風邪をひいたときなど、自ら感染が広がるのを防ぐために、咳やくしゃみが人にかからないようにする「咳エチケット」。あなたはマスクを着用するなどして、咳エチケットを心がけていますか?マスク着脱の際の注意点、マスク選びのポイントなどを解説します。
インフルエンザや風邪は多くの場合、かかった人の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルス・細菌を吸い込む、いわゆる「飛沫感染」で発症します。自分から感染が広がるのを防ぐために、咳・くしゃみが人に直接かからないようにすることを「咳エチケット」と言います。咳エチケットを守るうえで勧められるのが、マスクの着用です。
マスクの着用は、自分自身にもメリットがあります。ウイルス・細菌のカットだけでなく鼻やのどの乾燥を防げることで、自分が感染するのを予防できます。また、冷たい空気の吸入を避けられるため、インフルエンザや風邪とは別に、喘息の症状として咳が出るのを防ぐこともできます。
せっかくマスクを使用していても、正しく着脱しないと、期待される予防効果を得られません。以下の点に注意しましょう。
つけるとき | はずすとき |
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かつては、発熱や咳などの体調不良をおして学業や仕事に励むことは、頑張っている証拠として賞賛される風潮がありました。感染症に関する知識が不足し、自分が感染源になってしまうという意識が低かった時代だと言えます。咳がひどいのにマスクを着用していない人がいる場合、その人はかつての名残とも言える考え方により、「心配するほどのことはないだろう」と思っているため、咳エチケットが守れていないのかもしれません。こういった人には、なぜマスクを着用しなくてはいけないのかを説明し、必要に応じてほかの人の力も借りながら、できるだけ着用を促しましょう。
咳がひどいときはマスクを過信せず、やむをえない事情がない限りは、学校や会社などを休むことが、感染予防の観点からは望まれます。咳を理由に休むことの理解がまわりの人から得られにくく、自分の評価を落とす恐れがある場合は、「ほかの人にうつすと、かえって迷惑をかけてしまうから」ときちんと説明してはいかがでしょうか。どうしても休めない場合は、必ずマスクを着用して出掛けましょう。可能であれば、用事を終えた後は速やかに早退すると良いでしょう。
なお、マスクがないときに咳・くしゃみをするときは、次のことに注意しましょう。
マスクは大きさのほかにも形態や機能、デザインなどの違いによる種類が豊富で、選ぶ楽しみがあります。いずれも薬局、ドラッグストア、コンビニなどで手軽に購入できます。医療現場で用いられる医療用マスク(サージカルマスク)は一般の人も入手できますが、咳エチケットのためには、ガーゼではなく不織布のものであれば、家庭用マスクで十分だとされています。隙間なく鼻やほほを覆うことができる大きさで、形態や機能、デザインの点からもお気に入りのマスクを見つけて、咳の季節を乗り切りましょう。
形態 | プリーツ型 立体型 …など |
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機能 | メイクが付きにくい 眼鏡がくもりにくい 肌触りがやさしい …など |
デザイン | 色(黒、ピンク、紫など) 光沢の有無 子どもに人気のキャラクターのプリント …など |