おしえて先生

ダイエットによる生理不順

りんか(11cb42b24d)・6~15歳女性 2022/02/17 投稿

中学2年生の女子です。
身長164cm、体重66から57になりました。
1か月前(12/31~)は生理が来てたんですが、今月になって11日程予定日より遅れています。
1か月前は体重が60.7kg程あったんですが、2月1日には57.4kg、現在57kgをキープしてます。

食事面は、1日1200kcal以内と決めていて、1000kcalもいかない日が1週間に2回ほどのペースでありました。
最近は生理不順で怖くなって1200カロリー以上は食べる生活に戻しています。

もっと改善すべき箇所はありますか?
また、産婦人科には行った方がいいのでしょうか?

生理不順について

このたびは当サービスをご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
ご相談対象者様は、1か月前は生理が来ていたが今月になって11日程予定日より遅れており、カロリー制限による体重減少もあることから生理不順との関連をご心配されているのですね。ご不安なことと心中お察しいたします。
このメールが、少しでもご相談者様のご不安解消に役立ちましたら幸いです。

【順調な月経周期とは】
月経が始まった日から、次の月経が始まる前日までを月経周期といいます。月経周期は25~38日が正常、24日以内と周期が短いものを頻発(ひんぱつ)月経、39日以上のものを稀発(きはつ)月経といいます。
また、順調な月経の期間は3~7日間ですが、1~2日で終わってしまう場合を過短(かたん)月経、8日以上続く場合は過長(かちょう)月経といいます。

【月経不順の原因】
月経の周期や期間が定まらないのは、女性ホルモンバランスの乱れが原因として考えられます。月経は、基本的には女性ホルモンの卵胞ホルモンと黄体ホルモンによってコントロールされていますが、実際の体内のホルモン分泌のメカニズムはより複雑です。脳の視床下部(ししょうかぶ)、脳下垂体(のうかすいたい)、卵巣という3つの器官が関係し合っているため、そのうちのどれかひとつにトラブルが発生すれば、すぐに月経に影響が出てしまいます。

【体重減少と月経不順】
卵巣から出る女性ホルモンは、脳の中の視床下部→下垂体→卵巣という順番で調節されています。体重が減少し、栄養状態が悪くなると、身体は限られた栄養を生きるために必要な重要な臓器に優先的に回そうとします。栄養が足りない飢餓状態の時は、子宮や卵巣などの生殖機能は後回しとなり、今は妊娠し子どもを育てる状況ではないと身体が勝手に判断します。
その結果、視床下部からの性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)というホルモンが低下し、この影響で下垂体の黄体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)が低下します。結果として、卵巣からの女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)が十分に分泌されなくなることにより月経不順が起こることがあります。

【体重減少性無月経】
急激な体重減少によって視床下部の調子が乱れることが主な原因です。
このため脳下垂体への正常な刺激が抑えられ卵胞刺激ホルモンや黄体ホルモンの分泌が悪くなり、排卵が起こらなくなることにより月経が来なくなります。環境の変化やストレスも原因となることがあります。

【対策】
1. 過度なダイエットや食事制限をしない
無理なダイエットによる栄養バランスの乱れは体にとってストレスとなります。自己判断による食事制限はやめましょう。
2. ストレスや睡眠不足の解消
クラス変えなどの学校生活の変化によるストレスが、月経の遅れとなって現れることがあります。

ご相談対象者様は、体重の減少もあり、月経の間隔があいてご不安でいらっしゃるとのことですので、まずは婦人科をご受診いただき、食事面等の生活改善も含めて医師にご相談されることをおすすめいたします。
ご不安が解消され、一日も早く健やかな毎日をお過ごしになれますよう、心よりお祈りいたしております。

<参考文献>
兵庫県医師会
家庭医学 大全科 法健
メルクマニュアル医学百科 
NHK 健康ホームページ
エリエール

ご回答いただいた

HelCナース

ナース
ナースからの一言
「おしえて先生」には日々、さまざまな質問が寄せられています。
なかには「お薬を飲み忘れない方法を教えて欲しい」「自分にあった医療機関を探したいけど、どうやって探せば良いかわからない」など、医師の専門性だけではお答えできないようなお悩みをいただくことが多くあります。そういった身近で幅広い質問にできる限りお答えしたいという想いから、シミックグループで働くスタッフが回答しています。シミックグループでは、看護師資格をもち、なおかつ臨床経験の豊富なスタッフが大勢働いています。