スイミングは、全身を使った有酸素運動です。有酸素運動とは、酸素をふんだんに取り入れた運動のことで、日頃運動不足だと嘆いている人におすすめです。「泳ぐ」ことが体にいい理由についてご紹介します。
ウォーキングやジョギング、スイミングなどのスポーツを有酸素運動と呼んでいる。有酸素運動の特徴は、以下が挙げられる。
人が運動する場合には、血液中の糖や脂肪をエネルギー源として消費する。運動の時間が長くなればなるほど、脂肪を使う割合が増える。有酸素運動は、長時間運動をすることが可能なので、肥満、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病予防や治療に効果的というわけだ。
また、酸素をたくさん取り入れることで、心臓や肺、血管などの機能が強化され、心臓病や高血圧などの予防にも効果がある。
8週間の水中運動の実施にともなう血圧の変化
平均年齢60.2歳の男女94名を対象に調査
出典:「水中ウォーキング健康法」野村武男著 講談社
スイミングは水の浮力を利用し、それほど苦しくなく全身を使った運動ができる。
この全身運動はストレッチなどだけでは鍛えにくい筋肉を動かして筋力アップするだけではなく、水平姿勢で泳ぐことによって全身の血液の循環をよくする効果もあるのだ。
普通、プールの水温は体温より低く設定されている。最初にプールに入った時、「ひゃっ!冷たい!」と感じるが、この刺激が毛細血管を収縮させ、体温を奪われまいとする防衛反応のはたらきで、体内でエネルギーを生み出す。そして、血液の循環を高めて体温を上昇させようとはたらき、その結果、新陳代謝が旺盛となるのだ。
ただし、長時間水の中にいると、体温調節機能の限界を超え、体温が著しく低下し、もとに戻らなくなることがあるのでご用心。
水の中では浮力がはたらく。陸上とは違い、一種の無重力状態を経験できる。プカプカと水に浮くことで気持ちがリラックスするだけでなく、筋肉の緊張を解放することができ、その結果肉体の疲労を回復させることができるのだ。