「治験」と検索すると、危険、バイト、高額、などちょっと心配になる結果が表示されますよね。実際のところはどうなのでしょうか?治験を実際に体験した女性主婦の体験談を参考にして、治験についての理解を深めていきましょう。
目次
体験者:大川素子さん(仮名)、女性、東京在住(専業主婦)
参加試験:健康食品(飲料)の臨床試験ボランティア
日程:2日間
あるサイトに治験ボランティアとして登録したのがきっかけです。
登録後、何回か治療薬や健康食品の試験へのご案内をいただきました。
今回ようやく自分の症状にあった試験のご案内が届き、しかも自宅の近くだったのでチャレンジしてみようと思ったのです。
両親と妹が薬剤師をしていることもあって、実家ではよく薬に関する話題がとびかっていました。そんな環境で生活してきたので、医療やお薬に関する知識や問題意識は周囲より高かったように思います。子供のいない専業主婦で時間的余裕があるので、きっかけがあればいちどはボランティアをやってみたいなという思いがありました。
視力に問題のある方を対象に、健康食品(飲料)を摂取してその影響を調べるという内容でした。年齢や視力の度合い、試験日にすべて参加できることなど条件がいくつかありました。
いきなり臨床試験がはじまるわけではなく、その前に説明会で目の検査(屈折力・調節力)や簡単なアンケートなどの審査を受け、それをクリアした人だけが先に進みました。
はじめての経験でしたので心細く、当日会場へむかうときは少し不安でした。
ですが、いざ会場に足を運んでみるとみな同じ意識で参加していることもあって、すぐにうちとけてなごやかな雰囲気に。ボランティアの経験豊富な人もいて、臨床試験に関するいろんな情報を得ることもできました。
朝11時から18時までと拘束時間は長かったのですが、2日と短期間だったのでさほど身体に負担は感じませんでしたし、意外にも試験対象の健康食品(飲料)がとても美味しかったのが印象的でした。
まず、参加してみて良かったと思っています。
ふだん何気なく目にしている健康食品が世に出るまでには、こういう過程を経ているのだと勉強になりました。そして自分がその過程に協力したという想いがあるので、実際に市販化されるととても愛着が沸いてしまいました。
今回、健康食品の試験に参加したことで、お薬の治験についても興味がわいています。もちろん、お薬の場合は治療対象でないといけないのでめったに機会はないと思いますが、新しいお薬を世の中に送り出すお手伝いが出来るのであれば、とても有意義なことではないかと思っています。