自宅療養の妻を支えるためには
妻が最近うつ病になりました。勤めていた会社は6月末に解雇されましたが、自分では解雇されたという意識がありません。
毎朝鏡に向かい化粧をしています。私が「今日は病院へ行きますよ。」と伝えると、会社へ休む連絡をしなければと言います。そのため「メールしておいたよ。」と話すと、一度は納得しますが、暫くするとまた同じことを言い出します。4月頃から心療内科へ通院しており、6月半ばくらいからは会社へ行かずに休んでいました。
先週の日曜日、以前住んでいたマンションが今の住宅だと思い込み、そこで懇意にしていた方に送ってもらいました。そのあとすぐに私に「私ボケちゃった」と電話がありました。翌日、通院しているクリニックに行き私の知る限りの話をしまして、血液検査とMRI撮影をしました。しかし、脳には特別な異常は発見できず、歳相応(48歳)の脳ですと言われました。入院を勧められましたが、本人はすごい剣幕で断りました。そのため、自宅での療養になるのですが、私はどのように対応したら宜しいのか教えてください。
まずは、鑑別診断が必要です
文面には、認知症の様な症状だけが書かれており、うつ病を思わせる症状がみられないのですが、4月頃以前からは、うつ病の症状がおありになったのでしょうか?老年期うつ病では、よく認知症の様な症状が出るので、MRI等で鑑別をつけます。一応MRI検査を受けておられるようですが、軽度の認知症の場合、脳血流シンチという検査を行われた方が、若年性の痴呆を否定する為には良いかもしれません。文面の限りでは、うつ病なのかどうかがちょっと分からないところがあります。入院を勧められたとのことですが、病院でも、きちんと鑑別診断をする為に、入院が必要だと考えられたかもしれません。検査入院等の名目で、もう一度奥様に入院を勧められるのが良いのではないかと思います。
半田(伊藤)容子 先生
ドクターご活躍の場所 | 八事クリニック 院長 |
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ご専門 | 心療内科、精神科、医学博士、精神科専門医、精神保健指定医、日本精神分析学会認定精神療法医、認定産業医 |
ご経歴 | 名古屋大学医学部、名古屋大学大学院医学系研究科卒業 名古屋大学付属病院 愛知県立城山病院 生々会松蔭病院を経て 八事クリニックを開設 |
所属団体 | 日本精神神経学会、日本精神分析学会、日本うつ病学会、 日本精神病理・精神療法学会 |
先生からの一言 | 明るく穏やかな生活を奏でる為に、皆様のお役に立てたら幸いです。 |