眠る前に「お腹が空いてるからちょっと食べちゃえ」と思うこともあるかもしれませんが、これはかえって寝つけなくなることがあります。寝床に入ってもなかなか眠れないなら、頭を冷やし足もとを暖める「頭寒足熱」で眠りやすくしましょう。
実は、人はそれぞれ自分ならではの睡眠のためのセレモニーを行っています。
例えば、はみがきをする、トイレに行く、パジャマに着替える、などです。子供の指を吸う、好きなタオルを頬にあてる、などもそうです。ある機関が一般の人に対してアンケートしたところ、好きな人の名前を3回呼ぶ、寝る1時間前は夫婦ゲンカをしない、たまねぎを枕元に置く、などのユニークな解答も寄せられたそうです。
セレモニーを行うと、「さあ、寝るぞ!」という気持ちを条件反射的につくることができ、寝つけずに苦しむことが少なくなる、という効果があります。あなたはどんなセレモニーで睡眠を迎えますか?
「寝床に入ってもなかなか眠れない。なんとなく、お腹が空いてるからちょっと食べちゃえ」というときもあるかもしれません。でも、これはかえって寝つけなくなることがあるようです。寝る前に重い食物をとると、胃腸が活発に動き、せっかく眠ろうとしていた交感神経を活発化させてしまうから。かといって、空腹過ぎても消化器に血液がいっていないため、血液が脳に集まり、なかなか眠れません。
適度な夕食をとり、それをすべて消化しないうちに眠るのが理想的ではありますが、どうしてもお腹が空いたのなら牛乳がおすすめです。牛乳には睡眠効果のあるトリプトファン(必須アミノ酸のひとつ)が含まれており、夜に手軽に摂取できる最適の飲み物です。
よく、「寝酒」と称して睡眠薬代わりにアルコール類を利用する人がいますが、アルコールによる睡眠はレム睡眠の妨げにもなるので、あまりおすすめできません。
勉強する時は、頭を冷やし足もとを暖める「頭寒足熱」がいいといわれます。これは、勉強のときに限った話ではありません。寝る時もそうなのです。
お風呂で足を温めるのも効果的ですが、寒い夜にはインスタント・カイロをひとつ足元に入れるだけでもかなり気持ち良く寝られます。肩こりや腰痛がある人はその部分を蒸しタオルなどで温めると、心身がリラックスして眠りやすくなります。
反対に、暑くて寝苦しい時には、顔や頭を氷(氷のうなど)などで冷やすとよいでしょう。ただし、冷やしすぎは頭部の血管を収縮させて血行が悪くなるので注意しましょう。