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セルセプト懸濁用散31.8%

基本情報

薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。

商品名 セルセプト懸濁用散31.8%
主成分 ミコフェノール酸 モフェチル
分類名称 他に分類されない代謝性医薬品
剤形 白色の散剤
商品画像
製薬会社 中外製薬株式会社
効能 リンパ球の増殖を抑えることにより免疫の働きを抑えます。
通常、腎移植後の難治性拒絶反応の治療(既存の治療薬が無効または副作用などのため投与できず、難治性拒絶反応と診断された場合)、腎移植・心移植・肝移植・肺移植・膵移植における拒絶反応の抑制、ループス腎炎、造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制に用いられます。
使用上の注意
  • 以前に薬や食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状が出たことがある。消化器系疾患、慢性腎不全、腎移植後の腎機能の改善に時間がかかっている、肝炎ウイルスキャリア、フェニルケトン尿症、遺伝性フルクトース不耐症
  • 妊娠中または妊娠している可能性がある、授乳中
  • 他に薬などを使っている(お互いに作用を強めたり、弱めたりする可能性もありますので、他に使用中の一般用医薬品や食品も含めて注意してください)。
  • 用法・用量
  • 腎移植後の難治性拒絶反応の治療:通常、成人は1回主成分として1,500mgを1日2回12時間毎に食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されます。
    腎移植における拒絶反応の抑制
    :通常、成人は1回1,000mgを1日2回12時間毎に食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日3,000mgが上限です。通常、小児は1回主成分として300~600mg/m2を1日2回12時間毎に食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日2,000mgが上限です。
    心移植・肝移植・肺移植・膵移植における拒絶反応の抑制
    :通常、成人は1回500~1,500mgを1日2回12時間毎に食後に服用します。耐薬量および有効量は患者により異なるので最適の治療効果を得るために慎重に増減されます。
    ループス腎炎:通常、成人は1回250~1,000mgを1日2回12時間毎に食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日3,000mgが上限です。通常、小児は1回主成分として150~600mg/m2を1日2回12時間毎に食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日2,000mgが上限です。
    造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制:通常、成人は1回250~1,500mgを1日2回12時間毎に食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日3,000mgを上限として、1日3回食後に服用することもあります。通常、小児は1回300~600mg/m2を1日2回12時間毎に食後に服用します。年齢・症状により適宜増減されますが、1日2,000mgが上限です。
    本剤は薬局や医療機関で粉末に精製水を加えて調製した懸濁液で、1mL中に主成分200mgを含有します。
    いずれも、必ず指示された服用方法に従ってください。
  • 重い慢性腎不全の人の最大服用量は、1回主成分として1,000mgを1日2回です。
  • 飲み忘れた場合は、気が付いた時に、できるだけ早く1回分を飲んでください。ただし、次の飲む時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分飲んでください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
  • 誤って多く飲んだ場合はすぐに受診してください。
  • 医師の指示なしに、飲むのを止めないでください。(この薬は、体調がよくなったと自己判断して使用を中止したり、量を加減したりすると生命に関わることがあります。)
  • 生活上の注意
  • この薬の使用に際しては、以下の注意事項について、患者や家族の方は十分理解できるまで説明を受けてください。
    -この薬には催奇形性(胎児に奇形が生じる可能性)の報告があるため、妊娠する可能性のある人はこの薬の使用前に検査を行い、妊娠していないことを確認されます。また、この薬を使用する前、使用している間および使用後6週間は、必ず避妊し、妊娠していないことを確認してください。妊娠が疑われた場合は、すぐに医師に連絡してください。
