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シクロスポリンカプセル10mg「VTRS」[移植用]

基本情報

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

商品名 シクロスポリンカプセル10mg「VTRS」[移植用]
主成分 シクロスポリン
分類名称 他に分類されない代謝性医薬品
剤形 帯黄白色のカプセル剤、長径5.8mm、短径5.4mm
商品画像
製薬会社 ヴィアトリス製薬株式会社
効能 リンパ球に特異的・可逆的な免疫抑制作用を示し、主にヘルパーT細胞の活性化を抑え、異常な免疫反応を抑えます。
通常、臓器移植(腎臓・肝臓・心臓・肺・膵臓・小腸)後の拒絶反応、骨髄移植後の拒絶反応や移植片対宿主病、細胞移植に伴う免疫反応を抑制するために使用されます。
使用上の注意
  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。神経ベーチェット病、腎機能障害、肝機能障害、感染症、悪性腫瘍またはその既往歴がある。
  • 妊娠、妊娠している可能性がある、授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
  • 用法・用量
  • 腎移植:通常、移植1日前から1回体重あたり主成分として4.5~6mg/kg(体重50kgで225~300mg)を1日2回服用します。移植後徐々に減量して維持量は1回2~3mg/kg(体重50kgで100~150mg)を1日2回服用します。
    肝移植:通常、移植1日前から1回体重あたり主成分として7~8mg/kg(体重50kgで350~400mg)を1日2回服用します。移植後徐々に減量して維持量は1回2.5~5mg/kg(体重50kgで125~250mg)を1日2回服用します。
    心移植、肺移植、膵移植:通常、移植1日前から1回体重あたり主成分として5~7.5mg/kg(体重50kgで250~375mg)を1日2回服用します。移植後徐々に減量して維持量は1回1~3mg/kg(体重50kgで50~150mg)を1日2回服用します。
    小腸移植:通常、1回体重あたり主成分として7~8mg/kg(体重50kgで350~400mg)を1日2回服用します。移植後徐々に減量して維持量は1回2.5~5mg/kg(体重50kgで125~250mg)を1日2回服用します。ただし、通常、移植1日前から注射剤が使われ、服用可能となってから、服用を開始します。
    骨髄移植:通常、移植1日前から1回体重あたり主成分として3~6mg/kg(体重50kgで150~300mg)を1日2回服用し、3~6ヵ月間継続してから徐々に減量・中止します。
    細胞移植に伴う免疫反応の抑制:通常、再生医療等製品の用法および用量または使用方法に基づいて使用します。
    この薬は1カプセル中に主成分10mgを含みますが、含有量が異なるカプセルと組み合わせて服用することもあります。臓器移植後の症状により適宜増減されます。必ず指示された服用方法に従ってください。
  • 飲み忘れた場合は、気がついたときにできるだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次に服用する時間は5時間以上間隔をあけてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合は医師または薬剤師に相談してください。
  • 医師の指示なしに、飲むのを止めたり、この薬のかわりにサンディミュンを飲んだりしないでください。
  • 生活上の注意
  • 免疫が抑えられて感染しやすくなるおそれがありますので、まめに手を洗ったり、うがい、歯みがきをして清潔に心がけてください。
  • グレープフルーツジュースはこの薬の血中濃度を上げ薬の作用を強くさせること、セイヨウオトギリソウを含む健康食品はこの薬の血中濃度を下げ薬の作用を弱くさせることが知られていますので、これらの食品の飲食は避けてください。
  • この薬を飲んでいる間は、この薬の副作用を防ぐために、シクロスポリンの血中濃度を測定し、飲む量を調節することが望ましいため、医師が指示した受診日を守ってください。
  • この薬の副作用として腎臓や肝臓、膵臓に障害がおこることがありますので、頻回に血液検査や尿検査が行われます。
  • B型肝炎またはC型肝炎ウイルスキャリアといわれている人は、定期的な血液検査が行われます。B型肝炎ウイルスの再活性化またはC型肝炎の悪化がおこっていると思える症状(発熱、倦怠感、皮膚や白眼が黄色くなる、食欲不振など)があらわれた場合には、速やかに医師に連絡してください。
  • この薬で血圧上昇がおこることがあり、可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症などにいたることもありますので、定期的に血圧測定が行われます。
  • 副作用 主な副作用として、吐き気・嘔吐、多毛、振戦(手足の震え)、歯肉肥厚、血圧上昇などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
    まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
    このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 全身けいれん、意識障害、視覚障害 [可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症などの中枢神経系障害]
  • 上腹部の激痛、発熱、口渇 [急性膵炎]
  • 出血傾向、疲れやすい、むくみ [血栓性微小血管障害、溶血性貧血、血小板減少]
  • 筋肉痛、脱力感、赤褐色尿 [横紋筋融解症]
  • リンパ節腫、発熱、食欲不振 [悪性腫瘍]

  • 以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
    保管方法その他
  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、直射日光、湿気を避けて室温(1~30℃)で保管してください。吸湿でカプセルが軟化することがあるので、服用直前まで、PTP包装のまま保管してください。
  • 予防接種を受ける場合には、医師または薬剤師に相談してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄には注意が必要なため受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。
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    ※医薬品を使用するとき、疑問・心配があるときは医師、薬剤師にご相談ください。
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