子宮と卵巣の病気に関する記事をご紹介します。子宮と卵巣の病気の正しい知識を身につけることで、予防や改善にお役立てください。

生理前や生理中にお腹が痛くなる、イライラしやすくなる、体にだるさを感じる、など生理痛は女性にとって非常に悩ましい症状です。痛みがひどい場合、市販の鎮痛剤を飲むことで痛みを緩和できますが、鎮痛剤を飲んでも痛みが緩和できない場合は、子宮内膜症などの病気の可能性が考えられます。では、子宮内膜症とは一体どのような病気なのでしょうか。 目次 女性のつらい悩みでもある生理痛 子宮内膜症ってどんな病気? ピルを使用した子宮内膜症の治療 子宮内膜症の栄養療法 女性のつらい悩みでもある生理痛 生理前や生理中にお腹が痛くなる、イライラしやすくなる、体にだるさを感じる、など生理痛は女性にとって非常に悩ましい症状です。 生理痛は人によって個人差があり、ひどい人の場合は、痛みがひどくて寝込んでしまうケースもみられます。 痛みがひどい場合、市販の鎮痛剤を飲むことで痛みを緩和できますが、鎮痛剤を飲んでも痛みが緩和できない場合は、子宮内膜症などの病気の可能性が考えられます。 では、子宮内膜症とは一体どのような病気なのでしょうか。子宮内膜症について、詳しく見ていきましょう。 子宮内膜症ってどんな病気? 子宮内膜症とは、本来は子宮内腔でしか作られることのない子宮内膜や子宮内膜様の組織が、腹膜や卵巣などの子宮ではない場所にできる病気です。 子宮で子宮内膜が作られた場合は、生理のタイミングで子宮内膜が剥がれ、体外に排出できることに対して、子宮以外の場所で子宮内膜が剥がれると、子宮内膜を体外に排出することができないため、炎症や痛みを引き起こす原因となります。 ピルを使用した子宮内膜症の治療 子宮内膜症にかかった場合の治療法として、一般的に薬物療法と手術療法が用いられます。 症状が軽い場合は、薬物療法が行われます。薬物療法の中でも、避妊薬としても知られるピルを使用する方法があります。子宮内膜症にピルを使用する場合は、低用量ピルが使用されます。 ピルは服用することによって、生理痛の原因となる黄体ホルモンの分泌を抑えることができます。 また、毎月卵巣から分泌されるエストロゲンと黄体ホルモンの分泌を抑えるはたらきによって、子宮内膜症の進行する速度を遅らせることや食い止めることも可能です。 ピルを使用するメリットとして、副作用が現れにくいという特徴があります。また、価格が低価格であるため、利用しやすいといった特徴もあります。 子宮内膜症の栄養療法 子宮内膜症の治療は、薬物療法と手術療法のほかに、栄養療法という治療方法があります。 栄養療法は、食事の栄養素による子宮内膜症の治療方法です。 子宮内膜症に良いとされる食べ物は、栄養価が高く体の代謝を高めてくれるかぼちゃや、大根などの根菜類、血液を生成する際に必要である鉄分を多く含むほうれん草やレバー、あさりといったものがあげられます。 逆に、ジャンクフードのような栄養価が低いものや食品添加物が多く使われている食べ物を避けることも大切です。 栄養療法は、続けていくことで子宮内膜症の予防にもつながるので、日頃の食事に気を配ることで、子宮の状態を良くする効果が期待できるでしょう。 ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 卵巣の病気セルフチェック!女性ホルモンと卵巣の深い関係 子宮の病気も早期発見が肝心! 婦人科がん(子宮・卵巣のがん)の発症リスクと治療後のむくみ対策 キャンサーフィットネス・リンパ浮腫患者スクール 公開日:2016/04/18

