おしえて先生

吐き気と気持ち悪さの原因と対処法は

おってぃー(#)・30~39歳女性 2008/12/04 投稿

1年半前、夜に突然激しい吐き気(吐きはしませんでした)に襲われ、身動きもできないほどで救急車で運び込まれました。息をしても吐きそうになり、音や室内灯の光も刺激が強く、電気を消して、家族にも無言でいてもらって、息を殺して座り込んだまま救急車を待ちました。病院でいろいろ検査をしましたが何も見つからず、目眩だろうということでその時はそのままになりましたが、それ以降も夜に度々、激しい吐き気の発作が起こります。
直前までなんともなくても、喉が渇いて水を一口飲んだだけで起こった事もあります。特に食事で誘発されることが多く、もう一度病院に行き、機能性胃腸障害ではないかといわれ、通院を始めて一年になりますが、その間、薬を幾度か変えたり様子を見ましたが、吐き気の発作がおさまりません。大体夕食後か、就寝直前、あるいは夜に目を覚まして水を飲んだりすると突然起こります。
最近は夕方や朝にも気持ち悪くなり、特に仕事から帰ってきて昼寝をすると、具合が悪くなっていて目が覚めることもあります。耳鼻科でも見てもらいましたが、やはり疾患は見つかりませんでした。検査で眼震は全く見受けられないのですが、視線を動かすと頭の中がくらっとします(風景は動きませんし、明るくなったり暗くなったりもしません)。耳に氷水を入れて強制的に目眩を起こして検査もしましたが、異常は見つかりませんでした。頭部MRIでも耳の神経に異常ありませんでした。
とにかく、あまりにも気持ち悪いので身体が硬直してしまい、だるいので身体を横たえたくなるのですが、寝転ぶと余計に吐き気が悪化します。吐き気と気持ち悪さで、息すらも押し殺すしかないほどで、発作がひどい時にはやはり光と音に過敏反応してしまいます。胃は内視鏡でもエコーでもレントゲンでも全く異常ありませんでした。病院は内科も耳鼻科も同じ大学病院です。薬は内科で六君子湯トリメブチンマレイン酸塩タンドスピロンクエン酸塩ポリカルボフィルカルシウムを処方されています。
最近は、昼食以外、食事やおやつを口にするたびに気持ち悪くなり、満足に食べられませんし、食べると苦しむはめになります。食事の量も少なくなり、そのためにお腹がすくのですが、食べると気持ち悪くなるので食べられない状態が1年続いています。
ストレスでは、とも言われましたがそこまで強いストレスは思い当たりませんし、連休で存分に休んだり遊んだりした日にも発作が起きます。
とにかく、このひどい吐き気と気持ち悪さを何とかしたいのですが、内科でも心療科でも耳鼻科でもないとすれば、どこで診てもらったらよいでしょうか。また、吐き気と気持ち悪さの発作の時の応急処置や対処法もありましたら、あわせてお教え下さい。

神経系に詳しい先生に診てもらい、栄養障害にも気をつけて下さい。

吐き気の原因が、消化管や脳に腫瘍が出来ているなど、臓器に形態的異常があるのであれば精密検査で判りますが、このような異常のない原因不明のものも多いのです。この場合は、経験のある先生に診てもらうことが必要と思われます。
現在の医療制度では探すのがなかなか大変と思いますが、忙しくない外来で、神経系に詳しい先生に診てもらうことが良いと思います。
吐き気発作時には、吐いたものが気管の方に入らない様に注意します。
水や物音など、何か感覚を刺激すると発作が起こる様ですので、発作時は静かに休むようにします。
栄養障害が心配ですので、その点も医師および管理栄養士さんに相談する必要があります。

ご回答いただいた

板倉弘重 先生

ドクター
ご活躍の場所 日本動脈硬化学会 名誉会員
日本ポリフェノール学会 理事長
日本栄養・食糧学会 名誉会員
日本臨床栄養学会 理事長
国立健康・栄養研究所臨床栄養部長
ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授
ご専門 動脈硬化、栄養関係、高脂血症、糖尿病、高血圧など 認定臨床栄養指導医
ご経歴 東京大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学第三内科入局。
カリフォルニア大学サンフランシスコ心臓血管研究所留学、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授。
2000年から2010年まで茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授。
日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。
2006年「瑞宝双光章」受賞。
2009年度国際栄養学連合(IUNS)のFellowに認定(栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名の1人)。
2010年「動脈硬化疾患の予防と治療に関する栄養学的研究」により日本栄養・食糧学会功労賞を受賞。
芝浦スリーワンクリニック名誉院長
所属団体 日本内科学会、日本動脈硬化学会 名誉会員、日本ポリフェノール学会 理事長、日本老年医学会、日本肥満学会、日本栄養・食糧学会 名誉会員、日本臨床栄養学会 監事、日本栄養改善学会、日本健康・栄養システム学会 理事長
先生からの一言 楽しく健康になりましょう。