おしえて先生

癌を切除しないですむ治療法がありますか?

kazuki(#)・40~49歳男性 2007/01/11 投稿

私は、15年前にB型肝炎でインターフェロン治療を受けましたが完治までは至りませんでした。
2年前に肝臓がんと診断され肝臓の3分の1を切除しました。その後、肝臓と副腎に癌が発見されて2回の塞栓術で肝臓と副腎を処置していただきました。 肝臓は成功しましたが、半年前のCT検査では副腎が2.4cmの大きさでした。
先月の映像では4cmに拡大していました。今月、副腎の切除手術をする予定ですが、切除手術する他に転移しない治療法はありませんか?
私は、切除手術が最善の方法だと考えていますが、心配して下さっている周囲の方が「セカンドオピニオンで意見を聞いたほうが良いのでは?」と助言され相談いたしました。

あなたにもっとも適しているのは、切除手術です。

肝細胞癌の治療法は、病巣が肝臓に限られている場合は、(1)手術、(2)内科的局所療法、(3)肝動脈塞栓術、(4)動注療法の中からもっとも良いと考えられる方法が選択されます。
病巣がどれだけあるか、どこにあるか、その大きさ、肝硬変の程度などを考慮して、最善の方法を選択し、治癒を目的として治療します。
しかし肝臓の外に転移してしまった場合、治療をすることはとても難しくなります。癌が全身に広がった場合、ベストな治療法は抗癌剤による化学療法です。ところが今ある抗癌剤が効くケースといのは限られており、症状をやわらげるには役立ちますが、治癒させることは難しいとされています。
新しく開発された分子標的治療薬も、現在までのところ有効性が立証された薬剤はありません。
これらの状況をかんがみると、あなたの場合手術が可能ということですから、切除手術に踏み切られることが最善の治療の選択肢であり、治癒を期待できる方法です。

ご回答いただいた

小川 一誠 先生

ドクター
ご活躍の場所 愛知県がんセンター名誉総長
ご専門 臨床腫瘍学(癌の化学療法)
ご経歴 名古屋大学医学部卒業
愛知県がんセンター内科医員
メモリアル・スローン・ケッタリング癌センター(米国ニューヨーク市)留学
愛知県がんセンター内科医長
癌研究会癌化学療法センター臨床部部長
癌研究会付属病院化学療法科部長
癌研究会付属病院副院長
愛知県がんセンター病院長
愛知県がんセンター総長
愛知県がんセンター名誉総長
著書 がんの早期発見と治療の手引き(小学館)、抗癌剤の選び方と使い方(南江堂)ほか
所属団体 日本癌学会、日本癌治療学会、日本乳癌学会、日本血液学会、米国癌学会、米国臨床腫瘍学会、欧州臨床腫瘍学会
先生からの一言 癌の一次予防は、禁煙、バランスのとれた食生活、適度の運動などの生活習慣です。二次予防は、定期的に癌の検診を受けることです。癌は予防可能な病気であり、早期診断・早期治療で治癒します。