高血圧が続いています。治療はどうすれば
20代後半の事務員です。
昨年転職してから、業務上の精神的ストレスとともに、高血圧の状態が続いています。長年、上120/下78位の正常な血圧でしたが、この半年間の血圧は、上が138～150 下が90～110です。 家族に高血圧の人間はいません。
生活環境は、睡眠は7時間。 お酒・タバコは全く飲まず、塩分の多い食品も食べていません。
勤務時間は、9：00～18：00 。土日祝は休日で残業は少ないのですが、日中の業務は忙しく、イレギュラーな仕事も多いのです。さらに、様々な事を念頭におきながら、手間のかかる仕事を迅速に処理しなければならず、負担を感じ、年明けから疲労も酷くなりました。最近は、爪が割れることも多いです。（ストレスのせいだと思います）
先日、医者に相談して血液検査を受けましたが、結果は異常なく、やはりストレスが原因とのこと。
1. 心療内科に相談して精神安定の薬を飲む。2. 内科で降圧剤を処方してもらう。3. 現状維持。のいずれかの選択しかないと言われています。
ただし、薬については「飲んでいる間しか下がらないし、肝臓に負担がかかる」とも言われました。
現状では、どうすることがベストでしょうか？医師には自分で考えるよう言われましたが、本当に困っています。
まずは仕事の改善。薬はコントロールを
ストレスが原因で体調不良となった結果、健康障害のひとつとして高血圧が現れているようです。高血圧が続くと、血管が傷み、眼底出血や脳出血などが起こったりします。
降圧剤を服用した場合、血圧は改善するでしょうが、その他のストレスによる障害は残ります。精神安定の薬を服用した場合は、血圧や爪やストレスによる症状の一部は緩和されるでしょう。薬を服用すれば、薬に依存し肝臓や脳神経系に負担をかける可能性も潜在的には持続します。
望ましいのは、仕事の量と質を加減することだと思いますが、現在の社会環境がそれを許さず、健康を害していく人が多い現状は悲しいことです。仕事について職場の人と話し合えると良いのですが、容易ではないかもしれませんね。休養をとり、気分転換をはかりましょう。
降圧剤は血圧が著しく上昇した状態が続くようなら服用した方が良いと思います。そして体調が改善したら減量して、内服を止めることも可能です。精神安定の薬も同様です。医師に相談しながら、加減することが必要ではないでしょうか。
ご回答いただいた
板倉弘重 先生
ドクター| ご活躍の場所 | 日本動脈硬化学会 名誉会員 日本ポリフェノール学会 理事長 日本栄養・食糧学会 名誉会員 日本臨床栄養学会 理事長 国立健康・栄養研究所臨床栄養部長 ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授 |
|---|---|
| ご専門 | 動脈硬化、栄養関係、高脂血症、糖尿病、高血圧など 認定臨床栄養指導医 |
| ご経歴 | 東京大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学第三内科入局。 カリフォルニア大学サンフランシスコ心臓血管研究所留学、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授。 2000年から2010年まで茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授。 日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。 2006年「瑞宝双光章」受賞。 2009年度国際栄養学連合（IUNS）のFellowに認定（栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名の1人）。 2010年「動脈硬化疾患の予防と治療に関する栄養学的研究」により日本栄養・食糧学会功労賞を受賞。 芝浦スリーワンクリニック名誉院長 |
| 所属団体 | 日本内科学会、日本動脈硬化学会 名誉会員、日本ポリフェノール学会 理事長、日本老年医学会、日本肥満学会、日本栄養・食糧学会 名誉会員、日本臨床栄養学会 監事、日本栄養改善学会、日本健康・栄養システム学会 理事長 |
| 先生からの一言 | 楽しく健康になりましょう。 |