乳がんや卵巣がんのほとんどは細胞に起きる異常であり、子どもへと遺伝されることはありませんが、乳がんと卵巣がんの約1割は、遺伝子の異常によって発症すると考えられています。これらの「遺伝性乳がん・卵巣がん」の特徴を解説します。 目次 乳がん・卵巣がんの約1割は遺伝性 リスクを知ることができる遺伝カウンセリング・遺伝子検査 今後も議論が必要となる、がん予防としての乳房・卵巣切除 乳がん・卵巣がんの約1割は遺伝性 女性のがんとして知られる乳がんや卵巣がんのほとんどは、乳腺や卵巣の限られた範囲内の細胞に起きる異常であり、子どもへと遺伝されることはありません。しかし、乳がんと卵巣がんの約1割は、BRCA1とBRCA2という親から受け継がれた遺伝子の、どちらかの異常によって発症すると考えられています。これは「遺伝性乳がん・卵巣がん」と呼ばれ、次のような特徴があります。 遺伝性乳がん・卵巣がんの特徴 (1)40歳未満の若い年齢において乳がんを発症する (2)家系内に複数の乳がん、卵巣がん患者が認められる (3)片方に乳がんを発症後、反対側の乳がんあるいは卵巣がんも発症する場合がある 出典:独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター リスクを知ることができる遺伝カウンセリング・遺伝子検査 自分が遺伝性乳がん・卵巣がんである可能性を知る方法として、遺伝カウンセリングおよび遺伝子検査があります。遺伝カウンセリングでは、カウンセラーに家族の病歴などを伝え、それをもとにリスクや病気に関する情報の提供を受けることができます。相談の結果、リスクが高いと判断された場合、遺伝子検査を勧められることもあります。遺伝子検査は採血により行われ、前述のBRCA1とBRCA2という遺伝子に異常がないかを調べます。 なお、遺伝カウンセリングや遺伝子検査を行っている医療施設は限られているため、まずは近くに実施しているところがあるかを調べる必要があります。納得したうえで受けるためには、医療施設に問い合わせ、費用なども含めて情報を集めておきましょう。 今後も議論が必要となる、がん予防としての乳房・卵巣切除 遺伝子検査の結果、遺伝性乳がん・卵巣がんが疑われると、予防が勧められることがあります。医療施設を受診し、遺伝性乳がん・卵巣がんの予防を行う場合、その方法としてタモキシフェン(抗エストロゲン薬)の服用があります。ただし、乳がんや卵巣がんを発症していない人が予防としてタモキシフェンを服用する場合は、治療の場合とは異なり保険適用外であるため、全額が自己負担となります。 海外では、予防のために乳房や卵巣の切除が行われることがあります。日本でも、各医療施設内の倫理委員会の承認を経たうえで実施した例はあるものの、保険適用外のため全額自己負担であることに加え、異常のない乳房や卵巣を切除することに対する心理的な抵抗もあり、一般的に行われているとは言えません。国内ですでに実施している、あるいは実施を計画している医療施設を中心に実施のルール作りが進められていますが、倫理的な面も踏まえ、社会全体で議論が活発に行われる必要があります(2013年6月現在)。 ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 卵巣の病気セルフチェック!女性ホルモンと卵巣の深い関係 子宮の病気も早期発見が肝心! 婦人科がん(子宮・卵巣のがん)の発症リスクと治療後のむくみ対策 キャンサーフィットネス・リンパ浮腫患者スクール 公開日:2013/06/17

30歳を過ぎた女性なら、誰でも気をつけておきたい婦人科系の病気の中から子宮の病気についてまとめました。早期発見で完治するケースも多いので、健康診断などを利用して定期的にチェックしましょう。 目次 子宮とはこんな器官です セルフチェック!こんな症状に心当たりはありませんか? 婦人科に行ってみよう! 子宮とはこんな器官です 女性なら誰でも、普段からぜひ気をつけておきたい子宮の病気。まずは子宮のしくみやはたらきを知っておこう。 子宮の役目は「胎児を守り育てること」で、伸縮性のある平滑筋という筋肉でできた袋のような臓器だ。ニワトリの卵ほどの大きさで、膀胱と直腸の間にあり、骨盤の底の部分に固定されている。 子宮の左右には親指ほどの卵巣が連結し、子宮と卵巣を結ぶ卵管が広がっている。子宮の内側を覆っている粘膜が子宮内膜で、毎月一定の周期に合わせて厚みを増し、受精卵の着床がないときに剥がれ落ちて膣から排出される。