カロリーが高いから、と控える人も多いアーモンドですが、美容や健康にうれしい栄養がたくさん詰まっています。「若返りのビタミン」とさえ言われるビタミンEを豊富に含んだアーモンドの正体に迫ります! 目次 「若返りのビタミン」ビタミンEの量が抜群!肌や血管を若く保つ抗酸化パワー 悪玉コレステロールを撃退し、動脈硬化や高血圧、心臓の病気を防ぐオレイン酸 ごぼう、りんご、レタスなどより食物繊維が豊富!便秘解消や生活習慣病の予防に 「若返りのビタミン」ビタミンEの量が抜群!肌や血管を若く保つ抗酸化パワー 香ばしさとカリッとした食感を楽しめるアーモンドは、お菓子の材料やおつまみとして大人気です。おいしいだけでなく、その小さな見た目からは想像できないほど、美容や健康にうれしい栄養が詰まっています。 アーモンドに多く含まれるビタミンEの別名は「若返りのビタミン」。細胞の老化を抑える抗酸化作用があるので、肌のハリやうるおいをたもち、動脈硬化などの生活習慣病を起こしにくくしてくれます。 あらゆる食品の中でアーモンドよりもビタミンEが多いのは、せん茶とひまわり油だけ。野菜やほかのナッツ類と比べても、アーモンドのビタミンE含有量は抜群です。 ビタミンEの含有量 悪玉コレステロールを撃退し、動脈硬化や高血圧、心臓の病気を防ぐオレイン酸 ビタミンE以外にも、動脈硬化や高血圧、心臓の病気が気になる方にとってうれしい栄養が、アーモンドには多く含まれています。アーモンドの主成分であるオレイン酸は、善玉コレステロール(HDLコレステロール)は減らさず悪玉コレステロール(LDLコレステロール)だけを減らすはたらきがあります。酸化しにくいというのも、オレイン酸の特長の一つです。ひまわり油やオリーブオイル、肉の脂身などとともにナッツ類にも豊富で、その中でもマカダミアナッツやヘーゼルナッツなどに次いで、アーモンドには多く含まれています。 オレイン酸の含有量 ごぼう、りんご、レタスなどより食物繊維が豊富!便秘解消や生活習慣病の予防に 海藻類やきのこ類には及ばないまでも、アーモンドは食物繊維も豊富です。食物繊維が豊富というイメージの強い野菜や果物よりもアーモンドのほうが多いのは、意外に思われるかもしれません。十分な量の食物繊維を摂ることで、便秘の解消や生活習慣病の予防効果が期待できます。 食物繊維の含有量 ほかにもミネラルやポリフェノールなど、うれしい栄養が多く含まれている反面、アーモンドには高カロリー食品という側面もあります。食べすぎは肥満につながる恐れがあるため、1日23~25粒までを限度にすると良いでしょう。「間食として食べれば、甘いお菓子を食べるのを防げる」「食事前に食べれば空腹感がやわらぎ、食べすぎを抑えられる」といった効果が期待できるので、アーモンドは何度かに分けて食べるのがおすすめです。 また、塩分の摂りすぎにならないようにできるだけ無塩(素焼き)のものを選び、塩で味付けされたアーモンドを食べる場合は、食事に使う塩やしょう油の量を減らして塩分量を調節しましょう。 手軽で健康的、しかもおいしいアーモンド生活を、今日から始めてみませんか? 公開日:2016/01/12
おつまみやお菓子などでおなじみのナッツ。食用の歴史は案外古く、紀元前までさかのぼることができます。小さいけれど栄養価が高く、健康的な食材です。 目次 ご存知ですか?「ナッツ」の定義 ナッツの歴史 ナッツの栄養価 ご存知ですか?「ナッツ」の定義 秋は、栗やぎんなん、落花生などの木の実が美味しい季節だ。これら木の実は堅果類と呼ばれ、種子の中の仁(胚及び胚乳)が肥大して食用となったもの。果皮は薄くて固いのが特徴だ。「ナッツ(Nuts)」という言葉は本来この堅果類を指している。 では、かぼちゃの種や蓮の実は何と呼ぶのだろうか?