野菜にはさまざまな栄養効果があるが、調理法、鮮度、熟度などによって栄養価は格段に変化する。吸収率と量の面から効率的に栄養を摂るなら「生ジュース」がオススメ。野菜の健康パワーを引き出す理想的な方法を伝授する。
野菜の色素には、生活習慣病予防をはじめ、さまざまな効果があることが明らかになっている。しかし、それぞれの色素によって栄養を効率的に摂るための方法は異なるということをご存知だろうか?他の栄養素といっしょにすると吸収がアップするもの、熱を加えると栄養価が上がるものなど、色素別の食べ方のポイントがあるので、チェックしておこう!
また、野菜は生だとカサの割に吸収される栄養量が少なく、緑黄色野菜が不足しがちになってしまうため、積極的に加熱調理したほうがよい。火を加えた野菜は食べやすく、消化にもよいというメリットもある。もちろん、なかには熱に弱いものもあるので、食材の特性を活かしてサラダにしたり、ジュースを利用するなど工夫してみよう。
野菜の色 | 色素 | おすすめ摂取方法 | おすすめ料理 |
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カロテノイド系 | 熱に強いため、火を加えてもよい。脂肪といっしょに摂ると吸収率がアップ | ミネストローネ、トマトシチュー、ラタトゥイユなど | |
グラタン、あんかけ、てんぷら、パウンドケーキなど | |||
ポルフィリン系 | 熱と酸の組み合わせに弱い | サラダ、おひたし、マリネなど | |
フラボノイド系 | オニオングラタンスープ、ガーリックトースト、ポタージュなど | ||
アントシアニン系 | 熱に強い、また水に溶ける性質がある | 梅干、サラダ、コールスロー、しそジュースなど |
参考:「野菜の色には理由がある」毎日新聞社
野菜の栄養価を最大限に利用するには、「鮮度」と「熟度」のチェックも重要なポイント。野菜は空気に触れることでしだいに栄養も損なわれてしまうため、まとめ買いをして冷蔵庫にストックするよりこまめに買い足すほうがよい。また、色が濃く完熟したもののほうが栄養価に優れているので、色が鮮やかで十分に熟れたものを選ぶのがコツ。
参考:カゴメ(株)総合研究所分析データ
野菜をフレッシュな状態で味わい、かつ栄養も十分に摂る方法として「生ジュース」がある。ボールいっぱいの野菜もミキサーで液状にしてしまえば、あっという間にコップ1杯程度の量に早変わり。忙しい朝でも手軽に利用できるのがうれしい。また、液状にすることで体への吸収も高まるので、無駄なく野菜の栄養が摂れるというメリットも。
ジュースに利用する野菜はどんな組み合わせでもよいので、その日の気分に合わせて2~3種類の野菜や果物をミックスして楽しんでみよう。もちろん、生野菜にこだわらずにトマトジュースなどの市販のものを組み合わせてもよい。食材にあわせて、隠し味に塩、コショウ、ヨーグルトや豆乳、オリーブオイル、はちみつなどを少量使うと、コクが出て意外なおいしさを発見できる。さらに栄養価も高まるので、試す価値ありだ。