疾患・特集

「赤」は興奮、「青」は安心感。色彩のパワーを生かそう

赤や青の色には、それぞれ秘められたパワーがあるそうです。そのパワーは、医学でも生かされています。

色がもたらす効果

色の違いが人体にどんな影響を与えるのかは、さまざまなところで研究がされている。まだまだ研究段階ではあるが、色によって人に与える影響が違うことは確かなようである。

テキサス大学の研究では

赤い光をみると、ほかの色の光に比べて活力が13.5%増し、腕の筋肉の電気的な活動も5.8%増す。つまり、赤い光を短時間見ると運動選手の瞬発力が高まり、一方で青い光を見ると持久力が高まるらしい。

ロバート・ジェラードの研究では

24人の成人男子の前に同じ明るさの青色、赤色、白色の光を投じたところ、赤い光の時には血圧、呼吸の動き、まばたきなどが増加。青や白では減少した。また、被験者の感じ方は、赤は緊張や興奮が高まり、青はくつろぎ感を増し、不安や敵意を和らげることが分かった。

参考文献:「光の医学」ジェイコブ・リバーマン 日本教文社

医学の世界でも、光の効果に注目している

光を用いた医療に光線療法というものがある。体の悪い部分に光を当てて病気を治す方法だ。よく、東洋医学の治療所などで使われている。
例えば、放っておくと脳障害をおこすなどの危険がある新生児の黄疸には青い光を用いて治療するが、その治療法が取られる前は交換輸血という大変な手術をしていた。また、マクドナルド博士(サンディエゴ州立看護大学)の研究によると、青い光はリウマチにも有効であり、痛みが和らぐという結果が報告されている。

さらに、赤い光は、片頭痛の治療にとても効果があることが分かった(ジョン・アンダーソン博士による)。片頭痛の患者に赤い光の治療法を試みたところ、72%の患者のひどい片頭痛が止んだという。のこりの28%についても症状は軽くなったそうだ。

今後も色が人に与える健康効果には、期待が持てそうである。

身近なところでの色彩パワーの生かし方

ちょっと難しい話が多くなってしまったが、「医学的な効果がわかっても、どうやって色彩パワーを生かしたらいいのか分からない」という方へ、身近な色の楽しみ方をここでご紹介しよう。

カラーセラピーで気分を変える

難しいことはわからなくても、なんとなく赤や青、黄色から受けるイメージが違うことは、実際の生活で感じているかもしれない。
実は、日頃意識はしていなくても、何気なく選んだ色にはきっと意味があり、自分でも気がつかない内面の部分が色に現れている、ということがあるのだ。カラーセラピー とは、色が持つパワーを最大限に生かし、心身ともに健康な状態へと導く療法である。やり方はその指導者によって異なるようだが、いずれにせよそれは自分を変えるチャンスになるかもしれない!

こんなカラーセラピーがある!オーラソーマ

バランスボトル

薬剤師かつリフレクソロジーの治療師だったイギリス人ヴィッキー・ウォールによって生み出された色彩療法の一種で、選んだ色からその人の心身や魂の状態を見極め、今その人に必要な色を提案するカラーセラピー。上下2層(2色)に分かれたバランスボトルと呼ばれる101本のボトルを使って行われる。

公開日:2001年4月9日