こちらは種子類(Seeds)といい、文字通り果実以外の植物の「種」のこと。 慣習的には堅果類と種子類の総称を「ナッツ」と呼んでいる。主菜として用いられることは少ないが、おつまみやお茶うけなど、ちょっとした時にあると嬉しいナッツ。いろいろな栄養素が含まれ栄養価の高い食材でもある。 ●堅果類 栗、クルミ、落花生、アーモンド、カシューナッツ、松の実、ぎんなん、ココナツ ●種子類 かぼちゃの種、ごま、蓮の実 ナッツの歴史 ナッツと人類の関わりはかなり古く、もともと貴重な保存食であり、神事や祭事に使われる供物だった。 例えばクルミ。紀元前7000年頃から人類が食用としていた最古のナッツと言われ、原産地のイランから地中海を渡りヨーロッパに伝えられたとされている。紀元前のエジプトでも国王の墓には必ず棺の中にクルミなどのナッツ類が供えられていたという。 アーモンドの起源も古く、4000年以上前、地中海沿岸のヨルダン地方が原産地と考えられているが、その後世界中で広く栽培されるようになり、中世頃までは王侯貴族や上流階級の人々の高級嗜好品だった。 もちろん日本でもナッツは欠かせない食材で、縄文時代からドングリやトチの実、栗、クルミなどを食べていた。縄文時代の保存食として「縄文クッキー」があるが、この成分を分析すると、ニホンシカやイノシシなどの肉に栗やクルミなどのでんぷん質を加え、野鳥の卵の材料に塩と野生酵母を加え200~250℃で焼いたものであったそう。栄養価も高く、優秀な保存食だったようだ。 時代が下って船で外国に出かけられるようになると、日本原産でないナッツ類もどんどん上陸してくるようになる。クルミの上陸は豊臣秀吉の朝鮮出兵がきっかけだとされているし、アーモンドが上陸したのも案外古く、江戸時代にポルトガル人が持ち込んだのが最初と言われている。アーモンドの粒は扁平なことから和名は「扁桃」。咽頭部の両側にあるリンパ組織の形が似ていることから「扁桃腺」の語源となった。 ナッツの栄養価 「脂っぽいから…」「カロリーが高そう」と敬遠されがちなナッツ。確かにナッツは種子植物として発芽し、幼植物期の発育に必要な栄養分を蓄えているため脂質も多い。しかし、一方でたんぱく質やビタミンなども豊富に含まれ、非常に栄養価の高い食品なのだ。ぜひ、ナッツの実力を見直してほしい。 ●たんぱく質 特にアーモンドやカシューナッツなどは植物性たんぱく質を約20%含む高たんぱく食品。動物性たんぱく質に偏りがちな食生活に、多種類の植物性たんぱく質を手軽に摂るのに利用できる。 ●ビタミン類 例えばアーモンドはビタミンEを最も多く含む食品のひとつ。ビタミンEは毛細血管を活性化させて脳の老化防止や心臓病のリスクを軽減させるとも言われている。またビタミンB1、B2、ナイアシン、葉酸も豊富に含んでいる。 ●ミネラル カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄、亜鉛、銅など生体活動に欠かせないミネラルを多く含んでいる。特にカリウム含有量が高く、高血圧症や心臓病の予防効果があるとされる。 ●食物繊維 血中コレステロールを下げたり便秘予防に役立ち、腸を規則的に働かせる機能があるとも言われる。アーモンド、ピスタチオ、カシューナッツは特に食物繊維が多い。 公開日:2002年10月21日
