祖母の大動脈狭窄症について
82歳の祖母について質問します。
最近、祖母がインフルエンザにかかり、容態が急変したため救急車で運ばれました。
入院したばかりはまだ元気でしたが、酸素吸入器の酸素濃度を上げてすぐ、なぜか容態が急変し意識不明に陥りました。
医師からは「今夜が山でしょう」と言われ覚悟していましたが、とりあえず峠は越え現在は意識は戻っています。
しかし意識を失っている最中、気管内挿管チューブのようなものを祖母が無理やり抜いてしまい、その際喉か気管に傷がついてしまい感染症を起こしたのか、それともインフルエンザが原因なのか分かりませんが、高熱が続いており意識はあるものの、朦朧とした状態でICUでの入院が続いています。
先日医師から現在の状況の説明があり、検査の結果、大動脈狭窄症があることが判明しました。
医師からは、「退院後以前の生活に戻ることはない。手術をしなければ病気は治らないが、しかし高齢のため、体への負担は大きくなりますがどうされますか?」
と言われました
祖母はC型肝炎を持病で持っています。
こういった場合、手術をするとどのような負担がかかってきてしまうのでしょうか?
手術をすることによって以前の生活に戻ることは可能なのでしょうか?
また、手術しない場合は今後の生活はどういった状況になっていくのか、教えていただけないでしょうか?
よろしくお願いいたします。
自然に良くなることは期待できません
「大動脈狭窄症」という病名はあまり聞きなれない病名です。
「大動脈弁狭窄症」ではありませんか?
これは心臓弁膜症のひとつで、根本的な治療法は手術をして壊れた大動脈弁を人工弁に置き換える必要があります。
高齢で全身状態の悪い方の場合は手術のリスクが高くなり、術後に悪い結果になることも考えておく必要があります。
手術をしない場合は、自然に良くなることは期待できないため、手術を受けるかどうかは悩むところだと思います。
個別のリスクや手術法についてはここでお答えするよりも担当の医師団とよくお話し合いをされて、患者様にベストな選択をして差し上げてください。
宇藤純一 先生
ドクターご活躍の場所 | 熊本血管外科クリニック 院長 |
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ご専門 | 血管外科、特に下肢静脈瘤 |
ご経歴 | 熊本大学医学部卒業、第一外科に入局 熊本大学大学院卒業、医学博士 米国オハイオ州Cleveland Clinic留学 帰国後、熊本大学医学部講師(心臓血管外科を担当)を経て 2010年5月、熊本血管外科クリニックを開業 |
所属団体 | 日本血管外科学会(評議員) 日本外科学会(専門医) 日本静脈学会 日本麻酔科学会 |
先生からの一言 | 下肢静脈瘤をはじめとする血管疾患に悩む患者さんのためにお役に立ちたいと思っています。よろしくお願い申し上げます。 |