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キュービトル20%皮下注2g/10mL

基本情報

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

商品名 キュービトル20%皮下注2g/10mL
主成分 pH4処理酸性人免疫グロブリン(皮下注射)
分類名称 血液製剤類
剤形 無色または微黄色または淡褐色の澄明な注射液(血漿たん白微粒子を認めることがある)
商品画像
製薬会社 武田薬品工業株式会社
効能 人の血漿のたんぱく質の中から、免疫に関係する成分である免疫グロブリン(抗体)を取り出して作られており、免疫を高めたり調節したりします。
通常、無又は低ガンマグロブリン血症の治療に用いられます。
使用上の注意
  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。この薬に含まれる成分でショックを起こしたことがある、IgA欠損症、血栓塞栓症の危険性が高い、溶血性貧血、失血性貧血、免疫不全、免疫抑制状態である。
  • 妊娠または授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
  • 用法・用量
  • 通常、主成分として体重1kgあたり50~200mg(0.25~1mL)を週1回皮下注射します。2週間に1回注射する場合は、1週あたりの用量の2倍量[体重1kgあたり100~400mg(0.5~2mL)]を皮下注射します。用量や回数は状態により適宜増減されます。本剤は1瓶10mL中に2gを含有します。必ず指示された方法に従ってください。
  • 注射部位1ヵ所あたりの使用量は、初回は20mL以下とし、以降は状態に応じて60mLを超えない量で医師が決めます。注射部位1ヵ所あたりの投与速度は、初回および2回目は、1時間あたり10mLで開始し、問題がなければ開始から10分以上経過後に1時間あたり最大20mLまで増加することができます。3回目以降は、状態に応じて1時間あたり最大60mLまで投与速度を徐々に増加することができます。医師の指示どおり投与してください。
  • この薬は、医療機関において、適切な在宅自己注射教育を受けた患者さんまたは家族の方が、自己注射できます。
  • 自己注射を開始する前には、危険性や対処法について十分に理解できるまで説明を受けてください。理解したことが確認されてから使用が開始されます。また、使用済みの注射針などの安全な廃棄方法について十分に理解できるまで説明を受けてください。
  • 自己注射をされている間に、この薬による副作用と思われる症状があらわれた場合や自己注射の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、すぐに使用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
  • この薬を冷蔵庫で保存している場合は、注射の前に薬の箱を冷蔵庫から取り出して室温に戻してください。室温に戻した後は、再び冷蔵庫に戻さないでください。
  • 希釈したり、他の薬と混ぜたりしないでください。
  • 開封後はできるだけ速やかに使用し、バイアルに残った薬は再使用しないでください。
  • バイアルの中に不溶物があったり、濁ったりしている時は使用しないでください。
  • 腹部、大腿部(だいたいぶ)、上腕部、腰部側面などに注射します。投与部位について、医師から指導を受けてください。注射部位反応(疼痛、紅斑、腫脹、かゆみ、じん麻疹、内出血、浮腫など)が報告されているので、推奨された注射速度を守り、注射毎に注射部位を変えてください。複数箇所に注射する場合、少なくとも5cm離してください。
  • 通常、注射速度が調節できる注射器具(シリンジポンプなど)を用いて注射します。注射速度は、あなたの状態にあわせて注射部位あたり1時間あたり60mLを超えない範囲で医師が決めます。
  • 注射し忘れた場合は医師または薬剤師に相談してください。絶対に2回分を一度に注射してはいけません。
  • 誤って多く注射した場合は医師や薬剤師に相談してください。
  • 医師の指示なしに、注射するのを止めないでください。
  • 生活上の注意
  • これまでに、この薬の使用により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)などが伝播したとの報告はありませんが、理論的なvCJDなどの伝播の危険性を完全には排除できないので、治療におけるこの薬の必要性とともに危険性について十分に理解できるまで説明を受けてください。
  • 副作用 主な副作用として、頭痛、注射部位反応(疼痛、紅斑、腫脹、かゆみ、じん麻疹、内出血、浮腫など)、疲労などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
    このような場合には、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 寒気、全身紅潮、胸痛、頻脈、脈拍微弱、血圧低下、喘鳴、呼吸困難、皮膚や粘膜(特に唇・手足の爪)が青紫色になる [アナフィラキシー反応]
  • 項部硬直、頭痛、発熱、まぶしい、吐き気、嘔吐 [無菌性髄膜炎症候群]
  • 尿量減少、むくみ、全身倦怠感 [急性腎障害]
  • めまい、意識障害、まひ、胸痛、呼吸困難、息切れ、下肢の痛み・浮腫 [血栓塞栓症]
  • 全身倦怠感、食欲不振、吐き気、白目や皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる、かゆみ [肝機能障害、黄疸]
  • 鼻血、歯ぐきからの出血、皮下出血、出血が止まりにくい [血小板減少]
  • 呼吸困難、喘鳴、咳、痰、呼吸が早い、頻脈 [肺水腫]
  • 全身倦怠感、めまい、息切れ、白目や皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる [溶血性貧血]

  • 以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
    保管方法その他
  • 乳幼児、小児の手の届かないところで、凍結を避けて25℃以下で保管してください。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄には注意が必要なため受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。
  • 使用済みの針およびバイアルなどその他の使用済みのものは、医療機関の指示どおりに廃棄してください。
  • 一度使用した注射針、採液針、注射用シリンジは再使用しないでください。
  • この薬を使用した人は、生ワクチン(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチン、これら混合ワクチン、水痘ワクチンなど)の効果が得られないおそれがあります。生ワクチンの接種はこの薬の使用後3ヵ月以上は延期してください。
    生ワクチン接種後14日以内にこの薬を使用した場合は、使用後3ヵ月以上経過した後に生ワクチンを再接種するか医師と相談してください。
  • この薬を製造するときは、感染症の発生を防止するための安全対策を行っています。肝炎ウイルスやヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ヒトパルボウイルスB19の混入がないことを確認するための検査を実施し、さらにウイルスの不活化・除去処理を行っていますが、ヒトパルボウイルスB19などのウイルスについては完全に不活化・除去することは困難です。ヒトの血漿を原料としているので、この薬を使うことによって感染症を発症する可能性を完全には排除できません。病気の治療におけるこの薬の必要性とともに感染症の危険性について、十分に理解できるまで説明を受けてください。
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