これが生理と呼ばれる現象だ。 セルフチェック!こんな症状に心当たりはありませんか? 子宮筋腫や子宮内膜症は、生理のトラブルなどから見つかりやすい。以下のチェックで自覚症状に当てはまるものが複数あった場合は早めに病院で診てもらおう。 また子宮がんには主に2種類あるが、それぞれ自覚症状が異なる。早期発見でかなりの割合が完治するので、こちらも気になるなら早めに病院へ。 子宮筋腫・子宮内膜症チェック 生理のときの出血量が多い…子宮内膜症 レバー状のかたまりがある…子宮筋腫 生理痛がひどい …子宮筋腫、子宮内膜症 貧血、疲れやすい …子宮筋腫 不正出血がある …子宮筋腫、子宮内膜症 生理周期が短い …子宮筋腫 おなかが張る …子宮筋腫 性交時に痛みがある…子宮内膜症 トイレが近い …子宮内膜症 排便時に痛みがある…子宮内膜症 子宮体がんチェック 出産経験がない 更年期から閉経10年後までの時期である 標準体重より20%以上太っている 乳がんや卵巣がんになったことがある 子宮がんは、どんな病気? 子宮頸がんチェック 妊娠・出産の経験が多い セックスパートナーが多い ヘビースモーカーである 子宮がんは、どんな病気? 婦人科に行ってみよう! 子宮や卵巣などの婦人科系の疾患は、妊娠・出産といった女性のライフスタイルに大きく関わるもの。「いつものことだから」「忙しいから」とついつい先送りにしがちだが、「おかしいな」、と思ったらぜひ婦人科で診察を受けてみよう。 診察の際に心がけたいこと ●症状や伝えたいことはあらかじめメモしておく ●膣や子宮を診察する際、スムーズに受けられるようにゆったりしたフレアースカートなどの服装を。また上半身の診察には前開きのシャツが望ましい ●できれば基礎体温表を持参する など 生理痛がひどい、出血量が多いなどの問題があるなら生理中でも受診できるし、不正出血があった場合もすぐに診てもらおう。健康保険については適用される場合とされない場合があるので、事前に医師に説明を求めておくと安心。 また、あらゆる病気と同じく、子宮の病気も何より大切なのは早期発見。今とりあえず問題がなさそうな場合でも、定期健診を利用して毎年1度必ずチェックするようにしたい。 ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 卵巣の病気セルフチェック!女性ホルモンと卵巣の深い関係 婦人科がん(子宮・卵巣のがん)の発症リスクと治療後のむくみ対策 キャンサーフィットネス・リンパ浮腫患者スクール 公開日:2003年2月17日

子宮筋腫、子宮内膜症、子宮がんに代表される子宮の病気があります。それぞれの病気の特徴、治療法などをまとめて紹介します。 目次 子宮筋腫 子宮内膜症 子宮がん 子宮筋腫 子宮筋腫のできる位置 子宮筋腫とは子宮の中にできる「こぶ」のようなもので、ほかの臓器に転移することのない良性の腫瘍。女性の体にできる腫瘍の中では最もポピュラーだが、無症状であることが多く、たまたま検診で見つかるなどのケースが多い。 30代半ば~50代半ばにかけておきやすいと言われているが、最近は初潮の低年齢化に伴い、20代にも見られることがある。 子宮筋腫は、どこにできる? 子宮筋腫はいくつかの部位に発生するが、子宮の筋層内にできるもの、子宮の内側にできるもの、子宮の外側にある腹膜にできるものの3つに大別される。そのうちの70%は筋層内筋腫と言われている。 子宮筋腫は、どうやって治療する? 子宮筋腫自体は、それ自体が命に関わるものではない。治療法も経過をみたり、薬で症状を抑えたり、それでも改善できないときには手術による対処方法もある。以下を参考にして、自分にあった治療法を選択しよう。 1 経過を見守る 筋腫が小さく、日常生活に支障がない場合は3ヵ月に1回程度婦人科を受診して経過を見守る方法をとる。ただし、急に大きくなった場合は要注意。悪性腫瘍である「肉腫」の可能性もある。妊娠中に筋腫が見つかった場合も、原則的に経過を見る。 2 薬物療法 貧血がひどい場合は鉄剤を処方される。