
健康診断の結果についてのご相談
健康診断の結果で気になる点がありましたので、ご相談いたしました。
今後の参考にさせていただきますので、アドバイスよろしくお願いいたします。
※判定基準「C12」 日常生活に注意を要し、1年後に再度お受けください。

健診データ拝見いたしました
健診データを拝見いたしました。
昨年よりもわずかに体重が増えています。
この1年間、筋トレを中心とした運動を積極的に取り入れた場合には筋量の増加による体重増加の可能性もありますが、
十分な運動機会がなかった場合には体重増加分のほとんどは脂肪が増加したと考えられます。(注1)
脂肪には皮下脂肪と内臓脂肪があります。
このうち内臓脂肪は空腹時のエネルギー供給元となります。
内臓脂肪の増加は高血圧症、脂質異常症、糖代謝異常などの原因となることが知られています。
ここで改めてデータをみましょう。
肝臓の検査であるAST, ALTは今年の健診ではALTのみがわずかに基準値を超えているだけです。(注2)
ただし、通常肝機能が正常な場合はASTがALTよりもわずかながら高値となります。
今回はALTがASTよりも少し高く、この傾向は昨年健診でもみられます。(注3)
この状態は軽度脂肪肝でよくみられるデータです。
他のデータで脂肪肝が疑われる項目が1つあります。
これがCh-E(コリンエステラーゼ)です。
Ch-Eが基準値を超える場合のほとんどが脂肪肝であることが統計的に知られています。(注4)
体重増加、AST, ALT, Ch-Eの結果から昨年から脂肪肝がわずかに進んだ状態であることが示唆されます。
脂肪肝は内臓脂肪量の増加とともに空腹時エネルギー消費が十分でない状態が一定期間継続していた、と推定されます。
生命維持に必要なエネルギーは糖質と脂質のうちの中性脂肪です。
食事で摂取されるエネルギーが消費するエネルギーを上回った場合、内臓脂肪量増加による体重増加となります。
この1年間運動量と比較し食事、間食、飲料によるエネルギー摂取が多くなった可能性があります。
さらに、軽度ではありますが、糖代謝指標となる空腹時血糖や糖尿病コントロールの
指標として使用されるヘモグロビンA1cも上昇傾向にあります。(注5)
現在のデータは医療介入が必要な状態ではありませんが、少しの生活習慣改善で来年健診までに十分に改善することが可能です。
簡単にできるエネルギー摂取の節約術は
①夕食が遅い場合には夕食量をわずかに減らしてみる
②間食はほとんどしないが仕事中キャンディーやチョコレートなどの糖質を少し摂取する習慣がある場合には、これをやめてみる。
または、ほとんどカロリーの少ないものに変更してみる。
③飲料はアルコール、ノンアルコールともに、購入する際に常に熱量の少ないものを選ぶかカロリーゼロを選ぶ。
④週日が多忙のため、休日にはのんびり過ごしながらおやつなどをとる機会が増えていることがあるかもしれません。
疲れをとる方法としてウォーキングなど全身の筋肉を無理のない程度に動かすのは有効です。
のんびりしておやつをついつい食べてしまうような時間に、ウォーキングシューズを履いてウォーキングをしてみてはいかがでしょうか。
500gの減量でほぼ500gの脂肪量が減少します。
脂肪は筋肉より比重が軽いため500gの脂肪量は500gのステーキより容量が多く、この分が減っていくのは小気味よいものです。
毎日無理せずに少しずつ工夫されてはいかがでしょうか。
男性はもともと筋量が多いため、少しでも筋肉を使うことでエネルギーが消費されます。
ご回答いただいた
三宅紀子 先生
ドクター| ご活躍の場所 | 順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査科 八潮駅つばめクリニック院長 |
|---|---|
| ご専門 | 臨床検査医学(生化学検査、脂質検査) 日本臨床検査医学会専門医 日本臨床検査医学会評議員 |
| ご経歴 | 昭和60年順天堂大学医学部卒業 JR東京総合病院勤務 順天堂大学医学部臨床検査医学講座勤務 永寿総合病院顧問 |
| 先生からの一言 | 腎臓は体内で不必要となった成分を排泄するための重要な臓器です。さらに、血圧のコントロールや造血にも関わっています。尿蛋白が陰性でもメタボリック症候群などでは早期から腎障害が出現している危険性があります。メタボリック症候群を指摘されている方は特に腎臓障害の有無を早期に発見しましょう。生活習慣の見直しや投薬で腎機能を回復することが可能です。 |





