おしえて先生

副甲状腺亢進症について

まつ(#)・30~39歳女性 2008/06/24 投稿

61歳の母の事で相談します。半年前から全身の関節痛、1ヵ月前から夜中から明け方まで嘔吐するといった症状が続き、血液検査をしたところ血中カルシウム値が「11.4mg/dl」と高く、副甲状腺の右上が腫れているという事、副甲状腺ホルモンの数値が高い(数値は教えてくれなかったそうです)ので、6/26に副甲状腺のシンチ検査(RI検査)をするそうです。
そこで質問なのですが、私なりに調べて母の病気は「副甲状腺亢進症」ではないかと思われます。しかし、これと似た病気で「家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症」があると聞きました。こちらの病気の可能性も調べてもらった方がいいのでしょうか?また、遺伝子検査は保険適用外と聞きますが、費用はどのくらいかかるのでしょうか?
今の主治医(内科)は「手術しかない」と言ったそうですが、後、シンチ検査(RI検査)をしただけで手術をして、本当に大丈夫でしょうか?手術は簡単なのですか?私の母は喘息があり、麻酔で呼吸不全の発作がでる可能性があるので、大変不安です。アドバイスのほど、よろしくお願い致します。

「家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症」については、考えにくいと思います。

まずは副甲状腺シンチ検査をおこない、副甲状腺腫の有無を確認するのは妥当だと思います。もし副甲状腺腫であれば手術にて完治が望めます。手術をすることになった場合に喘息があることは良いことではありませんが、よほどの重症の喘息でない限りは手術に大きくは差し支えないと思います。
なお年齢などを考慮すると、悪性腫瘍に伴い副甲状腺ホルモンが増加する腫瘍随伴症候群の可能性があり注意が必要です。もし、副甲状腺の病気でないようなら、CTMRI、骨シンチ、ガリウムシンチ、血液検査などで悪性腫瘍の有無を調べる検査も必要になると思います。「家族性低カルシウム尿性高カルシウム血症」で副甲状腺の一部が腫れたり骨の痛みや吐き気が急激に起こることは、考えにくいと思います。

ご回答いただいた

古家英寿 先生

ドクター
ご専門 呼吸器内科、一般内科、免疫学、臨床薬理学
日本内科学会認定内科専門医、米国内科専門医会上級会員、日本臨床薬理学会指導医、医学博士
ご経歴 山口大学医学部卒業
熊本大学第一内科大学院卒業
先生からの一言 今度からこのサイトで皆さんの御相談にお答えすることになりました。医療に100%はありませんが、皆さんの御役にたてるようにがんばりたいと思います。