疾患・特集

胃は「J」のような形をした袋状の器官

胃は消化作業の第1段階を行う場所

胃は一般にアルファベットの「J」のような形をした伸縮性のある袋状の器官です。
空腹時は約50mlほどの容積しかありませんが、食物が入ってくると1200~1600ml(満腹時)にまで広がります。
胃は消化作業の第1段階を行う場所です。食道から入ってくる食物を一時ためて十二指腸に送り出すための倉庫の役割を持っています。

空腹に戻るには5~6時間が必要

食物の移送時間は液体は固形物より速く、炭水化物で2~3時間、たんぱく質で4~5時間、脂肪は7~8時間もかかります。また、空腹状態に戻るには5~6時間を要します。
胃は収縮したり弛緩したりする規則的な分節運動、振り子運動、ぜん動運動によって、内容物の混合と運搬を行います。この胃筋運動と胃腺から分泌された胃液によって、食物の固まりはかゆ状になります。
たんぱく質は消化酵素(ペプシン)により消化・分解されます。また、胃酸は口から入った細菌などを殺菌したり、鉄分やカルシウム、ビタミンB12などの小腸での吸収を助けます。胃には吸収作用はほとんどありません。水、アルコール、ブドウ糖などがわずかに吸収されます。