疾患・特集

アルコールとウイルス性肝炎

重症化するC型肝炎

今までアルコール性肝障害と考えられていた人の中に、肝炎のウイルスを持っている人がたくさんいることが分かっています。ウイルス性肝炎にはA型、B型、C型がありますが、C型肝炎が最も頻度が高くみられます。
一般的にはC型肝炎にかかっている人は約2%程度といわれています。ところが、アルコールが原因で肝疾患を起こした人では約40%がC型肝炎にかかっています。
C型肝炎が絡んでくると、アルコール性肝炎だけのときよりも、肝障害はかなり重症化します。そして、早い時期に肝硬変や肝がんが発症してしまいます。これは免疫系の機能が低下しているためと考えられます。

肝障害を促進させるキャリアの飲酒

ところで、肝炎ウイルスを持っているが、まだ肝炎を発症していない人をキャリアといいます。キャリアがたくさんのアルコールを飲むと、肝障害を早めるという説もあるようです。
また、最近ではウイルス性肝炎の治療にインターフェロンという薬が使われていますがアルコールはインターフェロンの治療効果にも悪影響を与えると考えられています。