    -感染症状、知らない間のうちみ、内出血、出血、貧血、下痢などがあらわれたら、すぐに医師に連絡してください。
    -日光や紫外線による皮膚癌の危険性を避けるために、帽子などの衣類や日焼け止め効果の高いサンスクリーンを使用し、日光や紫外線を避けるようにしてください。
  • この薬の使用中は頻回に血液検査が行われることがあります。
  • 副作用 副作用として、下痢などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
    このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
  • 発熱、寒気、体がだるい [感染症]
  • けいれん、意識の低下、意識の消失、しゃべりにくい、物忘れをする、手足のまひ [進行性多巣性白質脳症(PML)]
  • 体がだるい、頭痛、発熱、むくみ、下腹部の痛み、尿の回数が増える、尿が残っている感じがする、血尿、尿量が減る [BKウイルス腎症]
  • めまい、頭痛、鼻血、耳鳴り、歯ぐきの出血、息切れ、動悸、あおあざができる、出血しやすい、出血が止まりにくい、発熱、突然の高熱、寒気、体がだるい、喉の痛み [血液障害]
  • リンパ節(首、わきの下、股の付け根など)のはれ、寝汗をかく、体重が減る、発熱、食欲不振、出血しやすい、貧血、左右非対称で急に大きくなった腫瘍やあざ、またはほくろ、腫瘍から出血しやすい、急激に盛り上がったり、潰瘍となることがある [悪性リンパ腫、リンパ増殖性疾患、悪性腫瘍(特に皮膚)]
  • 吐き気、嘔吐、吐いた物に血が混じる(赤色~茶褐色ときに黒色)、吐いた物に血が混じる(赤色~茶褐色または黒褐色)、腹痛、激しい腹痛、お腹が張る、胃がむかむかする、黒い便が出る、便に血が混じる、便やおならが出にくい、寒気、発熱、ふらつき、息切れ、意識の低下 [消化管障害]
  • 何度も水のような便が出る、下腹部の痛み、体がだるい、発熱 [重度の下痢]
  • 吐き気、嘔吐、深く大きい呼吸、意識の低下、意識の消失、手足のふるえ、息苦しい、唇が青紫色になる、手足の指先が青紫色になる、動悸、体がだるい、体重が減る、喉が渇く、水を多く飲む、尿量が増える、立ちくらみ、めまい、疲れやすい、体に力が入らない、手足がつる [アシドーシス、低酸素症、糖尿病、脱水症]
  • 突然の意識の低下、突然の意識の消失、突然片側の手足が動かしにくくなる、突然の頭痛、突然の嘔吐、突然のめまい、突然しゃべりにくくなる、突然言葉が出にくくなる、急激な視力低下、突然の視野障害、物が歪んで見える、しめ付けられるような胸の痛み、息切れ、腰痛、四肢末梢の激しい痛み、まひ、しびれ [血栓症]
  • 尿量が減る、尿が赤みを帯びる、むくみ、体がだるい、腰痛、背中の痛み、腹痛 [重度の腎障害]
  • 息苦しい、息切れ、疲れやすい、むくみ、体重の増加、しめ付けられるような胸の痛み、胸を強く押さえつけられた感じ、胸の違和感、胸の不快感、冷汗が出る、あごの痛み、左腕の痛み、気を失う、めまい、動悸、脈が遅くなる、脈が速くなる、脈がとぶ、脈が乱れる、体がだるい、血圧低下 [心障害]
  • 疲れやすい、体がだるい、力が入らない、吐き気、食欲不振、白目が黄色くなる、皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる、体がかゆくなる [肝機能障害、黄疸]
  • 息苦しい、息をするときゼーゼー鳴る、咳、痰、呼吸がはやくなる、脈が速くなる、横になるより座っているときに呼吸が楽になる、長い間呼吸が止まる、胸の痛み、息切れ [肺水腫、無呼吸、気胸]
  • 顔や手足の筋肉がぴくつく、一時的にボーっとする、意識の低下、手足の筋肉が硬直しガクガクと震える、注意力が散漫になる、問いかけに間違った答えをする、行動にまとまりがない、実際には存在しないものを存在するかのように感じる、幻覚、妄想、興奮、抑うつ [痙攣、錯乱、幻覚、精神病]
  • 全身のかゆみ、じんま疹、喉のかゆみ、ふらつき、動悸、息苦しい、声や音がきこえない、耳が聞こえにくい、耳鳴り [アレルギー反応、難聴]

  • 以上の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。
    保管方法その他
  • 直射日光を避けて、子どもの手の届かないところに室温(1~30℃)で保管してください。冷蔵庫での保管は可能ですが凍結は避けてください。
  • 懸濁液は調製後60日以内に使用してください。服用期限はラベルに記載しています。
  • 薬が残った場合、保管しないで廃棄してください。廃棄方法がわからない場合は受け取った薬局や医療機関に相談してください。他の人に渡さないでください。
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    ※医薬品を使用するとき、疑問・心配があるときは医師、薬剤師にご相談ください。
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