多少違いはあるが、お手入れをまめにしても実は2~3年が目安。買い換える際は、できればお店で実際に寝る姿勢で枕をしてみて、体に合っているか試してから選ぼう。

合わない枕を使っていませんか?「合わない枕」チェック!

自分にぴったりの枕を使っていると、体の緊張が抜けやすいため、寝つきがスムーズになり、朝起きたときの目覚めも爽やかになる。だが、合わない枕を使っていると、頚椎を不自然にゆがめたり、筋肉や関節への負担が大きくなる、気道を圧迫していびきの原因となるなど、さまざまなトラブルが起こりやすくなる。以下のチェックポイントに心当たりがある人は、もしかしたら合わない枕を使っている可能性ありだ。

「合わない枕」チェック!

  • □ 朝、首や肩の周りがこっている
    素材
  • □ 寝ている間に枕を外している
    素材
  • □ いびきをかく
    素材
  • □ 朝起きると体が疲れている
    素材
  • □ 枕の上に手を添えている
    素材
  • □ 寝相が悪い
    素材

寝苦しい夏の夜を、快適に眠る方法

ぐっすり眠るには、体に合った枕を使うことが一番だが、それに加えてこの季節特有の寝苦しさを回避する方法がいくつかあるので、紹介しよう。

■素材選び

素材

そばがら、パイプ、マルコビーンズといった硬めの素材入り枕を選ぶ。素材が硬いと素材同士にすき間ができるため、通気性がよくなるからだ。

■お手入れ

眠っている間は、頭からも驚くほどたくさんの汗が出る。そばがら入り枕は、湿気がこもるとカビが生えやすいのでできるだけ毎日干す。パイプやマルコビーンズはポリエチレン製なので、ときどき洗濯ネットに入れて洗うのがよい。

■カバーで工夫

カバーで工夫

お手入れとも関係するが、枕カバーはガーゼ素材など吸湿性に優れたものを選び毎晩取り替えるか、それが面倒なら枕カバーの上にタオルを巻き、そのタオルを毎日取り替えるとよい。これは、素材に関わらずおすすめの方法だ。奥の手として、枕カバーにかけるタオルをビニール袋に入れ、冷凍庫で冷やしておいて使うと、ひんやりして気持ちがよい。

枕屋さんに聞く、人気の枕

今回、さまざまな知恵と工夫を教えてくださったのは、全国約70店舗で枕選びのコンサルティングを行ってくれるロフテー株式会社の眠りコーディネーター、岩井左織さんだ。岩井さんによると、同社日本橋の快眠スタジオでの人気枕は、固めだと丸洗いできるパイプ素材、柔らかめだと自然な沈み具合が人気の羽根。特に若い女性は、柔らかめの素材を好む人が多いという。

ところで、みなさんは数年前に同社から売り出され、テレビや雑誌などで盛んに取り上げられた抱き枕、「ボディピロー」を覚えているだろうか?マスコミに登場する機会は減ったものの、この枕は依然として人気が高く、しっかり定着しているという。脚も枕にかけることで背骨にかかる負担が減り、体圧を分散させるため、腰痛や妊娠中など、腰への負担が気になる人におすすめだ

ボディピロー

取材協力・資料提供:ロフテー株式会社

公開日:2004年8月23日