筋腫は女性ホルモンの影響で大きくなることから、GnRHアナログという薬で女性ホルモンの分泌を抑え、「偽閉経療法」をとる場合がある。ただし、副作用として更年期障害に似た症状が出ることもあるので、投薬は長くても半年まで。 3 手術 子宮筋腫核手術 筋腫のこぶだけをとって子宮を残す手術。妊娠・出産が可能。数年後に再発することもある。 子宮全摘出手術 子宮を全部摘出する手術。筋腫の再発はなし。妊娠・出産はできなくなる。 子宮内膜症 子宮内膜症のできる位置 子宮内膜症とは子宮内膜とよく似た細胞がなぜか卵巣や腸、膀胱などで増殖する病気。生理のたびにその部分から出血し痛みを引き起こしたり、周りの臓器や膜と癒着を起こしたりする。 30代~40代に多く、閉経後はほとんど症状がみられない。最近では10代~20代で発症するケースも多い。 子宮内膜症は、どこにできる? 子宮周囲や腹膜、膀胱、卵巣、腸、直腸と子宮の間など。最も多くできるのは卵巣の中で、チョコレートのような古い血液がたまることから「チョコレートのう胞」と呼ばれる。また子宮筋層の中にできる内膜症は「子宮腺筋症」と呼ばれ、子宮筋腫との併発も多い。 子宮内膜症は、どうやって治療する? 子宮内膜症の治療も、薬によるものと、手術によるものの2つに分けられる。 気をつけたいのはいきなり「ホルモン療法」に入ること。子宮内膜症ではなく、重い生理痛である場合にホルモン治療を受けると副作用(体重増加・にきびなど)が出ることもある。できれば事前に情報収集をして、子宮内膜症の専門医に診てもらうことが望ましい。 1 薬物療法 生理痛をやわらげるため、鎮痛剤が処方される。子宮内膜症は生理のたびに症状が悪化するため、女性ホルモンの分泌を抑えるためにGnPHアナログやダナゾール(男性ホルモンに似た構造の薬)を用いることも。こうした薬で副作用がでることもある。低用量ピルを用いる場合は効き目が緩やかになるが副作用がGnPHアナログやダナゾールに比べ比較的少ない。 2 手術 保存手術 妊娠・出産を望む場合は子宮を残す手術を行う。その方法には開腹手術と、お腹の一部に穴をあけてそこから内視鏡や器具を入れて病巣を治療する「腹腔鏡下手術」がある。再発することもある。 準根治手術 子宮を全摘出し、卵巣の一部を摘出する手術。 子宮内膜症の症状がかなり軽減されるが、 妊娠・出産はできなくなる。 根治手術 非常に症状が重い場合、卵巣と子宮を全摘出する。再発はないが、妊娠・出産はできなくなる。また、卵巣からの女性ホルモンの分泌がなくなるので更年期症状が起こる。 子宮がん 子宮がんのできる位置 子宮がんには子宮の入り口にできる「子宮頸がん」と子宮の奥にできる「子宮体がん」の2種類がある。子宮がんのうち、子宮頸がんが6割以上を占めている。子宮頸がんは30代~40代に多く、子宮体がんは40代以降に多い。比較的早期発見しやすく、早期に発見できればどちらの場合もほぼ治る。 子宮がんは、どこにできる? 子宮体がんが、子宮体部の内側にある子宮内膜に発生。子宮頸がんは膣に近い子宮頸部にできる。 子宮がんは、どうやって治療する? 子宮体がんも子宮頸がんも、がんの進行度合いとライフスタイルによって治療法が変わってくる。手術、放射線療法、化学療法(抗がん剤)がある。 1 手術 円錐切除術 お腹を切らずに膣から子宮頸部の一部を切り除く手術。頸がんの検査と治療を兼ね備えてできる。妊娠・出産も可能。 単純子宮全摘出術・広汎子宮全摘出術 子宮だけを全摘出する。早期のがんであれば完治できる。早めの更年期障害の心配も比較的軽い。妊娠・出産はできない。 リンパ節郭清 がんの転移を防ぐため、子宮と子宮の周りの組織もとる方法が広汎子宮全摘出術。骨盤内のリンパ節への転移を避けるため、切除する方法がリンパ節郭清。妊娠・出産はできない。術後は排尿・排便障害が残ることもあるが、回復する。 2 放射線療法 がんに放射線を当てて細胞を死滅させる方法。進行したがん(特に頸がん)に用いる。副作用として下痢や吐き気、食欲不振などが見られることもある。 3 化学療法(抗がん剤) がん細胞の分裂・増殖を薬で抑制する。手術や放射線療法の後、再発予防のために使ったり、大きな病巣を小さくするために手術前に使うことも。嘔吐や脱毛、白血球や血小板の減少などの副作用もある。 公開日:2003年2月17日