ナッツに含まれる豊富なビタミンやミネラルなどが体のさまざまな不調を改善するそうです。症状別おすすめナッツやもう一品欲しい時のナッツ料理をご紹介します。 目次 多種多彩なナッツたち。ナッツの種類 こんな時にはこんなナッツを! 試してみよう!ナッツ・メニュー 多種多彩なナッツたち。ナッツの種類 一口に「ナッツ」と言っても実に様々な種類があり、小さいながらナッツは世界中の人々の食生活に欠かせない存在だ。 カシューナッツ 脂質、たんぱく質、炭水化物、リン、ビタミンB1・B2など ブラジルが原産。16世紀にポルトガル人が東アフリカ、インド、東南アジアで防風林の役目として植林したことで広まったと言われている。 マカダミアナッツ オレイン酸とパルミトレイン酸を多く含む脂質など 主産地はハワイ。生産量の大部分をチョコレート加工品として輸出されている。淡白な甘味と軽い口当たりが特徴。 ピスタチオ 食物繊維、ビタミンB1・B2、カリウム、鉄、銅など そのままスナックとして食べる他、製菓材料としてケーキやアイスクリーム、クッキーなどに幅広く利用されている。 栗 ビタミンB1、C、脂質、ミネラル、食物繊維など 皮が厚いため加熱してもビタミンCは損なわれない。渋皮に含まれるタンニンの抗がん作用を期待するなら渋皮煮がおすすめ。 ぎんなん 炭水化物、ビタミンC、カロチンなど 実は緑色で、次第に黄色くなる。未熟なぎんなんにはアミグダリンという青酸配糖体が含まれていて、中毒を起こすので注意。 クルミ 注目は必須脂肪酸、リノール酸とα-リノレン酸のバランスの良さ。さらにビタミンB群、E、ナイアシンなど 古来より不老長寿のシンボルとされてきた。酸化を防ぐため殻つきのまま保存する。砕いたりすったりして、てんぷらやフライの衣に混ぜるとカロリーを抑えられ、揚げ油の酸化防止にも。 ごま 不飽和脂肪酸、ビタミンE、セサミン、カルシウム、マンガンなど 外皮が硬いので煎ってからするか、切って用いた方が消化がよく効果的。 かぼちゃの種 脂質、たんぱく質、亜鉛などの他、ポリフェノールも多く含む。 炒めて調味料で味付けして食べる他、中国料理の材料に使われる。 蓮の実 炭水化物、カルシウム、リン、鉄、カリウムなど 中国が原産国。薬膳料理やお菓子の材料として使われる。 落花生 脂質、ビタミンE、B群、レシチンなど 含まれる脂質の多くの割合が悪玉コレステロールを除去する不飽和脂肪酸。でも、過食は禁物。鮮度が大切なので殻付きのまま保存すること。古くなると肝臓がんの原因になるというアフラトキシンというカビが発生する。 松の実 脂質、たんぱく質、ビタミンB1・B2、E、鉄など 漢方では肝臓によいとされている。そのまま食べたり、中国料理やお菓子などに使われる。 こんな時にはこんなナッツを! 不老長寿のシンボルだったクルミを始め、ナッツの中には優れた栄養価から老化防止や体の不調を改善するのに効果があるとされるものが多い。症状別におすすめナッツをまとめてみた。 ■シワ・肌荒れ 黒ごま 胃腸の潤いを守り、肌のバリア機能を高めてシワを防ぐ。 クルミ 肺や肝臓のはたらきを守って、素肌に潤いを補給。 ■白髪 松の実 肺や腸に潤いを与え、内臓を活発にして髪の健康を守る。 ■心の落ち込み 蓮の実 精神を安定させて不眠を解消。胃弱にも。 ■トイレが近い ぎんなん ぎんなんの渋味の収斂作用が尿の出口を引き締める。 クルミ 腎機能を高める効果がある。 ■便秘・下痢 クルミ 腸を潤す作用が便秘や痔に効果的にはたらく。 ■咳を止める 落花生 肺を潤して咳を止める作用がある。 カシューナッツ 火であぶって乾燥させ潰したものにお湯を加えて飲用すると気管の炎症を抑え、咳や痰を抑える効果が。 試してみよう!ナッツ・メニュー 「もう一皿ほしいな」というときに、簡単なナッツ・メニューをご紹介。さっそく今日の晩ご飯で試してみてはいかが? 栗と豚バラの煮込み ■材料(4人分) 栗12個、豚バラかたまり肉500g、しょうが1かけ、酒1カップ、しょうゆ大さじ3・1/2、さとう・みりん各大さじ2 ■作り方 1としょうがの薄切り、水2カップ、調味料を加えて弱火でコトコト煮る。 栗は皮をむいて途中から加え、やわらかくなるまで煮る。 