がんが発覚すると、今後の生活や仕事のことなど、さまざまな悩みに直面します。そんなときに役立つのが、先輩がん経験者の体験談をインタビュー形式で生放送している「がんノート」です。今回は、スピンオフ企画として、がんが発覚し手術のために入院する直前や、手術を終えて退院した直後にインタビューをし、準リアルタイムに体験談を配信するという試みを紹介します。
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がん経験者のインタビューを公開生放送で配信する「がんノート」は2014年にスタートしました。放送は100回を超え、100人以上のがん経験者がインタビューのゲストとして出演しています。ウェブサイトやYouTubeで過去のインタビュー内容を見ることもできます。
今回はスピンオフ企画として、2018年12月にがんが発覚したシュガーさん(本名:佐藤由紀さん)が、手術入院する前や退院した後にインタビューを受けています。3月4日時点で4回分のトークセッションがYouTubeで公開されています。YouTubeのタイトル名とURLは下記です。
YouTubeで配信している動画は、病気が発覚してから入院する直前や、手術を受けて退院した直後にインタビューした内容で、いつでも閲覧することができます。
入院をする前の準備として何が必要なのか、仕事を休むときは上司にどのように伝えたのか、家族とどのような話になったのか、実際の検査や治療の内容、医療費はいくらだったのかなど詳細について、当事者がその時に感じたこと/考えたことを話しています。
このスピンオフ企画では、病気に向かい合っている時の記憶を鮮明なうちに細かく伝えることで、がんになった人の役に立って欲しいという思いはもちろん、がんを経験していない人にはがんを疑似体験してもらい、身近な人や自身ががんになった場合に少しでも落ち着いた対応ができるようになってもらえたらという思いで配信しているそうです。
なお、準リアルタイムのYouTube配信はこれで終わりません。その後も経過について配信していく予定です。
がんノートの名前の由来は、『がんに関する「音」(がんのおと)』、『がん経験者達の「手」(GANNOTE)』を掛けあわせて、がん経験者の「本音」を発信して闘病者、支える家族や仲間のこれからの人生をつなぐ「手」となれるように、との願いを込められたものです。
がんノートのインタビュー配信は2018年12月に100回を迎えました。2019年からさらなる活動を加速していくため、キーメッセージを「『あなた』か『わたし』のがんの話をしよう」に改めました。
2人に1人ががんになる時代、がんは特別なことではなく、身近な存在、誰もが自然にがんの話ができる世界を作っていきたいと思っていて、いま治療で頑張っている人、がんとともに生きている人、支える人や家族が元気を分かち合って、明るい見通しを持ってもらえるよう、さまざまな企画を考えています。