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禁煙継続の秘けつ4/肥満の予防(2) 肥満予防のヒント

食習慣を変える

禁煙後になぜ肥満になりやすいかを考え、上手な体重の調整法を考えてみます。体重が増え過ぎないようにするには、摂取エネルギーと消費エネルギーの収支をマイナスに保つことが大切です。そのためには、食べ物からの摂取エネルギーを抑える方が、運動による消費エネルギーを増やすよりも効果が大きいので、特に食事面に留意することが重要です。

  • 規則正しく3食きちんと食べる
  • 腹八分目で抑える
  • よくかんでゆっくり食べる(1口につき15回以上かむ)
  • 低カロリーの食品を多く取る(キュウリ、ナスなどの野菜、海藻、きのこなど)
  • 辛い味付けは、ご飯の量を増やすので避ける
  • 油を多く使った料理は控える(揚げ物、いため物など)
  • おかずは、なるべく小さな器に盛って食べる

アルコールは控える

アルコールは、食欲中枢を刺激するほか、理性による抑制を無くします。また、アルコールやそのおつまみに含まれるカロリーも無視できません。

〈ご飯1杯…約200kcal〉

200kcalをお酒に換算すると…
日本酒1合
ウイスキーシングル3杯(90ml)
ビール3杯(600ml)

口寂しさを上手にしのぐ

体重を増やさずに口寂しさを紛らす方法として、以下のことがおすすめです。

  • 水やお茶を飲む
  • 比較的糖分が少ないたばこ代替品(歯磨きガム、干昆布、仁丹など)を口にする
  • 歯を磨く

たばこに代わるストレス対処法を実行する

禁煙後のストレス対処法として、以下のことがおすすめです。

  • リラクセーション法
  • タイムマネジメント法
  • セルフトーク法

体重をチェックする

毎日、起床時、朝食後、夕食後、就寝前の4回体重を測って、グラフに記録します。喫煙行動の記録と同様、毎日の体重を記録するだけでも理性的な抑制力がはたらき、体重の増加を防ぐ効果が期待できます。

食事日記を付ける

体重のチェックと合わせて、食事日記を付ける。食事日記には、食事の種類、量、時刻、場所などを記録します。日記を付けることにより、食べた物がどのように体重に反映するのかがよく分かり、食べ過ぎを抑えるのに役立ちます。

運動を組み合わせる

食事だけで体重のコントロールをすると、幾つかの弊害が出てしまいます。脂肪だけでなく、大切な筋肉も落ちてしまうことや、体重の減少効果が途中で止まってしまう「適応」現象がみられることなどがそれです。
そこで、毎日無理なく続けられる運動を見つけて、食事による方法とうまく組み合わせます。

〈毎日無理なくできる運動〉

  • 車通勤をやめて、電車や自転車、徒歩で通勤する
  • 電車通勤の場合、1駅手前で電車を降りて歩く
  • エレベーターを使わずに階段を使う
  • 万歩計を購入して1日1万歩以上歩くよう心掛ける
  • 散歩やジョギング、縄飛び、水泳などを定期的にする