カシューナッツの中華炒め ■材料(4人分) カシューナッツ100g、にんじん1/2本、しいたけ4個、ピーマン2個、ねぎ1本、にんにく1かけ、とうがらし1本、ごま油大さじ1、しょうゆ・酒各大さじ2 ■作り方 カシューナッツは油通しする。 野菜は1cm角に切り、にんじんだけ下ゆでする。 とうがらしの小口切りとにんにくのみじん切りをごま油で炒め、2を加えて炒める。1を入れて、しょうゆ、酒で味をととのえる。 落花生入りキムチご飯 ■材料(4人分) 落花生50g、キムチ100g、白ごま小さじ2、ごま油小さじ1、ご飯3カップ、サニーレタス4~6枚 ■作り方 キムチは細かく刻んで煎った白ごまとご飯に混ぜ、ラップしてレンジで3分加熱する。 落花生は粗みじん切りにしてごま油で素揚げし、1にパラパラとかける。 サニーレタスにくるんで食べる。 公開日:2002年10月7日
ゴマはとても体にいい健康食品です。ゴマに含まれるゴマリグナンには、抗酸化作用があるといわれており、体内の活性酸素をやっつけて、酸化を防ぎ老化防止やコレステロール値の減少に作用があるようです。ゴマのすごさをご紹介します。 目次 ゴマはどこからやってきた? ゴマのすごさは「ゴマリグナン」にあった! お酒飲みには「ゴマ」が効く!? ゴマはどこからやってきた? インドやジャワ島からやってきたという説もあるゴマ。でもアフリカのサバンナ地帯が原産地だという説が有力だ。ナイル川の流域で紀元前3000年前から栽培がはじまり、日本に伝播されたといわれている。 現在、世界には3000種類以上ものゴマの栽培品種があるといわれているが、栽培されているゴマのほとんどは白ゴマと茶ゴマ。 世界のゴマの生産量は約260万t。そのうち、貿易に使われているのは約50~60万t。日本は年間15万2000tのゴマを輸入している(1997年の輸入量)。実に、世界の貿易量の約3割近くを輸入している、ゴマ大国なのだ。 世界のゴマはこんなところで使われた! 古代エジプトでは ゴマは主要穀類のひとつで、灯火用、香料、ミイラづくりなどに使われていたことがパピルスに象形文字で刻まれている。 古代ギリシアでは ゴマケーキやゴマワインが登場していた。 インドでは モヘンジョダロの遺跡から炭化ゴマが出土した。祖霊祭の供え物や体に塗る油として使われた。 中国では 漢の武帝の時代、外交使節の張騫がシルクロードを経て胡国から持ちかえったともいわれる。 日本では 縄文後期と推定される遺跡からゴマが出土。また、701年の大宝律令には、ゴマなど6種類の種子の献上について記されている。 ゴマのすごさは「ゴマリグナン」にあった! 人の体は、年をとるとともに老化現象が現れるが、その理由のひとつに考えられているのが「活性酸素」の存在。この活性酸素によって、体内で酸化が起こり、それが体にさまざまな害を及ぼしていると考えられている。活性酸素とは、体内でエネルギーをつくり出す際に使う酸素の一部が変化してできるもので、それが体の中で暴れて細胞膜などを破壊してしまうのだ。 ゴマには、この体の酸化を防ぐ抗酸化作用があるといわれている。その役割を果たしているのが、ゴマリグナン類である。 代表的な抗酸化作用のある物質 ビタミンE 脂溶性のビタミンであるため、脂肪酸からできている細胞膜に入りこんで、脂肪酸が酸化によって過酸化脂質にならないように抑制している。 ビタミンC 水溶性のビタミンCは、細胞内や細胞外の水分に溶け込んで、酸化した化合物をもとの物質に戻す還元作用を果たしている。 お酒飲みには「ゴマ」が効く!? リグナン類は、いろいろな植物や茎、花、種子などにごくわずかに含まれる物質だが、なぜかゴマには豊富に含まれている。 リグナン類のひとつ、セサミンは、肝臓のはたらきを高め、二日酔いや悪酔いの予防に効果がある。ハツカネズミを使った動物実験で、セサミンを与えたマウスは与えなかったマウスより、アルコール濃度が早く低くなっていた。 セサミンには、次のような作用があると考えられている。 抗酸化作用がある 老化防止に効果がある コレステロール値を下げる アルコールの分解を促進する 免疫の機能を高める 公開日:2001年2月26日
