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体内時計のネジをまこう!

地球の1日が24時間なのに対し、人間の本来持っている1日の単位は25時間です。24時間で1日の周期に合わせることができるのはヒトに備わる体内時計のおかげですが、どのように合わせているのでしょうか。

太陽の光がボタンをリセット

地球の1日が24時間なのに対し、人間の本来持っている1日の単位は25時間。もし光も音も温度も1日中変わらない条件の中で生活すると、ヒトは25時間ごとに寝たり、起きたりすることになります。

この25時間1周期を1時間早めて、24時間で1日の周期に合わせることができるのはヒトに備わる体内時計のおかげといえるでしょう。

体内時計とは「視交叉上核」(しこうさじょうかく)のことで、左右の眼の網膜から伸びた視神経が、視床の下部で交叉している所のすぐ上にある部位です。体内時計は、朝、眼から入る太陽の強い光を感知すると、松果体に信号を送ります。すると、松果体からは約14時間後に「時計ホルモン」と呼ばれるメラトニンが分泌されます。メラトニンは睡眠を促すホルモンで、血流によって、カラダのすみずみまで時間の情報を運んでいくのです。

私たちは太陽の光を浴びることで、体内時計を1時間早めるリセット・ボタンを毎日押しているといえます。

体内時計のリセット・ボタンはここ!

体内時計を正常化するポイント

●朝、まずは決まった時間に太陽の光を浴びるようにする

朝の光には、生活が夜型にずれていくのを防ぐ作用があります。
目が覚めたら、1日のスタートとして、まずはカーテンを開けましょう。

●規則正しい時間に食事をとる

特に朝食をとることで、1日のリズムが作りやすくなります。
脳に補給された糖分は、エネルギー源として昼間の活動を活発にさせます。

●昼間、なるべく外に出る機会を作る

昼間に明るい所で活動すると、夜にメラトニンが多く生成されるようになります。
散歩などで運動もすると、寝付きも良くなるでしょう。

●夜は明るい光をあまり浴びないようにする

夜に光を浴びることは、体内時計を遅らせるもとになるので気をつけましょう。
照明の色は、白色に近い寒色系より、オレンジ色に近い暖色系のほうが望ましいです。

公開日:2014年11月10日