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バランス能力と筋力を鍛える!40代からのロコモ予防

ロコモ予防に必要な、歩行や起立に関わるバランス能力や筋肉は、習慣的なトレーニングによって鍛えられます。今は問題なくても運動機能は年齢とともに低下してしまいます。ここでは40代から始めるロコモ予防のための運動方法を紹介します。

歩けなくなる前に!ロコモ予防は40代から

ロコモティブシンドローム(運動器症候群:通称ロコモ)を予防するには、歩行や起立に関わるバランス能力や、筋肉の維持が必要となります。それらは、習慣的にトレーニングを行うことによって鍛えられます。すでに足腰に痛みを抱えている人にとっては、悪化の防止になるでしょう。たとえ今は問題なく歩行や起立ができていても、運動機能は年齢とともに低下してしまいます。年齢に応じた運動機能を保てるように、骨量や筋肉量の低下が始まる40代から予防を始めましょう

ロコモ予防の第一歩は、運動習慣を身に付けること

ロコモ予防の第一歩は、運動習慣を身に付けること

ロコモを予防するには、運動習慣を身に付けることが欠かせません。ウォーキングやジョギング、水泳、太極拳、ストレッチなどの手軽に始められるものでも、バランス能力や筋力を維持する効果が期待できます。基礎体力や足腰の状態、好みは一人ひとり異なるので、無理のない範囲内で長く続けられそうな、自分に合った運動を選びましょう

食事の内容も、ロコモ予防に大きく関わります。筋力の維持に必要なたんぱく質を多く含む肉や大豆製品のほか、骨づくりに欠かせないカルシウムが豊富な乳製品、ビタミンDが豊富な魚、ビタミンKが豊富な緑黄色野菜などを積極的に食べるようにします。太りすぎ、あるいはやせすぎにならないよう注意して、適量をバランス良く食べましょう。

手軽に始められる「ロコトレ」がオススメ

日本整形外科学会はロコモ予防のために、「開眼片足立ち」と「スクワット」の2つを「ロコトレ」(ロコモーショントレーニング)として推奨しています。ただし、無理をすると転倒しかねないので、腰や関節の痛みでこれらを行うのが難しい場合などは、まずは医師に相談を。

「開眼片足立ち」とは?

目を開けたまま、片足が床につかないように浮かせた姿勢を1分間保ち続けます。これを1セットとして、左右の足それぞれで1日3セット行います。
転ばないようにつかまるものがある場所で、支えが必要であれば机や壁などに、手をついて行います。途中で足が床についてもかまわないので、1分間続けます。
バランス能力が養われ、安定した歩行ができるようになることが期待できます。

「ロコトレ」だけでは物足りない場合は…

日常生活に取り入れやすい「爪先立ち」がおすすめです。
やり方は簡単で、必要に応じて壁に手をつき、両足で立った状態でかかとを上げ、ゆっくりと下ろすのを10~20回繰り返します。
これを1セットとして、1日2~3回繰り返します。
これにより、ふくらはぎの筋肉がつくことが期待できます。
起立した状態を保つのが難しい人は、机などに手をつくとやりやすくなります。
反対に、より高い効果を求める人は、壁に手をついた状態での片足の爪先立ちに挑戦しても良いでしょう。自分の状態に応じて行いましょう。

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公開日:2013/10/15