ゴマに含まれる「セサミン」を摂取した人は、飲酒で顔が赤くなっても早く酔いがさめるのだとか。お酒に強い人でもセサミンにはアルコール分解を助けるはたらきがあるので、ゴマを食べてお酒を飲むと二日酔いが避けられやすいといえそうです。 目次 コレステロール値を下げる!? 赤ら顔がはやくさめる! 便秘に効果アリ! 肌荒れを防ぐ! ストレス防止にも コレステロール値を下げる!? ラットを使った動物実験では、ゴマリグナンの一種セサミンには、血液中のコレステロールの上昇をおさえるはたらきがあることがわかっている。ラットを、 高コレステロール食を与えたグループ 高コレステロールとセサミンを与えたグループ 高コレステロールとセサミンとトコフェロール(ゴマに含まれるビタミンEの一種)を与えたグループ に分けて実験したところ、セサミンやトコフェロールを加えて与えたラットは、与えていないラットより明らかに総コレステロールの上昇がおさえられていたのだ。しかも、善玉コレステロールは増えていた。セサミンには、コレステロールの吸収を妨げるはたらきがあるのかもしれない。 ■セサミンを加えると、こんなにコレステロール値が変わる! (ラットを使った実験より) グループ 血清コレステロール(mg/ml) 総コレステロール HDLコレステロール 高コレステロール食 492(±66)7.3(±1.7) 高コレステロール食+0.2%セサミン 347(±157)10.0(±2.6) 高コレステロール食+0.2%セサミン+0.2%トコフェロール 243(±11)12.8(±4.3) 高コレステロール食+0,2%セサミン+1.0%トコフェロール 184(±32)17.7(±2.8) 出典:「ゴマはなぜからだによいのか」 チクマ秀版社 赤ら顔がはやくさめる! アルコールに弱い成人男性で、セサミンをあらかじめ1日当たり100mg、1週間つづけて摂取した人とセサミンを摂取しなかった人では、飲酒後顔面の温度の変化にどのくらい違いがあるのかを調べた、おもしろい実験がある。 はじめのうちは、セサミンの摂取にはかわりなく顔面温度が上昇する(顔が赤くなる)が、30分もするとセサミンを摂取していたグループは、顔面の温度が下がるのが速かったのだ。つまり、セサミンを摂取している人は、飲酒で顔が赤くなっても早く酔いがさめるというわけだ。 もちろん、お酒に強い人でもセサミンにはアルコール分解を助けるはたらきがあるので、ゴマを食べてお酒を飲むと二日酔いが避けられやすい。 便秘に効果アリ! ゴマには食物繊維が豊富に含まれている。ほとんど消化されることがないまま、腸へ送られる食物繊維は便を柔らかくしてかさを増やし、スムーズに直腸へ送られるはたらきがある。このため、便秘の予防や解消に役立つというわけだ。 もちろん、ゴマばかりを食べることはなかなかできないので、ごぼうサラダにゴマを混ぜたり、海草にゴマをふりかけて食べるなど、ほかの食品と合わせて食べるのがいいだろう。 参考文献:「ゴマ」 並木満夫・福田靖子監修 NHK出版 肌荒れを防ぐ! 皮膚の新陳代謝を活発にする栄養素には、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、たんぱく質などいろいろあるが、ゴマにはビタミンC以外の栄養素がすべて含まれている。