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レベスティブ皮下注用3.8mg

基本情報

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

商品名 レベスティブ皮下注用3.8mg
主成分 テデュグルチド(遺伝子組換え)
分類名称 その他のホルモン剤(抗ホルモン剤を含む)
剤形 白色粉末の注射用剤
商品画像
製薬会社 武田薬品工業株式会社
効能 消化管ペプチドホルモンの1つであるグルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)のアナログ製剤で、GLP-2受容体に結合し、小腸粘膜の細胞増殖を促すことで腸管粘膜の表面積を増やすなど、残っている小腸の栄養素や水分を吸収する能力を改善します。
通常、短腸症候群に用いられます。
使用上の注意
  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。悪性腫瘍がある、過去5年以内に胃腸、肝胆道系または膵臓に悪性腫瘍があった、心不全および高血圧などの心血管疾患にかかったことがある、腎障害がある。
  • 妊娠または妊娠している可能性がある、授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
  • 用法・用量
  • 通常、主成分として1日1回0.05mg/kgを皮下注射します。中等度以上の腎機能障害患者では、使用量を半量にします。必ず指示された方法に従ってください。
  • 体重などに応じて使用する製剤が選択されます。3.8mg製剤は、体重10kg以上の人、または中等度腎機能障害患者で体重20kg以上の人が使用します。3.8mg製剤と0.95mg製剤を同時に使用することはできません。
  • この薬は、医療機関において、適切な在宅自己注射教育を受けた患者さんまたは家族の方が、自己注射できます。
  • 自己注射を開始する前には、必ず医師または薬剤師から自己注射の方法に関して説明を受けてください。また、この薬に添付されている「取扱説明書」または別途医療機関から提供される「自己投与ガイドブック」を参照してください。
  • 自己注射をされている間に、この薬による副作用と思われる症状があらわれた場合や自己注射の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、すぐに医師に相談してください。
  • 自己注射をされている場合、使用済みの注射針および注射器を再使用しないようにしてください。これらを廃棄するときの安全な方法について、医療機関から説明が実施されます。使用済みの注射針および注射器は医療機関から提供された容器を使用して捨ててください。
  • この薬の入ったバイアルに添付の溶解液の全量を加えた後、バイアルを手のひらに挟みそっと転がし、その後、バイアルを一度ゆっくりと上下逆さにした後、元に戻してください(バイアルを振らないでください。)
  • 注射液に濁り、微粒子または沈殿などが認められる場合は使用しないでください。
  • 1バイアルあたり注射液0.38mLまたはそれ以上を注射用シリンジへ採取できます。
  • 注射液をバイアルから注射用シリンジに全量採取した後、主成分10mg/mLの濃度で必要な注射液量へ調整してください。0.95mg製剤とは、注射液の主成分の濃度が異なるため、用いる製剤を変更する際には注射液量に注意して使用してください。
  • 調製後は速やかに使用してください。この薬は保存剤を含有していないため、調製後は3時間以内に使用してください。未使用分は廃棄してください。
  • 注射液は凍結させないでください。
  • 腹部、大腿部(だいたいぶ)または上腕部の皮下に注射します。
    注射する部位は毎回変更してください。
    皮膚が敏感な部位、皮膚に異常のある部位(傷、発疹、発赤、硬結(しこり)など)には注射しないでください。
    この薬は1回使用の製剤のため、再使用しないでください。
  • 注射し忘れた場合は気がついた時に、1回分を注射してください。ただし、1日に2回の注射はしないでください。絶対に2回分を一度に注射してはいけません。
  • 誤って多く注射した場合は医師や薬剤師に相談してください。
  • 医師の指示なしに、注射するのを止めないでください。
  • 生活上の注意
  • 成人では、この薬の使用開始前の6ヵ月以内に大腸内視鏡検査または他の画像検査などが行われ、大腸ポリープを認めた場合には使用開始前に切除手術が検討されます。使用開始後1年から2年の間に、大腸内視鏡検査または他の画像検査などが行われます。大腸ポリープの危険性の高い人では、必要に応じてその後も5年以内を目途に大腸内視鏡検査が行われます。大腸がんと診断された場合には、この薬の使用が中止されます。
  • 1歳以上の小児では、この薬の使用開始前に便潜血検査が行われます。原因不明の潜血が認められた場合には大腸内視鏡検査または他の画像検査などが行われ、大腸ポリープを認めた場合には使用開始前に切除手術が検討されます。使用開始前の便潜血検査で原因不明の潜血が認められた場合には、この薬の使用中は年1回の頻度で便潜血検査が行われます。
    1歳未満の小児では、必要に応じてこの薬の使用開始前に便潜血検査や大腸内視鏡検査などが行われます。
    全ての小児で、この薬の使用中は使用開始1年後、それ以降は5年ごと、および原因不明の消化管出血が認められた場合には、大腸内視鏡検査または他の画像検査などが行われ、大腸ポリープの有無が確認されます。
  • 胃、小腸、肝胆道系および膵臓にポリープや増殖性変化が認められる可能性があるので、この薬の使用開始前、使用中、使用終了後に診察や血液検査、画像検査が行われます。
  • 胆嚢炎、胆管炎および胆石症があらわれることがあるため、この薬の使用開始前および使用中は定期的に、肝機能検査(ビリルビン、ALPなど)や画像検査が行われます。
  • 慢性膵炎、急性膵炎、膵管狭窄および膵感染などの膵疾患があらわれることがあるため、この薬の使用開始前および使用中は定期的に、膵機能検査(リパーゼ、アミラーゼなど)や画像検査が行われます。
  • この薬により、消化管から吸収される水分量が増加し、体液量が過剰となり、うっ血性心不全があらわれることがあります。また、短腸症候群の患者さんは脱水症にも注意が必要です。急激な体重増加、顔面や下肢の浮腫または呼吸困難などの症状があらわれた場合には、医師に相談してください。なお、この薬の臨床試験では、使用開始から4週間の間に体液量の過剰が多く認められました。
  • 副作用 主な副作用として、腹痛、腹部膨満、吐き気、嘔吐、注射部位反応(紅斑、腫れ、痛みなど)、消化管ストーマ合併症(ストーマサイズの増大、ストーマ乳頭サイズの増大など)などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
    このような場合には、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 血便、下血 [腸ポリープ]
  • 腹痛、お腹が張る、食欲不振、吐き気・嘔吐 [腸閉塞、消化管ストーマの閉塞]
  • 右の脇腹の痛み、みぞおちの痛み、発熱、吐き気・嘔吐、皮膚や白目が黄色くなる [胆嚢、胆道疾患]
  • 強い腹痛、背中の痛み、吐き気・嘔吐、発熱 [膵疾患]
  • 息切れ、体重の増加、顔面・手足のむくみ、疲れやすい [体液貯留]

  • 以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
    保管方法その他
  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、凍結を避けて25℃以下で保管してください。
    (気温によっては冷蔵庫で保管してください)
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄には注意が必要なため受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。
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    ※医薬品を使用するとき、疑問・心配があるときは医師、薬剤師にご相談ください。
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