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昔の人はどのくらい歩いたの?

江戸時代の話

昔といっても、幕末のころの江戸の話です。馬を使う以外、あとは原則的に歩くほか目的地には行けない時代です。この時代は、江戸といってもきわめて狭い範囲に人々は住んでいました。今でいうと、北は、上野・浅草、東は、本所・深川、西は、四ッ谷、南は品川あたりまでで、江戸城から5km以内にほとんどの人は住んでいました。

1万歩以上は楽に歩いていた

1歩の歩幅を<身長-100cm=歩幅>で計算してみますと、幕末の日本人の平均身長は150cmの半ばから160cm前後と考えられていますので、55~60cmぐらいでしょう。
1日10km歩いたとして、約1万6000歩。1分間に100歩、1時間に4km歩いたとしても、10kmだと1万5000歩にもなります。
以上の数字は、あくまでも類推ですが、車のなかった幕末には、歩く以外なかったのですから、武士も町人もみんなせっせ、せっせと歩いたわけです。