子宮とともに卵巣は女性にしかなく、妊娠・出産に関わる大切な臓器。卵巣のしくみや女性ホルモンとの関係、疾病別のセルフチェックをまとめた。また手術が不安ならセカンドオピニオンを利用することについても紹介。 目次 卵巣とはこんな器官です 卵巣の病気セルフチェック!こんな症状に要注意 もし手術することになったら? 卵巣とはこんな器官です 卵巣は、子宮とともに妊娠・出産に関わる大切な器官。親指の頭ほどの大きさの楕円形で、子宮の両側に伸びた卵管にぶら下がっている。灰白色で表面がでこぼこした臓器だ。 卵巣には生まれたときから原始卵胞という卵子のたまごが数百万個もある。思春期になると原始卵胞が成熟し、約1ヵ月に1個ずつ卵子となって排出され(排卵)、卵管を通って子宮のほうへ運ばれていく。数百万個の原始卵胞のうち、成熟して排卵するのは一生のうちおよそ400~500個ほどと言われ、それ以外は退化消失する。 また、卵巣からはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つの女性ホルモンが分泌され、女性らしい体を作ったり、健康や精神状態の安定のためにはたらいている。 卵巣の病気セルフチェック!こんな症状に要注意 卵巣は、片方の卵巣に腫ようなどのトラブルがあって機能しなくても、もう片方が正常にはたらいていれば生理も変わらずにあるし、妊娠もできる。このため、卵巣の病気は、ある程度進行するまで気づきにくいことも多い。定期的にチェックを行うことがとても大切だ。 次のチェックで複数気になることがあった場合は一度きちんと診察を受けることをおすすめしたい。 セルフチェック ●おなかがポコンと出てきた …卵巣のう腫 ●ウエストが太くなってきた …卵巣のう腫 ●下腹部に圧迫感やひきつれを感じる …卵巣のう腫 ●しこりがある …卵巣のう腫、充実性腫瘍、卵巣がん ●下腹部が痛い …卵巣のう腫、充実性腫瘍、卵巣がん、卵管炎、卵巣炎 ●生理がなくなったり、不正出血がある …充実性腫瘍 ●頻尿や便秘 …卵巣のう腫 ●腰痛がある …卵巣のう腫 ●発熱、吐き気を伴う …卵管炎、卵巣炎 もし手術することになったら? 女性ホルモンをつかさどる卵巣。もし病気が見つかって手術をする場合、いくつか心配になる点もある。 Q. 更年期障害が早まるの? 卵巣をとってしまうと女性ホルモンが分泌されなくなり、のぼせたりイライラしたりといった更年期障害が早まるのではないかという不安もある。しかし、卵巣は片方をとってももう片方が残っていれば女性ホルモンは分泌されるし、万一両方を摘出したとしてもホルモン療法によって症状を軽減させる方法もある。 Q. ホルモン療法って大丈夫? 現在のホルモン療法は必要なホルモンを必要なだけ使うという治療が主流。 エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つの女性ホルモンを、血液検査などからその人の状態に合わせて使うことができるので、自分に合うように薬を調整してもらえるのだ。もしトラブルや副作用が続くようならすぐに医師に相談しよう! Q. 本当に手術しなくちゃいけないの? 卵巣の病気にかかわらず何か手術を受ける際に、少しでも不安があれば医師に徹底的に相談してみて欲しい。もし医師の説明で納得ができない場合は、セカンドオピニオンを求めて別の病院で診察を受ける手もある。セカンドオピニオンとは、診断や治療方針について主治医以外の医師の意見を聞くこと。手術を受けるなどの重大な決断をしなければならないとき、他の専門医に相談して納得した上で患者自身が治療法を選択するための方法だ。インターネットや書籍などの情報源を利用して専門医を見つけることができる。アメリカなどではすでに普及しているセカンドオピニオンという考え方、今後日本でもどんどん取り入れられてくるだろう。 ■関連記事 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 なぜ今注目されている?子宮頸がん 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 婦人科がん(子宮・卵巣のがん)の発症リスクと治療後のむくみ対策 キャンサーフィットネス・リンパ浮腫患者スクール 公開日:2003年3月3日

