おしえて先生

妊娠中からミソフォニアのような症状がひどくなりました

ななほし(d02efded89)・30~39歳女性 2022/05/20 投稿

高校生の頃からミソフォニアのような症状があり、人の咀嚼音や鼻を啜る音が不快でした。
妊娠中からこのような症状が更にひどくなり、娘の咳と主人の咳払いの音がとても苦手になりました。
娘が咳をすると怒鳴りつけてしまったり、いつ聞こえてくるか不安になったりと、家にいても心が休まらず苦痛です。
この先もこんなふうに苦手な音と向き合っていかなければならないと思うと生きていくのが辛いです。
心療内科を受診し、アリピプラゾールを処方されて1ヵ月ほど経ちますが特に改善されません。
有効な薬や治療法はあるのでしょうか。

妊娠という女性にとってはストレス状況で主症状(ミソフォニア)が悪化したように思います

思春期にミソフォニア的症状が現れることは多いのですが、ミソフォニア以外にも何らかの不安症状はありませんでしたか?可能性としては、ご本人が意識していない不安症状があり(これはいわゆるストレス症状です:例 胃痛 頭痛 不眠)、妊娠という女性にとってはストレス状況で主症状(ミソフォニア)が悪化したように思います。
現在受診され、アリピプラゾールが処方されているようですが、効果が少なければ、抗不安薬のロフラゼプ酸エチルもしくはロフラゼプ酸エチルと半夏厚朴湯の併用も試してみるとよいでしょう。
万一幻聴などがある場合は、抗精神薬も効果があります。まず現在のメンタル症状を見直すことも必要だと思います。

ご回答いただいた

牧野真理子 先生

ドクター
ご活躍の場所 牧野クリニック(東京都中野区東中野) 診療部長
東邦大学医学部客員講師
JICA(国際協力機構)顧問医
優秀臨床専門医
アサヒビール産業医
オレンジページ産業医
日本心身医学会代議員
日本女性心身医学会理事
国際摂食障害学会会員
ご専門 心身医学(心療内科)
女性の心身症(摂食障害など)
職場のメンタルヘルス
異文化間メンタルヘルス
ご経歴 国公立大学卒業後、北里大学医学部卒業
メルボルン大学医学部大学院卒業
著書 『誰も私をわかってくれない:摂食障害・心の迷路』(悠飛社:1999)
『異文化ストレスと心身医療』(新興医学出版社:2002)
『もういいや!!と叫んで心の毒出しができるメンタルデトックス』(祥伝社:2005)
『うつにもいろいろあるんです。』<漫画 細川貂々> (オレンジページ:2011)

【共著】
『医療看護学』(中山書店)
『職場のメンタルヘルス』(南山堂)など多数

【連載】
『からだの本』(オレンジページ)「女性とうつ」連載中
所属団体 日本心身医学会代議員
日本女性心身医学会理事
国際摂食障害学会会員
先生からの一言 メンタルヘルスの疾患も早期発見が早期回復につながります。
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