筋肉はおもに3種類に分けられます。また、筋肉には速筋線維と遅筋線維と呼ばれる2種類があり、私たちは遅筋線維を鍛える必要があります。なぜなら、遅筋筋力は持久力をつけるための筋肉だからです。
筋肉は、大きく分けて3種類ある。
ここで問題なのは、鍛えることができる骨格筋。その仕組みがどうなっているのか、腕を動かしている筋肉でみてみよう。
上腕部の筋模式図(肘が曲がる原理)
骨格筋は、筋線維と呼ばれる筋の細胞が数千個集まった、筋束群である。その筋束は、筋膜に覆われている。この筋の収縮により、関節を支点とした動作が行われるのだ。 また、この筋線維は、収縮の特性で分類されている。
実は、むやみやたらにトレーニングを行えばいいというものではない。テニスなど、なにか特別な競技をするためのトレーニングならともかく、たいていの人は日頃の運動不足を解消し、健康を維持するために必要なトレーニングを行うはず。
そのために必要なのは、「持久力」である。重いものを持ったり、階段を駆け上がったときに、すぐに疲れてしまうようではダメ。これを疲れなくするためには、「遅筋線維(赤筋線維)」を鍛える必要がある。
ちなみに、速筋線維と遅筋線維の割合は、生まれつき決まっていて、トレーニングによってもかえることはできないと考えられている。が、ある程度まではトレーニングによって鍛えることができ、日常生活を送る上では、そのある程度で十分である。
では、どうすれば持久力をつけることができるのだろうか。
運動強度と活動する筋線維の関係
運動負荷強度と速筋、遅筋の関係を見てみると、運動強度が40%程度のとき、遅筋線維が活動し、運動強度が75%以上になると、速筋線維の活動が始まる。
つまり、速筋線維を鍛えたいのなら、かなり強めの運動をする必要があり、遅筋を鍛えるのなら、それほど強い負荷の運動でなくてもよい、というわけだ。アメリカの研究によると、スプリント選手は全筋線維の76%が白筋線維(速筋)からできているのに対し、長距離選手では70%が赤筋線維(遅筋)からできているという。
結局、持久力を増すには、その筋肉を十分に活用するような運動をするのが一番!ということになる。