おしえて先生

皮膚の脱色は加齢が原因でしょうか

のんきち(#)・60~74歳女性 2009/09/28 投稿

5~6年前から、背中の真ん中に500円玉くらいの大きさの皮膚の色が脱けて真っ白になった部分があります。
この前、海に行った時、日焼けした腕や脚に、1mmくらいの白く脱色したものがたくさん見えるようになり、その後消える気配もなくそのままです。これは何かの病気が考えられますか?それとも、加齢によるものでしょうか?

白斑で考えられること

からだのあちこちに直径1mmぐらいの小さな白斑ができるのは、年のせいですね。皮膚科では「老人性白斑」と呼んでいます。メラニン色素を作る色素細胞の働きが著しく衰えた場合や、色素細胞が死んでしまったため、白い斑点ができるのです。30歳頃に白髪がぱらぱら出始めるように、皮膚に白斑ができることも仕方ないと言えます。
ところで、5年前から背中にできている白斑はかなり大きいですね。他には大きな白斑が何処にもないですか?皮膚科で「尋常性白斑」と呼んでいる病気が考えられます。また、年を取ってから、「あざ」ができることもあります。さらに、大きな白斑が沢山あちこちに出る原因として、免疫異常も考えられます。
ただし、大きな白斑が1ヵ所だけで広がりがない場合は治療しやすいので、大学病院など総合病院の皮膚科を受診して下さい。

ご回答いただいた

市橋正光 先生

ドクター
ご活躍の場所 アーツ銀座クリニック 院長
ご専門 皮膚科学(光線過敏症、皮膚がん、色素異常症、美容)、再生医療
ご経歴 神戸医科大学 卒業
神戸大学大学院医学研究科 修了
ロンドン大学皮膚科学研究所 留学
神戸大学医学部 教授
サンクリニック・サンケア研究所
森之宮医療大学抗加齢研究所長
再生未来クリニック・神戸 院長を経て、現職
所属団体 日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、日本色素細胞学会、日本光医学・光生物学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本レーザー治療学会、NPO幹細胞治療研究機構、見た目のアンチエイジング研究会、細胞再生医療研究会、糖化ストレス研究会、国際医科学研究会、生命機能研究会、白斑研究会、日本コエンザイムQ協会、カシス協会
先生からの一言 人生を心身ともに健康に生きるには顔の肌のシミやシワなど、見た目の若さが大切です。そのためには太陽紫外線の有害性を知り、皮膚細胞のはたらきを高めることです。アンチエイジングであなたも若返りましょう。