卵巣の病気には、卵巣のう腫、充実性腫瘍、卵巣がん、卵管炎・卵巣炎などがある。それぞれの治療法を簡単にまとめた。 目次 卵巣のう腫 充実性腫瘍 卵巣がん 卵管炎・卵巣炎 卵巣のう腫 卵巣は比較的腫瘍のできやすい臓器。ほとんどのケースが卵巣のう腫で、残りが充実性腫瘍と呼ばれるものだ。 卵巣のう腫は、どんな病気? 卵巣内の組織の卵胞に液体などがたまってできた腫瘍。多くの場合は良性だが、中には悪性に変わるものもある。たまった内容物によって3種類に分けられる。 ●皮様のう腫 髪の毛や歯、骨、皮脂分泌物が入っている腫瘍。卵子の元である胚細胞が変化し、成長ホルモンによって発育してしまったもの。ほとんどが良性だが、あまり大きくなったまま放置しておくと茎捻転(けいねんてん)を起こしやすいので要注意。 ●漿液(しょうえき)性のう腫 無色または黄褐色のサラサラした液体が内部にたまった腫瘍。卵巣のう腫の中で最も多い。ほとんどが良性だが、皮様のう腫同様大きくなり過ぎると茎捻転を起こしやすい。 ●偽粘性のう腫 ネバネバした粘液のような液体がたまるのう腫。良性のものと悪性のものがある。良性のものは茎捻転を除けばさほど心配はいらないが、悪性のものは急速に大きくなりやすく、全身の栄養が吸い取られて衰弱したり、転移することもある。 また、「チョコレートのう腫(のう胞)」と呼ばれる病気もある。これは卵巣に発生した子宮内膜症が、生理のたびに出血し、のう腫を形成していくもの。激しい生理痛、腰痛などを伴うケースが多い。 子宮内膜症 卵巣のう腫の治療は? 良性で小さなものなら月に1回程度の検診で経過を見守る。自然に小さくなり消えてしまうものもあるが、どんどん大きくなるようなら茎捻転などの危険性を考慮し、手術することも。また、良性か悪性かの判断ができない場合も、原則として腫瘍部分を除去する手術を行う。 ■卵巣のう腫の治療法 手術 良性の場合 腫瘍が小さい場合は体に負担の少ない腹腔鏡下手術を行い、問題の腫瘍部分だけを切除するので術後の妊娠は可能。大きな腫瘍の場合は卵巣ごと摘出することもあるが、片方が残っていれば妊娠も可能。 悪性の場合 卵巣がん 卵巣のう腫 茎捻転 充実性腫瘍 充実性腫瘍は、どんな病気? 卵巣の組織細胞にできた、さわると硬い腫瘍。良性のものもあるが、中には悪性に変化するもの、最初から悪性のものなど、性質はさまざま。 充実性腫瘍の治療は? 充実性腫瘍 良性であっても悪性に変わる恐れがあるため、治療には注意が必要。最終的には腫瘍を取り除き、組織を調べることで良性か悪性かの確定診断ができることも多い。 卵巣のう腫同様、良性であれば腫瘍だけを切除し、術後の妊娠・出産の可能性も考えられる。 卵巣がん 卵巣がんは、どんな病気? 卵巣のう腫や充実性腫瘍など、卵巣にできたすべての腫瘍のうち悪性のものを卵巣がんと呼ぶ。一般的に40代以降に多いと言われているが、20代に起こるケースもある。 未婚の女性や、排卵の回数が多い女性(妊娠・出産の経験がない女性)ほど発生率が高いとも言われているが、原因ははっきりしない。また、食生活の欧米化に伴って増加していることから、動物性脂肪・たんぱく質の摂取との関係についても考えられている。 卵巣がんの治療は? 卵巣がん 卵巣がんの場合、手術による卵巣の摘出と化学療法が基本となる。 手術は腫瘍の状態や年齢、ライフスタイルによって変わってくる。