
病院を探すには、何を参考にすればよいのでしょうか

抗がん剤治療の専門医(腫瘍内科医)をインターネットで探しましょう
残念ながら、すい臓がんはほかのがんと比べ、予後の悪いがんに属します。一般的にがんの治療成績は、治療後5年間、再発もなく生存できるかどうかがひとつの基準となりますが(5年生存率といいます)、全国調査によると、完全にがんを切除出来た場合の5年生存率は13%、根治手術が不可能だった場合の5年生存率は0.8%となっています。
手術が不可能と診断されたすい臓がんの場合、主な治療法は抗がん剤治療になります。これまで進行すい臓がんの抗がん剤治療には、フルオロウラシルという抗がん剤が使われてきました。しかし現在は、症状緩和などの効果がフルオロウラシルに比べて高い、ゲムシタビンという抗がん剤が保険適用されています。
ご質問いただいたユウキさんのお父さんの場合は、主治医の話から推察しますと、残念ながら根治手術は不可能と判断できます。そのため、治療法として考えられるのは、上記のような抗がん剤による治療になります。
ですから、病院を探す際には、がんの化学療法の専門医(腫瘍内科医)がいる近くの病院が、最適と考えられます。病院を探すには、その一例として、「全国がん成人病センター協議会」に所属しているがん治療の専門施設をインターネットで探す方法があります。
まず、healthクリックの「癌(がん)」をクリックして下さい。
次いで「おすすめサイト」の「国立がんセンター」をクリックしますと、「その他の情報」のなかの「他の組織・機関へのリンク集」に全国がん(成人病)センター協議会のホームページに入れます。そこから近くの加盟施設を探して下さい。
また、同じ「国立がんセンター」のホームページのなかに一般の方向けのがん情報が集約された「がん対策情報センター」というページが新設されました。このページからもお住まいの地域や病院区分による病院検索が可能です。

小川一誠 先生
ドクターご活躍の場所 | 愛知県がんセンター名誉総長 |
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ご専門 | 臨床腫瘍学(癌の化学療法) |
ご経歴 | 名古屋大学医学部卒業 愛知県がんセンター内科医員 メモリアル・スローン・ケッタリング癌センター(米国ニューヨーク市)留学 愛知県がんセンター内科医長 癌研究会癌化学療法センター臨床部部長 癌研究会付属病院化学療法科部長 癌研究会付属病院副院長 愛知県がんセンター病院長 愛知県がんセンター総長 愛知県がんセンター名誉総長 |
著書 | がんの早期発見と治療の手引き(小学館)、抗癌剤の選び方と使い方(南江堂)ほか |
所属団体 | 日本癌学会、日本癌治療学会、日本乳癌学会、日本血液学会、米国癌学会、米国臨床腫瘍学会、欧州臨床腫瘍学会 |
先生からの一言 | 癌の一次予防は、禁煙、バランスのとれた食生活、適度の運動などの生活習慣です。二次予防は、定期的に癌の検診を受けることです。癌は予防可能な病気であり、早期診断・早期治療で治癒します。 |
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