おしえて先生

歯茎(?)の激痛が何ヵ月も治まりません

ルナ(#)・40~49歳女性 2009/05/20 投稿

突然、歯の激痛が始まり歯科に行き診てもらい、かれこれ8ヵ月ぐらい経過しています。始めは根が悪いと思われ、根の治療を半年以上続けていましたが、じっとしていても痛みが一向に治まらず、疑問に思ったため他の歯科へ行ってみた所、根が死んでいるので抜くしかないと言われました。
そこで歯を抜いたのですが、未だに歯茎の部分に痛みがあり(抜いてからは歯茎を押さえると痛みがある)、薬を飲んでいるのですが治まらないのです。抜歯してから2週間は、軽く経過しています。これは他に何か原因があるのでしょうか??教えてください。

原因が神経や脳など中枢に存在する場合も。

歯の痛みとして感じるものの多くは、歯や歯周組織に起因する歯原性疼痛(しげんせいとうつう)が最も多く、その場合は歯科治療を行うことで改善します。しかし「歯が痛い」と感じるものの中には、歯が原因ではない別の疾患が存在する場合があり、これらは歯科治療を行っても痛みはなくなりません。
ご質問の痛みで考えられることとしては、非定型歯痛とよばれる、歯などの末梢の問題ではなく、中枢の疼痛処理の過程で起こる異常が原因になっている可能性や、痛みの程度や頻度によっては、群発頭痛の症状の現れであったり、三叉神経痛の症状などとも考えられます。
また、それらとは別に、ストレスなどの心理・社会的要因が脳の神経伝達物質の異常を起こし、身体症状として現れる場合もあると考えられるようになってきました。
このように、歯や顔面の痛みとして現れる症状の原因が、神経や脳など中枢に存在する場合、歯の治療を長く行っても痛みは改善しないので、歯科大学などの口腔顔面痛を扱う歯科医の診察が必要になります。

ご回答いただいた

大竹美嶺子 先生

ドクター
ご活躍の場所 大竹歯科クリニック(東京都港区赤坂)院長
ご専門 歯科一般、矯正歯科
ご経歴 日本歯科大学卒業、東京医科歯科大学歯学部矯正学教室専攻科
関東逓信病院矯正歯科研究員、上杉歯科医院、(医)恒心会グリーン歯科勤務を経て現職
所属団体 日本矯正歯科学会、日本歯周病学会、日本ヘルスケア歯科研究会
先生からの一言 歯周病は万病の元です。自覚症状がなくても専門家による定期的なケアを心掛けましょう。