「断食」と聞くと、おそらく多くの人がイスラム教やヒンドゥー教など宗教上のものが頭に浮かぶかもしれません。しかし「プチ断食」は、体の機能を休ませて、本来のチカラを取り戻すという健康のために行います。健康的な食生活を送るためにも、「プチ断食」であなたの体をリセットし、体がどんな食材を摂り入れたいのか体に聞いてみましょう。
「断食」と聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。おそらく多くの人が、イスラム教やヒンドゥー教など宗教上のものが頭に浮かぶでしょう。しかしここ数年、さまざまなテレビや雑誌で紹介され話題となっているのが、健康づくりのために行う「プチ断食」です。
これは、生活習慣病や肥満の原因である食べ過ぎが「健康を害している」と気づきはじめた人に支持されているダイエット方法のひとつであり、健康的な体づくりに役立つとされています。溜まったものを出して、体の中をカラにするという至ってシンプルな方法がわかりやすく共感を呼んだのも人気の理由でしょう。
「プチ断食」は、体を内側からキレイにし、使い過ぎている体の機能を休ませて、本来のチカラを取り戻すというものです。デトックスという言葉が流行りましたが、「プチ断食」もこのひとつと考えていいでしょう。
一般的に「プチ断食」と呼ばれてはいるものの、その方法には諸説あります。代表的なものを紹介します。
金曜の昼から徐々に食事を減らし、土曜日は絶食します。日曜の昼、夜は食事量を半分にまで戻します。水分はきちんと摂りながら、食事はおかゆにします。
朝食をにんじんジュースまたはしょうが紅茶に代え、昼は軽く、夜は普通の食事を摂るというものです。この食生活に慣れたら週末プチ断食を実行するという人もいます。至ってシンプルな考え方なので、取り入れている人も多いのではないでしょうか。
週末を利用して行う「プチ断食」。やはりひとりで行うのは不安という方のために最近増えているのが施設で行う断食道場です。健康を考えた食材を使ったスープやサラダ、水を摂りながら行うため、初心者を中心に人気となっています。申し込むときには、事前に詳しく話を聞いて、納得した上で参加しましょう。
ただし、「プチ」とは言え、食事を抜くこともあるため、病気療養中の人には適していません。また、上で紹介した週末の「プチ断食」は3日間のうち、断食を行うのは1日だけです。それ以上やる場合には、きちんと専門家の指導を受けなくてはいけません。自宅で行う際には体調とよく相談し、決して無理をしないことも大切です。
ダイエットを目的として行う人が多い「プチ断食」。しかし、せっかく行うのであれば、ただ単に痩せるという目的を達するための手段として行うのはもったいありません。これまで食に無頓着だった人ほど、「食事とは何か」「健康とは何か」を考えるいい機会なのではないでしょうか。たとえ週末という短い間であっても、本当に体に必要なものを体から教えてもらうためのアンテナを研ぎ澄ますことはできます。またそれが「プチ断食」を行う真の目的と言ってもいいでしょう。
とかく食べ過ぎといわれる現代人。「食事の時間だから食べなくては」という執着から抜け出す手段として実行してみてはいかがでしょうか。