おしえて先生

顎関節症について

eim(#)・40~49歳女性 2008/07/23 投稿

硬いものを食べると「ガキッ!」と音が鳴り、右顎が痛みます。大きく口が開けられず、上を向いて舌を突き出すと右顎が酷く痛み、それ以上出来ません。右こめかみの下にポコッと骨が出ており、たまに右顎エラ下が腫れたように熱があります。生活に支障はありませんが歯並びは下側が悪いです。親知らずは4本全部抜いたのですが、その内の3本は変な生え方で、口腔外科で手術をしました。顎の痛みは親知らずを抜いたら治ると言われていましたが治りませんでした。ただ、口を開ける度に「ガクッガクッ!」と鳴っていたのはなくなりました。
その他にも次の様な症状があります。右肩が下がり、右の首根元が盛り上がっています。顔のゆがみや、顔・頬のたるみ、頭から首、肩にかけての凝りが酷く、頭が重く首の凝りが痛くて気持ち悪くなります。目がかすむこともあり、乱視が進みました。耳鳴りもしますし、音にも敏感です。手足のしびれ、股関節痛、老化の加速、内臓の冷え、全身の酷いむくみ(突発性浮腫と診断されました)もあります。
毎日ウォーキング1時間とストレッチ、マッサージはしています。でも顎のズレはどうすればいいか分かりません。どのような病院のどのような科に行き、どのような治療をすればいいのか教えて下さい。その際、保険はきくのでしょうか?アドバイスよろしくお願いします。

大学病院などの顎関節治療専門外来の受診をおすすめします。

顎関節症は、噛み合わせや関節部そのものに原因があって発症するだけでなく、最近では、それ以外にも、生活全般におけるストレスや、日常生活の中で生ずる様々な動作など、多くの要因が重なって起こると考えられるようになってきました。もともとの関節の形態や咬合状態の不具合などに原因がある場合もありますが、それだけでなく、生活環境におけるストレスや、日常生活におけるくせ(たとえば、頬づえを長時間ついているとか、就寝時にうつぶせで寝る等)が、誘発原因になっていることもしばしばみられます。ただ、eimさんは、全身症状もいろいろでているようなので、たとえば、リウマチ膠原病のなかには、顎関節症状を伴う場合もありますから、原因になっていることを総合的に評価して、それらを取り除く治療が必要と考えられます。
最近では、マウスピースなどを用いた噛み合わせの治療や、口の開閉時の注意、関節部のマッサージの仕方の指導などのほかにも、総合的に、診断治療を行う専門外来もでてきましたので、できれば、大学病院などの顎関節治療の専門外来を受診され、診察を受けられてはいかがでしょうか?
費用については、通常、保険診療の適応だと思われますが、保険外診療については直接診察時にお尋ね下さい。日常生活においては、ウォーキングのときにも関節部を冷やさないようにしたり、硬い食べ物や、過度の力仕事など、顎関節に負担をかけないようにしたり、物事を気楽に考えて、自分自身をリラックスさせることも大切です。日常生活での注意(セルフマネージメント)については、東京医科歯科大学歯学部付属病院・顎関節治療部・顎関節症解説のサイトにも、細かく記載されていますので、参考になさって下さい。

ご回答いただいた

大竹美嶺子 先生

ドクター
ご活躍の場所 大竹歯科クリニック(東京都港区赤坂)院長
ご専門 歯科一般、矯正歯科
ご経歴 日本歯科大学卒業、東京医科歯科大学歯学部矯正学教室専攻科
関東逓信病院矯正歯科研究員、上杉歯科医院、(医)恒心会グリーン歯科勤務を経て現職
所属団体 日本矯正歯科学会、日本歯周病学会、日本ヘルスケア歯科研究会
先生からの一言 歯周病は万病の元です。自覚症状がなくても専門家による定期的なケアを心掛けましょう。