頭痛の原因の約半分を占めるのが「緊張型頭痛」。首筋から頭部にかけてある筋肉が、なんらかの原因で緊張することが原因で起こります。頭痛の解消には、「こり」をうまく解消してあげることがポイントです。
緊張型頭痛はなぜ起こる?
頭痛の原因の約半分を占める緊張型頭痛。片頭痛が突然起こるのに対し、緊張型頭痛は、いつとはなしに始まり、だらだらと続く。いったい、どんな頭痛なのだろうか?
緊張型頭痛の原因
- 片頭痛が「血管性頭痛」であるのに対し、緊張型頭痛は「筋収縮性頭痛」とも言われるように、 首筋から頭部にかけてある筋肉が、なんらかの原因で緊張する(つまり「こり」)ことが原因で起こる
- ジワーッとした痛みやドーンとした痛み、重い痛みを感じる
- 疲れが出てくる午後以降に痛みが強くなりやすい
- 精神的・肉体的ストレスが大きく関係している
- パソコンをよく使うなどによる眼精疲労でも起こる
- 片頭痛に比べ、年齢が高くなってから起こりやすい
片頭痛と緊張型頭痛の現れる比率
出典:「危険な頭痛 気になる頭痛」鈴木一郎 主婦と生活社
緊張型頭痛の特徴は?
緊張型頭痛の場合は、ズキンズキンという脈を打つような痛みはない。その代わり、圧迫感のような痛みを感じる。よく、「孫悟空の金輪をはめられているカンジ」と例える人がいるそうだ。頭をぎゅーと締めつけられているような痛みである。
緊張型頭痛の特徴
- ほとんどの場合、肩こりや首の筋のこりを伴っている
- 頭痛の持続時間は比較的長い
- 頭の両側に起こりやすい
- めまいや体のだるさを伴うこともある
- 片頭痛で見られるような嘔吐、目の前がチカチカする、などの症状は見られない
緊張型頭痛の治療・予防法
緊張型頭痛は悪循環に陥りやすい。肩がこってくると頭痛が起こり、そのせいで首をあまり動かさないため、ますます筋肉の血行不良になり、首の筋力も弱まる。すると、余計に筋肉が疲労を起こしやすくなり、頭痛を招くことになるのだ。
この悪循環を断ち切るためには、「こり」をうまく解消することがカギを握っている。
「こり」を解消する方法
- ストレスを溜めこまない
- マッサージ、入浴などで血行を良くする
- 蒸しタオルで痛いところを温める。このとき、冷たい湿布は血管を収縮させてしまうため、逆効果になる
- 頭痛体操をする→頭が痛いときの解消法
- ツボを押す→頭が痛いときの解消法
- 目が疲れてきたら、遠くを見つめて休憩する
- それでだめなら薬物療法もある。主な薬には、筋肉の緊張をほぐすものや、精神安定剤などでストレスを解消するものがある。いずれも医師に相談してから服用すること。