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紫外線から身を守れ!外出時の紫外線対策

これからの時期、注意しなければならない紫外線。できることなら正午をはさんで前後2時間は外出を避けたいものですが、なかなかそうはいきません。外出するならこんな対策をしましょう。

紫外線から身を守れ!

皮膚の色は、色素物質メラニンで決まる。メラニンの量が多いほど、肌の色は黒くなるし、日光に対する抵抗力があると言われている。
白色人種はメラニンの量が少なく、黒色人種は多く、日本人のような黄色人種はその中間であるといわれている。
また、同じ日本人でも紫外線に対する抵抗力は人によって違う。大きく分けると、以下のように分けられる。

日焼けのタイプは?

  • A:日光にあたるとすぐ赤くなるが、黒くはならずもとに戻るタイプ
  • B:日光にあたるとそれなりに赤くなって、その後黒くなるタイプ
  • C:日光にあたるとあまり赤くならずに黒くなるタイプ

紫外線の影響を最も受けやすいのは、A のタイプ。このタイプは、サンバーンを起こしやすく皮膚がんにかかる可能性が高いと言われている。また、C のタイプは、サンタンを起こしやすく、シミやシワができやすい。B のタイプはその中間だ。
「赤くならないから肌が丈夫」なのではなく、それなりに老化を早めているので、紫外線に強い人も弱い人もこれからの時期はしっかり対策しよう。

これで完璧!紫外線対策

これからの時期、注意しなければならない紫外線。できることなら、正午をはさんで前後2時間は外出を避けたいものだ。でも、そうはなかなかいかないので、外出するならこんな対策をしよう。

帽子、サングラス、肌をあまり出さない服を着用しよう

外出時の紫外線対策

紫外線を避けるための常套手段としては、帽子をかぶること。今さら…という気もしないではないが、帽子は直射日光を避けることができるため、顔の肌を守るだけではなく、白内障や熱射病の予防にもつながる
帽子は、つばが7cm以上のものがよい。約7cmのつばの帽子は、顔が浴びる紫外線の約60%をカットできるという。ただし、100%完全にカットすることは帽子だけでは難しい。

また、サングラスをかければそれだけ目が保護される。特に真夏の外出や冬のスキーなどの時には、UVカットされた安全規格のサングラスを使用しよう。また、肌をあまり出さないような服を着ることももちろん必要。

「SPF」「PA」を知って、日焼け止めを使おう

最近は、日焼け止めも幼児用から男性用、女性用などバラエティー豊富で、しかも種類もたくさんある。どんなものを選んだらいいのか、その目安となるのが「SPF」や「PA」という値だ。紫外線のUVA、UVBは波長が違うため、それぞれをブロックするための成分も違ってくる。

SPFとは?

UVBを防御するレベルを表わす指標で「Sun Protection Factor」の略。
SPF=(サンスクリーン剤を使用した皮膚でのMED)/(素肌のMED)で表わされる。
※MEDとは、個人差はあるが、真夏の快晴の時20~25分間日光を浴び、翌日その部分がほんのり赤く日焼けする程度(最少紅斑量)のこと。
つまり、サンスクリーン剤にSPF20とあれば、塗らなかった部分より日焼けするのに20倍時間がかかるということ。使用する場合は、次のことに注意しよう。

  • 一度にたくさん塗ってもあまり効果はない。こまめに塗りなおすのがベスト。
  • 肌に合わないものもあるので、腕などに塗ってみてかぶれないかどうかを確かめておくこと。
  • 外国産のものは、一般にSPF値が高いが、そのまま日本人に当てはまるワケではなく、白色人種のSPFが60なら、日本人は20くらいだと考えるのがいいとも言われている。

PAとは?

UVAを防御するレベルを表わす指標。「Proteciton Grade of UVA」の略。

  • PA+  :UVA防止効果がある
  • PA++ :UVA防止効果がかなりある
  • PA+++:UVA防止効果が非常にある。これが最高ランク

日焼け止め

PA値 SPFはほぼ世界共通の指標だが、PAは日本だけの基準と表示である。SPFと併せて表示されることが多いので、サンスクリーン剤や化粧品を選ぶ時の参考にしよう。

公開日:2001年5月14日