お薬検索

ゼルヤンツ錠5mg

基本情報

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

商品名 ゼルヤンツ錠5mg
主成分 トファシチニブクエン酸塩
分類名称 他に分類されない代謝性医薬品
剤形 白色の錠剤、直径約8.0mm、厚さ約4.2mm
商品画像
製薬会社 ファイザー株式会社
効能 ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤と呼ばれるグループに属する薬で、JAKと呼ばれる酵素を阻害することで、リンパ球の活動などの免疫反応に関わるサイトカインの働きを抑え、関節リウマチや潰瘍性大腸炎に係わる炎症を抑制します。
通常、既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療や中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入および維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)に用いられます。ただし、病気を完治させるものではありません。
使用上の注意
  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。感染症(敗血症など)、活動性結核、結核の既往または結核感染が疑われる、肝機能障害、好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン値減少がある。感染症にかかりやすい状態にある、腸管憩室、間質性肺炎の既往歴、B型肝炎ウイルスキャリアまたはその既往、心血管系疾患のリスク因子(喫煙、高血圧、糖尿病など)、腎機能障害がある。
  • 妊娠、妊娠している可能性がある、授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
  • 用法・用量
  • 関節リウマチ:通常、1回1錠(トファシチニブとして5mg)を1日2回服用します。腎臓または肝臓の障害の程度によって、飲む回数が1日1回になることがあります。
    潰瘍性大腸炎:通常、導入療法では、成人は1回2錠(10mg)を1日2回8週間服用します。なお、効果不十分な場合はさらに8週間服用することがあります。維持療法では、成人は1回1錠(5mg)を1日2回服用します。なお、維持療法中に効果が減弱した場合、1回2錠(10mg)を1日2回に増量されることがあります。また、過去の薬物治療において難治性の場合は、1回2錠(10mg)を1日2回服用することがあります。腎臓または肝臓の障害の程度によって、減量されることがあります。
    いずれの場合も、必ず指示された服用方法に従ってください。
  • この薬を使用する前に、血液検査でB型肝炎ウイルス感染の有無を調べます。
  • 飲み忘れた場合は、気がついた時に、1回分を飲んでください。ただし、次に飲む時間が近い場合は1回とばして、次に飲む時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
  • 医師の指示なしに、飲むのを止めないでください。
  • 生活上の注意
  • この薬は、免疫反応を調整する物質の作用を抑えるので、感染症にかかりやすくなります。発熱、けん怠感などがあらわれた場合には、速やかに医師に相談してください。
  • すでに結核に感染している人では、結核の症状があらわれたり悪くなったりすることがありますので、この薬を使用する前に、問診および胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験またはツベルクリン反応検査、場合によっては胸部CT検査などで結核感染の有無を調べます。結核にかかったことがある人および結核の感染が疑われる人には、原則としてこの薬を使用する前に適切な結核の薬を使用します。また、結核にかかったことがある人は、この薬を使用している間も胸部レントゲン検査などが定期的に行われます。結核を疑う症状(持続するような咳、発熱など)があらわれた場合には、速やかに医師に連絡してください。
  • 好中球減少、リンパ球減少、ヘモグロビン値減少および脂質検査値異常があらわれることがありますので、定期的に血液検査が行われます。
  • B型肝炎ウイルスキャリアといわれている人、または過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがある人は、定期的な検査が行われます。B型肝炎ウイルスの再活性化が起こっていると思われる症状(発熱、体がだるい、白目や皮膚が黄色くなる、食欲不振など)があらわれた場合には、速やかに医師に連絡してください。
  • セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含む食品は、この薬の作用を弱めることがありますので、一緒に飲むことは避けてください。
  • グレープフルーツに含まれる成分は、この薬の作用を強めることがありますので、一緒に飲むことは避けてください。
  • 妊娠する可能性のある人は、この薬を使用している間および使用終了後少なくとも1月経周期は、妊娠を避けてください。
  • 副作用 主な副作用として、帯状疱疹(小水疱が帯状に生じる発疹で、痛みを伴う)、鼻咽頭炎、頭痛、気管支炎、尿路感染(排尿時の痛み、残尿感、発熱、背中やわき腹の痛みなど)、インフルエンザ、膀胱炎、咽頭炎、副鼻腔炎、肺炎、貧血、錯感覚、高血圧、咳嗽(から咳)、吐き気、下痢、腹痛、消化不良、嘔吐、発疹、関節痛、疲労、発熱などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
    まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
    このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
  • かぜのような症状、体がだるい、発熱 [感染症]
  • 吐き気、嘔吐、激しい腹痛 [消化管穿孔]
  • 発熱、のどの痛み、貧血 [リンパ球減少、好中球減少、ヘモグロビン減少]
  • 体がだるい、食欲が低下する、白目や皮膚が黄色くなる [肝機能障害、黄疸]
  • 発熱、から咳、息苦しい [間質性肺炎]
  • 皮膚・唇・手足の爪が青紫色になる、下肢のはれ・むくみ、息苦しさ [静脈血栓塞栓症]
  • しめ付けられるような胸の痛み、息苦しい、冷汗が出る [心筋梗塞などの心血管系事象]
  • 発熱、食欲不振、全身がだるい [悪性腫瘍]

  • 以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
    保管方法その他
  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄方法がわからない場合は受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。
  • この薬を使用している間は生ワクチン[麻疹(はしか)、風疹(ふうしん)、おたふくかぜ、水痘(みずぼうそう)、BCGなど]の接種はできません。接種の必要がある場合には医師に相談してください。
  • 同じ薬効の薬を探す 他に分類されない代謝性医薬品
    同じ成分の薬を探す トファシチニブクエン酸塩
    同じ製薬会社の薬を探す ファイザー株式会社

    ※医薬品を使用するとき、疑問・心配があるときは医師、薬剤師にご相談ください。
    ※「薬検索:処方薬」では、「一般社団法人 くすりの適正使用協議会」が提供する「くすりのしおり®」のデータを利用しております。
    ※「薬検索:市販薬」では、セルフメディケーション・データベースセンターが提供するデータを利用しております。
    ※なお、当サービスによって生じた損害について、シミックソリューションズ株式会社及びくすりの適正使用協議会、セルフメディケーション・データベースセンターではその賠償の責任を一切負わないものとします。

    薬効分類別数量

    各年代別の薬剤の処方数です。(2018年04月~2019年03月)
    ※厚生労働省の第5回NDBオープンデータ「外来(院外)_性年齢別薬効分類別数量」を基にしています。

    男性女性
    0~4歳00~4歳0
    5~9歳05~9歳0
    10~14歳010~14歳0
    15~19歳10,98815~19歳9,061
    20~24歳18,28720~24歳21,867
    25~29歳25,26725~29歳25,190
    30~34歳21,07330~34歳25,160
    35~39歳31,48835~39歳57,444
    40~44歳35,43940~44歳112,001
    45~49歳47,32345~49歳169,866
    50~54歳45,74750~54歳189,981
    55~59歳63,49955~59歳247,006
    60~64歳77,19660~64歳291,285
    65~69歳116,50765~69歳386,007
    70~74歳113,66070~74歳413,815
    75~79歳93,73175~79歳323,886
    80~84歳37,43880~84歳176,571
    85~89歳12,66685~89歳54,560
    90歳以上1,31190歳以上9,398