とくに、ビタミンCとゴマに含まれる鉄を一緒に食べると、体内でコラーゲン(皮膚の組織で重要な役割を果たしているたんぱく質のひとつ)を合成しやすくなるのだ。ゴマ油は、ボディーオイルとしても使われるほど。 ストレス防止にも 現代社会はストレスのかたまり。ゴマには、ストレスを和らげるはたらきがあるという。 セロトニンという物質は、精神安定、鎮痛、睡眠などの作用がある、神経伝達物質である。このセロトニンは、アミノ酸の一種であるトリプトファンが、脳に運ばれてビタミンB6やマグネシウムなどとともに作られる物質だ。つまり、トリプトファンを多くとれば、脳のトリプトファン濃度が高くなってセロトニンが増え、ストレスを和らげることができるのだ。ゴマには、トリプトファンやビタミンB6といった栄養素が多く含まれている。 公開日:2001年2月26日
白ゴマと黒ゴマ、実は2つのゴマは栄養的にはほとんど変わらないようです。その料理を作るときの彩りで選びましょう。このほか、よいゴマの選び方や炒り方をご紹介します。 目次 白ゴマと黒ゴマ、どう違う? よいゴマの選び方 ゴマを香ばしく炒るには? ゴマは必ず切りゴマかすりゴマにして食べること ゴマはどのくらい食べたらいい? 白ゴマと黒ゴマ、どう違う? 黒ゴマのほうが栄養的に優れている、と思われがちだが、実は、2つのゴマは栄養的にはほとんど変わらない。でも、一般的に白ゴマのほうが油脂含量が多く、リグナン量も多いことがわかっている。ただし、黒ゴマの表皮にはタンニン系(ポリフェノールの一種)と思われる成分があり、また抗酸化性のある新しいリグナンが存在していることも明かになっている。 結局どれを選ぶかは、その料理を作るときの彩りで決めればいい! よいゴマの選び方 よいゴマの条件は、 粒がそろっているもの 粒がかたく、締まっているもの ふくらみに盛りあがりがあるもの 人工的に着色や漂白されていないもの など。最近は、「すりゴマ」や「炒りゴマ」など便利で手軽なものが売られているが、使う前に自分で炒ったほうがより香り高く食べることができるので、ケースバイケースで選ぶといいのでは? ゴマを香ばしく炒るには? 昔はほうろくという素焼きの容器でゴマを炒ったもの。ここでは、家庭で簡単に炒るときのポイントを紹介しよう。 油気のないフライパンを用意する。フライパンを弱火で温めたらゴマを入れる。入れる量は片手に軽く1杯程度。 フライパンに入れたゴマが重ならないようにして、まんべんなく熱が行き渡るようにする。火は弱火か中火で。 フライパンを揺すりながら火に近づけたり離したりしながら炒る。炒りすぎるとゴマが焦げてしまうので注意! ゴマがパチパチと音を立てて3粒ほどはねたら火を止める。まだ、余熱が残っているので、しばらくはフライパンを揺すること。 ゴマは必ず切りゴマかすりゴマにして食べること 固い皮がついたままのゴマは、粒が小さいため噛み砕きにくく、消化されないまま排泄されてしまうことが多い。より栄養を吸収するためには、すりごまか切りごまにして食べるのがよい。 また、すったゴマのほうが旨みを感じやすくなるため、おいしく食べられるというわけだ。すり加減は、粗いゴマがまだ残っている程度にするのがベスト。口の中でプチッとする感触がよりいっそう食欲をそそるもの!? ゴマはどのくらい食べたらいい? 日本人はゴマを1日3g程度食べているという。でも、できれば10g程度(大さじ1杯程度)食べたいものだ。そこで、こんな食べ方はいかが? おひたしにはたっぷりのゴマをかけて みそ汁にすりゴマを入れて きな粉もちにゴマをまぶして 魚(イワシやアジなど)をゴマ油で揚げる。衣にもゴマをまぶして ヨーグルトに練りゴマを混ぜて ゴマペースト(練りゴマ)をトーストに塗って 公開日:2001年2月26日