例えば20~30代で、これから妊娠を望んでいる場合にはできるだけ腫瘍部分だけを切除、40代以降なら反対側の卵巣もチェックして問題がなければ片方だけを切除、さらに閉経が近い年齢であればリスク回避のために両方の卵巣を切除するなどの方法が考えられる ■卵巣がんの治療法 手術 初期の場合 片方の卵巣や子宮を残して化学療法で治療する方法もある。妊娠の可能性はあるが、再発の可能性もある。 進行している場合 両方の卵巣、卵管、子宮、リンパ節などをすべて切除する方法がとられる。妊娠はできなくなるが、再発の可能性は抑えられる。 卵管炎・卵巣炎 卵管炎・卵巣炎は、どんな病気? 卵管炎と卵巣炎は多くの場合併発するため、このふたつの病気をあわせて「子宮付属器炎」と呼ばれる。大腸菌や淋菌、クラミジアなどが子宮から卵管へ進入することで起こる病気。最近特に増加しているのがSTDのひとつ、クラミジアによるもの。原因菌がわかったら、必ずパートナーと一緒に治療すること。また、人工妊娠中絶や流産、出産がきっかけになることもある。 放置しておくと腹膜炎や敗血症を引き起こしたり、不妊症の原因になることもあるので要注意。 卵管炎・卵巣炎の治療は? 卵管炎・卵巣炎 下腹部の痛みや発熱を伴う場合はすぐに入院して抗生物質や消炎剤などで炎症を抑える。発熱がおさまっても慢性化を防ぐためにさらに数週間様子を見る。それでも症状が改善しない場合は卵管を切除してたまった膿や水を出す手術を行うことも。 早期発見ができれば、通院で抗菌剤を服用しながら安静にすることで短期間で治療できる場合もある。やはり、「何かヘン」と思ったらすぐに病院で検査を受けることが肝心だ。 公開日:2003年3月3日

がんが若い世代に増えている 子宮がんは、がんのできる場所によって子宮体がんと子宮頸がんに大きくわかれるが、近年、テレビやインターネットなどのメディアを通し「子宮頸がん」という病名を耳にすることが多くなった。なぜ今、こんなにも注目されているのだろうか。 理由のひとつとして、子宮体がんが50~60代の女性で多く診断されるのに対し、子宮頸がんは20代後半~40代前後という若い世代で診断されることが増え、問題となっていることが考えられる。 ワクチン接種で予防できる子宮頸がん さらに大きな理由としては、子宮頸がんのほとんどが「ワクチン接種によって予防できる」という点だろう。 子宮頸がんの原因は、そのほとんどがヒトパピローマウイルス(Human Papillomavirus:HPV)の感染によるもの。子宮頸がんの患者さんを調べたところ、なんと90%以上の患者さんから、このウイルスが検出されたといわれている。子宮頸がんを防ぐには、ヒトパピローマウイルスの感染を防ぐことが有効なのだ。 ヒトパピローマウイルスには100種類以上ものタイプがあり、近年、日本でもこの一部のウイルス感染を防ぐワクチンが接種できるようになった。 国をあげて、子宮がん対策を支援中! 子宮頸がんが、いくらワクチン接種で予防できるといっても、すべての子宮頸がんを予防できるわけではない。やはり定期的な子宮頸がん検診を受けることは重要だ。婦人科検診に抵抗感を抱く若い女性も多いが、自分の将来の健康を考えると、ぜひとも検診を受けてほしい。 わが国でも、子宮がんや乳がんの検診を普及するために一定年齢の女性に「がん検診無料クーポン」を配布している。また、クーポンの使用方法や、がんに関するやさしい解説が書かれた「検診手帳」も配布されている。この事業は、市区町村によって異なっていることもあるため、まずは住んでいる市区町村のがん検診担当窓口に問い合わせてみよう。 ■関連記事 女子会から読み解く!乳がんと食事との関係 マンモ+超音波で乳がんを早く発見!生稲晃子さん・乳がん手術5回を乗り越えて がん治療後の後遺症のむくみでお悩みの方のためにリンパ浮腫患者スクールを開講 キャンサーフィットネス 20~22歳の子宮頸がんワクチン有効率を検討 新潟大学・HPV感染調査 がん告知で「びっくり退職」はちょっと待った!サバイバー伝授!がんとお金(2) 婦人科がん(子宮・卵巣のがん)の発症リスクと治療後のむくみ対策 キャンサーフィットネス・リンパ浮腫患者スクール 更新日:2020/09/25





